幸人も参戦するババ抜き大会です。
ブレイドのイベント行ったから次の話もトランプ関連の話にしたわけじゃないんだからね!
都内にある高級マンションの一室。
その部屋の台所に俺は潜入していた。
「‥‥……‥‥かっ!」
俺は冷蔵庫を開けタマゴ、ネギ、ハム、などの食材を出し並べる。
「うぉぉぉぉぉぉああ!!」
お箸でボウルに落ちた卵をかき混ぜる!
「うおおおおおおおおっっっ!」
二刀流の包丁で交互に葱ネギとハムを切り刻む!
「てえええああああああッッ!!せえいっ!!ていっ!!ほああっ!!ほあああああっ!!」
フライパンに溶き卵と切り刻んだ具材、炊き立てのご飯を入れて強火で炒める!!
「てええいっ!ほわあ!おおお!!」
塩こしょう、中華だしなどなどの調味料も入れていきさらに炒めていき俺特製チャーハンの出来上がり!!
「人んちで何やってんのよぁぁぁッッ!!!」
「ごわあああーーーっっ!!?」
背後からそよの声がしたと思ったら加熱した中華鍋に頭を突っ込まされた!
あっつうううううううういいいいい!!
「なに勝手に人んちの台所に忍び込んでスタイリッシュにチャーハン作ってるの!?あと消して!うるさいからその曲消して!仕事人のテーマ曲消して!!近所迷惑でしょうーがっっ!!!」
口調が荒々しくなっているそよに怒られにスマホから流している仕事人のテーマ曲の再生停止を押す。
「勝手にうちの食材使って‥‥…っていうか、何しに来たの!?」
「いやほら、この前読んだマンガで友達の家でチャーハン作ってるのを見たら、どうせお世話になるしご飯作って恩を着せておいて最後にお釣り返してもらおうとか考えてた訳」
「なにその動機!?っていうか薄情どころかむしろ下心まで言葉に出ちゃってるじゃんない!?」
「それにしてもこのハムいいやつだな。さすがお嬢様の家だ」
「話を逸らさないでよ!」
「うぇいぱーぁぁぁぁあ!!!」
そよにお玉で頭を思いっきり殴られる俺。
会心の一撃だぁぁぁぁぁ!!
「で、ほんと何しに来たの?今日はうちでバンドのみんなと打ち合わせするんだけど?」
「ああ、俺がそよの家に来たのはこれ渡しにきたんだ」
俺は持ってきた紙袋をそよに手渡した。
「これは?」
「父さんの実家から送られてきた柿と兄貴から送られてきたワインだ。柿はそよ以外のみんなには渡したしワインは『親御さんに渡してくれ』って兄貴からの伝言付きでうちに送られてきた」
「そうなんだ…‥‥‥柿はもらっておくけどワインは返しておくわね」
紙袋からワインのボトルだけ抜いて俺に返す。
あいかわらず兄貴のこと苦手だなそよよ。
「ちょっと、いつまでお茶淹れてるの…‥‥‥って、幸人?」
「おう、お邪魔してるぜ」
「なんでそよの家に来てんの?」
「柿届けに来たのとチャーハン作って恩着せに来た」
「いや、後半意味わかんないんだけど‥‥‥‥」
「わぁ~いい匂い~って、あれ?ゆっきーじゃん」
「ゆーくん…‥‥‥?」
ぞろぞろと集まってくるメンバーたち。
「ちょうどいい、お昼の時間だしみんなでチャーハン食おうぜ」
「何勝手にうちでお昼食べようとしてるの?」
「まぁまぁ、いいじゃん。ゆっきーがせっかく作ってくれたんだし」
「お腹空いた」
「わ、私も…‥‥」
「朝抜いてきたから私も‥‥‥‥」
「……‥‥‥仕方ないわね」
家主であるそよが渋々とOKしてくれたのでみんなで昼食を食べることにした。
「おいしい~」
「美味い」
「ゆーくんのチャーハン、美味しいね」
「悔しいけど美味しい…‥‥‥」
「ほんとね…‥‥‥」
「どうも~」
この美味しいチャーハンを作るコツはやはり強火で一気に炒めることだな!
