給食部特製弁当はいかが? 添加物いっぱいで腐らないよ〜! 作:ヘイロー壊れたんじゃないの~?
と書こうと思っていましたがバレンタインの投稿により没になりました
「■■を! ■■を! ■■を!」
「フフフ……S■■! S■X! SE」
「やめないか!」*1
「死刑ー!!!」*2
イオリの強烈なビンタとコハルの叫びで正気に戻る。
俺はいったい何を……あ、そうだ。
2年にいちどの晄輪大祭ってイベントをミレニアムでやるって言うから参加しに来たんだった。
今は開会式で、ハナコが選手宣誓をするってことでコハルと一緒に見守ってたんだけど途中から記憶がない。まるでちょっと特殊な電波を浴びたみたいな……
「死刑は勘弁だよ〜。いやぁ、ついボーっとしちゃって」
「げ、ゲヘナって"ついボーっと"であんな単語言うことあるの!?」
「誤解だ! 違うからな!?*3」
「そうよね……あっ、トリニティも勿論ないから! アレは例外なんだから!」
「それは関係者の慌てようで分かる……なんであいつを代表に選んじゃったんだ?」
「わかんない……派閥がどうのって言ってた気はするけど」
「ああ、たしか生徒会長が3人いて……トリニティもトリニティで大変なんだな……」
イオリとコハルが通じ合ってる……やっぱり風紀委員どうし気が合うのかな?*4
「ハナコ〜! おつかれ!」
「はい……うふふ、コクちゃんの熱い声援、確かに届きましたよ。素敵なコール&レスポンスでした♡」
「よく会場から追い出されなかったな……」
「監視はつくそうですが。今日一日のあんな姿やこんな姿を全て記録されてしまいますね♡」
「さっきから警備ドローンが近いと思ったら……」
あ、このドローンってパトロール代わりなんだ。
ゲヘナでも使ってもらえばヒナたちの仕事が……増えそう。壊されるとかで。
「ゲヘナ給食部特製弁当はいかが? 添加物いっぱいで腐らないよ〜! この暑さで持ち歩いても食中毒にならないよ〜!」
「ねえそれ、ほかの店の営業妨害じゃないかなぁ!? もちろん、うちの中華丼は食中毒になんてならないけどね!」
「あ、今のギャグよ、ギャグ〜!」
「こ、こいつイカれ……こほん。シズコも、そういう笑えない冗談はよくないと思いますよ~?」
「ごめんごめん、あ、これお近づきのしるしにひとつどう?」
「怒って詰め寄られることをお近づきとは言わないかな」
「そっか~」
「でもまあ、ゲヘナ給食部の味は気になりますし……ウチのモナカと交換ってことで」
競技やパトロールに行ったみんなと別れて屋台エリア。
居合わせた他学園のコたち*5と交流しつつ弁当を売ってると、後ろから肩を叩かれた。
「おう、アンタ誰に断ってここで商売してんだ?」
「あはは、それだとリーダーが悪者みたいだよ?」
「うるせぇ」
振り返るとそこにはメイド服を着た二人組*6。すごく強そう。
片方はスカジャン羽織ってる。この気温でソレは暑くない?
これが正装みたいなものだから死んでも脱がない? そっか……
服装はさておき、話を聞いてみるとこのコ達は警備担当で、何か売るには許可が必要なところ、名簿にない俺が勝手に弁当売ってたから注意しに来たってことみたい。
しかしすごいねミレニアムのドローン。顔の判別まで自動なんだ。
「君それ無許可だったの……」
「やっぱりイカれて……」
「ついゲヘナの感覚で。ところで許可ってどこで取れるんだろう」
「実行委員会だな。確かゲヘナからも人員出てただろ。そいつに頼んでみな」
「わかった! ありがとうね〜!」
アコがなんか張り切ってたはず。早速行ってみよう!
「……アレが要警戒レベルの元ヘルメット団ねぇ」
「全然そうは見えないね! 高校デビューってやつかな?」
「さあな。晄輪大祭の邪魔する気がねぇんならなんだっていい」
後ろから黒歴史の話が聞こえる気が……いや違う人の話だね!
「弁当の販売許可ですか? 言われてみれば申請をしていたのはフウカさんとジュリさんだけでしたね」
「そうなんだよ、警備のコに注意されちゃってさ~」
「コイツは本当に……こほん。ええ、可能ではありますよ……しかし、そうですね」
頼んでみたところ、ニヤリと笑ったアコからの返事は条件付きで許可ってことだった。
その条件としていろんな競技にゲヘナとして出るように言われた俺は、早速徒競走の会場に来たんだけど、相手に夏の海で知り合ったツルギがいた。
キヴォトスじゅうから集まった中で友達と当たるなんてすごい偶然だなぁ、思わず2人で笑い合う。
「げぇひゃひゃひゃ!」
「ウヒャヒャヒャ!」
「あのふたり怖いよぉ……」
「よ~し、負けないよツルギ!」
「こちらこそ、だ」
「急に正気に戻った……」
結果はツルギの勝ち。ちょっと悔しい。アコも悔しそうにしてた。
「ジュンコー! イオリー! がんばれー!」
俺は出ないけど二人三脚。
ジュンコとイオリがなんとも言えない表情で出てくる。
2人ともアコに言われてってことらしいけど、珍しい組み合わせだなぁ……
あ、さっきのメイドのコ達も出てる。こっちはかなりの気迫でジュンコの方を凝視してる。
主催校だし、本気度も段違いみたいだね。
すごい戦いになりそうだ……
「ぜ、全員爆発した……」
なんで地雷が……?
