魔法少女懲罰部隊   作:さしずめろん

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俺の居場所

魔法少女、それは敵対勢力に対し有効な対抗手段である、通常兵器も効果はあるが、小さい敵に対し戦車砲を撃ち込むという、費用対効果がよろしく無い、そこである研究者が開発した。(科学者の名を伊香椛田(いこうはなだ)平研究員だったがテキトーに混ぜて作り上げたのが魔石と呼ばれる魔法の原点)

魔法少女なりきりセットメガ盛りマックス(正式名称)が開発される。(何でこれで許可したんだよ!おかしいだろ!【本人談】(命名伊香椛田(いこうはなだ)

戦況は一変した、魔法少女の存在によって、徐々に劣勢になりつつある戦場をなんの前触れもなく敵を一掃し任務が終われば帰投していた、初めはゲーム感覚だったんだろう活気は良かった。

 

しかしそれは悲劇を産み落とした、敵の大規模攻勢に一人一人大事な魔法少女が失っていった、誰が止められないか!無、無理だよ、これがオレの当時の記憶で情けない声で泣いていた、ここで死ぬんだと達観しながら泣きじゃくる、どうしていいか分からない、どうでもいいと日頃、上官に苛立ってたこともあり殴った。

 

殴るたびに過去を思い出す、俺に向けられていた嫌な視線、体はデカいと自覚があり胸も(けつ)もデカイ、その視線が嫌だったスポーツをするたび、胸に気をつけて走るがそれでも痛い、こんな痛みも知らないで馬鹿面下げて凝視をして来る。

 

そして今日7人の男どもが来た、無理矢理狭い個室に連れ込まれ、我慢の限界だったどれだけ自分が我慢してきたか、もう自分を止めることは出来ない。

 

俺が気がついた時には、周囲は血溜まりができていて、自分がやったのか?と自覚も記憶もない、それから警察に事情を聞かれ、男たちは病院に搬送された。

 

殴り倒した記憶がなく、突然血溜まりの中でボーッと立っていた、事情聴取もどこ吹く風、身に入らないどころかどうしていいのかも分からなくなった。

 

ピンポーンと音がした、そのまま私の部屋に侵入してきた、なんのことが分からないでいると。

 

「自衛隊の者です、貴女は魔法少女確認キットで検査をしたことがありますか?」(笑いを堪えながらプルプルしている)

「いや?受けたこと無い」

「そうですか、では始めさせて頂きますね」

言うやいなや手速い作業で検査をしているのだろう、もう最終段階まで来ていたらしく、後はこのチューブに息を吐き出すだけ。

 

「はい、ありがとうございました!では検査結果は後日郵送させていただきますね」

 

そそくさと出ていく自衛隊の人達、何かどっと疲れたような気がして、ベッドに入り直ぐに入りすぐに寝た。

 

 

寝て起きたら怒りが湧き上がってくる、直に当たり散らしたり殴りたい衝動に襲われる、寝ても機嫌が悪化した、取り敢えず今日は休むと母に頼み、頭を空っぽにしようとするがやはり怒りが抑えられない。

 

夕方まで苦しみ続け俺宛に封筒が来た、検査結果通知と判子が押されていた、オレはその中身を見て驚いた、一通の手紙とオモチャにしか見えないメダルが同封されていたからだ。

 

手紙の内容はありきたりな合格通知で変身の仕方もご丁寧に書かれていた、戦闘行為以外での使用禁止、ご了承を頂けた場合お近くの市役所までお越し下さい、と書いていた。

 

どうするか迷った、最近世間を騒がせている敵の存在、徐々に劣勢になって行く自衛隊、母に相談するか迷った、そして自身の怒りの感情を敵にぶつければ良い。

 

親には何も言わず出て来た、どうせ止められると思って、それにオレだって何か認められるようなことがしたい、結局はフワフワした動機で敵と戦う、市役所に着き総合案内所にどこに行けばいいかを聞いて18番に向かった。

 

