給食部特製弁当はいかが? 添加物いっぱいで腐らないよ〜! 作:ヘイロー壊れたんじゃないの~?
「コクー! 明太焼きそば2人前とチーズカレー3人前、あとかき氷イチゴとメロンよろしくー!」
「あいよ~!」
ズーミィが取ってきた注文の料理を作り始める。
熱中症で倒れちゃった*1店主のためにも頑張らないと!
いやー、久しぶりに仕事以外で遠出したと思ったらここ……無為ヶ浜だっけ?*2 でも厨房とはね。まあ、全然地獄じみてない*3しすごく楽しいからいいんだけどね!
「さぁ~、どんどん作るよぉ~!」
店主の作る味を再現できてるなんて口が裂けても言えないけど、もともと給食部でやってる味付けをいろいろ試してみようって話してたから今だけは俺がピッタリ。
ちゃんとお客さんの反応見といてどの味付けが良さそうか店主が起きたら伝えよう。
お、また新しいお客さんが来たみたい。
「いらっしゃ~い!」
”あれ? コクとイズミ?”
「あ、先生だ!」
奇遇だなあ、後ろにいるのはこの前会った*4ヒフミとアズサと……知らないコが2人*5。片方はヒナとそっくりな気配を感じる*6。見た目はぜんぜん違うのに不思議だ……
”バイト?”
「ちょっと違うけど似たような感じかなあ」
”そう、頑張ってるんだね"
あんまりストレートに言われると照れるなあ。
ん? 頑張ってるといえば……
「そういえばヒフミ達は試験とか大変だったみたいだけど、結果大丈夫だった?」
「は、はい! 補習授業部4人揃って合格です!」
「うん、退学は免れた」
退学? トリニティって試験の点が悪いと退学になるの?
厳しいんだなぁ……俺、ゲヘナでよかったぁ!
「そっかぁ、よーし! お祝いにデザートのサービスでも……って思ったけど、ハナコとコハルが居ないね」
「ハナコちゃんはどうしても外せない用事がありまして……*7」
「コハルは熱を出してしまって*8」
うーん、残念。ここに居ないからって2人だけお祝いするのもなあ……
持っていこうにも、おでん条約だっけ?*9 の前にトリニティに行くと良くないらしいし。トリニティからゲヘナには来てたけど。まああっちはちゃんとした理由か*10。
あ、そうだ。
「ヒフミ達って、シャーレには入ってるの?」
「確か、ヒフミはもう入ってるって聞いた」
「アズサちゃんの言う通りです。まだあっちで会ったことはありませんでしたね」
「そうだね、すれ違ってたみたい。じゃあ、お祝いは今度シャーレに持ってくよ。当番の日に持って帰っちゃって〜! というわけで先生、シャーレの冷凍庫借りていい?」
”もちろん”
「ありがとうね~!」
さーて、何作って行こうかな?
あ、シャーレからトリニティもまあまあ時間かかるだろうし、クーラーボックスとかも置いとかないと。
「ありがとうございます! こちらがあの時のお礼をしないといけないのに、お祝いまで」
「気にしないで〜! 俺がやりたくてやるんだし!」
「……ゲヘナの方との事ですが、とても友好的ですね」
”こうして学園の垣根を超えて仲良くできるって、良いものだよね”
「キヒヒヒ! せいしゅんんんん!」
条約とかで交流が増えたら、こうしてトリニティの友達もたくさん作れるのかな? 楽しみ!
「でもやっぱり貰いっぱなしというのはどうにも……あ、これなら!」
「ん?」
「先ほど手に入れた、海水浴バージョンのペロロ様Tシャツです! 保存用は確保済みですので! よければ受け取ってください!」
出たなすっキモバード!
最早憑りつかれてるレベルでペロロ好きなんだよなぁこのコ……どこにそんな魅力が……?
でも初めてできたトリニティの友達がくれた物ってなると嬉しいなぁ。
よく見たら結構可愛く見え……いやダメだ見えない!
楽しそうに泳いでる姿がプリントされてるってヒフミは笑顔で言うけど溺死寸前でもがいてる姿にしか見えない!
「ありがとう~! 大事にするよ!」
「はい! 海用の速乾仕様ですので、ビーチに出るときは是非着てくださいね!」
”ヒフミ。コクとも記念写真撮って行こうか。そのTシャツ着てもらってさ”
「いい考えですね先生! そうしましょう!」
え、着るのコレ。
でもまあ、こんなに楽しそうにしてるヒフミを見ると……着るしかないね!
「わかった! ちょっと待っててね~、今着るから」
まずは着けてたエプロンをとって水着姿に……
”……!?”
「!?!?!?!?」
「これは……」
「? 皆、どうしたの?」
エプロンをとった瞬間、アズサ以外の面々が硬直しちゃった。
そのアズサと顔を見合わせてから、一緒に首を傾げる。
”ど、どうしたって……”
「な、な、何ですかその水着はー!?」
顔を真っ赤にしたヒフミがその辺に響き渡るくらいの大きな声で叫ぶ。
「何って……マイクロビキニだけど*11」
”ヒフミが訊きたいのはどうしてマイクロビキニを着てるのかって事だと思うよ。私も訊きたいかな*12”
なんで? って……そりゃあ。
「俺がカワサキだから?*13」
「突然キヴォトス中の川崎さんたちに宣戦布告しないでください!」
「ヒフミ。さっきからどうしてそんなに慌ててるの?」
「はっ! 見ちゃダメですアズサちゃん! コクちゃんは早くさっきのTシャツを着てください! 直ちに!*14」
「え、うん。わかった」
うーん、エプロンとセットとはいえやっぱり痴女過ぎたかなぁ。行政官のこと笑えないって言われたらショックかもしれない。
せっかく新しく知り合えたマシロは引き気味だし、ツルギは奇声上げながらどっかに飛んで行っちゃった……飛んだ? 羽が生えてるからって、人って飛ぶの?
まあそれくらいの衝撃だったんだろうなぁ。先生とヒフミが言う通り海にいる間はTシャツとエプロンを取らない方が良いかもしれない。
しばらくして帰ってきたツルギも含めて、料理はおいしいってみんな言ってくれてひと安心。
起きた店主に口頭で軽くとっといたアンケートモドキの結果を伝えると、明日からそれを反映してバンバンやっていくって張り切ってた。
帰り際に食べさせてもらった試作品はものすごくおいしかった! 今日一日でもかなりいろいろあったけど、良い夏になりそう!
次回はヒナ夏編です。
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不忍ノ心
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