「やっと私メイン回ですか。やるということは私のこと信用してくれたんですね」
喋るのはあとがきで喋ってね?では本編どうぞ~
「バイト代入ったしなんか食べに行くか~」
給料が入り今日のお昼は外で食べることにした。
「行くならあそこだな」
俺がよく行くカレー屋『ゴンザレス』へ向かうことにした。
「ちわ~」
「おっ、いらっしゃい!」
ここのオーナーが厨房でカレーを作っていた。
う~んいい匂い~
「注文はどうする?」
「えっと~‥‥‥‥んっ?」
壁に『超大盛スペシャルトッピングカレー』と書かれた張り紙が貼られていた。
「オーナー、あれは?」
「新メニューだよ。大盛りのカレーにカツやハンバーグやソーセージとかのトッピングがのったスペシャルなカレーなんだ」
「へぇ~」
「ちなみに完食した人はまだいないよ」
完食者がいない……‥‥なら第一号は俺がなるぜ!
「オーナー!超大盛スペシャルトッピングカレーくれ!」
「はいよ!」
注文を終え超大盛スペシャルトッピングカレーを待つ。
どんなカレーが来るのか楽しみだぜ~
「すみません、こっちも注文いいですか?」
「はいよ!」
「んっ?」
今の声聞き覚えがあるぞ~?
「あっ」
「おや、これは」
二つ隣の席に海鈴がいた。
「お久しぶりですね藤田さん」
「ああ、久しぶり」
「なんだ、お二人は知り合い?それとも…‥‥?」
「いや、違うから」
「知人です。それに藤田さんはタイプではないのでそういう関係にはなりません」
ズバッとタイプじゃないと言われた。
本人の前でよく言えますね~
「そうかい。それで、ご注文は?」
「超大盛スペシャルトッピングカレーをお願いします」
海鈴も超大盛スペシャルトッピングカレーを頼んだ。
「え、えっと、あれめちゃくちゃ量あるけど?」
「大丈夫です」
「か、かしこまりましたっと。じゃあ、ちょっと待っててね」
オーナーはそう言って厨房の方へ入っていった。
「席、隣に移っていいか?」
「どうぞ」
俺はこいつとお喋りしたいので席を隣へ移った。
「今日サポートの仕事は?」
「午前中だけでここからはオフ時間ですね」
「そうか」
「それに昨日からむしゃくしゃしてて昨日はヤケ買い、今日はヤケ食いしたい気分なんです」
「そうなんだ‥‥‥‥」
まぁ、機嫌悪い時はうまいもん食ったり好きな事をして気を紛らわすのに限るね。
「藤田さんはここによく来るんですか?店長さんと親しかったみたいですけど」
「ああ、そうだな。ここは中学の時から通っている」
ここのカレーがめちゃくちゃ美味くってサービスもいいからさ~もう常連になって3年以上経ったかな?
「長いですね。そんなにカレーが好きなんですね」
「ああ、一日三食…‥‥‥いや一週間カレー続いてもいけるぜ」
「かなりのカレーマニアですね」
「いや~それほどでも~」
「はーい!お待たせ~!」
「あっ、来ましたよ」
「お、おおっ!!」
注文した超大盛スペシャルトッピングカレーが来た。
超大盛のご飯とカレールウ。トッピングにトンカツ、チキンカツ、ハンバーグ、エビフライと茹でたソーセージが三本ずつ、茹で卵丸々一個のった物だ。
「これはすごいですね…‥‥」
「ああ…‥‥‥」
想像してたよりも量多いな……‥‥
「藤田さん」
「なんだ?」
「このカレーをどちらが先に食べ終えるか勝負しませんか?」
「なに?」
大食い勝負だと?前回はときめき勝負で勝負続きだなおい。
「いいぜ。負けた方はス〇バのコーヒー奢りな」
「わかりました。オーナーさん、合図をお願いします」
「はいよ!」
オーナーもノリノリだな…‥‥よ~し負けないぞ~!
