給食部特製弁当はいかが? 添加物いっぱいで腐らないよ〜! 作:ヘイロー壊れたんじゃないの~?
「あれ、先生からメッセージだ」
「あの忙しい人がわざわざ?」
「そうみたい。えっと、なになに……?」
”風紀委員会に友達がいたら取り次いでほしいんだ”
「だって」
「ちょうどよかったじゃない。
「うん。俺にピッタリだね!」
フウカが時折するゴミを見るような目なのがちょっと気になったけど*1、まずはみんなに連絡してみよう。
「とうとう自首ってものを覚えたか。で、今度は何やったの?」
「違うよ!?」
イオリからはこんな返信が帰ってきた。
確かにしょっちゅうやらかすけど……
「実は会ってほしい人が」
「ああ、仲間のテロリストの引き渡し?」
「違うよ!?」
イオリの中で俺ってそんな感じの立ち位置なの?*2
「シャーレの先生だよ」
「ゲヘナに近寄るなって伝えといて」
「先生何したの!?」
いろんなコに聞いてみればトリニティとの条約を前に行政官の痴女が先生を捕まえておこうと思って、ちょうど近くにいたアル達をって体で襲撃して、でも先生の指揮が思ったより凄くてヒナが止めに行くまで耐えきられちゃったみたい。
イオリはその時まあまあひどい目に遭ったみたいで……
まあ、うん。先生ほんとにすごいからなぁ。
この間も任務? っていうのについて行ったけど……俺と同じ高さにいるのに、障害物の向こう側が見えてるとしか思えない指示出してくるし。あれどうやってるんだろう?*3
「どうしてもっていうなら土下座して足を舐めれば考えてやるとでも言っといて。そうすれば諦めるでしょ」
「えぇ、そこまで嫌?」
困った。ヒナに直接言えば早いんだけど忙しいのか既読つかないんだよね……
チナツも同じく。
痴女は連絡先知らないし……あ、確か仕事机に電話が置いてあったよね。番号何番だっけ?
もしくは他のコに緊急用回線で連絡してくれるよう頼んだ方がいいのかな? でも用件次第ではそのコが怒られちゃうかも知れないし……
”足を? そんなことで手を貸してくれるなら喜んでやるよ。すぐ行くね”
先生は先生で覚悟がキマりすぎてる!!
そのあと到着した先生はイオリを見るなりヘッドスライディングで足元に飛びついて、一瞬で靴をはぎ取って、本当に舐めた。その場の誰も反応できない早業だった。
ところで本当にするとは思ってなかったとはいえ、外部の超重要人物にこんなことさせたってどこかに知られたらとんでもないことになるんじゃ……考えるのは議長に任せよう*4。
しかし先生、凄く真剣な顔でイオリに頼み込んでる。初対面の時にも思ったけど生徒の為なら平気で命掛けちゃいそう。
ん? なんか今、変な幻覚が……仮面被った大柄な何かと、その前で泣き崩れる黒ドレスの女のコ……何これ?*5
どっちからも嫌な感じは全然しないのに、こんなの見たくないっていうか……
「先生」
”ん?”
「前にも似たようなこと言ったけど、俺にできることがあったらなんでも言ってね。手伝うよ」
”うん、ありがとう。頼りにしてるね”
思わずそんな会話をしちゃったところに、話は届いていたのか、仕事モードのヒナがやってきた。
足の件にはものすごくびっくりしてたけど、そこまで躊躇なくやる先生の真剣さには心が動いたみたいで救援を約束してその場は解散になった。
一応俺も何かできないかと思ったけど、ヒナが行くなら俺はむしろ邪魔かな。
みんなが帰ってきた時のために弁当用意して待ってようか。
「あれ、アルからもメッセージだ」
今日はいろんな相手から連絡がくる日みたい。
内容は……
「いつかの約束*6、まだ有効かしら?」
「もちろんね〜!」
「なら、手を借りたい事があるわ。一応、正体を隠せるようにして指定の場所に来てちょうだい」
お、ついにこの日が来たね。それにさっきの話だと、たぶんアル達が今いる場所は……うん。一石二鳥だね!
