給食部特製弁当はいかが? 添加物いっぱいで腐らないよ〜! 作:ヘイロー壊れたんじゃないの~?
OPでヌゥっと出て来る黒服が好きです。何だこのカッコイイ悪役みたいな奴は!?
「いやぁ、いつもごめんねイオリ」
「分かってるならもう少し大人しく過ごせないのか……」
すっかり見慣れた景色になった廊下を、手を縛られた状態で歩く。
うん、また捕まっちゃった。
パンちゃん*1から染みだす緑色の液を可燃性にできないかと実験*2してたら大炎上(物理)したまま逃げ出しちゃって大騒ぎ。
何故か原因が俺だって一瞬で特定したイオリ率いる風紀委員の部隊に袋叩きにされた*3。
「あ、今日はそっちじゃないぞ」
「そうなの?」
見慣れるほど通ってるのでいつもの癖で独房の方に向かおうとしたら後ろのイオリに方向を修正される。
「独房は昨日吹っ飛んだから……」
「う~ん、今日もゲヘナ!」
「その一端が何言ってんの」
「それもそうだね~」
「反省しろ?*4」
軽くお尻を蹴っ飛ばされながら、無事だったらしい雑居房の方に歩いて行く。
「ま、ちょうどよかったかも。
「アイツ?」
まあ雑居房というからには一緒に入るコが居るんだろうけど……居るのが前提なのがこの世界のアレなところだね。
「ついたぞ。そこに入って」
「あいよ~!」
さて、一体だれが……あ。
「ハッハッハ! ようこそ私のスウィートルームh」
「カスミィ!!*5」
「んんッ!? ……そうか、同室というのは君だったか……*6」
最近会えてなかった*7友達のカスミがそこに居た。こんな場所だけど、嬉しいなぁ!
「……イオリ様? 房を移してくれたりとか……」
「そんなに邪険にすること無いじゃないか、友達なんだろ?」
「分かっててニヤニヤしおってからに……」
「実際、なんでコクちゃんのこと避けてるんだ?」
「君だって大量の掃除機を括り付けた原付でヒノム火山の火口にダイブさせられれば、それ以降避けるだろう?」
「温泉は火口からは湧いてこないだろ。いや、アビスの地下水とか……? 仮に出るとしてもなんで掃除機……?*8」
「それが分かればもう少し仲良くできるんだがね?」
「やっぱイカれてるなコクちゃん……それはそれとして空きがないから移動は無理だ。諦めて」
「いい笑顔だな!」
なんか2人でボソボソ話してたけど、夕食のリクエストかな? めちゃくちゃ機嫌がいい時なら食後にプリンとか出してもらえるんだよね。
「……そっか、あとちょっとで作業開始ってところで捕まっちゃったんだね」
「無念だ……」
イオリが出てった後、2人で向き合ってお話しする。
いつものように温泉が出そうなところを見つけたまでは良かったけど、発破用の爆弾とかを輸送中に風紀委員会と遭遇して全部没収、カスミは別件で追われててそのまま逮捕。
今は部員達が手持ち無沙汰で作業予定地に取り残されてる(と思われる)らしい。
カスミさえいれば今後どうするか指示も出せるけど、この通り檻の中……
「よし分かった。俺に任せて!」
「?」
後でめちゃくちゃ怒られると思うけど、友達がこんな悲しそうな顔してる*9のにほっとくわけにはいかない!
「出番だよ爆裂パンちゃん!」
「鉄格子の隙間から怪生物が!?」
ちょうどよく現れた、炎上(物理)したコとは別に、実験の過程で爆発するようになったパンちゃん。押収品保管庫に押し込められてたはずだけど、抜け出して俺に会いに来てくれたみたい。
爆裂パンちゃんは換気口のところまで転がって移動*10すると、数本の触手を束ねて人の手の形に変形させ、サムズアップしたあとで潜り込んでいく。
数秒後、派手な音と一緒に壁が吹き飛んだ。ベッドを盾にして破片を防ぎ、ひと仕事終えて戻ってきたパンちゃんとハイタッチする。
「ありがとうねパンちゃん!」
「自爆して無事なのかその生物!?」
「もちろんね~! さあ今だよカスミ! イオリが見に来る前に抜け出そう!」
「誘導は可能……むしろ容易い……が、やはり脳が理解を拒むッ!」
「あれ? カスミ部長だ! 捕まったんじゃ?」
「待たせたなメグ! 作業を再開しようじゃないか!」
岩山みたいな現場につくと何人かの温泉開発部員が出迎えてくれた。
部員たちは爆弾がなくても手につるはしを持って地面を掘り進めている。
みんながんばってるなあ、脱獄中の身じゃなかったら塩分の摂れる弁当を持ってくるんだけど、今日のところは仕方がない。
「ふぃー! もう限界……」
「流石につるはしだけで作業はキツイねー……」
何人かがその場に座り込んでしまう。カスミが捕まってから結構経つ。その間ずっと作業してたんならそりゃね。
「ふむ……ざっと見るに、あの岩が一番ジャマだな?」
カスミが目線を向ける方向を追っていくと、地面が大きく窪んだところの中心に、大きな岩が鎮座している。
多分窪んでるところをみんなで掘ってたらあの岩を掘り当てちゃったって事なんだろうね。
つるはしだけで1日でこの範囲を掘り返してるのは流石!
