そして祥子ちゃんの誕生日も祝うよ!
「今年も来たぜ、この日が!!」
二月十四日、この日は世の男たちが女子からチョコをもらえるかもしれないと盛り上がる日、バレンタインデーなのである!!
「今年はどんだけもらえるかなー?」
MyGO!!!!!メンバー、バイト先の先輩方や凛々子さんやスタッフさんたち、知り合いのガールズバンドの方々、母と姉、学校の同級生や先輩たちからはもらえるの確実だな!
「っと、忘れるところだった」
バレンタインに気を取られて忘れてることがあった。
「これをあいつに渡さなきゃな」
赤い包装用紙に包まれリボンが巻かれた箱を持って俺はチョコ集めに向かったのであった。
「結構もらったな~」
紙袋には学校でもらったチョコが入っていた。
同級生や先輩、先生にももらったのでざっと20個以上はあるぞ。
まぁ、全部義理や友チョコだけどね。
「あれ、幸人君?」
「えっ?」
声がして振り返るとそこには帽子とサングラスを装備した初華がいた。
「初華じゃん。久しぶり」
「うん。その紙袋は?」
「ああ、これ?学校でもらったチョコ」
「すごい、結構あるね」
「まぁね」
「じゃあ、私からも。はい、どうぞ」
初華からキット〇ットが数個入った袋を受け取る。
「事務所の人や仕事先の人達に配っててね。手作りにしたかったんだけど時間なくて市販で売ってるのをラッピングしたのになっちゃった」
「いや、全然。ありがとな」
人気アイドルからチョコもらえるだけでもすごいからいいでしょう。ファンから羨ま妬まれそうだけど
「じゃあ、私これから撮影あるから!」
「おう、頑張れよ!」
初華は駅の方へ向かって行ってしまった。
「さぁて、俺はバイトまで時間を潰して‥‥‥‥」
<テロリン!テロリン!>
「んっ?」
着信が鳴ってるぞ?相手は…‥‥にゃむちさん?
「はい、もしもし?」
『あっ、もしもしゆきお?今いい?』
「大丈夫ですよ」
『やった!実は動画の編集ソフトの調子が悪くってさぁ、ちょっと診てくれない?』
「わかりました。今から向かいますね」
『なるはやでね!』
そう言って通話が切れた。はぁ~行きますか~
「これで‥‥‥‥よし、動いた」
「おお~ありがとね!」
にゃむちさん宅に来てパソコンの編集ソフトの調子を見て治した。
「これで大丈夫ですよ」
「うん、ちゃんと動くね。これで今日の夜上げる動画が投稿できるよ」
「それは良かったですね。じゃあ、俺はこれで」
「あっ、ちょっと待って。はい、これ」
にゃむちさんからチ〇ルチョコを数個くれた。
「これは?」
「バレンタインチョコだよ~ゆきおって貰えてなさそうだから特別にあげるよ」
「はぁ‥‥‥‥」
一応、義理だけど結構もらってるんだけどなぁ……‥‥
「ありがたくもらいます」
「うむ、お返し楽しみにしてるね♪」
ホワイトデーめっちゃ期待されたな……‥‥
「じゃあ、この日とこの日で予約でいいんだな?」
「はい、お願いします」
俺は現在RiNGでバイト中。予約の受付の仕事で相手は海鈴だ。
「ほいっと、予約完了っと」
「ありがとうございます。あっ、これよろしければどうぞ」
「おっ?」
海鈴から『チョコミルク』と書かれた紙パックを受け取った。
「今日はバレンタインなので差し上げます。藤田さんにはいつもお世話になっていますので」
「サンキュー。それより、海鈴ってチョコとかあげないの?」
「チョコですか?あげるよりもらうことが多いですね」
「ああ、そうだな」
