「ここだな」
俺と楽奈は以前街で出会った仙台出身のギタリストである赤木陽菜さんが住んでいるマンションに来ていた。
楽奈と一緒に来てほしいと連絡を受けて楽奈を連れ出し来たのだが何の用だろうか?
「行くか」
「ん」
マンションの中に入り陽菜さんの部屋まで行きインターホンを鳴らし少し待つと
「あっ、幸人君と楽奈ちゃん!」
髪が少しボサボサになっていてる陽菜さんがドアを開けて俺たちの前に現れた。
「どうも、楽奈と一緒に来ました」
「来た」
「来てくれてありがとう!さぁ、中へどうぞ!」
「お邪魔します」
陽菜さんの住んでいる部屋に入る俺と楽奈。
「これは‥‥…‥‥」
リビングに入ると床には脱ぎ捨てた服や音楽やギターの本や雑誌が散乱していて机の上にはカップ麺やコンビニ弁当の空の容器と空のペットボトルとエナドリ缶が置かれていた。
「汚い」
「だな。成人女性の住む部屋とは思えん」
「入って開口一番いきなりそれ!?」
「いや、素直に感想述べただけですけど?」
「ううっ…‥‥‥まぁ、事実だし…‥‥‥」
「それよりも、ご用件は?」
「あっ、そうだったね。楽奈ちゃん!また一緒に路上ライブしよう!」
「えっ?」
「ライブ?」
「うん!」
「なんでまた急に路上ライブを?」
「実は今新曲の歌詞考えてるんだけどいい感じのが思い浮かばなくて‥‥‥‥気晴らしにギター弾いてもダメで…‥‥」
「ふむふむ」
「前に楽奈ちゃんと一緒に演奏した時すごく楽しかったからまた一緒に路上ライブしようかなって思って今日呼んだんだ!」
「なるほど」
まぁ、あの時は陽菜さんも楽奈も楽しそうに演奏してたもんな。
「ちなみに俺はなんで呼んだんですか?」
「幸人君は楽奈ちゃんを連れてきてもらうため呼んだんだ!私、楽奈ちゃんの連絡先知らないからさ」
「そういうことですか」
「というわけで楽奈ちゃん!今から街に出て路上ライブしよ!」
「……‥‥‥しない」
「えっ?」
楽奈の返事は意外なものでNoと返してきた。
「な、なんで?ギター弾こうよ!」
「今の陽菜、つまんねーおんなだから」
「ええっ!?」
陽菜さんに向かってつまんねーおんな発言を言う楽奈。
つまんねーって…‥‥‥あっ、もしかして‥‥‥‥
「‥‥‥‥陽菜さん、今日はもうギター触るの禁止です。それで今から楽奈と出かけてください」
「ちょ、幸人君まで何を言ってるの!?」
「楽奈、陽菜さん連れてお出かけしろ」
「わかった。いこ」
「えっ、ちょ!?」
「俺はこの汚部屋掃除して作り置きの料理作っておくんで」
楽奈は陽菜さんを連れて外に出て俺は掃除洗濯炊事をすることにした。
なんか上京した娘の様子を見にきた母親みたいなことしてんな。
「はぁ‥‥‥‥‥‥」
楽奈に外に連れ出されため息をつく陽菜。
「楽奈ちゃんも幸人君もなに考えてるんだろう?」
陽菜は二人の考えていることが全く分からなくなっていった。
「って、あれ?楽奈ちゃん?」
いつの間にか楽奈が駐車場に入って何かをしているのを見つける。
「楽奈ちゃん何を…‥‥‥わぁ!!」
楽奈の様子を見に行くとそこには数匹の野良猫たちがいて楽奈は猫たちを見ていた。
「かわいい~!」
「陽菜、ネコ好き?」
「うん!実家で飼ってるし!」
「ふーん」
「あっ、この子なんて特に毛並みがきれいで顔も可愛い!!」
陽菜は毛の色が灰色で目が青の猫を見つけて頭を撫でた。
「……‥‥‥‥‥いた」
「えっ?」