「ウィー・鯖☆」
……
「な、何だコイツは!? 便利屋の隠し玉か!?」
「ウィー」
「えっ しらない……*7」
「いや、
「しらない*8」
正体を隠せるようにって事だったのでヒゲのついたサングラスにコック帽、赤白の横縞の服に青スカーフというムッシュ・ゴーン*9の擬人化みたいな恰好でアル達となんか変な大人たちが戦ってるところに乱入した。
カヨコは頭を抱えてムツキは爆笑してるけど、アルは本当に誰だかわかってないみたいでカタカタ震えてるし、ハルカはこっちに銃口を向けてる。撃たないでね?
「とぼけてるのかと思ったが、本当に知らないっぽいな……じゃあ何なんだよ貴様! こんな時に!*10」
相手が困惑してるうちにクローシュをかぶせた皿を持ってゆっくりと敵の大人のボスっぽいの*11に近寄る。
「おい待て……おい、そこで止まれ。なんだそれ。料理か?」
「出前です。ウィー」
「誰だこんな時に出前頼んだ奴は!!!*12」
「んな訳ないでしょ逃げてください理事! 前! 前!」
「何? ―――」
理事? って奴が後ろへ振り返った隙にクローシュを開けて中に詰まってた爆裂パンちゃん達(変な触手の塊にしか見えないよう変形済み)を解き放つ。
お、派手に吹っ飛んだなぁ。
「せ、生物兵器だと……? いったいどこがこんなもの……ミレニアムか!?*13」
おっと、このままじゃユウカのところに迷惑がかかっちゃう……
「チッチッチ……ノンノン」
「?」
「ワタシたち、ホーリー・ナイトメア*14。ワタシ、メンバーのムッシュ・ゴーン。ウィー」
適当にでっちあげよ。
「ホーリー……ナイトメア!」
「くっ、くふふ……コクちゃんノリノリすぎっ……あはははは!」
言葉を真に受けて、新たな悪の勢力の登場に衝撃を受けてるアル*15を見たムツキが笑い死にしそうになってるので、早めに切り上げて帰らないと。
「聞かん名だな……何が目的だ!?」
あ、何も考えてなかった。
とりあえず意味深に笑ってごまかしとこ。
「ちっ……このタイミングで出てくるということは、貴様らもアビドス砂漠に眠る古代兵器が目的だな!?」
なにそれ知らない。けど、面白そうだから乗りまーす☆
「フフフ……ウィー」
「ッ! アレはカイザーのものだ! 誰にも渡さん! 貴様らにも、黒服にも! アビドスにも、シャーレにもな! 総員攻撃開始!」
相手は訓練された兵士たちで、数も多かったけど流石に爆裂パンちゃんみたいなコへの対処は訓練になかったみたいで、どうにも動きづらそう。
そしてアル達の前でそんな状態になっちゃったら、まあ……
「ハァ……そこ」
「死んでください死んでください死んでください!」
「くふふ、バーン☆」
「これじゃ、ただの的ね」
あっという間に片付いた。
「ソレでは便利屋の皆さん、シーユー」
「急に英語……」
「…………いつかまた、オ会いするかもシレマセンネ」
「片言で誤魔化してる……」
具体的にはこのあとすぐ弁当持って。
なんでもうアル達以外いないのに演技続けてるかっていうと……
「ふっ、そうね。あなた達が裏社会で暗躍すると言うなら、いずれ……その時は敵同士でないことを祈っておきましょう?」
アルがぜんっぜん気づかないので、ムツキとアイコンタクトして遊び始めたから。
俺もひとしきり楽しんだあとパンちゃんたちを回収して、キラッキラなドヤ顔のアル、心底楽しそうにしてるムツキとため息をつくカヨコ、正体が俺だって言うべきか迷ってオロオロする*16ハルカに背を向けて一旦歩き去った。
変装解いて弁当持って戻った俺にアルはそれはもう目を輝かせてホーリー・ナイトメアのムッシュ・ゴーンと、ちょっと前に会ったっていう覆面水着団について語ってくれた。
覆面……水着……何?
ちなみに「俺として」は間に合わなかったのでいつかの約束は続行。
ま、
アビドス編なのにアビドス生1人も出ないってマジ?
柴崎ラーメンとか行かせてぇな……
あと前回から感想返し再開してます
続・次の配達(という名の乱入)先は?
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アビドス編2章
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エデン編2章
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ヒナ夏、ウィッシュリスト
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喰積の前にいささか
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バレンタイン
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不忍ノ心
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Get Set,Go!