海鈴ってかっこいい系だから女子にモテそうだからな。
「では、私はこれで」
「おう、またな」
俺はチョコミルクを飲みながら海鈴に手を振って見送った。
「まだ待ち合わせの時間まであるな」
バイトを終えてあいつとの待ち合わせ場所に向かっている。時間はまだあるな。
「ちょっと早く着きそうになるな」
「幸人」
「んっ?あっ‥‥‥‥」
誰かに呼び止められ足を止めて振り返ると睦がいた。
「睦?どうした?」
「えっと…‥‥これ幸人に渡したくて‥‥‥‥」
睦は俺に紙袋を一つ渡した。
「これって、結構いいとこのチョコじゃん!」
中身は某有名チョコメーカーのチョコが入った箱があった。
「いいのか?こんな高いの?」
「うん…‥‥幸人にあげる…‥‥」
「そうか、じゃあありがたくもらっておくとするよ」
ホワイトデーはこれと見合う高いやつあげないといけないな~
「じゃあ、人と会う約束あるから俺もう行くわ」
「あっ…‥‥う、うん……‥」
睦と別れ待ち合わせ場所に向かった。
「……‥‥やっぱり、こっち渡した方がよかったかな…‥‥‥?」
睦は幸人と別れたあとカバンからピンクのラッピング用紙で包まれた箱を取り出してそう呟いた。
『睦ちゃん、それの包みじゃ地味だよ』
「そうかな…‥‥‥?」
『うん。もっと豪快にシルバーとかにした方がいいよ!』
「シルバー…‥‥‥ラッピングし直して幸人の家のポストに入れておこう」
『そうだね!』
睦は誰かと話ながら家に戻っていった。
「着いた~」
待ち合わせ場所の公園にきた俺。待ち合わせ時間より少し早く着いちゃったな~
「ブルアカでもやって待つか」
ゲームをしながら待つこと数分後
「幸人さん」
「おっ」
声をかけられスマホの画面から声のした方を見るとそこに祥子がいた。
「お待たせしてしまい申し訳ありませんわ」
「いや、ゲームしてたから大丈夫だ」
「そうですか‥‥‥‥それでご用件とは?」
「お前に渡したい物があるんだ」
スマホをしまって俺はリュックからあれを出そうとする。が
「幸人さん、実はわたくしも幸人さんに渡したい物があって…‥‥」
「えっ?」
祥子もなにかプレゼントあるのか?
「じゃあ、先にそっちのをもらうよ」
「では、こちらを」
祥子はカバンから一つの袋を取り出し俺に渡した。
「これは……‥‥」
「今日はバレンタインなのでチョコを作りましたわ」
ビニール袋に赤いリボンが結ばれ小さめのハートの形をしたチョコが数個入ってるものだった。
「いいね~一つ食べてもいいか?」
「いいですわよ」
「いただきまーす」
袋を開けてチョコを一つ手に取り口の中に入れる。
「!!」
な、なんだこれ!?甘いのは当たり前だがその後に酸っぱいのとしょっぱいのと苦いのと辛いのがきてカオスが極まってやがる!!
祥子が作ったもの初めて食ったけど見た目は良くって味は壊滅的にダメなやつだこれ!!
「どうですか?」
「うっ‥‥‥…」
ここで素直に不味いなんて言えるかよ…‥‥‥
「う、美味いよこれ…‥‥」
「!!よかったですわ!」
美味いと聞いて喜ぶ祥子。これ、ちゃんと食わなきゃいけなくなったよ…‥‥‥
「じゃあ、次は俺の番な」
俺はチョコの入った袋をリュックに入れて赤い包装用紙に包まれリボンが巻かれた箱を入れ替わりに出した。
「はい、これ」
「これは?」
「誕生日プレゼントだ。今日はお前の誕生日だろ?」
「!!」
祥子は驚いた表情をした。あれ、もしかして忘れてたのか?