「陽菜、電話して」
楽奈はそう言ってポケットから一枚の名刺を出して陽菜に渡した。
「ここに電話すればいいの?」
「うん」
「これ探偵事務所の名刺?」
楽奈から受け取った名刺は探偵事務所のもので右下に連絡先が書いてあった。
「じゃあ、電話するね」
「うん」
陽菜は言われた通りに電話すると若い女性が電話に出て陽菜は事情を説明すると女性はすぐに行くと言って電話を切り数分後に陽菜たちのいる駐車場にペットキャリーを持ってやってきた。
「楽奈ちゃん!見つかった!?」
「うん」
女性に灰色の猫を見せる楽奈。
「‥‥‥‥この子で間違いないわね。さぁ、いい子だからここに入ってね~」
女性は猫をキャリーに入れる。
「もう~このハイクラスな探偵に迷子猫探しさせるなんて~報酬は結構いいけどさぁ~」
「あ、あの~?」
「?あっ、楽奈ちゃんと一緒にこの子探してくれた方ですか?ありがとうございます!」
「い、いえ‥‥‥‥」
「この猫は依頼で探してた迷子猫なんですよ。依頼主がすごく気に入っていて報酬高く出すっていうもんで受けたんですけど猫探しなんて全然したことないもんで探すの大変でそこで知り合いの楽奈ちゃんに協力してもらうことになったんですよ」
「そうなんですね」
「じゃあ、私はこの子を依頼主に返しに行くからこれで!楽奈ちゃん、今度お礼するから!」
女性はそう言って駐車場を後にした。
「行っちゃった…‥‥‥‥」
「陽菜、ネコもっと触る?」
「あっ、うん」
楽奈と陽菜はしばらく野良猫たちと戯れ次の場所へと移動した。
「ここは?」
次に訪れた場所は『御手ヶ様の里』と書かれた看板があるお店の前に来ていた。
「お腹空いた」
「あっ、そういえばもうお昼だよね」
気がつけば時刻は正午過ぎになっていた。
二人のお腹も空いて腹の虫も鳴きそうになっていた。
「じゃあ、ここでお昼食べようか」
「うん」
二人はここで昼食をとることにして店に入ることにした。
「いらっしゃいませ~‥‥‥‥おや、君か」
「きた」
店内には花柄のエプロンを身につけた眼鏡の男性がいた。
恐らくこの店の店長のようだ。
「楽奈ちゃん、お店の人と知り合い?」
「うん。おばあちゃんとよく来るから知り合い」
「そうなんだ」
「そちらの方は…‥‥‥」
「あっ、楽奈ちゃんの知り合いで赤木陽菜って言います」
「そうですか。あっ、こちらのお席にどうぞ~」
店長の男性に席まで案内され座る二人。
「何にしようかな~‥‥‥…すいません、このお店のおすすめって何ですか?」
「このお店のおすすめはもちろん!『御手ヶ様オムライス』です!!」
「御手ヶ様オムライス?」
聞きなれない御手ヶ様というワードに困惑する陽菜。
「それにする」
「じゃあ、私も…‥‥‥」
「かしこまりました」
「あ、あの~御手ヶ様というのは?」
「よくぞ聞いてくれました!御手ヶ様とは……‥‥」
「ちょ、ちょ、ちょ!ストップストップ!」
店長が意気揚々と御手ヶ様の紹介をしようとした時に茶色をベースにしたチェック柄のツーピースを来た幸人と同い年くらいの少年店員が割って入ってきた。
「竜てゃ!その説明は長くなるからダメだって!早くオムライス作って!」
「はっ!いけないいけない…‥‥‥では少々お待ちください~」
我に返りオムライスを作りに行く店長。
「すまんな、二人とも。竜てゃは御手ヶ様のことになると熱くなってしまうからな」
「い、いえ……‥‥」
