フラガとか聞いてない   作:もう何も辛くない

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PHASE126 父子の対峙

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジェネシス、射程距離に入りますっ!」

 

 エターナル艦橋にダコスタの声が響く。敵の防衛網を潜り、時に砲火でこじ開けながら、ドミニオンの犠牲も経てようやくここまで辿り着いた二隻の船体は傷だらけだ。

 しかしどちらも武装の一部も失わずにここまで来られたのは幸運か─────激しい戦いを超えてジェネシスの元へ辿り着いたという感慨に耽る暇は彼らにはない。すぐに二隻のバルトフェルドは思考を切り替える。

 

「全砲門開け!─────撃てぇっ!」

 

 エターナルが主砲以下、全ての発射管からミサイルを発射する。それと同時にクサナギもローエングリンを斉射。だがミサイルは途中の敵艦艇やヤキン・ドゥーエの対空砲によって、多くを撃ち落とされてしまう。

 迎撃を掻い潜ってミラーや基部に命中したものも、たった一筋の傷さえつける事が出来ない。この場にいる二隻において、最も威力のあるローエングリンすらあまりに巨大なミラーに対しては、目立った損傷を与える事は出来なかった。

 

「くそッ!厄介なモンを!」

 

 それらの状況を見てとったバルトフェルドが毒づいた。

 

 ローエングリンの連射はままならない。搭載しているミサイルの数にも限りがある。それでも彼らに出来る事は、ただひたすらに撃ち続ける事だけ─────だがそれで、果たしてあの兵器を破壊する事が出来るのか?

 たった今、持ち得る全ての力を振り絞って一斉攻撃を仕掛け、それでもかすり傷すら与えられなかったあれを─────本当に?

 

 バルトフェルドだけじゃない。クルー達の中で一筋の不安が過り、それによってエターナルに迫る一つの機影に反応が遅れてしまう。

 

「っ、ブルーチャーリーよりモビルスーツ接近!」

 

「しまった…っ!」

 

 悔恨の隙─────ジェネシスへ再度一斉攻撃を仕掛けるべく装填をしている間を敵が狙うのは当然の思考だ。それが頭から抜け落ち、警戒を怠ってしまった事を悔いながら迎撃の号令を掛けるバルトフェルド。

 だがそれよりも早く、敵の肉薄が早い。

 

「っ!?」

 

 この場に居る誰よりも早く、()()()()の接近に気付いたのはラクスだった。ラクスが目を見開き、気配を感じた方向へと目を向けた直後、エターナルの懐へ肉薄していたゲイツの武装が一筋の光条によって貫かれる。

 

 敵の反応は素早く、貫かれた己の武装を放り投げて爆発に巻き込まれるのを防ぐと、すぐに光条が現れた方へと機体を向ける。しかしそこに瞬く間に飛来した紅い影が、ゲイツを切り裂いた。

 

 ラクス達の目の前で爆散するゲイツ。そしてゲイツを墜とし、エターナルを守った紅の機体は一度彼らを一瞥した後、すぐにヤキン・ドゥーエの方へと姿を消してしまった。

 

「今のは…」

 

 呆けた様子で呟くバルトフェルド。それも無理はない、何しろたった今彼らを救った機体は、本来相容れない敵であった筈なのだから。

 共に平和を志しながら、しかし考えの違いで道を違えてしまった相手。だが、一体何故彼はこんな事を…?