米と具材がパラパラになっていい食感になるぞ!!
『パスパレの新曲MVが公開になりました!!』
「あっ、パスパレの新曲のMVだ」
一番早く食べ終えた愛音は動画サイトでパスパレの新曲MVを見ている。
「MVか~私たちも撮りたいな~」
「そういうのって有名なアーティストとかが撮るものでしょ?私たちまだ全然知名度ないし」
「でもSNSのフォロワー数だいぶ増えたよ?」
「確かに三桁台まではいったけどまだまだね」
「しかも増やしたのは俺が学校中のみんなに宣伝しまくったおかげだし」
フォロワー数増やしたいと駄々をこねていた愛音のために俺の通っている学校の同級生や先輩、先生方にフォローしてもらうため布教活動しまくったため今のフォロワー数は300以上になっている。
「ううっ‥‥‥‥ゆっきーには頭が上がらないや」
「感謝するのだぞ。まぁ、MV撮る時が来たら俺が良い案を出してやる」
「例えばどんな?」
「そうだな……‥‥‥」
俺は頭の中でイメージしたMyGO!!!!!のMVをもくもくと出した。
音楽番組のスタジオみたいなところでMyGO!!!!!メンバーと俺がスーツを着て謎のポーズをしそれぞれ謎の動きをしていく。
リンゴの皮剥きをする燈、サッカーボールでリフティングする愛音、宙に舞うティッシュを蹴るように動きその後ゆびをピロピロと動かすそよ、踊りながら笑顔で牛乳を飲む楽奈、無表情でかっこよく帽子を下げる立希、そして回し蹴りをしキメ顔をする俺。
その後にみんなが演奏し歌う場面になって……‥‥
「ちょっと待てい!」
「んっ、どうした?」
「なんでお前がいるの!?これ私たちのMVでしょ!?」
「エキストラ参加だ」
「最後になんであんただけかっこよく映って私たちだけ変な動きしてるの!?」
「インパクトがあったほうがいいかと思って。あと俺は一番に目立ちたい」
「だったら自分のMV作れーーーー!!」
立希から反対されこのMVはお蔵入りとなった。かっこいいのにな~ブレイドの前期OPみたいでいいのに~
「さぁ、飯も食ったしなにしようか?」
「帰ってくれない?」
昼飯も食べ終えこれからなにかしようとした矢先そよから帰れと言われる。
「え~なんで?」
「打ち合わせ終わったしもう家にいる意味ないでしょ?それに私これから家事しなきゃいけないし」
「帰れって言われてもな~」
「そよりん、外見てよ~」
「外?あっ…‥‥‥」
外の様子を見るそよ。
外はさあっきまでは晴れていたのに急に天気が悪くなり雨が降っていてた。
「私たち傘持ってきてないんだよね~」
「俺もだ」
「だから前みたいにここで雨宿りさせてよ~」
雨宿りさせてほしいとお願いする愛音。
てか、前にもここで雨宿りしたのかお前ら。
「そよちゃん…‥‥」
「そよ、止むまででいいから」
「……‥‥止むまでだからね」
そよからOKが出たので雨が止むまでここにいることにした俺たち。
ふふ、もう少しだけこの高級マンションで過ごしたかったからちょうどいい。
「でも暇だよね~今日は楽器持ってきてないから練習できないし…‥‥」
「なら、これで遊ぶか?」
俺は自分のカバンからトランプが入った箱を取り出した。
「あっ、トランプだ!」
「友達と遊んだ時に入れっぱなしにしておいてよかったぜ」
「なんかデジャブを感じるわ…‥‥‥」
「?」
そよのやつなに言ってんだ?
「で、なにやる?」
「バ、ババ抜きしたい‥‥‥!」
「いいね!今日はゆっきーも加えて六人でやろう!」
「ババ抜きねぇ……‥‥」
俺はそう言いながらそよを見る。今日のこいつの服なんかマダムが着てそうなやつみたいだな‥‥…‥ババ抜き、ババ…‥‥‥おばs
「幸人君、なんかくだらないこと考えてない?」
「おぱああああああああっっ!!」
考えを読まれたかそよに頭グリグリされる!なんでもないです!そよはぴちぴちのJKです!!