ともかく、完走者ナシ。
しかしすごく手が込んでるなあ。
ミレニアム、思ってた以上に本気で準備してくれてるんだね。こっちも全力で楽しまないと!
「やっぱり大食いならアカリの独壇場だなぁ~」
「アレに勝てる気はしない……」
「カービィでも連れてこなきゃ無理だね」
「誰だ」
「あ、ユウカが先生連れて行ってる」
「うふふ……借り物競争には伝統的に”好きな人”という指示があるそうですね」
「好きな人……今もユウカがそれでからかわれてるみたいだね」
「コクちゃんなら誰を連れて行きますか?」
「そうだなぁ……う~ん……選べない……」
「ふ、2人以上いるの!?」
「多分、友情の好きで考えてますね」
「ああ……」
「コハル? 次は球入れだよ」
「死刑!」
「なんで!?」
いやぁ、楽しい! で、点数は……ゲヘナもトリニティもミレニアムも上位! そのほかの学校も大差はない。接戦だなぁ……
次は……障害物リレーだね! よーし、頑張るぞー!
「……アレ? ここはどこ?」
気づいたらテントの中、包帯グルグル巻きで簡易ベッドの上。
さっきまで出てた障害物リレーは!?
「目が覚めましたか」
「セ、セナ?」
「いいですか落ち着いて聞いてください*7。障害物リレーはトラブルにより進行不可となりました……あなたも、残りの競技への参加は見送るべきでしょう」
「!!!!*8」
「セリナさん!」
「はい! 大丈夫ですよー、落ち着いてください。大丈夫です……」
セナのいきなりの宣告にビックリしたけど、だんだん落ち着いてきた……見たことないけど、トリニティのコかな。手慣れてるね。
「あ、ありがとう。もう大丈夫……それでセナ。障害物リレーは」
「又聞きになりますが……競技中に謎の戦車*9が乱入して暴れ始め、参加者や実行委員会が先生の指揮のもと鎮圧、しかし負傷者ゼロとはいかず。あなたも混乱の中戦車に轢かれ、ペラペラの死体になって搬送されてきました」
ペラペラの死体……死体? まあ普通は潰れてたら生きてるとは思わないよね。
だんだん記憶も戻ってきた。そういえばそんな事があった。
「そっか、弁当売るのは諦めるしかないかな」
「いえ、それはご心配なく。実行委員会からの伝言です。もし動けるなら後夜祭での販売は許可する、とのことです」
「ホントに? やった!」
「「後夜祭まではご安静に」」
「ごめん」
セナが渡してくれた許可証を持って小躍り*10しようとしたら2人がかりで押さえつけられちゃった。
しばらくして、何とか完治した*11俺は後夜祭のキャンプファイヤー近くで弁当持ってうろついていた。
「ん? 確かあの時のゲヘナの……」
後ろから声をかけられて振り返る。
「無事なようで良かった……クッ、信管が改造さえされていなければ!」
「あ、見覚えが……そうだ。障害物リレーで一緒に走ってた*12」
「ああ、SRT特殊学園の空井サキだ」
名前は今初めて聞いた*13けど、確か暴れ出した戦車に真っ先に突っ込んでいったコだ。勇気あるなぁ。
「爆発で吹っ飛んでたけど大丈夫だった?」
「見ての通りだ。行動に支障はない」
頑丈だなぁ*14。聞けば学校全体で風紀委員会みたいなこと……特に、ゲヘナで言えばヒナが出張るような事態を担当する所のコらしい。
対象はキヴォトス全体! すごく大変だ……
今日も参加した傍ら、何か異常がないか自主的に見て回っててくれてたみたい。
「そっか~、いつもありがとうね! 今日も大変だったでしょ? これ良かったらみんなで食べて! もちろんサービスだよ」
「! それは、噂に聞くゲヘナ給食部の弁当か!」
え、他校にまで名前が?
「本業の給食以上の好評だと聞いている*15」
他校のコにそう言ってもらえると、なんかこう、嬉しいな!
「しかしタダで受け取るというのは……」
「出遅れたからどうしても売れ残っちゃいそうでさ。捨てるくらいなら、ね?」
「……そういうことなら、ありがたく受け取っておこう」
4人組で来てるってことだったので4つの弁当を渡しつつ、サキとキャンプファイヤー(キャンプじゃない気がするけど)を眺める。
「ああそうだ、優勝おめでとう」
「うん、ありがとう! ジュンコ、すごかったらしいね。見たかったなぁ……」
「見事な追い上げだった……ちょうどあんなふうに……ん?」
「……逃げてるね。爆発から」
見れば温泉開発部のコ達や美食研究会のみんながアコやユウカ率いる実行委員会と戦いを繰り広げてた。
「うーん、他校の敷地でもゲヘナ!」
「頷いてないで加勢してください! このままでは2年後の晄輪大祭にゲヘナが呼ばれなくなります!」
「……わかった!」
「最後にもうひと仕事だ、手伝うぞ!」
「ありがとう〜!」
アコの叫びに従ってサキと一緒に駆け出す。
2年後なら俺は卒業してる*16けど、後輩たちが参加できなくなるなんて悲しいもんね。
そう思えるくらい、最高に楽しいイベントだった!
続・次の配達(という名の乱入)先は?
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アビドス編2章
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エデン編2章
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ヒナ夏、ウィッシュリスト
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喰積の前にいささか
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バレンタイン
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不忍ノ心
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