「二人とも、準備はいいかい?」
「はい」
「いいとも!」
「それでは大食い勝負レディー‥‥‥‥ファイト!!」
合図がかかり俺はスプーンを手に取る。
「はぐはぐはぐ!」
ご飯とルーを絡め食べていく。
う~ん、ここのカレーは本当にうめぇや。
「はむはむはむ…‥‥‥」
海鈴はトッピングのカツやエビフライ食ってるね。
バカめ、油っこいもんを先に食ったらあとがきついぞ。
「うまうまウマ娘」
カレーとご飯、トッピングを交互に食っていく。
これがバランスのいい食い方だ。
「はむはむ‥‥…‥‥」
ルーが先に減ってきた海鈴のカレー。
くくくっ、ご飯とトッピングだけではきついぜ?
「お嬢ちゃん、追いルーできるけどいるかい?」
「なに!?」
お、追いルーだと!?そんなもんがあるのか!?
「お願いします」
「はいよ!」
オーナーは海鈴の皿にルウを注いでいく。
まるでカレーの滝や~
「ありがとうございます」
ルーを注いでもらい食うペースを上げていく海鈴。
「お、オーナー!俺にも追いルーを!!」
「はいよ!」
俺のカレーにもルーを追加してもらう。
よし、これで食うペースがまた早くなるぞ!
「はむはむはむはむはむ!!」
「はむはむはむハムタロサァン!!」
お互い食うスピードは互角といったところか‥‥‥‥
「はむはむ‥‥‥‥ちょっと口直しに」
海鈴は食べる手を止めてカウンターの調味料置き場にある福神漬けが入っている入れ物に手を伸ばし福神漬けをこれでもかと大量に皿にのせていく。
ちなみに俺はらっきょ派だぞ。
「俺もらっきょを…‥‥」
俺も口直しにらっきょを投入。
これで口の中がさっぱりするぜ。
「はむはむはむはむ」
「はむはむはむはむ」
それから少し経ちさすがにお互いしんどくなってきた…‥‥っていうかカレーの味に飽きがでてきた。
「そろそろあれを使うか…‥‥‥」
「仕方ないですね。あれを使いましょう」
海鈴のやつもあれを使うんだな‥‥‥‥そう、最強調味料の
「マヨネーズを!!」
「ウスターソースを!!」
「んっ?」
「えっ?」
今ウスターソースって言ったか?
まぁ、悪くない組み合わせだけどやはりカレーにはマヨネーズが一番だろ?
「藤田さんはマヨネーズですか?」
「ああ、お前はソースなんだな」
「ええ、我が家はカレーにはソースをかけて食べるので」
「そ、そうなんだ‥‥‥‥」
金沢カレーみたいだな‥‥…‥‥おっと、俺もマヨをカレーにかけないと
「はぐはぐはぐはぐ」
「はぐはぐはぐはぐみ先輩」
う~ん、マヨを入れたことによりまろやかさが増していい味変だ。
「(この勝負俺の勝ちだ!)」
切り札を使ったことにより勝利を確信した俺。
やはりマヨは最強だぜ!!
「う、ううっ……‥‥」
「う、う~ん‥‥…‥」
数分後、俺と海鈴は完全にダウンしカレーを食べる手を止めていた。
やっぱこの量食うのは無理でした。
「ふ、二人とも、大丈夫かい?」
「も、もう食えない‥‥…‥‥」
「お、同じくです……‥‥」
この勝負は両者ダウンで引き分けだな。
しかしこれ食えるやつ本当にいるのかよ?