「あっ、楽奈っち久しぶり!」
「久しぶり」
「しーちゃんも元気にしているかい?」
「うん」
「そうか~最近来てないからちょっと心配していただよな~」
少年店員は楽奈と楽奈の祖母と知り合いのようだ。
「楽奈っち、またライブ見に行くから決まったら教えてくれよ」
「わかった」
「いや~ライブは良いもんだな~まさに青春って感じっこだ!はははは!!」
「??」
時々口調がおかしい少年店員を見て首を傾げる陽菜。
「あの子、変わった喋り方する子だね」
「禽ちゃんはおじいちゃん」
「えっ?いやいや、どう見ても幸人君と同い年くらいの子でしょ?」
楽奈まで訳の分からないことを言って困惑する陽菜。
「お待たせしました~!御手ヶ様オムライスです!」
「きた」
「わぁ~!」
店長が二人が注文した御手ヶ様オムライスを二つ持って来て机の上に置いた。
「美味しそう~!」
「食べる」
「いただきます!」
スプーンでタマゴとチキンライス掬って口に入れる二人。
「!う~ん!美味しい!」
「美味い!」
御手ヶ様オムライスは絶品のようで美味しそうに食べる楽奈と陽菜。
「そうかそうか」
「こんなにも喜んでもらえるとは御手ヶ様もきっと喜んでおられることだ。いやさか~」
そんな様子を見てニコニコしている店長と少年店員だった。
「はぁ~美味しかったな~」
「美味かった」
御手ヶ様の里を後にして公園のベンチで寛ぐ二人。
「ちゃんとしたご飯食べたの久しぶりだったな~」
「陽菜、ご飯作らないの?」
「うーん、作る時もあるけど最近忙しくてインスタントやコンビニ弁当ばかりかな~」
「ふーん」
陽菜の食生活にそんなに興味を持たない楽奈だった。
「きゃ~!!」
「最高!!」
「?」
「なんだろう?」
少し離れたところから歓声が聞こえそっちの方に行く二人。
「みんな!今日は集まってくれてありがとう!!」
「きゃ~!!リクオ様~!!」
「こっち向いて~!!」
そこには青と黒を基調にしたアイドル風の衣装着て左手だけ白い手袋を着けてマイクを持ったいかにもアイドルなイケメンの男性がステージに立っていた。
「アイドルの人かな?楽奈ちゃん、知ってる?」
「知らない」
二人とも男性のことを知らないようだがとりあえず彼のライブを見ていくことにした。
「次はみんなが好きなあの曲を歌うよ!」
「あの曲ね!」
「上がるわ~!!」
「それじゃあ、行くよ!」
男性がそう言うとスピーカーから音楽が流れ男性はメロディに合わせてステップを踏み始める。
<♪♪♪~♪♪♪~♪♪~>
「これは…‥‥‥」
「いい曲」
初めて聴く曲に聴き惚れている二人。
「きゃ~!!」
「素敵~!!」
周りの観客たちも喜んで聴いている。
少しうるさいが。
「ふぅ……‥‥みんな今日は来てくれてありがとう!今日のライブはここまで!また次のライブで会おうね!!」
歌い終えて男性はライブを終了させてステージから降りてどこかへ行ってしまった。
「ライブすごかったね」
「うん」
「私も路上ライブを…‥‥‥」
「陽菜」
「あっ、ごめん。今日はギター触らないって言われてたね」
「次、行こ」
「えっ、次ってどこに?」
「こっち」
楽奈に案内され公園の端っこにある花壇へ来た陽菜。
「わぁ~きれい~」
花壇にはレンゲソウやサルビアやヒメオドリソウ、オシロイバナなどが咲いていた。
「こんなにいっぱい咲いているんだね~」
「んっ、来た」
「えっ?」
楽奈の見ている方を見る陽菜。