 

『大丈夫か、ラクス!?』

 

 戸惑いの空気の中、沈黙を切り裂いてカガリの声が艦橋に響き渡った。

 

「カガリさん!」

 

『すまん、ゆっくり話してる時間はないんだ!今から私は、アスランと一緒にヤキンに突入する!』

 

「!?」

 

 続くカガリの言葉を聞いて驚き目を見開いたのはラクスだけではない。エターナル、クサナギにも届けられたこの音声を聞いたキサカもまた、思わず艦長席から立ち上がってしまう程に驚愕していた。

 

「ですが───!」

 

『大丈夫だ。任せろ!』

 

 ラクスが懸念を込めて呼び掛けようとするが、それよりも前にモニターの中でカガリが元気よく笑った。それを最後に通信は途切れ、彼女もまた紅の機体を追って飛び去っていく。

 

『M1!キクチ機、タカギ機!カガリ様の護衛を!』

 

 すかさずキサカが指示を飛ばし、今度は二機のM1が彼女を追っていく。カガリと、カガリを追った二人と、そしてもう一人─────たった四人で果たして何が出来るというのだろうか?

 だが彼らは限られた兵力で、何としてもジェネシスを止めなければならなかった。それに協力してくれるのであれば、例え先程まで敵同士だったとしても大歓迎だ。最早敵も味方も、可能も不可能も、そんな問題ではない。

 

 遠ざかっていく光点から視線を切ったラクスは、再びジェネシスへと向けられたエターナルとクサナギの砲撃に目を向ける。

 先程と同じ、ミサイルの多くは迎撃され、ジェネシスへ届いた砲撃は効果があるようには到底見えない。

 

 それでも彼らは撃ち続けるしかない。力の続く限り、いつまでも─────滅びの未来が訪れるのを防ぐ為にも、撃ち続けるしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヤキン・ドゥーエを守っていたジンとシグーが、迫り来る敵機の存在に気付くより早くジャスティスが頭部と武装を撃ち抜いていた。それぞれのパイロットが何が起きたのかを受け止めるよりも前にジャスティスはその脇を通り抜け、そして置き去りにされないよう懸命についていくストライクルージュとM1が続く。対空砲火を躱しながらヤキン・ドゥーエに取りついた彼らはそのままの勢いで港口を突破し、奥へ向かう。

 

 要塞の内部はかなり混乱していた。損傷の大きいモビルスーツから、負傷したパイロットが運び下ろされている。カガリは痛ましい思いで一瞬、その光景に目を遣った。彼女自身、何機もザフトの機体を撃破し、自分達の仲間も同様に傷つき殺されたというのに。

 

 カガリ達は基地の奥まで駆け抜けると、最奥部でモビルスーツから降りた。一機のM1が機体を守る為にその場に残り、カガリ、アスランともう一人のオーブ兵が基地管制へと向かう。

 

 プラント最終防衛線である要塞ヤキン・ドゥーエ─────その構造はとても複雑だ。仮に敵の侵入を許したとしても簡単に奥への侵攻を許さないよう考慮された作りは、味方には多大な地の利を与えるだろう。だが今、カガリ達はヤキン・ドゥーエの構造を知っているアスランが傍にいる。

 

「こっちだっ!」

 

 最速で駆け抜けたモビルスーツ搭乗時と打って変わり、機体を降りてからは慎重に歩を進めていく。その途中、ふと目を光らせたアスランが近くにいたカガリの手を引いて物陰に飛び込む。二人の動きを追ってオーブ兵も同じく物陰へ翻した直後、彼らの進行方向から銃声が鳴り響いた。

 

 銃声の反響が収まるよりも先にアスランが壁際に身体を隠しながらも前方の様子を視認、銃を握った手を伸ばし引き金を引いた。

 

「アスラン・ザラッ!」

 

 アスランが放った銃弾に撃ち抜かれ、悲鳴が上がる中でふと聞こえて来た怒声。自身の名を呼ばれたアスランが銃弾を撃つ手を止め、一度耳を傾ける。

 

「何故だ、アスラン・ザラッ!何故、父を裏切る様な真似をした!?」

 

 聞こえて来るのはザフト兵の男の声。先程の銃声にも負けず劣らずに響き渡る大声だが、微かに震えている様に聞こえる。男の声を震わすものが何なのか、激情を向けられているアスランは考えるまでもなくその正体に辿り着く。

 

