フラガとか聞いてない   作:もう何も辛くない

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皆さん、何をそんなに喜んでいるのですか?分からないなー…。


PHASE04 すり抜ける標的

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナスカ級撃沈!」

 

「左舷後方よりゲイツ、新たに三!」

 

 ゴットフリートの直撃を受けて沈むナスカ級戦艦。港の方は計画通り上手くやっているようで、新たに出撃してくる艦影はない。だがモビルスーツまで封じ込める事は不可能だった。

 

「アンチビーム爆雷発射と同時に加速二十パーセント、十秒。一番から四番スレッジハマー装填!モビルスーツを呼び戻せ!」

 

 表情を変えず、淡々とイアンがクルー達に命じる横で戦闘を見守っていたネオが徐にオペレーターに尋ねる。

 

「三人は?」

 

 たった一言の問い掛けの意味をすぐに理解したオペレーターが頭を振る。

 

「まだです」

 

「…失敗ですかね?」

 

 オペレーターからの返答に微かに困惑したネオへ、あっさりとイアンが問い掛ける。

 

「港を潰したといってもあれは軍事工廠です。長引けばこちらが保ちませんよ」

 

 数時間前にネオが見送った三人─────アーモリーワンに潜入した別動隊は今頃、以前より現地に潜入していた工作員と協力してザフトが開発した()()()モビルスーツを奪取している筈だ。指定した時間はすでに過ぎているが、ネオは確信を持って、イアンの問い掛けを否定した。

 

「いいえ。外に出て来るモビルスーツの数はそう多くない…、つまりあの子達はまだ頑張っている」

 

 外部からの襲撃者はネオ達だけ。初めの奇襲で今は上手く優位をとれているが、本当ならばとっくに数の暴力で潰されていても可笑しくはない頃合いだった。

 ザフト側がそれを出来ないのは、中でモビルスーツの奪取に成功した三人が踏ん張っているからだ。

 

 しかしイアンの懸念も尤もだ。これから襲撃してくるモビルスーツは増える一方だし、封鎖した港も予想より早く復旧しないとも限らない。

 

「─────出撃して時間を稼ぐわ。艦をお願い」

 

「ハッ」

 

 ネオはふわりとエレベーターに向かって飛んでから、イアンに命令を掛ける。それについて意見をする事はなく、イアンが頷く。指揮官自ら戦場に出る事は本来望ましい事ではないが、この状況では致し方なしと考えているのか。

 

 急ぎ格納庫へと向かい、一機のモビルアーマーにパイロットスーツも着ずに乗り込んだネオは手元のスイッチを押して機体を立ち上げる。

 

「エグザス出るわよ!」

 

 ほどなく左舷ハッチが開き、赤紫色のモビルアーマーが射出された。本来の専用機の()()としてネオが受領したTS-MA4Fエグザスが、流星の様に新たに接近しつつある三機のゲイツRを目指す。

 

「…良くない事だって、分かっているのだけどね」

 

 素直に自身を慕う、無邪気な三人の笑顔を思い浮かべながら自嘲の笑みを浮かべる。この感情が余分なものだというのは理解している。イアンからも口を酸っぱく、そうであると言われ続けている。だがネオは、この感情を捨てるつもり等毛頭なかった。せめて、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()は─────。

 

 ─────可笑しな話ね。この私が、あの子達に同情心を抱くなんて。

 

 ダガーLを撃破したゲイツRが新たに現れたエグザスへと銃口を向ける。操縦桿を握りしめ、ネオは機体を操り弾道を見切りビームの合間を縫って飛び回る。次の瞬間、エグザスを取り巻いていた四基の特殊兵装が、パッと四方に飛散した。

 それはビームガンバレル─────先の大戦でメビウス・ゼロに搭載された兵装を更に改良した武装だ。操る事が出来ればオールレンジ攻撃を可能とし、戦場を一気に制圧する事も可能な代物だが、それには高度な空間認識能力が要求される。そんな操縦困難な武装を、ネオは事も無げに操って見せる。