そこには黒いコートに赤いセーター、黒ベースのマフラーと黒いジーンズを着た若い男がいた。
「あっ、先に来ていたのか野良猫」
「ん。お先」
「楽奈ちゃん、この人は?」
「一匹オオカミ」
「オオカミ?」
あだ名か何かと思う陽菜。
「んじゃあ、俺も吸わせてもらうぜ」
「えっ?」
男は花壇前にしゃがみ花を一つ摘みそれを
「ちゅー・‥‥‥」
「花の蜜を……‥‥」
花の蜜を吸う男。
「美味い」
「楽奈ちゃんまで!?」
楽奈も男と同じく花の蜜を美味しそうに吸っていた。
「陽菜も吸ってみたら?」
「えっ?いや、私は……‥‥」
「あんたも吸ってみろよ、飛ぶぞ?」
「う、うん…‥‥‥」
楽奈と男に薦められ花の蜜を吸うことにした陽菜。
「!!美味しい…‥‥‥!」
「だろ?」
「なんか、田舎のおばあちゃん家に行った時を思い出すなぁ……‥‥」
「こっちも美味い」
「どれどれ~?」
三人は花の蜜を吸いながら楽しく美味しい時間を過ごしたのであった。
「陽菜、こっち」
「ま、待って~」
楽奈の後を追いかけ階段を上がっていく陽菜。
街から少し離れたところにある小さな丘を目指していたのだ。
「到着」
「つ、着いた~」
頂上に着きやっと足を止めた二人。
「楽奈ちゃんここに何が…‥‥‥わぁ~!」
陽菜の見たもの、それはきれいにオレンジ色に輝く夕日だった。
「きれい~!」
「うん」
「都内でこんなきれいな夕日見られるなんて…‥‥‥」
夕日に見とれている二人。
すると陽菜はあることに気づいた。
「あっ、もしかして幸人君が今日はギター触るなって言って楽奈ちゃんが色んなところ連れて行ったのって私の息抜きのために?」
「うん」
「そうだったんだ……‥‥‥」
二人の真意に気づき納得した陽菜。
「おばあちゃんが言ってた。『いい曲作りたいなら世界を見ろ』って」
「世界を見ろか……‥‥‥そういや、私ずっと部屋に籠りきりで全然見えてなかったな…‥‥‥」
歌詞作りで部屋に籠りいい曲を作ろと必死で焦っていて周りが見えてなかったことを気づいた。
「……‥‥今日は色々あって楽しかったよ楽奈ちゃん。おかげでいい感じの歌詞書けそうかも!」
「よかった」
「よーし!家に帰ろうか!幸人君も待ってるだろうし!」
「ん」
陽菜と楽奈はマンションに戻ることにした。
帰ったらきれいに片付いた部屋と幸人の美味しい手料理が待っていたのであった。
土曜日に楽奈ちゃん役のひなぴよこと青〇陽菜さんの激ロックコラボの特典会に参加してきました!
去年のブルトリ以来の直接会えるイベントでドキドキしながら向かいブロマイドにサインしてもらうことになりました。
書いてほしい名前を用紙に記入し本人に直接渡したら「あっ、○○さん!お久しぶり!」と言われ驚きました。
最後に会ったのが半年以上前だしよく覚えてましたねと聞いたら「前に名前覚えてほしいって名札見せてくれたでしょ?だからちゃんと覚えたよ!」とのこと。
嬉しさのあまり一応持ってきた名札見せて「それそれ!」と言ってくれてブロマイドにサインしてもらいコラボシャツとレザージャケットのコーデやMyGO!!!!!と楽奈の痛バも褒めてくれてアルバムやライブ楽しみにしてますと伝え無事終了!
いや~楽しいイベントだったしなにより認知してもらえてうれしかったです!
どうしよう マキマさん助けて 俺、ひなぴよのこともっと好きになっちまう(笑)
これからも応援しています!!