まいごびより!   作:ムツヒロ

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久しぶりの番外編更新
幸人、生きてるか?


幸人とMyGO!!!!!と不思議な球(その5)

「はぁ…‥!はぁ‥‥‥!」

 

 

私は今、ゆーくんから教えてもらった祥子ちゃんのいるビルに走って向かっている。

 

 

「待ってて‥‥‥!祥ちゃん…‥‥!」

 

 

「ともりーん!!」

 

 

「あのちゃん!みんな!」

 

 

あのちゃんたちとも合流しみんなとビルを目指そうとした。

 

 

「ともりん!大変だよ!ビルのある方で怪獣が現れて!それになんかでっかい繭も出てきて!」

 

 

「えっ…‥‥?」

 

 

「あと幸人のやつとも連絡がとれないんだ!」

 

 

「ゆ、ゆーくん……‥‥」

 

 

大丈夫かな‥‥‥‥?

 

 

「ん‥‥‥‥?みんな!あれ!」

 

 

「あっ!」

 

 

そよちゃんが指を差した方を見るとそこには小さい女子と一緒に走っている睦ちゃんの姿が見えた。

 

 

「睦ちゃん‥‥‥!」

 

 

「あっ、ともりん!」

 

 

私は睦ちゃんの方に近づいていった。

 

 

「あっ…‥‥燈!」

 

 

私に気づき足を止める睦ちゃん。

祥ちゃんのいるビルにいたってゆーくんが言ってたからもしかしたら会ってるかもしれない!

 

 

「ゆ、ゆーくんは…‥‥?」

 

 

「!!そ、それが‥‥‥‥」

 

 

「?」

 

 

睦ちゃんは何か言いづらそうにしてあの黒い球を見せた。

 

 

「これは‥‥‥‥!」

 

 

「幸人が‥‥‥‥これを燈に渡してって…‥‥‥」

 

 

「ゆーくんが‥‥‥‥それでゆーくんは…‥‥!?」

 

 

「…‥‥‥‥…」

 

 

「睦ちゃん‥‥‥‥?」

 

 

「この子を助けようとして‥‥‥‥瓦礫の下敷きになって身動きできなくなって…‥‥この子と一緒に逃げろってそれで…‥‥‥」

 

 

「!!」

 

 

ゆーくんが……‥‥そんな…‥‥!

 

 

「私‥‥‥‥何もできなくて幸人を見捨てちゃって……‥‥」

 

 

「………‥‥」

 

 

「燈‥‥‥‥?」

 

 

「私‥‥‥‥ゆーくんを助けに行ってくる…‥‥!」

 

 

私はビルのある方へ走った。

怪獣がいて危険なのはわかっているけど‥‥‥‥ゆーくんを見捨てて自分だけ逃げるのは嫌だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「燈‥‥‥‥」

 

 

睦は走って行く後ろ姿を見つめている。

 

 

「睦ちゃん!」

 

 

「睦!」

 

 

「あっ‥‥‥」

 

 

聞き覚えのある声に反応し振り返る睦。

そこにはかつてのバンドメンバーであるそよと立希がこちらに向かってくるのが見えた。

 

 

「睦ちゃん!燈ちゃんは!?」

 

 

「燈は…‥‥‥幸人を助けにビルの方に行った…‥‥」

 

 

「えっ!?」

 

 

「そっちって怪獣が暴れていてる方じゃ…‥‥!?」

 

 

「うん……‥‥」

 

 

「燈、一人で幸人を助けに行くなんて……‥‥」

 

 

「睦ちゃん、もしかしてその子って‥‥‥‥」

 

 

そよが睦の隣にいる女の子を見て状況をだいたい察した。

 

 

「幸人がこの子を助けようとして…‥‥‥それで瓦礫に埋もれて動けなくなって…‥‥‥」

 

 

「………‥‥」

 

 

「幸人のやつ……‥‥‥」

 

 

「……‥‥睦ちゃん、その子と一緒に先に避難してて」

 

 

「えっ……‥‥?」

 

 

「幸人君と燈ちゃんのことは私たちでなんとかするから」

 

 

「だからお前はその子と一緒に行って」

 

 

「………‥‥わかった。行こう…‥‥‥」

 