 

 高速で動く小さな端末をゲイツRは捉えられず、翻弄されたまま次々と被弾していく。初めに右脚部に、次に左腕部に、そしてメインカメラを─────瞬く間に戦闘不能に陥ったゲイツRが堪らず撤退していく。それには目もくれず、ネオは次の敵へと注意を向ける。

 

 ─────私の方が、よっぽど…。

 

 増援に続々と出撃してくる敵機を戦闘不能に陥れていく上官の搭乗機を眺めながら、イアンは溜息を吐いた。珍しく自らその気になって出撃したは良いが、甘さを捨てられないのは如何なものか。

 彼女の能力を疑っている訳ではないが、その甘さのせいでいつか、足元を掬われなければいいが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突如退却を始めた三機に対し、一瞬反応が遅れたがその遅れを取り戻そうとバーニアを全開にして追跡に入る。後方からは先程シンの援護に来た二機のザク─────シンと同じ隊に配属された同僚、レイ・ザ・バレルのザクファントムとルナマリア・ホークのザクウォーリアがそれに従った。

 

 三機を見上げ、追い掛けながらシンは頭の隅で引っ掛かるものを覚える。先程までは激しい戦闘に追われて考える余裕もなかったが、果たしてあの三機を奪取した者達は一体何者なのだろうか?敵が地球連合軍か、それに類する者であろう事は初めから確信している。だがあの機体を奪取した途端に乗りこなす技量を見る内に、本当にあの機体に乗っているのは()()()()()()()()()という疑問が擡げ出る。

 反応速度もナチュラルは勿論、一介のコーディネイターをも凌駕しているかもしれない。

 

『─────えぇっ!?』

 

 シンの思考は突然上がったルナマリアの声に遮られた。サイドモニターを通して後方のザクウォーリアを見ると、バーニアから黒煙を噴き出しながらインパルスとレイ機からみるみる遅れていく。どうやら機体トラブルが発生したらしい。

 

「ルナ、戻るんだ!」

 

『でも!?』

 

「俺達は大丈夫だから!」

 

 心外そうに言い返すルナマリアだったが、シンの声掛けに従い渋々機体を返した。

 

『気を付けて!』

 

「分かってる。行くぞ、レイ!」

 

『あぁ』

 

 ルナマリアからのエールを受けた二人は機体を加速させる。その時、追い縋るシンとレイの前でカオスが背面にマウントした筒形のユニットを分離した。示し合わせた様にアビスがカオスの前面に滑り込み、胸部に開いた巨大な砲口と肩のレールガンから砲火を解き放つ。

 

 シン達は素早く散開し、アビスが撃ち放った砲撃を躱した。が、その間に先程カオスからパージされた機動兵装ポッド─────二基のドラグーンが襲う。

 自在に飛び回りながら鋭くビームを放つドラグーンへシールドを掲げてビームを防ぐシンと、滑らかに機体を機動させて躱すレイ。そうして二人が攻撃に対応している間にもカオス、ガイア、アビスの三機は外壁へ向けて更に距離を詰めていく。

 

 ─────このままじゃ間に合わないッ!

 

『脱出されたらお終いだ!その前に何としても捕らえる!』

 

「分かってる!─────レイ、少しだけ足止めを頼む!ミネルバ、フォースシルエットを!」

 

 決断の時だった。このまま追いかけっこをしても逃げられると判断したシンは、母艦と通信を繋げてとある事を要求する。

 それはリスクを伴いながらも、三機の捕獲、或いは撃破へと可能性を繋げるシンにとって最善の選択であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 進水式を明日に控えた新造艦、ミネルバの中では毎分毎秒飛び込んでくる情報の対応に追われていた。

 

 工廠内の司令部へとミネルバの管制担当バート・ハイムが呼び掛けを続けていたが、未だ返答はない。港との連絡も先程の震動以来、途絶えたまま。恐らくあれこそが、外部から港への攻撃だったのだろう。更に工廠の一部の区画ではガスが発生しているという。