「しかしドリル*11をあの位置まで運搬、というのは現実的じゃないな。飛ばしてぶつけるしかないか……弾道計算に少々時間がかかるが……巡回中の風紀委員が通りかかるまでに済ませられるかどうかが勝負というところか」
「うーん、爆弾さえあればね……」
俺が岩を眺めてる間にもカスミとメグは話し合いを進めてたみたいで、既に部員たちがカスミの愛用してるドリルを運んできてくれてた。
これ、ロケットみたいに飛ばせるんだよね。頼んだら乗せてくれないかなぁ?
「大変だよ部長! もうそこまで風紀委員が来てる!」
「何っ!? ヒ、ヒナ委員長は……」
「いないみたいだけど、いろいろ没収されてる今の戦力じゃどのみち……」
「そうだったな……むぅ」
派手に脱獄しちゃっただけあって流石に対応が早い。
「これは、間に合いそうにないな……」
「うーん……」
2人とも難しい顔で撤収を検討し始めてる。
でもここまできてそれはなんというか……
あ、そうだ。
「……何故私はドリルに括りつけられている!?」
「無人で飛ばす計算が間に合わないなら、有人で飛べばいいんだよ!」
「何故! 私は! ドリルに括り付けられている!?」
「カスミのドリルだからね!」
「?????」
なんか、キヴォトスの武器とか諸々って持ち主が触れてないと本調子が出ないというか、そういうフシがあるよね。
という訳でカスミにはドリルと一体になってもらって、俺がそのすぐ後ろに乗って軌道修正しつつ岩に突っ込んで、穴が開いたらそこから爆裂パンちゃんが突入して一気にドカン! って作戦を立てた。
メグ達も風紀委員のコ相手に時間稼ぎしつつ「いけー部長!」とノリノリで送り出してくれた。
(勝手に)取り付けたスピーカーから歌を流して、軌道修正のためのカワサキホットスペシャルを斜め後ろに構えて準備オッケー!*12
「さあ行くよカスミィ! テッポウドーン!」
「さっきから何なんだこの歌は!?*13」
なんでキヴォトスに音源あるんだろうね。まあいいか! いつ聴いてもテンション上がるね。体が勝手に踊り出しちゃう!*14
「あっ」
「どうした!?」
「軌道がずれちゃった!*15」
「何っ!? ……そっちは校舎だぞ!?」
このままじゃ自爆テロになっちゃう! なんとか軌道をもとに……うん、無理だこれ! どう頑張っても敷地のどこかに落ちる!
じゃあせめてできるだけ被害を抑えられそうなところは……!
「ヒナが歩いてる! おーい、ヒナー! 止めてえぇ!」
「よりによってえええええ!*16」
すごくびっくりした顔のヒナと目が合った。
あ、すぐに落ち着いてこっちに銃口を……
まあ、校舎は無事に済むかな、校舎
「いや~、また同室だねぇ」
「うむ! 釈放までよろしく頼むぞ!*18」
独房はまだ直ってないみたいで、カスミと2人で黒焦げのまま雑居房で目を覚ました。
俺たちが空中で撃ち落とされたから校舎への被害はほとんどなかったみたい。
それはそれとして脱獄について事情聴取と共に反省を促しに来たヒナの顔が怖くてカスミは泣いてしまった。俺もちょっとちびりそうだった。
脱獄に使った爆裂パンちゃんの殺処分だけはなんとか勘弁してもらえてよかった。
「……あの場所、封鎖されちゃったらしいね。結局温泉掘れなかったな。あれなら上手くいくと思ったんだけど」
「なぁに、日と場所と手段を*19改めて、また挑戦すればいいのさ。諦めなければ温泉はいつもそこにある!」
「そうかな……そうかも!」
「そうだとも! ハーッハッハッハ!」
何だか今までよりもっとカスミと仲良くなれた気がする!*20
それはそうと、脱獄の罪で3日くらい出られなかったので、その間俺無しで給食作ってたフウカが釈放と同時に涙目で掴みかかってきた*21。流石に反省。
バンドイベのガチャ、限定の隣に人権恒常を置くの、アロナは人の心ないんか? ってなりますね……まあいいか、よろしくなぁアコ!
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