 

「う、うん…‥‥‥」

 

 

睦と女の子は先に避難することにした。

 

 

「そよ、立希」

 

 

「なに?」

 

 

「幸人と燈のこと‥‥…‥‥お願い」

 

 

「わかったわ」

 

 

睦はそう言い残し振り返ることもせず女の子と一緒に避難していった。

 

 

「………‥‥」

 

 

「そよりん!りっきー!」

 

 

「愛音ちゃん」

 

 

「睦ちゃんとなに話してたの?てか、ともりんは?」

 

 

「‥‥…‥‥」

 

 

「……‥‥‥」

 

 

「あれ?二人ともどうしたの?」

 

 

「…‥‥‥幸人のやつがビルのある方で瓦礫に埋もれて動けないらしい」

 

 

「えっ!?」

 

 

「女の子を助けようとして……‥‥‥燈ちゃんは幸人君を助けに行こうとしてそっちに向かったわ」

 

 

「そ、そんな!」

 

 

「とりあえず睦ちゃんと女の子は先に避難したわ」

 

 

「そっか…‥‥‥って、ゆっきーとともりんのことどうしよう!?」

 

 

「助けに行きたいけど…‥‥‥怪獣のいる方に行けば私たちも危険だわ」

 

 

「そんな‥‥…‥‥二人を見捨てて私たちだけ逃げるわけにはいかないよ!」

 

 

「わかってるわよ!私だって助けに行きたいけど……‥‥何の力もない私たちじゃどうすることもできn「私は行く」立希ちゃん!?」

 

 

「燈一人だけじゃどうにもならない!私も行く!」

 

 

「危ないわよ!」

 

 

「うるさい!逃げるなら先に逃げろ!」

 

 

そよの静止を振り切りビルのある方へ向かう立希。

 

 

「りっきー!」

 

 

「立希ちゃん!戻ってきて!」

 

 

「りっきー‥‥‥‥!」

 

 

三人は立希の後ろ姿を見つめたまま立ち竦んでいた。

 

 

「りっきー……‥‥‥」

 

 

「どうしよう……‥‥‥‥」

 

 

「‥‥……‥‥っ!」

 

 

「そよりん!?」

 

 

急に走り出したそよ。

 

 

「行く」

 

 

「楽奈ちゃん!?」

 

 

続いて走りだす楽奈。

 

 

「ああ~もう!待ってよ!」

 

 

愛音も続いて走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ‥‥‥‥はぁ…‥‥‥」

 

 

燈の後を追いかけ走る立希。

 

 

「燈…‥‥幸人…‥‥待ってろよ!」

 

 

「立希ちゃん!」

 

 

「えっ?あっ……‥‥」

 

 

呼び止められ足を止め振り返るとそこには

 

 

「お前ら!」

 

 

「や、やっと追いついた~」

 

 

「来た」

 

 

そよ、愛音、楽奈の三人がやってきて合流した。

 

 

「なんだよ!結局全員行くことになったじゃんか!」

 

 

「そうだよ!みんな一緒だよ!私たち、これから何が起こってもずーっと一緒だよ!」

 

 

「一生バンドやるって言ったんだからついていくわよ」

 

 

「一緒に行く」

 

 

「お前ら‥‥……‥‥」

 

 

立希は三人の覚悟を聞き泣きそうになるがなんとか堪えた。

 

 

「よし、行こう。二人を助けに!」

 

 

「うん!」

 

 

「ええ!」

 

 

「うん」

 

 

四人は共に幸人と燈を助けに再び走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「……‥‥‥……‥‥…くっ」

 

 

睦と女の子が逃げて少し経った。俺は相変わらず瓦礫に埋もれ身動きがとれない状態だった。

 

 

「まずいなこれ……‥‥‥」

 

 

藤田幸人、人生最大のピンチだぞこれ…‥‥‥どうしようか…‥‥‥?

 

 

「燈‥‥‥‥みんなは逃げてるかな……‥‥?」

 

 

あとでこっちに来るって言ってたけどさすがにこの状況は危険すぎる。

こっちに来ないで安全なところに避難してほしいけど……‥‥

 

 

「無事でいてくれよ……‥‥」

 

 

「……‥‥‥ん!!」

 

 

「えっ…‥‥‥?」

 

 

今の声……‥‥まさか?