「まずはありがとうございます、担当は芳原葛屋(よしはらかつや)と申します」

「オレは柴燈悠日(さいとうゆうか)だ」

「ほう、随分と男勝りなようで」

「あぁ?文句でもあんのかよぉ?」

「いえいえ、大変喜ばしく思います、ではこちらの書類に目を通して頂いてから、サインをお願い致します」

 

オレは紙に目を通す、ゴチャゴチャしてて今のオレでは正確に読めないが、規約など大体同じだろうと高を括ってサインをする。

 

3ヶ月それが訓練期間だった、覚えることが一杯で、体力もついていけず何度も逃げ出したいと思った、だがオレの中の怒りが自分に向いた、情けない何の為にここに来た敵を殺すためだろ!と怒りが湧き、乗り切るだけの力をくれた。

 

初陣の日、何故か怒りが消え心が穏やかだ、逆に不安になってくる。

【後5分で接敵、各員戦闘準備】

結局なんの為に戦うのか分からないまま、その時を待つ。

【撃てっ!】

言われた通りに撃つ、バンッ!バンッ!と魔力で強化を施したアサルトライフルで撃つ、狙いが外れる、また外れた。

 

段々と焦りが募り、更に乱れる、敵の数は多いが決して密集しているわけではなくある程度の距離を保っての前進、流れ弾はそう簡単には当たってくれない。

 

敵が50mにまで接近してきた、撃ち尽くしたマガジンを取り出し新しいマガジンに交換しようとするが焦りと気が動転してまともにリロードが出来ない、そしてついに眼前に敵が現れこちらを殺そうと武器を振る。

 

そして怒りが燃え盛り、自分にも怒る、そして手に持ったアサルトライフルで敵に殴りかかる、怒りのまま暴れ回り敵を大多数撃破するという快挙を成し遂げた、だがその代償もやってくる。

 

体が動かない、敵の真ん中で孤立しその上で動けない、声は出るそれがいけなかったのだろうか、恐怖が湧き上がる、敵が近づいてきて。

 

「い、嫌だ!嫌だああああああ!!」

 

ボキッと鈍くしかし体中に響く嫌な音、敵に踏み付けられ折れ少し遅れて耐え難い激痛が走る、あまりの痛さに声が出ない。

 

両手両足の骨を折られ、どこからか出て来たアームに掴まれ、敵はバラバラになった、それは周囲でも同じくしかし急所だけを的確に狙い、一撃で機能を停止させている。

 

一言も話さないまま何処かに行き少し遅れて、オレは回収された、魔法少女とは違う衣装で敵と戦う、顔自体は見えなかったが、口元だけは笑っていた。

 

あの時、オレを助けてくれたあの人の笑顔は何処かぎこちなくて、でもオレにはそれがキレイに見えた、だからオレは強くなりたい、あの人の隣に立って一緒に戦いたいって、そう思った。

 

後は知っての通りで、制御が出来なくなって暴力行為の数々を起こして此処にいる、上官を殴ったのが最後の罪だな。

 

 

「そうか、よく話してくれたな」

今まで貯めて来た感情が溢れたのか、静かに泣いている、どうすれば良いのか分からないまま時間だけが過ぎていく。

 

暫くして、泣き止み口も聞けるようになった、何を聞けば良いのか頭に浮かばないが疑問は浮かぶ。

「何故過去を話す気になった?ほぼ初対面の相手に」

「ここから出る、まだ諦めてないからな、自分に絶望してても止まらないから」

「そうか」

そう言って会話を打ち切り談話室から出る、その途中で徒花結花に出会う。

 

「んー?もう終わったの?朝までコースかと思った」

「結花か、キャラ崩壊は収まったのか?」

「んだよ、あん時が好みかよぉ?良いんだぜこのままシ•テ•も•よぉ?」

「フッ」

鼻で笑ってやったら睨み付けられた、見計らったかのようにチャイムが鳴り、更生を促すプログラムが始まり、今回は映画を見ること、楽ができて良い。

 

メンタルケアや子供の世話をするために自衛隊に入ったわけではない、専門外の事を押し付けられ嫌々している仕事だが、案外悪くはないのかもしれない。

 

 

 

 

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