今日オレ達は朝から出航の準備をしていた、アークエンジェルの点検や補給なども終わり目的地へ向けて準備をしていた。
捕虜だったイザークとディアッカも回収されたデュエルとバスターを乗せたトラックに一緒に乗り 空港へと向かった、一応見届けとして艦長とオレとキラ達も一緒に同行することになった。
マリュー達は別の車に乗り、オレはガキども連中と一緒なのだが空気が重たい…かなり重たい!!ディアッカもこの重たい空気を感じており冷や汗をかいていた、なんとかこの空気を変えるべくイザークに話しかけるが…
「よっ…ようやく俺らもさ、帰れるんだな…なっ!」
「うるさいぞディアッカ!!言われんでもわかっとるわ!!」
「すいません」
声ちっさ!?いつものチャラ男キャラどうした!!……ん?なんだ?………えっと……
ディアッカがこちらを見て オレに何かを伝えたいのかよく見ると…
「(めんごぉ♡)(。•̀ᴗ-)✧」
「(………じゃねえんだよっ)」
オレがそうツッコミ入れているとトール達も喋り始めた。
「にしても寂しくなるね…せっかく二人と仲良くなれたのにさ……また敵同士になっちゃうのかな」
「ちょっとトール?あんまりそういうこと言わないでよ…」
「確かにだけどそうとは限らないじゃん?」
「でも僕ら…コロニー潰されたけ…「しっ!」…ごめん…」
「でもやっぱりさ…次会ったらまた…あんまりじゃないか…」
『………………』
トールがそう言うと 皆は再び下を向き沈黙した、言いたいことはわからんでもないが…
「ま〜…お前たちの言わんとすることはわからんでもないが、こいつらだって同じ気持ちなんだ…」
オレが言うとイザークとディアッカはそれを聞いて。
「おいっ…何を勝手に…」
イザークが否定しようとした瞬間、ディアッカ が即座に察知してか相槌するようにフォローに入った。
「レッドフードの言うとおりだぜ!なっ!?イザーク!!」
「おいっディアッカ!貴様m…」
「……なっ!!」
『……………………』
「……………はぁぁぁぁ………あぁそうだっ!………コイツの言うとおりだ!あまり言わせるな!///」
イザークはディアッカの言葉の圧と、キラ達の悲しそうな目に見つめられしぶしぶ話に乗ってあげることにし、それを聞いた キラたちも嬉しそうに喜んでいた…だがイザークはそれを言った後、少し恥ずかしそうにうつむいていたが。
「おいイザーク」
「………なんだレッドフード…」
オレは軽く息を吸い……
「??」
そして…
「照れてるイザークちゃん、かんわぃいいいいいいいいい〜!!!!///」
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁ〜!!!!///」
オレらはバスを降りてロビーに入った後、改めて別れの挨拶をする時だった…イザークとディアッカは真剣な顔付きでキラ達の方を向いた、今更だがキラ達に自分が憎くないのか…殺したくないのかと聞いてしまった、自分たちがコロニーを破壊したせいで住む場所を失ってしまった事について…
「いやそれは無いよ!?なんにいきなり!!」
「別れの挨拶ってそっち!!?お前を殺す…みたいな!?」
「トールさすがにそんな冗談は………冗談よね??」
「おいっイザーク!皆困ってるだろ?どうしたんだよ」
ディアッカがイザークを止めようとするが…
「……今更だが俺は…お前たちに散々酷いことをした、命令とはいえ罪悪感がないと言えば嘘になる…」
するとサイが前に出てきてイザークと向き合った。
「………正直に言って 僕は許せない…許せるはずがない!」
「サイ…でもイザークやディアッカだって!」
「そんなことはわかっているよ ミリー…でもそうだね、けじめぐらいはつけないと…」
「カズイ!お前まで!」
そして後ろからカズイと前に出てきてそう言った…イザークとディアッカは静かに荷物を置いた
「………覚悟はしていた…好きにしろ!」
「まっ…さすがに何もないは無いよな…」
「ちょっと二人とも!ちょっとやめてよサイ!カズイ!」
間に入って止めようとしたミリアリアをトールとキラは止めに入った。
「ミリー…駄目だ」
「なんでよキラ!」
「コレは男のケジメってやつだぜ?…俺らは許してもあの二人は……だからさ」
「トール…」
そしてカズイとサイは二人に対して拳を顔面にお見舞いし、二人は座り込んでしまった。
「くっ!…」
「痛っう…」
しばらく静まりかえった後サイ達二人は軽く一息入れると…
「ふぅ……あ〜スッキリした!…」
「そうだね…ほら二人共立てる?」
カズイは手を差し出し二人を引っ張って立たせた
「……すまん」
「以外に強いなカズイ?…イテテッ」
「ふっふっふっ…伊達にあの人に鍛えられてないよ〜?」
「ははっ!んだよそれ…」
二人は殴られたのに嬉しそうに笑い合い、先ほどまでの空気が嘘のようだった…ミリアリアは全くわからず 頭をかしげていた。
「どうなってんの?」
「まぁ…男だけにしか分かんねえよな?キラ」
「まぁそうだね…でもこれで…」
ミリアリアは置いてきぼりにされて頬を膨らましながら一人むくれていた。
「むぅ〜〜〜///!」
イザークとディアッカはキラの方に近づき、頭を下げた
「すまなかった…今更こんなことで許されるとは思えないが…」
「俺も…いくら上からの命令とは言え…住むところを奪っちまった!」
二人が頭を下げているとキラ達はもう許して許してはいたが…ミリアリアはそうでもなかった。
「………私も一発殴った方がいい?」
「ミリー……一発だけだぞ?」
「「ん??」」
二人が顔をあげた瞬間…頬を膨らませたミリアリアの拳が飛んできた
「す〜…覇ァ!!!!」
ゴスッ!バキッ!