 

 

「…‥‥ーくん!!」

 

 

「あっ……‥‥!」

 

 

俺の視界に幼馴染である燈がこちらに向かって走ってきてるのが映っていた。

 

 

「ゆーくん!!」

 

 

「燈!なんでここに!?」

 

 

「睦ちゃんから聞いた!ゆーくんが瓦礫に埋もれて動けなくなったって‥‥…‥‥それで…‥‥助けにきたよ‥‥‥!」

 

 

「助けにきたって……‥‥」

 

 

「今、助けるから‥‥…‥‥ふん!!」

 

 

燈は瓦礫を持ち上げようとするがびくともしなかった。

 

 

「はぁ‥‥‥はぁ‥‥‥もう一回‥‥‥‥!」

 

 

「燈!もうやめろ!一人で持ち上げるのは無理だ!」

 

 

「ふん…‥‥‥!」

 

 

燈は俺の言葉を聞かずに瓦礫を持ち上げるのを続けた。

 

 

「怪獣も迫ってきてる!俺に構わず逃げろ!」

 

 

「…‥‥‥だ」

 

 

「えっ?」

 

 

「嫌だ!!」

 

 

燈は珍しく声を上げる。

 

 

「ゆーくんを置いて…‥‥‥私だけ逃げるのは嫌だ…‥‥‥!」

 

 

「……‥‥‥」

 

 

「それに、昔言ってたよね?俺がピンチの時は助けてくれって……‥‥いつもゆーくんに助けてもらっているから…‥‥‥だから!今度は私がゆーくんを助ける番!!」

 

 

燈はそう叫ぶ。燈、成長したな……‥‥

 

 

「うっ‥‥‥‥くっ‥‥‥‥」

 

 

しかし状況は変わらない。やはり一人だけじゃ持ち上げるのなんて無理か……‥‥‥

 

 

「ともりん!」

 

 

「!?」

 

 

聞き覚えのある声がしたと思ったら突然、愛音がやってきて一緒に瓦礫を持ち上げる。

 

 

「あ、あのちゃん…‥‥!?」

 

 

「愛音!?どうしてここに!?」

 

 

「なにって助けにきたんだよ!それに私だけじゃないよ!」

 

 

「えっ?」

 

 

「燈!!」

 

 

「燈ちゃん!!」

 

 

「燈」

 

 

続けて立希、そよ、楽奈がやってきて一緒に瓦礫を持ち上げる。

 

 

「お前たちまで‥‥…‥‥」

 

 

「幸人君、前に私のこと離さないって言ったわよね?なのにいなくなるなんて許さないわよ!」

 

 

「そよ…‥‥‥」

 

 

「お前がいなくなると燈が悲しむし……‥‥それに!私はお前を超えるって決めたんだ!それまで死なせない!」

 

 

「立希‥‥…‥‥」

 

 

「幸人もMyGO!!!!!の一員。いなくなると寂しい」

 

 

「楽奈……‥‥」

 

 

「友達が困ってるなら助けるのは当たり前だよ!いつも助けてもらってるから今度は私がゆっきーを助けるよ!!」

 

 

「愛音……‥‥」

 

 

MyGO!!!!!のみんなが俺を助けるため危険を顧みずにここに来た。

俺はそんな彼女たちの勇気ある行動に涙が出そうになった。

 

 

「うんしょ!」

 

 

「ふん!」

 

 

五人が同時に力を入れると

 

 

「あっ!」

 

 

「持ち上がった!」

 

 

瓦礫が持ち上がり俺はその瞬間を逃さず急いで這いずり出た。

 

 

「はぁ…‥‥はぁ…‥‥出られた~」

 

 

「ゆーくん、大丈夫!?」

 

 

「ああ、擦り傷が少しあるだけでそれ以外はなんともないよ」

 

 

「よかった……‥‥‥」

 

 

「燈」

 

 

「な、なに…‥‥‥?」

 

 

「助けてくれてありがとう。お前のおかげで助かった」

 

 

「う、うん…‥‥‥!」

 

 

「みんなもありがとう」

 

 