<カランカラン~>
「あっ、いらっしゃい」
「ふぃ~腹減った腹減った~」
店に太ったおっさんが入店してきて俺の隣の席に座った。
「ご注文は何にしましょう?」
「えっと~あっ、あの『超大盛スペシャルトッピングカレー』をちょうだい!」
おっさんも超大盛スペシャルトッピングカレーを頼んだ。
「お、お客さん。それ、量かなりあるよ?」
「問題ないたい!早く持って来てちょ!おいら腹ペコたい!」
「は、はいよ」
オーナーは厨房へ行き少しすると超大盛スペシャルトッピングカレーを持っておっさんに提供した。
「おおっ~!こいつは美味そうたい!」
おっさんはスプーンを持ちカレーを食べ始めた。
「うんうん!こいつは美味か!」
カレーやトッピングのフライとかがどんどんおっさんの口の中に運ばれて行く。
「うまうまうまうま!!」
す、すげぇ、山盛りのカレーがどんどんと減っていくぞ。
「藤田さん、あの人もしかして完食するんじゃ‥‥‥‥」
「ああ、かもな」
そう言っているとおっさんのカレーはもうほとんどなくあと数口で無くなりそうだった。
「はむはむはむはむ…‥‥‥ぷはぁっ!ごちそうさん!」
おっさんはついに大盛カレーを完食した。
は、早い!あの量をたった数分で完食しただと!?あのおっさん何者だ!?
「すごいねお客さん。それ、完食できたのあんたが初めてだよ」
「そうなんかい?よくわからんけどやったばい!」
おっさんは喜んで会計を済ませ退店していった。
「藤田さん…‥‥‥」
「ああ、世界は広いな」
世の中には俺たちが想像するよりも大食いな人が存在するんだな‥‥…‥‥
「ほい、缶コーヒー」
「ありがとうございます」
カレー屋を出て、公園のベンチに座り缶コーヒーを飲むことにした俺たち。
「勝負に勝ってないのにコーヒー奢ってもらってすみません」
「いいって、これくらい」
缶コーヒーくらい奢るなんて安いもんでしょ?
久しぶりに熱い勝負できたしそのお礼ってことにしよ。
「今日の晩ご飯もカレーか~」
「そうですね」
食べ残ったカレーはタッパーを貰い持ち帰ることにした。
残したら勿体ないしね。
「…………‥‥‥藤田さん。一ついいですか?」
「なんだ?」
「私って……‥‥信用できませんかね?」
「えっ?」
急にそんなことを言い始める海鈴。
「どうしたんだよ急に?」
「この前、学校で立希さんにそう言われて……‥‥」
「立希のやつが?」
「はい」
あいつなんでそんなこと言ったんだ?
「私は豊川さんと若葉さんにムジカを再結成しようと言ってお願いしたんですけどフラれてしまいまして‥‥‥‥それを立希さんに話したら私は信用できないって言われたんですよ」
「ふむ……‥‥」
そんなことがな‥‥‥‥‥‥
「……‥‥‥海鈴、俺はお前のことをよく知らないから信用できるできないかはわからない」
「そうですか…‥‥」
「ただ、一つ言うとしたら信用するのではなく信頼するんだ」
「信頼するですか?」
「ああ、信頼は裏付けも担保もなく相手を信じること。裏切られる可能性があっても相手を信じ続ける。そうしていけば周りは信頼してくれる。俺はそう思うね」
どっかのお医者さんが言っていた名言を海鈴に言う。
「なるほど……‥‥‥相手を信じることで信頼が得られる……‥‥」
「まぁ、どうやっていくかは海鈴次第だ。お前って掛け持ちでいくつものバンドのサポートしてるしムジカでマネージャーみたいなことやってたんだし実力はある。自信を持っていけ」
「……‥‥ありがとうございます。少しすっきりしました」
「そうか」
お悩み事が解決できてよかったよ。
「海鈴」
「はい、なんでしょう?」
「俺はお前のこともっと知りたいし仲良くなりたい。だからこれからも絡んだりしていいか?」
「いいですよ。またカレー食べに行きましょう」
「ああ、楽しみだ」
俺たちは缶コーヒーを飲みながら青空を眺めた。
信用、信頼、これから築き上げていこうぜ。
今日は一日三食カレーです。
晩ご飯はカレーうどんになります。