「もうすぐ戦争が終わる!ザラ議長閣下の元、我らの勝利で!なのに貴様は何故、我らの栄光への途の邪魔をするのだ!?」

 

 やはり自身の裏切りはすでに軍に知れ渡っていたのだと知る。しかしそれを織り込んでいたアスランに動揺はない。

 

「栄光だと?そんなものが欲しくて戦っているのか!?ナチュラルを滅ぼしてまで!?」

 

 アスランは再び物陰から前方を窺いながら銃口を向ける。彼の視線に映ったのは、黒髪を逆立たせ、鼻の辺りに一文字の傷が刻まれた緑服の男だった。

 男はアスランが向けた銃口に反応し横側へ飛び込んで直後、アスランが放った銃弾を躱すとお返しと言わんばかりにアスランへ向けて銃弾を撃ち返す。そしてすぐに物陰へ身を隠したアスランへ向けて怒声を放つ。

 

「何が悪い!?先に我らを仇なしたのは奴らだ!貴様の母も失ったユニウスセブン─────あの悲しみを、忘れたというのか!?貴様は!?」

 

 どんな言葉を掛けられようとも冷静に応戦するつもりだったアスランだったが、その言葉を聞き流す事は到底叶わず、彼の意思と反して感情に火がついた。

 

「忘れられる筈がないだろうっ!」

 

 張り上がる声。傍らで成り行きを見守っていたカガリが心配そうに見上げているのも気付かず、アスランは続ける。

 

「だが、それがナチュラルを滅ぼしていい理由にはならない!俺達コーディネイターに生きる権利があるのなら、彼らにだって生きる権利がある!」

 

「生きる権利、だと…?笑わせるな!多くの同胞を、下らん嫉妬で殺した奴らにそんな権利など─────」

 

「それを言うなら俺達はもっと非道な行いを彼らにした!地球に落としたNJで犠牲になった人達…、まだそれによって苦しんでいる人達がいる!投下から一年以上経った今もだ!」

 

 血のバレンタインとオペレーションウロボロス─────どちらも大勢の命が失われた事件であり、それらを比較などしたくはない。だが実態を知った上でどちらが非道かと問われた時、アスランは躊躇いながらも後者を答える。失われた命の数もさながら、前者は一瞬で終わったものだが後者は一年以上経った今も尚人々の苦しみは続いている。

 

 アスランも血のバレンタインで掛け替えない母を喪った。だが報復として放ったNJと終わりの見えない戦争、そして今のジェネシス─────

 

「今の俺達を見て、あの時に亡くなった人達はどう思うか…。少なくとも母は!絶対に賛同などしない!」

 

 母は死の間際までナチュラルとの共存を信じていた。あの優しかった母が今の自分達を見たら─────悲しむだろうか。涙を流すだろうか。少なくともアスランには、母が喜び賛同する姿など到底想像出来やしなかった。

 

「性根から腐ったか、アスラン・ザラ!血のバレンタイン…そしてナチュラル共が始めたこの戦争で死んでいった者達の無念を晴らし、我らこそ世界を統べるに相応しい優良種である事を知らしめる!それこそが我らの義務だと、忘れたか!」

 

「この─────」

 

 傲慢を表するに相応しい言動。どこまでも本質からずれた男の思想に、方向性こそ違えどかつての自分と重なって見えた。

 

「そんな義務は存在しない!自分が上だと相手を見下し、切り捨てる─────貴方達が忌み続けたユニウスセブンの惨劇と同じだと、何故気付かない!?」

 

「同じではない!我らには我らの存在を証明するという大義がある!」

 

「ふざけるな!」

 

 それが当然だと、それこそが摂理だと言わんばかりに語る男に対して激昂する。だが、激昂したのはアスランではなかった。

 

「女…!?貴様、ナチュラルか!」

 

「だったらどうした!さっきから聞いていればアンタ、勝手な事ばかり…。ナチュラルだってアンタ達ザフトに大勢殺された!それを見ようともしないで、何が大義だ!何が我らの義務だ!」