「えへへ、どういたしまして!」

 

 

「無事でよかったわ」

 

 

「べ、別に…‥‥‥」

 

 

「お礼は抹茶パフェ」

 

 

「わかったわかった。さてと…‥‥‥」

 

 

みんなにお礼を言って俺は立ち上がった。

 

 

「………‥‥」

 

 

「ゆーくん‥‥‥‥?」

 

 

「俺、行かなきゃ」

 

 

「えっ、行くってどこに?」

 

 

「あの繭の方だ」

 

 

「は?何言ってんの!?危険なのわかってるでしょ!?」

 

 

「あの繭の中に祥子がいるんだ」

 

 

「えっ!?」

 

 

「というより繭もあの怪獣を出したのは祥子なんだ」

 

 

「祥ちゃんが……‥‥‥」

 

 

「あいつさぁ、母親を病気で亡くして父親が詐欺にあって家を追い出されたらしくて‥‥…‥‥祥子は荒んだ生活を行う父親を支えるためにバンド活動を続けるのは厳しくなってCRYCHICを脱退と転校を選んだんだ。Ave Mujicaを結成して商業的には成功したけど最近上手くいってないらしくてメンバーとも関係が良くなくて色々と追い詰められてたみたいらしくてよ…‥‥‥そんな時にあの球を偶然拾って球の力に魅入られてこの世界を破壊するという衝動に駆られたんだよ」

 

 

俺は本人が言っていたことと睦に教えてもらった祥子の過去や今の状況をみんなに説明した。

 

 

「そんなことが……‥‥」

 

 

「だから祥ちゃんCRYCHICを抜けたんだ……‥‥‥」

 

 

 

「なんで言ってくれなかったんだよ…‥‥‥」

 

 

元CRYCHICメンバーである三人は真実を知って意気消沈していた。

 

 

「あいつは助けを求めていたけど言えなかったんだよ。俺たちに迷惑かけさせたくなかったから‥‥‥‥」

 

 

あいつのSOSに気づいてやれなかった俺はなんて馬鹿野郎なんだ…‥‥‥

 

 

「前は助けてやれなかった……‥‥けど、今度こそあいつ助けてみせる!」

 

 

「助けるって…‥‥‥どうやって?」

 

 

「こいつを使う」

 

 

「あっ」

 

 

俺は燈の持っていた球を取る。

 

 

「この球に祥子を助け行くための手段を出してもらう」

 

 

「なるほどね」

 

 

「よし、願いを叶えるぞ」

 

 

あのでっかい繭の中に入ること、怪獣が妨害しに来るからそれの迎撃をすることを考えてでかいロボットがいいな。

あとは繭の中に入るために超火力の武器がいるし接近戦用の武器もいるしシールドとかもいる。あっ、高速移動機能やビットとか出るのもいいしなんならAI機能搭載して会話できるようにしたい!!声は緑〇光風のイケボにしよう!

あとあれとこれも付けてデザインは最近見た昔の戦隊のロボをイメージして……‥‥‥

 

 

<カァーーーーー!!>

 

 

「うおっ!?」

 

 

球が輝きを放つと俺たちのの目の前に巨大な人型のシルエットが現れた。

 

 

「これは……‥‥」

 

 

「ロボット……‥‥?」

 

 

光が納まるとそこには黒を基調に、各部を走る白いラインや肩や東部にワンポイント的に入る赤色。

関節部分は金色で背中には戦闘機のような翼が付いていて胸部にはⅤ字のようなマークがありとにかくかっこいいロボが出てきたぞ!!

 

 

<キュピィーーーン!!>

 

 

「わぁ!」

 

 

「光った!?」

 

 

頭部の赤と目が光りだしたぞ!?

 

 

『‥‥‥‥‥あ、あーあー……‥‥マイクテスマイクテス』

 

 

「しゃ、喋った!?」

 

 

キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!?って、喋れるように設定にしたのは俺か。

 

 

『テスト終了。‥‥‥‥‥‥えー、我が創造主である幸人様は貴方様で?』

 

 

「えっ?あっ、うん…‥‥‥」

 

 

話しかけられて少し戸惑う俺。なんか緊張してきた……‥‥‥

 

 

『ナイストゥーミーチュー初めまして、幸人様とその他の奴ら。私は幸人様に生み出されたロボ、閃光銀河白騎士ロボ『シャイバーン』と申します。以後お見知りおきを』

 

 

自己紹介するロボ‥‥…‥‥改めシャイバーン。

あれ、なんかめちゃくちゃ変な感じになってるんだけど?