「何やってんだか」
「痛そう」
「じゃ、じゃあ、カード配るね~」
愛音が一人ずつ順番にカードを配って行き全て配り終える。
「順番どうする?」
「時計回りでいいでしょ」
「おーけー」
カード引く順番はそよ→俺→楽奈→燈→立希→愛音の順番になった。
「まずはペアになっているカードを捨てていく」
それぞれの手札にあるペアになっているカードを捨てていく。
一番少ないのは楽奈か、先に上がりそうだな。
「じゃあババ抜きスタート!!」
こうして世界の命運もなにもかけないただのババ抜き大会が始まった。
「さぁ、そよからだ」
「わかってるわよ」
まずはそよが俺からカードを引く。
「………‥‥」
「……わぁぁぁぁぁっ!!」
「きゃっ!?」
悪戯とさっきの仕返しを込めて突然声をあげてそよを驚かせる。
「くくくっ‥‥‥‥」
「な、何よ急に‥‥‥…」
気を取り直して俺からカードを一枚取るが、揃ってるカードがなかったらしくなにもしなかった。
次は俺が楽奈からカードを取って揃っていたからカードを捨てた。
「カードあと二枚」
楽奈が燈からカードを引いてペアが揃ったようで二枚捨てて残り一枚となった。
「楽奈ちゃんもう一枚か~」
「次の番で揃えば一番に上がるな」
「燈、私の引いて」
「う、うん……‥」
次は燈が立希の手札からカードを引く番となった。
そういえばジョーカーって誰が持ってるんだろう?
「…………‥‥」
「……‥‥‥‥」
「じゃあ‥‥‥これ‥‥‥」
「!?」
燈がカードを引こうとした時立希のやつがカードの配置を急に変えた。
ははぁ~ん、そういうことね~
「立希~真剣勝負に手加減しちゃだめだぞ~?」
「は、はぁ!?な、何言ってんの!?」
動揺してるな。ジョーカー持ってるのはこいつでカードの配置も変えたのは燈に燈に引かせないようにしたからだな。
「こっち・……」
「あっ、そっちは!」
「!‥‥‥‥ジョーカー…‥‥」
あらら、せっかく位置変えたのに引かれちゃったねぇ~
「燈!ごめん!」
「だ、大丈夫だよ!立希ちゃん……‥‥!」
「ともりんがジョーカー持ちか~これで安心してカード引けるね」
「愛音うるさい。さっさとカード引かせて」
「はいはい」
立希が愛音からカードを引きペア札を捨て愛音がそよからカードを引きこれで一周目が終了した。
さぁ、ここから面白くなってきたぜ!
急な雨が降りうちで雨宿りしていくことになったバンドのみんなと幸人君。
おまけに暇だからババ抜きしようだなんていうから仕方なくやってるけど早く終わってほしいな……‥‥
「やった!上がり!!」
愛音ちゃんが私の手札からカードを引きペアを揃え上がったみたいね。
残りは私と幸人君だけね。
「これで残りは俺たちだけだな」
「そうね」
持ちカードはお互い二枚ずつ。どちらかが揃えればゲーム終了ね。
「さ、引けよ」
「はいはい」
早く揃えて終わらせようっと…‥‥‥
「!?」
幸人君からカードを引こうとした瞬間、私は幸人君から放たれた謎のプレッシャーを感じた。
な、なにこれ!?表情は無表情なのになんなのこれ!?
「……‥‥」
とりあえず右の方を……‥‥
「…‥‥‥」
表情に変化なし。左の方にしてみよう…‥‥‥
「…‥‥‥」
こっちでも無表情。見事なポーカーフェイスね……‥‥
「どうしたそよ?早く引けよ」
「わかってるわよ‥‥‥‥」
引きたいけど引くことができなかった。それはとてつもない緊張から来るものでしかも吐きそうになるレベルで。
幸人君の持つ二枚のカードから一枚引けば良い、ただそれだけのことなのにすごく緊張する‥‥‥‥!