 

「艦長…、これ、まずいですよね?このまま逃げられでもしたら…」

 

「上層部の首がバタバタ飛ぶわね。間違いなく」

 

 動揺しながら声を出したアーサーが更に情けない顔になった。現場にいた者として追及こそ受けるだろうが、少なくとも自分達の首は無事に済むだろう。それくらいに開き直るくらいの度胸がこの男には欲しい所だが、とミネルバの女性艦長タリア・グラディスは内心溜め息を吐く。

 これからみっちりしごいてやろう、と密かに心に決めるタリアの耳に、バーニアに異常が発生したルナマリア機が緊急着艦したとの報告が入る。それに真っ先に反応したのは、艦橋にいるメイリン・ホークだった。彼女はルナマリアの妹であり、驚いてパイロットの無事を確認している。

 

「…それにしても」

 

 ルナマリアに怪我はなかったのだろう。安堵の息を漏らすメイリンを見遣ったタリアは顎に手を遣りながら呟いた。

 

「どこの部隊かしらね?こんな大胆な作戦…」

 

 式典前の混乱に紛れて潜入、新型機を奪取してプラント内部で騒ぎを起こす。そしてそれと呼応するように、外部の部隊が港を潰す─────これ程の作戦を遂行可能な部隊を有するのは地球連合軍、或いはそれに連なるもの以外には考えられない。

 

 だがしかし、とタリアは艦橋のモニターを見上げる。そこにはシン達の追撃を振り切って外壁を目指す、セカンドステージシリーズの三機が映っている。必然性から予測を立てれば敵は地球連合軍─────だが、あれらの機体をあれほどまでに乗りこなすパイロットが、果たしてナチュラルなのか?

 

 タリアが思考を巡らせている間にも事態は進む。モニターにはガイアが背面砲とライフルを外壁に向けて一斉に発射している場面が映し出されていた。シンのインパルスがそれを止めようとビームブーメランを投げつけるが、アビスが砲門を開き投じられたブーメランを灼き尽くしてしまう。

 

 ガイアは砲撃を続けている。このままではまずい、とタリアが口元を歪ませた時だった。背後のエレベーターが開き、彼女が振り向く。

 

「議長?」

 

 随員を伴ったデュランダルが艦橋へ入って来たのを認め、タリアは驚きの声を上げた。進水式と軍事式典に出席する為に訪問中であった事は知っていたが、何故避難をせずにこんな場所へ?

 

「状況は!?どうなっている!」

 

「…御覧の通りです」

 

 端正な顔を厳しく引き締め、早足に入って来るなり尋ねたデュランダルへモニターを示した後、タリアはこちらが把握しているだけの状況を手短に説明する。

 

「まずいな…」

 

 タリアからの説明を受け終わった後、苦い顔でデュランダルが呟きを漏らした。彼の視線の先で、またもガイアが外壁へ砲撃を行う。

 シンとレイが阻止せんと動くが、カオスとアビスに阻まれてしまう。内外部からの攻撃を想定し頑丈に設計されてはいても、幾度も火線を受け続ければそう長くは保たない。

 

『ミネルバ、フォースシルエットを!』

 

 シンからの要求に戸惑った顔を向けて来るアーサーを見返し、タリアは即座に心を決めて答える。

 

「許可します。射出して!」

 

 ここがあの三機を止める瀬戸際だ。迷いなく許可を出したタリアに反して、アーサーはふと背後を気にする。

 その視線の先にいる人物に当たりをつけ、タリアは肩越しにデュランダルを見遣った。

 

「もう、機密も何もありませんでしょう?」

 

「…あぁ」

 

 デュランダルが諦めた様に肩を竦める。タリアとデュランダル、二人のやり取りを見ていたメイリンがすぐに射出シークエンスへと動く。

 

 ─────そうね。もう、機密も何もない。そして絶対にあの三機を逃がす訳にはいかない…!