 

「カガリ…」

 

 カガリもこの戦争で多くを失った。この戦いの中で、大切な仲間を喪ったばかりでもあった。だから、本当はアスランに任せて隠れているべきだったのに耐えられず、思わず飛び出してしまった。

 

「貴様─────貴様か…?閣下の意志を引き継いで、我らの次の旗頭になるべきアスラン・ザラを騙し、惑わしたのは!」

 

 カガリの姿を見て、言動を聞き、激昂したのは男も同じだった。アスランへ向けていた銃口を今度はカガリの方へと向け、躊躇いもなく間髪置かずに発砲。

 発砲する直前、男の指に力が籠もったのを見て取ったアスランがカガリの方へと飛び込み、彼女を押し倒す形で凶弾を躱す。

 

「そのような売女に惑わされるんじゃない、アスラン・ザラ!目を覚ますのだ!」

 

「目を覚ますべきなのは貴方の方だ!憎しみに身を任せるのを止めて、未来の為に本当にすべき事を思い出せ!」

 

 体を起こし、カガリを庇いながら男と銃口を向け合い、睨み合う。

 

 爛々と憎悪に燃やした瞳に対してアスランは引かない。決して譲れない意志を胸に自身を睨みつけるアスランを暫しの間見つめていた男は、不意に小さく息を吐いた。

 

「…閣下、申し訳ありません。貴方の息子は、我らでは救えない所にまで堕ちてしまったようです」

 

 片手で握った拳を胸に当て、ここにはいない相手へ向けて懺悔をする。

 

「せめてナチュラルの良いように使われるよりも前に、この私の手で引導を渡してやろう─────アスラン・ザラ!」

 

 拳を解いて懺悔を終えた時には、男の目には憎悪と同時にアスランに対しての殺意に満ちていた。

 

「アスラン!」

 

「下がっていろ、カガリ!」

 

 男から感じられる殺気が膨れ上がったのを感じたアスランは、同様に敵の変化を悟り声を上げたカガリを護衛へ向けて押し飛ばす。直後、鳴り響く銃声─────素早く身を翻したアスランが辛うじて銃弾を躱すと、左右へステップを取りながら男との距離を詰めていく。

 

「チィッ!?」

 

 アスランの疾駆を目で追いながら、銃の照準を再び合わせようとする男。対してアスランはその動きの中で銃を握る右手を持ち上げ、ぶれる視界にも構わず正確に照準を合わせてみせる。銃口から放たれる銃弾だったが、しかし男の反応速度も凄まじい。高速で動き回るアスランの手の動きをしっかりと目で捉え、引き金が引かれたと同時に身を翻して銃撃を躱してみせた。

 

 神業というに相応しい動きだが、躱す際に微かにだがアスランから視線を切ったのを彼は見逃さない。ジグザグな動きから一転、今度は一直線に、先程よりも速度を上げて一気に距離を近づける。

 

「ッ─────!?」

 

 体勢を整え、再び向き直った男は次の瞬間、眼前にまで迫っていたアスランの姿に目を見開く。すぐさま銃を持ち上げるが、銃口を向けられるよりも先にアスランが男の手首を銃のグリップで狙い、男の銃を叩き落とす。

 

 慌てて距離を取ろうとする男だが、すでにアスランは男へ向けて銃を構えていた。せめて即死だけはと必死に身を翻す男─────に向けられたアスランの銃口が、火を噴いた。

 

 男の思惑通り即死は避けられた。銃弾に抉られたのは右の脇腹、無重力の中に鮮血が飛び散る。崩れ落ちる男の姿を油断なく見遣りながら、アスランは再び銃口を向けて─────

 

「クッ…、おのれっ─────」

 

 毒づきながらその場から男が逃走する。追撃は仕掛けず、その背中をアスランは見つめていた。あの傷であれだけ動けるのかと驚きながら、あの出血量ならばこの戦闘で再び出くわす事はないだろうと結論付ける。