どっちを選べばいいの!?右か左か?イエスかノーか?男か女か?紅茶かコーヒーなら紅茶を選ぶわね……‥‥‥CRYCHICかMyGO!!!!!どっちがいいかと言われればそんなの選べないじゃない…‥‥‥
「おーい、雨が止んじまったぞ。早く引いてくれよ」
「‥‥…‥‥!?」
幸人君に促される形で震えるその手で一枚のカードを取る。
一瞬だけ、幸人君が口元を歪めたけど私はそんなことよりも取った一枚のカードを手元に持っていこうと必死だった。
「あ…」
顔から一筋の汗がテーブルに落ちて小さく弾ける。
同時に手元の一枚のカードと今取ったカードを見比べ、揃っているのが私の目に写った。
「あ…!」
思わず目から涙溢れでそうになった……!
やった…!わたしはこの長く苦しい戦いに勝ったんだ…!私は
カードが揃ったことに歓喜を覚え、私は立ち上がって両手を上げた。
「そ、そよちゃん・・・・・・・・?」
「そよりん勝ったのそんなに嬉しかったの?」
「今日のこいつ変じゃない?」
「そよ、こっちでも相変わらずおもしれー女の子」
「あー負けちったよ」
「これでよしっと」
雨が止んだけどまだ曇りでまた降ってこないうちにみんなは先に家に帰っていったが俺だけは残り皿洗いや掃除の手伝いをしていた。
「別に残って手伝わなくてもいいのに」
「ん~?いや~料理させてもらったし雨宿りさせてもらったお礼だよ」
「ご飯作って恩を着せておいて最後にお釣り返してもらうんじゃなかったの?」
「はて、なんのことやら?」
「幸人君ってほんとそういうことするよね」
「?」
何言ってんだそよのやつは?
「……‥‥‥ねぇ、幸人君」
「なんだ?」
「幸人君って雨は好き?」
「雨が?うーん、好きな時と嫌いな時があるからなーどっちもかな」
「そう……‥‥‥」
「急になんでこんな話をするんだ?」
「…‥‥‥雨降ってる時はあの日のこと思い出しちゃって…‥‥‥‥」
「…………‥‥」
あの日というのはCRYCHICが解散した日のことか。
燈から聞いたけどその日は雨が降っていたって聞いたな……‥‥‥
「二人も雨が降っている時にあの日のこと思い出してるのかな……‥‥」
「……‥‥‥なぁ、そよ」
「なに?」
「今もお前たちやあいつらの心の中で雨が降っていたり曇ってたりしているかもしれない。けど、その雨だって絶対止む。そしたら青空になる」
「………‥‥‥」
「今だってこの雲の向こうにはどこまでも青い空が広がってる。いつかお前たちの心も晴れて日の光が差して青空が広がるよ」
「幸人君……‥‥‥」
「じゃあ、俺もそろそろ帰るよ」
「‥‥……‥‥待って」
「なんだ?」
「トランプでもう一勝負しない?ババ抜きはたまたま運で勝ったみたいでなんか納得いかないみたいで‥‥‥‥」
そよはそう言ってトランプをシャッフルし裏向きで一枚ずつテーブルに並べていく。
「神経衰弱で勝負しましょう?今度は実力で負かすわ」
「ほう…‥‥‥」
なんかよくわからないけど今日のそよはいつもより勝負心が強いな。
「いいぜ、死ぬまでやろう」
「いや、夜までにして」
こうしてそよと神経衰弱勝負を夜まですることになりましたとさ。
ムジカのOPの祥子ちゃん以外のメンバーが遊戯王キャラばりに顔芸してる‥‥‥‥特に睦ちゃんはやばいって、闇マリクや真ゲスに匹敵するレベルだし‥‥‥‥
アニメ1~3話まで劇場上映されるみたいなので年末見に行ってきます(正月からシリアスは摂取したくない)
年内の投稿はあと2、3話ぐらいですね。番外編とかの執筆や年末の師走の忙しさで遅れるかもですか……‥‥
のこり日数よろしくお願いいたします!