「えっと、『MyGO!!!!!』『ライブ』『よかった』・・・・・・・・・検索っと」
「んっ?」
カフェスペースで愛音がスマホで何かを調べているのを見つける。
「わっ、そこそこある」
「何がだ?」
「わぁ!?ゆっきー驚かさないでよ~」
「悪い悪い。で、何見てたんだ?」
「この前のライブの感想。私のギターとか、衣装とか、褒めてくれる人いないかなーって」
「欲しがりすぎじゃないか?」
「いやいや、褒めてもらうの大事だから!モチベーションの維持って必要でしょ?」
「うん、まぁ確かに・・・・・・・・・」
「それにほら!結構感想上がってるし!気にならない?」
「どれどれ・・・・・・・・・・・・」
スマホの画面を見せてもらうとSNSにこの前のMyGO!!!!!のライブの感想がたくさん書かれていた。
「『ボーカルよかった』『歌詞刺さる』『声が好き』へぇ~わかってるじゃないか君たち」
燈の魅力がちゃんと伝わっていて幼なじみの俺として光栄に思うぞ!
「あとは楽奈ちゃんも褒められてる!上手いとか、テクニックすごいとか!」
「ほんとだ」
楽奈のギター演奏はほんと上手いからやっぱみんなわかるんだな~
「いいね~私のは~」
画面をスクロールさせて自分の演奏を褒めてくれる人がいないか探す愛音。しかし
・・・・・・・・・・・・
「あ、あれ?」
「無いな」
愛音に対する感想は一つも見つからなかった。
「えーーー!?ウソ、ホントに無いの!?あれだけ頑張ったんだし一個くらいは・・・・・・・・」
再び自分の感想が無いか探す愛音だが
「・・・・・・・・・・・・・・無い」
「ありゃ~」
「ううっ、あんなに頑張ったのに~」
自分の感想が無く凹んでしまった愛音。
「落ち込むなよ。そよと立希のも無かったんだし」
「私は欲しいんだってば~!」
どんだけ承認欲求なんだお前は?
「うーん、やっぱりセレブな衣装の方がよかったかな?」
「悪目立ちしそうな気がするぞ?」
「言ってみただけじゃん!ていうかもう少し励ましてくれてもよくない?友達が凹んでるんだよ!?」
「しょうがねぇなぁ(悟空)」
適当に褒めておくか
「愛音ちゃんのギター演奏良かったー(棒)しびれたー(棒)衣装も可愛かったー(棒)」
「適当すぎる!?ゆっきーの意地悪~!」
「ええっ~」
そんなこと言われてもねぇ?
「まぁ、ライブで感想もらえるのは上手い人だけかもしれないな」
「はぁ~もっと練習しろってことかあ~」
「そうかもな」
「帰って練習しま~す」
「おう、頑張ってな」
諦めて家に帰って練習することにしたか。
でもさすがに少し可哀想だな・・・・・・・・・・・・・・・
「やれやれ、仕方のないやつだな」
愛音も帰ったので俺は仕事に戻ることにした。
次の日
「ねぇねぇねぇ!!ゆっきー!みんなー!」
「んっ?どうした愛音」
愛音がスマホを持って走ってやってきた。
「なに?そんな大声出して」
「てかお前遅刻だぞ?」
「ごめんごめん、それよりこれ見てよ!」
「んっ?」
愛音のスマホの画面を見るとそこには『ミスターブシドー』というアカウント名でアイコンが『武士』の文字の画像にしていてこの前のMyGO!!!!!のライブの感想を呟いているのが見れた。
「これがどうしたの?」
「この人、私やそよりんやりっきーの演奏のことも書いてくれてるんだよ!」
「どれどれ・・・・・・・『ベースの長崎そよさん、見た目も演奏も美しい!音も綺麗だった!』えっと・・・・・・」
「私は・・・・・・・・『ドラムの椎名さんかっこよかった!ドラムの音が魂にめちゃくちゃ
響いた!!』は、はぁ・・・・・・・・・・・・・・」
二人とも嬉しいのかそうでもないのかわかんない顔をして感想を読んでいる。
「私はね~『ギターの愛音ちゃん、演奏はまだまだ未熟なところがあるけど頑張ってギター弾いてるところよかった!これからも頑張れ!!衣装もかわいい!!』だって!いや~褒められちゃった~」
「調子に乗りすぎ」
「まだまだ改善しないとダメだ。そろそろ練習行くよ」
「あっ、えっ!?ちょっと待って~!」
「ギター弾く」
呆れながらスタジオへ向かう立希とそよと二人の後に続く愛音と楽奈。
「やれやれ」
「ゆーくん」
「どうした燈?」
「耳貸して?」
「?こうか?」
しゃがんで片耳を燈の口の近くまで近づける。
「あのちゃんたちのこと褒めてくれてありがとうね・・・・・・・・!」
「!?」
囁き声でそんなことを言われ眼をガン開きする。
「じゃあ、練習行ってくるね」
燈もスタジオへ向かい俺は一人でポツンと立っている。
「・・・・・・・・・・・・・・・・燈にはバレちゃったか」
『ミスターブシドー』のアカウントは俺の持っているアカウントの一つであんま使わなかったし愛音たちも知らないからこれでこっそり感想呟いて喜んでもらえればいいかと思ったんだけどなぁ~
「幼なじみには隠し事は通用しないか~」
俺はそんなことを呟きカウンターに戻った。
「ミスターブシドーさんライブの感想いっぱい呟いてくれてるな~」
「まだ見てんの?」
「楽奈ちゃんのこともギター演奏がプロ級とかって褒めてくれてるし」
「嬉しい」
「燈ちゃんのはないの?」
「ともりんのは・・・・・・・あった!」
「どれどれ・・・・・・・・・・・これは・・・・・・・・」
「うわぁっ・・・・・・・・・・」
ミスターブシドー(幸人)の燈に対する呟きが以下のようである。
『最初の曲の出だしを聞いた瞬間俺の心は完全に彼女に奪われた!彼女の歌声は儚くもどこか力強さを感じ観客を魅了していた。
『詩超絆』という曲の歌詞は心に響いて迷いや葛藤、心の叫びが伝わった!歌詞は彼女が考えているようでとても素晴らしい!!
様々な曲を聴きボーカルである高松燈のファンになった!!あのかわいらしい見た目、抱きしめたいな!高松燈!歌も上手くまさに歌姫だな!!』
「これはともりんに見せないでおこうか」
「そうだね」
「キモい」
「燈のことは私達で守ろう」
ミスターブシドーが感想くれるいい人から変態にランクダウンしたのであった。
「MyGO!!!!!のアニメBlu-ray発売中だよ!」
「上下巻合わせて四万近くするだと!?HGデストロイガンダムが三箱買えるぞ!!」
「ブレないね~ゆっきーは」