 

 

「言葉遣いなんか変~」

 

 

「その他の奴らって……‥‥」

 

 

「全然白くないじゃない?どっちかというと黒騎士よ」

 

 

「変なロボット」

 

 

燈以外の四人はシャイバーンに向かってツッコミを入れる。

 

 

『だまらっしゃい。ミーハー頭お花畑ピンクとヤンキーレズ、腹黒ママに抹茶ネコ』

 

 

「お花畑ピンク!?」

 

 

「なっ‥‥‥…!?」

 

 

「抹茶ネコ?」

 

 

シャイバーン!!毒舌過ぎるだろ!?俺こんな風に設定した覚えないよ!?

 

 

「幸人君、このお喋り毒舌ロボを今すぐスクラップにしましょう?」

 

 

「そよ!落ち着けって!」

 

 

笑顔だけどめちゃくちゃおこなそよを宥める。お前も口悪くなってるって!

 

 

「シャイバーンの力借りないと祥子を助けにいけないでしょうが」

 

 

「そうだけど‥‥…‥‥」

 

 

「シャイバーン、あの繭の中にいる俺の友達を助けにいきたいんだ。力を貸してくれないか?」

 

 

『もちのろんです。では、私の中に乗ってください』

 

 

そういうとシャイバーンは少し屈んで胸部をシャッターを開けた

コクピットはやはりそこか。

 

 

「じゃあ、行ってくる」

 

 

「幸人君、祥ちゃんをお願いね」

 

 

「頼んだ」

 

 

「ゆっきー、気をつけてね!」

 

 

「おう」

 

 

みんなに見送られながらシャイバーンに乗り込もうとしたその時

 

 

「ゆ、ゆーくん!」

 

 

「?」

 

 

燈に呼び止められた。

 

 

「どうした?」

 

 

「え、えっと‥‥‥‥その…‥‥‥やっぱりなんでもない…‥‥」

 

 

「?」

 

 

何言いたかったんだ燈のやつ?危険だから行くなって言われても俺は行くからな?

 

 

「よっと」

 

 

シャイバーン手に乗りそのままコクピットに入れてもらう。

 

 

「ここがコクピット……‥‥」

 

 

ガンダムや戦隊シリーズとかで何十回も見てきたけど実際に入ってみるのは初めてだ。

 

 

『幸人様、準備はいいですか?』

 

 

「ああ、できてるぜ!」

 

 

『では、目の前にあるレバーを前に倒してください』

 

 

「これか?」

 

 

言われた通りレバーを前に倒す。

 

 

『これで手動に切り替わります』

 

 

「なるほど。練習とかしてないけど大丈夫かな?」

 

 

『ご心配なく。私がアシストしますので』

 

 

「それは助かる」

 

 

マニュアル見ず練習なしで操縦なんて無理だからな。

 

 

「んっ、これは?」

 

 

ふと頭上を見上げると引っ張って作動するタイプのレバーがあった。

 

 

「なんだこれ?」

 

 

『幸人様!!!!!!!』

 

 

「うおっ!?」

 

 

急に大声を出すシャイバーン。びっくりした~

 

 

『それはまだ早いです!いざという時に使うものです!』

 

 

「そ、そうなんだ……‥‥」

 

 

一体なにがあるんだろう?気になって引いてみたいけど怒られるかもしれないのでやめておこう。

 

 

『それではサイドレバーを持ってください。それが手や足を動かすレバーです』

 

 

「おう」

 

 

サイドレバーをしっかりと握りいよいよ出撃だ!