 

「アスランっ」

 

「大丈夫だ。それより先を急ぐぞ。時間がない」

 

 自身の身を案じたカガリに答えた後、アスランは再びカガリとその護衛を伴って先を急ぐ。煙の立ち込める通路を、彼らは周囲を見ないようにして更に奥へ進んでいく。

 混乱を極めた要塞内部を進んでいく途中、先程のような襲撃は起こらず彼らが思っていたよりも容易に司令室へ繋がるエレベーターに乗り込む事が出来た。

 

「…この先が司令室だ。気を引き締めろよ」

 

「あぁ、分かってる」

 

 エレベーター内でアスランがそう声を掛けると、カガリは硬い面持ちで頷いた。

 

 この先の指令室に飛び込み、ジェネシスの発射システムを破壊する─────簡単な事ではないと分かっている。だがやるべき事はハッキリしているのだ。

 何があろうとジェネシスだけは止める─────未来を思って戦い、道半ばで命を散らした者達の為にも。

 

 何としても─────。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヤキン・ドゥーエの司令室では、モニターに映るエターナル、クサナギを睨みながらパトリックが苛立たし気に怒鳴っていた。

 

「あんな小娘やナチュラル共の艦、さっさと叩き落さんか!」

 

 だが兵士達の中には困惑を露にしながら顔を見交わし、ラクス達を撃つ事に躊躇いを覚えている者達もいた。

 

 パトリックの傍らに立つユウキもまたその一人だった。本当に彼らを撃つべきなのだろうか。本当に自分達はこのまま突き進んでいいのだろうか─────そう不安を過らせる彼らへ畳み掛けるように、パトリックが命じる。

 

「急げ!照準入力開始!目標、北米大陸東岸地区!」

 

「議長…!」

 

 ユウキはたじろいだ。この男は本当にジェネシスを地球に向けるつもりなのか─────何度も何度も、ユウキの胸の内を過った疑問。

 

 オペレーター達の間にも、今度こそ深刻な動揺が奔った。ミラーブロックの換装は終わっており、すでにジェネシスはいつでも撃てる状態だ。しかし、それを実際に地球に向けて撃つ筈がないと、そう信じていたからこそ彼らもジェネシスを撃つ指示に従う事が出来たのだ。

 

「何をしている!?これで全てが終わるのだぞ!」

 

 動揺のあまりに照準入力を出来ないでいたオペレーター達へパトリックが怒鳴りつけた。

 

 ここに至ってようやく、彼らはパトリックは本気で地球を撃つつもりなのだと─────あの母なる星に住む人達とそれ以上の生命を全て滅ぼすつもりなのだと悟った。

 

 止めなくてはならない─────これ以上の犠牲はもう必要ない。そう断じたユウキが遂にパトリックへと訴え掛けようとした、その時だった。背後からエレベーターのドアが開く音がして、ユウキは驚き振り返った。そして振り返った先で立っていた人物を見て、更にユウキの驚きは大きくなる。

 

「アスラン、ザラ…」

 

「─────」

 

 ユウキの呟きは傍らのパトリックの耳にも届いており、ずっと憎悪と苛立ちに歪んだままだった彼の顔に初めて、それ以外の色の表情が浮かんだ。

 

「父上」

 

「─────アスラン…!」

 

 しかしそれもほんの一瞬で、背後から声を耳にした途端に忌まわし気な表情を顔に張りつけたパトリックは、裏切り者に成り下がった己の息子へと向き合った。

 

 目の前の息子は真っ直ぐにパトリックを見つめていた。その目に見え隠れする、哀れな何者かを見つめる様な色に、パトリックは更に苛立ちを激しくしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




おかしいぞ…。話を進めようとする度に文字数が膨れ上がって、終わりがどんどん先延ばしになっていく…。
という事でもう少し掛かりそうです。あと何話で終わると言ってもその通りにならない気がするのでもう言いません…。(涙)
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