俺は耐えきれなくなり、全てを話した、信じてもらえなくても良い、俺は楽になりたくて、彼女達に話す。
「わ、私は信じます、だ、だってホントの事をずっと言ってても信じてもらえなかったですから•••」
「まぁ•••あれだ•••小っ恥ずかしいけどよ会って短い時間の人を信じちゃあいけねぇのか?それに!国があの人を殺したようなもんだろ!?」
「僕もさ!教官にはお世話になったしね!それに彼氏も生きてる可能性があるんだし!」
「あたしはソッチの方が面白そうだし!」
俺は泣いた、子供のように泣き喚いた、信じて貰える喜びに、重荷から開放された感覚に、安心して泣いた。
「あっ!見てコレ!すごい事になってるよ!」
スマホの画面を見せてくる、そこには俺が聞かされた国の闇が、表沙汰に出来ない情報の数々が映し出されていた。
考えられることは一つ。
あの研究者が殺された、そして情報が流出した。
裏で行われていた世界各国が行っていた、非道な実験の数々が、膨大な証拠と共に流出した。
世界が、国民が、市民が、人が大混乱した、それと同時に俺達も情報を開示した。
「ほら!今だよ!今!SNSで発信するの!これはバズる!」
この国で行われていた非道な所業を洗い浚い投稿していく。
それに呼応するように、各著名人が、真相を知っている人物達が、本当の事だと投稿していた。
この時俺は全てを理解した、何故彼らが俺に重要な情報を話していたのか。
全部俺が、何処か公共の場所でリークすることに期待していたのだ。
裏で手を組んでいた皆で、俺を擁護する為に。
あの研究者の時におかしいと思うべきだった、どうしてあんな情報を開示し、憎まれ口を利いたのか。
何故あの議員が、俺に時間を割いて、愚かと言いつつ、話を続けていたのか。
何故、陸佐殿が情報を明かした上で、研究者の手紙を受け取っていたのか。
全てが繋がった、何故、懲罰部隊を作ったのか、それは、情報を発信する事を、他人を信じる事を、俺に愛するのを思い出させる事を、諦めず真っ直ぐ突き進む事を、俺に気付かせる為。
皆が必死に繋いで、結んだ希望が、徐々に、徐々に、染み渡るように伝搬していく。
そして、現政権が次々に倒れ新政権が発足し暗部は粛清された、魔法少女関連の工場が全て閉鎖、破棄された。
時代が変わった、戦争は無くなり、敵だった機械も魔導リアクター核兵器が全て解体された途端に機能停止した。
生体ポットに保護された人々が、開放され愛する人々と再会した、睨み合っていた国同士が協力し合い同盟を結び。
黒い事をしてきた元議員や軍人が、各国で凄惨な死体となって発見された事件、魔法少女協会が設立された事。
そして、研究者は同意の上で殺された事、いつまで経っても俺が情報を流出させなかったから、彼女の命と共に流出させた。
酷く後悔した、俺が怒りに任せ、誰にも信じられなくても、妻を想い、情報を発信するの躊躇わなければ、死ななくても良かったのだ。
俺が殺したのだ研究者を。
様々な事件が起こり解決していく、何よりも大きな出来事は戦争が終わりを告げたことだった。