「「ぶっふぅ〜〜〜〜〜〜っ!!!?」」
二人は2mほど飛ばされ悶絶しながらその場で倒れ込んでしまい、カズイとサイよりも苦しんでいた。
「ミリーの拳は痛えだろ?」
「顔面……えげつねぇ…」
「ひぇ~〜…」
「い…イザーク!ディアッカ!!?」
オレと男性陣はミリアリアの容赦のない顔面パンチに引いていた…無論それに気付いたミリアリアは
「もうっ!何引いてんのよ///!ちょっと小突いただけじゃない!!」
「「「「小突いただけ…」」」」
するとハッとなったトールが必死に笑顔を作ってミリアリアをフォローし始めた。
「ま…まぁ当たり所が悪かったんだな!そうだよな!フーさん!?」
「うぇ!?…えっああそうだな!イザーク達も大げさなぁ〜…あはははっ」
そして三人はそれに釣られ…
「そ…そうだよね!」
「いや〜ミリーのパンチでこうはならないよね?」
「そうそう!一発でノックアウトとかゴリラじゃあるまいし…」
「ゴリラだぁ?」
「「「あ…」」」
トールの必死のフォローはカズイのたった一言に容易く崩されキラ達は一歩…また一歩と後ずさる…がミリアリアは三人を壁まで追い込んでいった。
ドォンッ……!!!!
『ヒィッ!』
ミリアリアは手を伸ばし勢いよく三人に壁ドンをして逃げられない様にした、オレとトール…それにイザーク達はその光景をただ 震えながら見ていた。
「当たり所が悪かった…そうよね三人共?」
「いや…ミリーさぁん?」
「えっ…あの…」
「ガタガタガタッ…」
「「「「…………」」」」
今も床で悶えているイザーク達を後にミリアリアはキラ達に近づきそして静かに壁まで追い込まれたキラ達は…
「当たり所が悪かった……そうよね?……復唱せよ…」
「いや…あの…」
「ミリーさん?…ちょっと落ち着こうか?」
「今のは言葉のあやでして…」
「復唱……ハイ」
「「「…………当たり所が悪かったです………」」」
「次からレディの事をゴリラとは言いません……言え…」
「「「次からレディにゴリラとは言いません…」」」
「ミリアリアちゃんはか弱い可憐な女の子……そうよね?」
「「「…ハイッ…」」」
すると ミリアリヤは…
「もうやだぁ〜///可憐だなんて〜///トールもそう思う?///」
「……ミリーが可憐のは俺が一番知ってるよぉ〜!!」
「もうっ!トールったら///皆が見てるわ///!!」
とても嬉しそうに笑いながら機嫌を直してくれたようだ…だが男性陣はミリーに対しての恐怖とそれに臆せず付き合えている……いやよく見たら足がメッチャ震えてるトールへ…尊敬眼差しを密かに向けた。
空港に到着し、輸送機にモビルスーツを積んでいる間キラ達はイザークとディアッカに別れの挨拶をし、同じくフロアで待機していたマリュー達に近づく 一人の男が現れた…
「…よもや君まで来ていたとはね…ムウ·ラ·フラガ」
クルーゼを見たムウは驚き後ろに下がり臨戦態勢に入りマリューとナタルを守る様に構えた。
「なっ!…ラウル·クルーゼ!なんでお前がっ!!」
「ふっ…おかしなことを言う、私がここにいるのは至極当然なことだよ?さて…私の部下が大変世話になったなマリュー艦長」
マリューはムウに大丈夫と言ってクルーゼの前に出て手を出した。
「…お初にお目にかかりますクルーゼ隊長、お会い出来て光栄に思いますわ」
お互い握手をし少し睨み合った後…クルーゼは笑い…
「私も会えて光栄に思うよ…どうやら私の部下がそちらのクルーと随分と仲良くなっているようだね?」
「そうですね…あれでもまだ10代の子供です、本来なら戦場にいることすらありえないのですが…」