 

 

「よし、藤田幸人、シャイバーン、行きまーーーーす!!」

 

 

サイドレバーを動かし俺は繭の方へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「こりゃあ、すごい光景だな…‥‥‥」

 

 

キングオブモンスによって破壊された街を見てそう呟くKSB(関東スーパーブローディング)テレビ報道部のディレクターである田中。

突如現れた謎の巨大繭や怪獣の姿をカメラに収め報道するために現地に赴いた。

 

 

「田中さん!準備できました!」

 

 

リポータである吉田玲子はマイクを持ち田中に声をかける。

 

 

「よし、リンブン!カメラを映せ!」

 

 

「は、はい!」

 

 

カメラマンであるリンブンこと井口倫文(ほんとうはみちふみと言うが二人から音読みで呼ばれている)は玲子と破壊された街を撮影用カメラで映し始める。

 

 

「KSBテレビの吉田です。私たちは今突如現れた巨大な繭と怪獣が破壊していった街に来ています。怪獣はここから少し離れた場所に移動していて今もなお街を破壊していっている模様で繭の方は特に動きを見せずその場で留まっています」

 

 

玲子はカメラに向かって現場の状況を説明していった。

 

 

「自衛隊の先遣部隊は既に全滅した模様で第二陣の部隊が先程出撃したようです」

 

 

政府は繭とキングオブモンス討伐のため自衛隊の次なる部隊をここに送り込んだ。

しかし先遣部隊を全滅させたキングオブモンスの強さを見てまた同じことになるのではないかと思うのは誰もが思っている。

 

 

「避難は完全に終わっておらず負傷者や行方不明者も続出している模様です」

 

 

怪我人はあとを絶たずに増えていき病院や避難所への搬送が遅れており連絡が取れず行方がわからない者も大勢いた。

 

 

「怪獣の進行は止まらずこのまま議事堂や皇居のある千代田区方面に向かっていくようです」

 

 

「……‥‥‥お、おい!あれ!!」

 

 

「えっ?」

 

 

突然田中が声を上げ玲子の後ろを指を指し玲子も後ろを振り向いた。そこには……‥‥‥

 

 

「ロボット…‥‥‥?」

 

 

破壊された街中を走るシャイバーンの姿が目に映ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「本当にありがとうござました!!」

 

 

「い、いえ……‥‥」

 

 

避難所に着いた睦は女の子の母親を見つけやっと会わせることができた。

 

 

「レナもお姉ちゃんにちゃんとお礼言いなさい」

 

 

「お姉ちゃん、ありがとう」

 

 

「どういたしまして……‥‥」

 

 

女の子にお礼を言われて返事する睦。

本当は幸人が助けて感謝されるのは幸人の方だと思っている。

 

 

『み、みなさん!ご覧ください!!』

 

 

「?」

 

 

避難所に置いてあるテレビに流れている報道番組を見る睦。

 

 

『突如、巨大なロボットが出現し怪獣に向かって行く姿が見えます!!』

 

 

「あのロボって‥‥…‥‥」

 

 

睦はなんとなく感じ取っていた。あのロボットを操縦しているのは幸人だと。

 

 

「お姉ちゃん、あのお兄ちゃん大丈夫かな?」

 

 

「……‥‥‥大丈夫」

 

 

「えっ?」

 

 

「幸人は……‥‥この世界を……‥‥祥を救おうとしている…‥‥‥!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「グオォォォォォォォォォォォッッ!!」

 

 

キングオブモンスは街を破壊し続けながら移動を続けている。すると

 

 

『うおおおおおおおおおおお!!』

 

 

シャイバーンが現れ立ち塞がった。

 

 

『そこまでだ!でかぶつ!!これ以上の破壊行為は許さんぞ!!』

 

 

ビシッと指をキングオブモンスの方に刺してそう言い放つシャイバーン。

 

 

「シャイバーン!さっき言ったプランで行くけどいいな!?」

 

 

『はい!わかっていますとも!さっさとあの没落貴族令嬢を助けに行きましょう!!』

 

 

「俺以外のやつにはやっぱ毒舌だな……‥‥まぁ、いいか。よし、行くぜーーーー!!」

 

 

こうしてシャイバーンとキングオブモンスの戦いの火ぶたは切って落とされたのであった。




シャイバーンは『超電子バイオマン』に出てくるバイオハンターシルバが操るロボ『バルジオン』をモチーフにしています。
何食ったらあんなかっこいいデザイン思いつくんだろう‥‥‥‥?昭和の作品だぞ?
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