 

 そして同時に、タリアはもう一つの決断を内心で下していた。

 

「議長。ミネルバを発進させます」

 

 立ち上がり、振り返った彼女の宣言にデュランダルは目を見開き、クルーの間にもどよめきが奔った。

 

「タリア…」

 

「ドックを出ればすぐに戦闘となるでしょう。議長は早く下船を」

 

 誰に何と言われようと、もう自身の決断を曲げるつもりは毛頭なかった。例えプラントの最高責任者である、この男が相手でもそれは変わらない。

 

 港の外で続く戦闘は未だ劣勢。新たに敵母艦から出撃したモビルアーマーが、次々と僚機を撃破しているという報告も入っている。港が潰された故に、味方の援護へ動ける戦艦もこのミネルバのみ。

 ならばもう、迷っている暇はない。だがこの男をそれに巻き込む訳にもいかなかった。何よりこの男を背後に乗せたくない理由が彼女にはあった。それなのにデュランダルはしれっとした顔で、思いも掛けない事を言い出した。

 

「タリア。とても残って報告を待っていられる状況ではないよ」

 

 アーサーがまた驚愕の表情でデュランダルを見遣り、タリアも軽く睨むように眉を寄せた。

 

「しかし…!」

 

「私には権限もあれば義務もある。…許可を出してくれ、艦長」

 

 例え議長の権限であろうと、艦の上では艦長の命令に優るものはない。問答無用で彼を放り出す事が出来ない訳ではないが─────自分にはそれが出来ないと分かった上で、この男は要求を出している。そしてその通りなのだと、そうするしかないのだという諦めと共に、誰にも悟られぬ様に溜息を漏らしてからタリアは前に向き直った。

 

 あぁ─────だから、この人を艦橋に入れたくなかったのだ。

 

 タリアの憂鬱を余所にミネルバの発進シークエンスが始まる。しかし、今この場にいる誰も、艦内で起きているとある異変に気付いていなかった。

 

 シークエンスに入る直前、搬入作業の為に開かれていたハッチが閉まる直前、()()()のザクが着艦した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「来た…!」

 

 カオスのドラグーンによる攻撃を躱しながら、シンはこちらに近付いてくる戦闘機を補足する。先程自身が要求したものが届けられたのを確認したシンは、敵機へ背を向けてそちらへと急ぐ。

 

「こいつ…!?」

 

 現れた戦闘機の姿は、カオスに乗るスティングの目にも捉えられていた。大した装備もなく見える戦闘機だが、機体後部に折りたたまれた翼の様なユニットが搭載されている─────微かに過った嫌な予感を疑わず、スティングはインパルスへとビームライフルとドラグーンの銃口を向ける。

 

「スティング!」

 

「っ、チィッ!?」

 

 アウルから警告の声が発せられたのはその直後だった。咄嗟に機体を翻し、横合いからのザクの射撃を辛うじて回避する。

 

「行かせはしない…!」

 

「このッ、邪魔をするなァッ!」

 

 インパルスの前方へと割り込んだザクへと、ビームサーベルを抜き放って斬り掛かるスティング。一合、二合、カオスの斬撃を両腕のビームシールドで巧みに打ち払うレイ。互いに距離を取り合った直後、アウルがザクへ向けて両肩部六門の砲口を開いて砲撃を浴びせ掛ける。

 

「奴は─────!?」

 

 レイの注意がアビスへと向いた隙に、スティングは再びインパルスを追おうと機体を向ける。

 

 しかしその時には、インパルスは背面の装備を切り離す作業に入っていた。

 

「何を…ッ!?」

 

 逃げようとするかに見えたインパルスが、先程の戦闘機からパージされたユニットをマウントする。

 

「なっ…コイツは…!」

 

 インパルスの背面でユニットから伸びた四枚の赤い翼が十字型に開かれる。それと同時に白と赤に色づいた装甲が変わり、青、赤、白のトリコロールへと変色する。

 

「装備を換装するだと!?」

 

