早く全員揃ったOPがみたい‥‥‥‥
「あち~~」
7月中旬、いよいよ夏がガチで暑くなってきて俺は汗を流しながら歩いていた。
「早く帰って冷房の風を浴びて‥‥‥‥んっ?」
ふと、公園の方をみるとそこには楽奈がいるのが見えた。
「何やってんだあいつ?」
こんな暑いのに何やってんだ?
「おーい楽奈」
「あっ、幸人」
「何してんだこんなところで?」
「猫探し」
「猫探し?」
「この子」
楽奈から一枚の写真を見せてくれた。
写真にはキジトラ柄の猫が映っていて薄い緑の首輪をしている。
「迷子猫か?」
「うん。探すの手伝ってる」
「誰かと一緒に探してるのか?」
「同じ学校の「楽奈ちゃーん!そっちどう!?」あっ、来た」
「あの子?」
声がした方を見ると小豆色の髪でツーサイドアップヘアーの女の子が走ってくるのが見えた。
「こっち探したけどいなかったよ‥‥‥って、そっちの方は?」
「幸人、抹茶パフェくれる」
「おい、ちゃんと紹介しろよ」
俺が餌付けしていやらしことする変質者みたいに思われるだろうが。
「あ~俺は藤田幸人。こいつの友達だ」
「あっ、これはご丁寧にどうも!私は小林みくって言います!楽奈ちゃんと同じ学校の中学二年生です!」
みくちゃんはお辞儀して自己紹介をした。礼儀正しい子だな~隣にいる妖怪抹茶くれ化け猫と違って‥‥‥‥
「みくちゃん、この猫もしかして君が飼っている猫?」
「あっ、いえ!その猫を探して欲しいって依頼してきた人がいたんですよ!」
「依頼?」
「私、こう見えて探偵やってるんです!」
みくちゃんは胸をドンと叩き誇らしげな顔をした。
「へぇ~探偵なんだ」
「はい!それで猫探しに得意な楽奈ちゃんに協力してもらって探してるんですけど‥‥‥‥」
「中々見つからないってか?」
「はい‥‥‥‥」
今度はしょぼーんとした顔をするみくちゃん。よし、ここは俺も手伝ってやるか。
「俺も手伝うよ猫探し」
「えっ!?いいんですか!?」
「ああ、人数が多い方が見つけやすいだろ?」
「ありがとうございます!さぁ、猫ちゃんを見つけましょう!!」
「おーう!」
「おー」
俺も猫探しに加わることにした。早いとこ見つけてアイス食べたいよ~
「それでどう見つけます?」
「う~ん‥‥‥よし、あれで行くか!」
俺はあることを思いつきその辺に落ちている少し長めの枝を拾い地面を掘り始める。
「えっほえっほ」
「地面を掘ってどうするんですか?」
「落とし穴だよ」
落とし穴を掘って捕まえるという古典的なやり方だ。
「楽奈、お前も掘るの手伝え」
「わかった」
楽奈も落とし穴を掘るのを手伝い数分後にはいい感じの深さまで掘ることができた。
「ふぅ~こんなもんでいいか」
「中にこれ入れる」
楽奈はどこからか持ってきたまたたびやキャットフードを落とし穴に投入した。
「あとは穴を隠して来るのを待つ」
俺たちは茂みに隠れて猫が来るのを待った。
「…‥‥‥」
「‥‥‥‥」
「……‥‥」
「…‥‥‥来ませんね」
「ああ…‥‥‥」
猫どころか人も来ない‥‥‥‥まぁ、この暑さじゃ誰も外出たくないよな…‥‥‥
「そもそも落とし穴でかかるんでしょうか?」
「う~んそう言われれば…‥‥‥」
さすがに無理があったか……‥‥
「あっ、いた」
「「えっ!?」」
楽奈が指を指した方を見るとそこには写真のキジトラが歩いているのが見えた。
「いたぞぉ!いたぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「確保ですぅ!!」
俺とみくちゃんは飛び出してキジトラを捕まえようとする。
「うおりゃああ!!」
「てええええいいい!!」
みくちゃんと挟みうちするように捕まえようとするが…‥‥
「ニャ」
「えっ!?」
キジトラは俺の股下の隙間を抜けて走り去っていく。
「逃げられた!!」
「追いましょう!」
みくちゃんと楽奈と共にキジトラを追いかける。しかし猫の走る速度は早かった。
「は、早い!!」
「追いつけません!!」
このままだと見失っちまう!!
「こっち」
「えっ!?」
楽奈は横の細い通りに入っていく。
「俺たちも行こう!」
「は、はい!」
俺とみくちゃんもその通りを入っていき楽奈の後を追う。
「楽奈!どこに行くんだよ!猫そっちじゃないぞ!」
「こっち」
楽奈は俺の静止を聞かずに右へと曲がる。
「一体どこへ行くんでしょうか!?」
「わ、分かんねぇ!!」
楽奈はちょろちょろと曲がっていき少ししてから通りを出た。
「やっと出れた~」
「楽奈は?」
先に出た楽奈を探すと少し離れたところにキジトラを抱きかかえている楽奈が見えた。
「捕まえたのか!?」
「うん」
「楽奈ちゃん、まさかここにキジトラが来るのがわかって先回りするためにこの細い通りを通って行ったの!?」
「うん」
さすが猫と仲のいい楽奈だ。こういう近道、抜け道、裏道に詳しいんだな。
「何はともあれ、これで一件落着だな!」
「はい!この子を依頼主の人の元へ返しに行きましょう!」
俺たちはキジトラを飼い主の人の元へ返しに行き歩き出した。
依頼料はアイスをもらおうかな?
「ふんふんふ~ん♪」
幸人たちがいた公園。そこにサイドを結んだ制服姿の女の子が歩いてる。
「今日の律も可愛かったな~はぁ~ぺろぺろしたいな~うふふ~」
気持ち悪い笑みを浮かべながら歩いていると
<ズボッ!>
「きゃっ!?」
幸人と楽奈が掘った落とし穴に落ちる女の子。
「いたた~もう~何でこんなところに落とし穴が…‥‥ってくさ!!」
落とし穴の中にはまたたびとキャットフードの匂いが充満していた。
「魚と草の匂いが!!うげえええええ!!!!」
女の子の悲鳴は公園中に響いたが誰にも聞かれることはなかった。
エクレールの正体は思ったとおりだったな…‥‥‥