「はぁ~暇~」
今日は珍しく何もない一日。暇すぎて肥満になっちゃうわね~(オロチ丸風)
<ピンポーン>
「んっ?」
誰か来たぞ?誰だ?
「はーい」
俺は玄関に向かいドアを開ける。
「やぁ♪」
「睦?」
睦がいた。最近よく会うなこいつと。
「どうしたんだ?」
「遊びにきたよ!幸人くん暇してそうだしね!」
「まぁ、暇だけど…‥‥‥」
タイミング良い時に来たね~
「まぁ、入れよ」
「お邪魔しまーす♪」
睦を家に招き入れ俺の部屋に連れて行く。
「わぁ~ここが幸人くんのお部屋か~」
「前にも来たことあるだろ?」
「あれ?そうだったっけ?」
首を傾げる睦。今日のこいつなんか変だな…‥‥
「それよりなにして遊ぶ?」
「そうだな‥‥‥‥ガンプラ一緒に作るか?」
「うん!作る作る!」
「よし、じゃあ積みプラの中から‥‥‥‥」
押し入れに入れてある未組立てのガンプラの箱を見てどれ組み立てるか選んでいる。
「じゃあ‥‥‥‥これにしよう」
俺が選んだのはMGのガンダムキュリオス。理由はなんとなく選んだだけだ。
「ほい、ニッパーやヤスリ」
「ありがとう♪じゃあ、組立てる箇所を分担しよう!」
「OK。じゃあ俺は腕やるよ」
「私は足のパーツね!」
組立て箇所を決め作業を開始する。
「ふんふんふーん♪」
「‥‥……‥‥」
睦は鼻歌を歌いながら組み立てる一方俺は無言で組み立てていく。
「ねぇー幸人くん」
「なんだ?」
「最近、祥子ちゃんと会ってる~?」
「祥子と?」
「うん」
「いや~最近は会ってないかな~」
バンド活動で忙しいのかわかんないけど中々見かけないな。
「まぁ、あいつも忙しいんだろうな。あっ、1000番のヤスリ貸してくれ」
「いいよ~はい」
ヤスリを借りパーツにかけていく。
「これをくっつけて・・・・・・・できた!」
「早いな」
もう片足できたのか。俺はまだ二の腕辺りまでしかできてないぞ。
「幸人くん頑張って!私ももう片方の足作るね!」
「ああ」
そこから黙々と組み立てる俺とるんるんな感じで組んでいく睦。
「少し休憩しようか」
「そうだね!」
一時間近く組立て作業やって疲れたので一旦休憩することにした。
「お菓子と飲み物持ってくる」
「うん!」
部屋を出て台所へ向かいお湯を沸かしてコーヒーを入れて冷蔵庫からロールケーキを出して皿に乗せてコーヒーカップとケーキの乗った皿をトレイに乗せて部屋に戻る。
「ほい、お待たせ」
「わぁ~美味しいそう~」
「砂糖とミルクは?」
「いらない~」
ブラックで飲むのか‥‥‥‥俺には無理だけど。
「ほいほいほいほいほいっと」
「幸人くんお砂糖五つも入れるの!?」
「ああ、苦いのダメなんだ」
「それ健康に良くない!」
指で✕マークを作る睦。お前は俺の母親か?
「へいへい、控えるように努力する」
「絶対だよ?」
そう言ってブラックコーヒーをひと口飲む睦。
うわぁ~苦そう~
「ケーキ食ったら再開な」
「わかった!」
こうしてケーキを食べコーヒーを飲み終えガンプラ組立て作業を再開させたのであった。
「やったー!私の勝ちー!!」
ガンプラを作り終え次はゲームをすることにした。ちなみにゲームはスプラをやっている。
「強いなー睦は」
「えへへ~すごいでしょ?」
「ああ、そうだな」
「もう一勝負する?それとも別のゲームする?」
「………‥‥」
「幸人くん?」
「‥‥‥‥そろそろ、正体を明かしてもらおうか?」
「えっ?」
「とぼけるなよ。お前、睦じゃないだろ?」
「な、何言ってるの?私はどこからどう見ても若葉睦だよ?」
「ああ、確かにその姿も声も睦だよ。だが、俺の魂がそれを否定してんだよ。さっさと答えろ、オマエは 誰だ?」
「…………‥‥あーあ、バレちゃったか」
睦は笑顔で俺にそう告げる。
「もう少し内緒にしたかったんだけどなぁ~」
「………‥‥‥」
「一つ聞きたいんだけど、どこでわかったの?」
「まず睦は俺のことは幸人くんなんて呼ばないし祥子のことも祥子ちゃんなんて言わない。あとは睦はコーヒーじゃなくてジュース飲むしゲームあまり得意じゃないことを見て睦じゃないとわかった」
最初から違和感があったから少し罠を仕掛けたらまんまと引っ掛かったな。
「わぁ~!すごい!睦ちゃんのことよく見てるね!」
「そんなことよりお前は誰かって聞いてるんだよ」
「う~ん‥‥‥‥よし、わかった!私が睦ちゃんじゃないことを見破ったご褒美に教えてあげるよ!」
ようやく正体を言う気になったか…‥‥‥
「私は睦ちゃんで睦ちゃんじゃない。もう一つの人格の睦…‥‥モーティスだよ」
「モーティス?」
「うん。睦ちゃんの小さい頃からずっといる‥‥‥‥言わばもう一つの人格ってやつかな?」
「二重人格……‥‥マリクと闇マリクみたいなもんか?」
「そこは遊戯と闇遊戯でしょ?私、顔芸なんてしないよ?」
「嘘こけ、アニメのOPで散々やってるだろ?」
「そうだったね」
自覚なしであんな顔芸してたのかよ‥‥…‥‥お前、決闘者だな?
