久しぶりの投稿でーす。
「はぁ~………」
私、藤都子は雑誌のインタビューを終えて帰路につこうとしていた。
「家に帰ったら次のネームでも考えて………いや、バンド練習をしたほうが……」
漫画家とバンドマンの二束の草鞋の生活をしている私は疲労と刺激不足で悩んでいた。
<グゥ~~>
「あっ………」
そういえば朝から何も食べてませんでした………
「どこかでご飯でも食べていきましょう………」
どこかに食事できるお店は………
「んっ?」
ふと、一軒のお店に立ち寄った私。
「お店の名前は……『島G郎』?」
ラーメン屋に次郎系とかあるのでそれと同じやつでしょうか?
「ここにしますか」
私はお店のドアを開けて中に入った。
<カランカラン~♪>
「あっ、いい匂い……」
店内からいい匂いがしてきました………
「へい、らっしゃい!」
「あっ………」
後ろから店員さんらしき人に声をかけられ振り向くとそこには……
「えっ……?」
そこには「味自慢」と書かれた黒いエプロンを腰に付けてなぜか裸の姿の男の人が立っていた。
「(な、なんで裸エプロン‥‥‥!?どこからツッコんだらいいの‥‥‥!?はっ!もしやこの店は飲食店じゃなくて特殊性癖を持った人向けのお店!?」
「お好きな席にどうぞ!!」
「あっ!は、はい!!」
店員さんにそう言われ適当な席に座った人。
「お冷でーす!」
「あっ、どうも」
「ご注文は?」
「あっ、えっと…‥‥」
メニュー表を開けて最初のページを見るとそこには大きな文字で『おすすめ!島G郎特製カレー&特製貝汁セット!!』と書かれている。
「じゃ、じゃあ、このセットを‥‥‥‥」
「あいよー!オーダー入りましたー!」
店員さんは注文を受けて厨房の方へ行った。
「(変なお店に入っちゃったかもしれません…‥‥)」
メニューは至って普通でしたけど油断できませんね……‥‥
「お待たせしましたー!」
「えっ!?」
は、早くないですか!?注文してからまだ数分しか経ってないですよ!?
「特製カレーと貝汁セットです!」
「わ、わぁ…‥‥!」
料理が置かれおもわず声が出てしまった。
貝の汁はあさりと油揚げと数種類の野菜が入っていて汁は透き通るほど透明!カレーもスパイスのいい匂いがしていますね!
「ごゆっくりどうぞ~!」
店員さんは料理を運び終えてまた厨房へ戻って行きました。
「で、では…‥‥‥!」
私はまず貝汁を食べることにした。
「ずずっ…‥‥‥はぁ~~っ」
貝のツーンとした感じがすごくいいですねこの汁。お野菜の食感や旨味も合いますよこれ~~
「次はカレーを‥‥‥‥」
スプーンを持ち一口分掬って口の中に入れる。すると‥‥‥…
「!?カッ……‥‥!!」
舌がビリっと刺激を受けて口の中に熱が広がり辛さが一気に広がりました!
「か、辛いいいいい!!」
このカレー激辛じゃないですか!!辛さとか書いてなかったからわかりませんでしたよ!!
「み、み、水!!」
私は水をすぐに飲んで口の中を冷やした。
「んぐ、んぐ…‥‥ぷはぁーー!!」
辛さが治まり一息ついた。それにしてもすごい辛さですねこれは‥‥‥‥
「どうですか?うちの特製カレーと汁は?」
「えっ…‥‥!!」
声をかけられ後ろを振り返るとそこにはさっきの男の人とは違い大柄でがっしりとした体格で同じく裸エプロンのおじさんが笑顔で立っていた。
「(な、な、な、何者なんですかこの人!?怖い!ビオラさん助けて!!)」
「多量のスパイスが入ってて…‥‥な!!」
「は、はぁ‥‥‥‥」
「貝汁と交互に飲み食いするともっと美味くなるぞ!ぜひ、ご賞味あれ!」
おじさんはそう言って厨房へ戻って行った。あの方はここの店長さんなのでしょうか?
「‥‥‥‥とりあえずおすすめの食べ方をしてみよう…‥‥」
私は再びカレーを口に入れる。
「(や、やっぱり辛い…‥‥!!)」
そしてすぐに貝汁の汁を飲む。すると‥‥‥…
「!!こ、これは…‥‥‥!」
カレーの辛さと貝汁の美味さが混ざり合ってとても美味しい!!
「辛い!美味い!辛い!美味い!辛い!美味い!辛い!美味い!」
このループ、抜け出せれません!!カレーと貝汁最高ぅぅぅぅぅ!!!
「ありがとうございましたー!」
お客さんが帰り俺は皿を下げて厨房へ持っていった。
「店長、カレーと貝汁好評ですね!」
「そうだな!この調子でこの店を繁盛させていこう!」
「はい!」
「おっと、これを届けに出さないと……な!」
店長は赤いスパイスが入った小袋を風呂敷に入れて外にいる鳥の前に置いた。
「じゃあ、頼んだぞ」
店長がそう言うと鳥は風呂敷を嘴でくわえてどこかへ飛んで行った。
場所は変わり秋葉原。細い路地で一人の少女がにやにやと笑いながら歩いていた。
「うふふっ………」
今にも吹き出して笑いそうな少女。人がいないので盛大に笑ってもいいと思い顔を上げる。
「あはははははははははっっ!!思い出しただけで笑いがこみ上げてくるぅぅぅぅぅっっ!!」
少女の顔は遊戯王のキャラ並みの顔芸をしていた。
「たまんなぁぁぁぁ………!?」
突然、口の中にビリっとする感覚が走った。
「かっ、かっ、か…………辛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
舌が焼けるほどの辛味が襲い悶絶する少女。
「水!!水ぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
少女は近くの自販機で水を買おうとするが売り切れ。他の冷たい飲み物もなぜか売り切れで残っているのは温かいおしるこのみ。
「なんでおしるこしかないのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」
少女の断末魔の悲鳴が空に響き渡り先ほど島G郎から飛び立った鳥が飛んでいた。
風呂敷は穴が開いてそこから袋が破れ赤いスパイスが少しこぼれ落ちていることは誰も気づいていない………
カレーと貝汁本当においしい組み合わせ。