給食部特製弁当はいかが? 添加物いっぱいで腐らないよ〜! 作:ヘイロー壊れたんじゃないの~?
「ちょっと確認したいんだけど、この写真の中でどれが俺の顔か分かる?」
「なんだ急に……なんだそのお面!?*1」
「ちょっと衝撃的なことがあってさ……」
「え、その絵面以上に?」
それは昨日のこと。配達も終わって後は帰るだけ、ってところで給食部のエプロンとかバンダナとか外して完全にゲヘナ制服だけの姿になった俺は、同じく帰る所だったっぽいイオリを発見して声をかけた。
「……えっ? 誰?」
「俺だよ!?」
「ああ、コクちゃんか……制服だと誰だか分からないな」
そんなことある?
もしかして俺って給食部の格好してるって事と言動だけで認識されてるの?
いやそんなはずは……って訳で試しに用意した4枚の写真。
1:この間仲良くなったスケバン
2:制服姿の俺
3:エプロンつけた救急医学部のコ
4:すっキモバード*2
俺自身はお面で顔を隠してこの写真を道行く皆に見せて確認し始めた、というのが今回の経緯。
「えっと……1番だっけ?」
「くっ! 次だ!」
「キキキ、からかっているのか? 2番に決まっているだろう」
「議長〜!」
「に、2番……いや3番だ! 間違いない!」
「間違いだねぇ!」
「え? 2番よね? どういう質問なのこれ?」
「アル~!」
「4番?」
「カワサキホットスペシャル!!!*3」
「怒るなら選択肢に入れてんじゃnギャアアアアア!」
「2番ね」
「ヒナ〜!」
「それはそうと、廊下に火を放った件で話があるわ」
「あっ」
う~ん、想像以上に俺の顔覚えてないコが多かった。
独房の中でちょっぴり打ちひしがれる。
特徴が無いのかなぁ、確かに何か意識してオシャレとかしてる箇所は無いな……
じゃあどうするか、と頭を悩ませても何も思い浮かばない。
翌日、釈放されて教室に顔を出す段階になってもいいアイディアは出ない。
特徴ってどう出せばいいんだろう? いっそマイクロビキニでも着るか?*4
「あれ、コックンなんか悩んでる?」
「あ、キララとエリカ。おはよう」
顔を上げると帰宅部のふたり組が立っていた。
相変わらずバッチリキマっている。認識すらされない俺とは大違い……ってことは、この2人に聞けばなにかわかるかも?
「アドバイスありがとうね~! 今度なにかご馳走するよ~!」
「えー? いいよそんなの」
「いいからいいから!」
「そう? じゃ、楽しみにしてるねー!」
「あいよ! それじゃあね~!」
さすが現役のギャル。答えをあっさり教えてくれた。
髪型だ。
給食部のときはバンダナで全部上がってた前髪が下に落ちていたのが原因で印象がだいぶ違った*5みたいだからオールバックにした。
後ろで縛ったりできれば楽なんだけどそんなに長くないので断念。
変えたのはたったこれだけ。
それでも自分で写真撮って変える前と見比べると確かに全然違った。
頭上に火の着いたフライパン型のネオンサインみたいなの*6を浮かべて、コックカワサキの肌みたいな色*7の髪をオールバックにした、つぶらな瞳に若干日に焼けた肌の女のコが写真の中から笑いかけてきている。
「よ~し、これなら……」
2番の写真を新しい俺に入れ替えて昨日と同じように聞いて回ってみた。
「2番だな」
「2!」
「2番ですよね? なぜこんな質問を……?」
よし! 大成功だ!
キララとエリカ、本当にありがとう!
「4!」
「カワサキホットスペシャル!*8」
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