「ふむ…こんな時代では仕方がない…………などと言っていたらいつまでも戦争が続いてしまうか…」
「はい…私も軍人ですが できることならあの子達に戦ってほしくはありません…たとえコロニーを襲った子であっても」
モビルスーツを奪われ多くの軍人達が殺され、さらにはコロニーまで破壊された……そのことを思い出しながらマリューと、後ろで待機していたナタル、ムウはクルーゼを睨んでいた。
「アレについては謝らんよ?謝るくらいなら最初から襲ったりなどするはずもない、そもそもきっかけを作ったのは君達連合にある、核など撃たなければな…」
「「「っ!」」」
そうして話している最中にイザークとディアッカが近づいてきた。
「クルーゼ隊長、モビルスーツの積み込みが終わりました!」
「………ご苦労二人とも…では我々はこれで失礼させていただくよ、できることなら君達と戦うのはごめんだからね」
「はい…二人とも別れの挨拶は済んだかしら?」
「はいっ!グズ…」
「まったく…男がメソメソと泣くなというに!」
「イザークだって泣いたり…」
「しとらんわ!大体貴様は!…」
二人のそんな姿見てマリュー達やクルーゼは毒気が抜けた様につい笑ってしまっていた。
「まったくお前たちは…」
「「はっ!失礼しましたっ!」」
二人は改めてお世話になったマリュー達に敬礼をする。
「元気でな坊主共っ」
「フラガ少佐…我々は一応敵対関係なのですが…」
ナタルは呆れながらムウに言うが本人は笑いながら流した。
「まぁ良いじゃないのぉ?、同じ釜の飯を食った仲だしさ!」
「まったく……それでは二人共、ここでお別れだけれども決して死に急ぐような事は無いと思いますが、敵同士とはいえ……貴方達はまだこれからなのだから…」
マリューはそう言ってイザーク達に言うと二人は複雑そうな顔をしながらもその気遣ってくれる彼女に対して。
「はい、大変世話になりました…だけども…自分らもザフトの赤服なんで早々死にませんよ!あはは…むぶっ!!?」
ディアッカが笑いながら言うと、イザークはカッとなりながらディアッカの頬を摘んで黙らせた。
「当たり前だっ!そんなポックリ死んでたまるか!!……マリュー艦長!ナタル副長!フラガ少佐には大変お世話になりました…」
「えぇ…元気でね」
そう言ってマリューとイザーク達は握手をした後、輸送機へと向かっていたのだった。
「あの子達…」
「どうした?」
「いや…なんで…顔があんなに腫れているのかしら?」
「「…………」」
「あ〜…気にすんな…きっと色々あったんだろう?」
「自分もそう思います…」
「いや…だけど…」
バタァン…!
「「「?」」」
向こうの方で誰かが倒れたらしく 三人が何事かとザフトの方を見ると…
「おいっイザーク!?…イザァァァーク!!!」
「メディック!!今すぐ担架をッ!…血が…一体誰にやられた!!?クソッ止まらない!!」
「おーいお前らどうしたそんなに騒いで…ってイザーク!!?クソやっぱりダメだったか!!?ラウ坊急いで運ぶぞ!!」
「……うむっ!!」
「「「………………」」」
イザークが突然血を引き出し…クルーゼとレッドフードによって 急ぎ 病院へと運ばれていった…それを見ていたマリュー達は何も言えずただその光景を見ていただけだった…一体何があったのかもわからず…いやおそらく子供たちが何かやったんだと思うが 皆目見当がつかなかった。
その後無事にアークエンジェルに戻った後、イザークとディアッカの緊急手術をしてそれから三日後に無事に帰って行ったのであった…
ついでに二人とも顔面重度の骨折だそうだが…すぐに回復したそうでよかった。