「ハァァァァアアアアアアッ!!!」

 

 段違いの機動性で迫るインパルスをビームライフルで狙うが、悉くスティングの射撃を掻い潜って躱し、瞬く間にカオスの目前へと迫る。

 

「墜ちろッ!」

 

 シンは背面からビームサーベルを抜き放つ。辛くも斬撃を躱されるが、その隙にカオスの前面をすり抜け外壁へ砲撃を続けるガイアへと機体を急がせる。

 

 レイの攻撃をやり過ごしたアビスがビームを放つが、それもシンの元には届かない。ガイアへ肉薄する─────黒い機体はちらりとこちらを見はするが、シンへ攻撃する素振りも見せず外壁への攻撃を続けている。

 それはまるで、シンに怯えているようで─────その時、シンの背後から強烈な熱線が放たれた。モビルアーマー形態に変形したカオスが背部ビーム砲と兵装ポッドビーム砲を一斉に発射したのだ。

 しかしそれは、シンを標的にしたものではなかった。

 

「っ、まずい!」

 

 それらのビームが着弾した場所を見て、シンは目を見開きながら声を上げた。

 

 外壁の一点に全てのビームが集中する。それによって、先程からガイアの砲撃をうけつづけていた自己修復ガラスが遂に熱に耐えられずに融け落ちてしまった。

 

「しまった!」

 

 その光景を目にしたレイも声を上げる。

 

 外壁に空けられた穴が急速な減圧を引き起こす。突如発生した乱気流に翻弄されながらも懸命に機体を立て直そうとするシンの横を、カオスとアビスがすり抜けていく。

 

 二機を追うシンの視線の先で、ガイアと共に三機が穴を潜って逃げ出していく。シンは何かを考えるよりも先に機体を動かした。

 

「逃がすか…!」

 

 ここで奴らを逃がせばどうなるか─────詳細に未来を予測できずとも、良くない事になるのはシンの目にも明らかだった。

 

 また、あの惨劇が繰り返される─────脳裏に蘇る惨状を振り切り、シンは外壁に空いた穴に身を躍らせる。

 

 絶対に逃がさない。その決意と共に宇宙空間へと飛び出したシンは、モニターを切り替えて全方位を探る。

 

「どこだ…、どこにいる!?」

 

 だが周囲には例の三機は見当たらない。焦りに歯噛みしながら、シンはとにかくスラスターを吹かして三機の痕跡を探そうとする。

 

「ッ─────!」

 

 視界の隅にキラリと光る何かが映る。それが何なのか、思考するよりも前にシンは突き動かされる様にその場から退避した。

 

「シン!」

 

 レイが呼ぶ声がする。しかしその声に返答をする余裕もなく、続けざまに()()()()放たれるビームの対応に追われるシン。

 

「なん、だ…!?」

 

 全神経を研ぎ澄ませ、周囲に視線を巡らせ、機体をビームの合間に縫わせながらシールドを掲げて一条の光条を受ける。

 ビームは何もない空間から、それも全く別々の方向から発射された。

 

 どこからの攻撃だ─────戸惑うシンの目に、矢のように迫る赤紫の機体が映る。

 

「モビルアーマーだと!?」

 

「こいつも…っ、敵か!」

 

 レイとシンが迫るモビルアーマー、エグザスへと身構える。

 

 再びオールレンジから放たれるビームを、シンとレイは散開して躱す。

 

 シンは迫るエグザスに注意を向けながら、ちらりと手元の画面を覗く。そこに示されたのはインパルスの残るバッテリーの量─────残量は危険域に達し、恐らく残された戦闘時間は五分とないだろう。

 

「その前に…、こいつだけでも!」

 

 最早この場において自分の手であの三機を捕獲、撃破する事は叶わない。ならばせめて、こいつを落として後を仲間に託す。

 

 機体下部の砲を向けてくるエグザスへと、シンはビームサーベルを手に踊り掛かるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回でアーモリーワン事変決着の予定です。
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