「ご存じでしたのね…‥‥」
「睦から聞いたよ。誕生日おめでとう」
バレンタインに誕生日だったとはね。今日は色々ある日だぜ。
「開けてもよろしくて?」
「いいぞ」
俺からの了承を得て包装用紙を丁寧に開いて箱の蓋を開ける。
「これは‥‥‥‥」
箱の中には赤い宝石が入ったネックレスが入っていた。
「お前が欲しいそうなものわかんなくてさぁ…‥‥女子が好きそうなものを母と姉に相談してアドバイスもらって選んだんだ」
「………‥‥‥」
「もしかして……‥‥気に入らなかったか?」
「はっ!い、いえ!素敵なネックレスでつい見とれてしまいましたわ!」
「そ、そうか」
「幸人さん!プレゼントありがとうございますわ!」
「お、おおっ。喜んでもらえてなによりだ」
そんなに喜んでもらえてこっちも嬉しくなるよ。
「あっ、ホワイトデーのお返しは後日持ってくるよ」
「はい。楽しみにしてますわ♪」
今日の祥子はいつも以上にウキウキだな‥‥‥‥誕生日テンションってやつか?
「じゃあ、俺帰るよ。またな」
「ええ、ごきげんよう」
俺は祥子と別れ家に帰ることにした。このチョコ全部食べなきゃな~
「……‥‥きれい‥‥‥‥」
幸人さんからもらったネックレス…‥‥とてもいいですわ。
「これ‥‥‥‥恐らく結構したでしょうね…‥‥‥」
値段は聞いておりませんでしたがこのネックレスが売ってるお店は知っていますわ。
一番安いアクセサリーでも数万しますわ。学生が買うにはとても大変ですのに‥‥‥‥
幸人さん、わたくしの誕生日のためにお金を貯めてこれを買ってくださるなんて……‥‥
「ほんと、お優しい方ですわね……‥‥」
あの時だってそうでしたし‥‥…‥‥
「久しぶりに素敵な誕生日でしたわ‥‥‥‥」
母が死に父が詐欺で騙され豊川の家を追い出されわたくしも父を追い家を出て二人暮らしをし学業とバイト、そしてムジカの活動との大変な日々を過ごしていて誕生日どころではありませんでしたわ。
誕生日を祝うどころか覚えてるのも幼馴染の睦や初華しかいませんでしたし…‥‥‥
「チョコも渡せましたし‥‥‥‥」
この日のために初華の家のキッチンを借りて頑張って作りましたわ。
チョコの中にコーラ、オレンジ果汁、塩、ミキサーでペースト状にした玉ねぎ、きゅうり、ニンジン、クレソン、セロリ、アスパラガス、にんにく、ローリエ。あと牛スネ肉、黒粒コショウ、鯖、味の〇、それとわたくしの……‥‥
「美味しいって仰っていましたし成功でしたわ」
喜んでもらえてましたし作ってよかったですわ♪
一か月後、ホワイトデー
「みなさん!幸人さんからホワイトデーのお返しを預かってますわ!」
祥子はメンバーに幸人からのホワイトデーのお返しが入った箱を渡していく。
「あっ、マドレーヌ」
「私もです」
「手作りみたいだね」
「わたくしと睦はクッキーですわね」
「美味しそう…‥‥‥」
「あれ?もう一つあるよ?」
「シャツみたいですね」
お菓子の他にシャツが入っていて袋を開ける一同。
「これは‥‥‥‥」
祥子の袋には『
「ダサい!ゆきおってセンスな!」
「これを着て外出るのはちょっと……‥‥」
「良いデザインですわ!さすが幸人さん!」
「うん」
いつの間にTシャツを着ている祥子と睦。
「お二人は気に入ってるみたいですね」
「マジか‥‥‥‥」
「さきちゃんが着てるなら私も着る!」
気づけばこの作品投稿して一年経ってるのか‥‥‥飽き性の自分がよく続けれたもんだと思います(笑)
これからも投稿頑張っていきます!
アニメムジカも後半戦!どうなる!?この作品もさらに激しさと面白さをヒートアップさせていく!!