「…‥‥‥で、今日は何しに来たんだ?」
「今日来たのは挨拶とお礼を言いに来たんだ」
「お礼?」
「うん。睦ちゃんのこと気にかけてくれて親切にしてくれてありがとうね」
「えっ?」
「睦ちゃん、心も体も限界でボロボロだったのに周りの誰も気づいてくれなくて助けてくれなかった…‥‥‥幼なじみの祥子ちゃんですら‥‥‥‥」
「……‥‥‥」
「けどね!幸人くんだけは手を差し伸べてくれて助けてくれたんだ!だからありがとうね!」
「お、おう……‥‥」
「睦ちゃんも幸人くんのこと好きだし私も幸人くんのこと大好き!」
「そ、そうか‥‥‥‥」
そう言われると照れるな。えへへ~
「それに比べて祥子ちゃんは嫌い。睦ちゃんが大変なことに気づかないし酷い事言うし小さい時に家の花瓶割ったの睦ちゃんのせいにしたし目玉焼きにソースかけて食べるし」
「最後の方別に関係なくない?」
人の好みだろうが。ちなみに俺は塩こしょうをかけて食べる。
「じゃあ、そろそろ私行くね」
「どこ行くんだよ?」
「元の世界。幸人くんもそろそろ起きなよ?」
「どうゆこと‥‥…‥‥あらら?」
急に視界がぐにゃっと歪み始めた。
「じゃあね、幸人くん。次は現実の世界で会おうね♪」
睦…‥‥モーティスを見続けながら俺の視界は真っ暗になっていった‥‥…‥‥
「‥‥‥‥っは!?」
目が覚めると俺はリビングのソファーで寝ていた。
「夢だったのか…‥‥‥?」
今までのことは全部夢だったのか…‥‥‥?
「モーティス……‥‥もう一人の睦……‥‥」
あれは本当だったのか?いや、夢だしそんなこと現実になるわけないか……‥‥
「……‥‥‥睦のこと少し見てやんないといけないな」
大変なことにならないように俺が見守ってやんないとな。
「睦が二重人格だなんて‥‥‥…」
「呼んだ?」
「ウワァァァァァァァァァ!!ですわぁぁぁぁぁ!!」(ダディヤナザァンが恐怖で怯える時の顔をしながら)
「どうした!?祥子!!」
「幸人さん!実は!!(以下省略)」
「なんだって!?よし!病院へ行くぞ!!」
「ええ~!?病院は行きたくない~!」
「当て身!」
「うっ!」
「睦を借りてくぞ!次のライブまでには直しておく!」
「お、お願いします……‥‥」
「先生!睦を元に戻してください!」
「任せなさい。すぐにオペを始めよう」
医者は手術室に行き睦を麻酔で眠らせオペを始める。
「あとはこれを飲ませれば元に戻るはず」
医者は赤い液体を睦の口の中に流し込ませる。
「ふぅ~オペ終了だ」
数日後、ムジカのライブ当日
「遅いですわ睦…‥‥‥」
「ねぇ~間に合うの?」
「藤田さんが治療は無事終了したって言ってましたし大丈夫でしょう」
「祥ちゃん、そろそろ本番だよ?」
「仕方ありませんわ。睦抜きでライブするしかないですわね…‥‥」
睦抜きでライブが始まろうとしたその時
<バチン!>
「えっ!?なに!?」
「停電!?」
「みなさん、落ち着いて!」
急に照明が落ちメンバーも観客も困惑する中彼女は来た。
「わーっはっはっはー!!祭りだ祭りだ~! 」
「「「「えっ?」」」」
突如、屈強な男たちが神輿を担ぎながらやってきてその上に睦が乗りながらステージ現れた。
「待たせたね、みんな!観客のみんな!袖振り合うも他生の縁、躓く石も縁の端くれ! 共に踊れば繋がる縁!この世は楽園!! 今日は楽しもう!!!」
「「「「「「「「「「「おおおおーーーーーーーーー!!!!」」」」」」」」」」」」」
観客はよくわからないけど盛り上がっていく。
「いくよ!みんな!」
「う、うん…‥‥‥」
「わかりました…‥‥‥」
「お、OK~」
「む、睦がさらに変に‥‥…‥‥」
結局、その日のライブは大盛況。睦のギター演奏もMCも好評価だったのであった。