みんな、サケ食おうぜ!!
「メリークリスマース!!」
12月24日。今日はみんなが好きなクリスマスイブ!
去年は俺と燈たちはそれぞれのクリスマスを過ごしていたが今年はみんな揃ってクリスマスパーティーをすることができたぜ!
「このチキン美味しいね~」
「なんで鮭の塩焼きがあるの?」
「幸人君が持ってきたのよ」
「クリスマスと言えば鮭だろ?」
「いや、全然意味わかんないんだけど?」
立希のやつ、クリスマスに鮭食うのがわからんとは…‥‥‥そんなんじゃクリスマスを楽しめんぞ!?
「あれ、楽奈ちゃんと燈ちゃんは?」
「ツリーの前にいるぞ」
「なにか書いてる?」
燈と楽奈はツリーの前で何かを書いてそれをツリーに付けようとしていた。
「ともりん~楽奈ちゃん~何してるの?」
「あっ、あのちゃん」
「サンタさんにお願い事書いて飾ってる」
「お願い事?」
燈と楽奈は星型の紙にお願い事を書いていたのだ。
「七夕じゃないんだから……‥‥」
「まぁ、いいじゃんか」
「なんて書いたの?」
「『抹茶のお菓子いっぱいください』って書いた」
「楽奈ちゃんらしいね~」
「幸人の姉ちゃんにもお願いした」
「乃亜さんにもお願いしたのね……‥‥」
姉ちゃんにもクリスマスプレゼント要求したのか‥‥‥‥
今日の夜中に家に侵入して来そうだから罠でも作っておくか。
「ともりんは?」
「私は…‥‥『来年もみんなといっぱいライブしたい』ってお願いした…‥‥」
みんなとライブか~燈らしいね~
「へぇ~ともりんらしいね」
「もちろん!来年もいっぱいライブしよう!」
「いいわよ」
「やる」
他の四人もやる気満々だな。
これは叶いそうな願いだ。
「そういえばサンタといえば俺昔サンタにあった事あるぞ」
「はぁ?サンタなんているわけないでしょ?」
「いやいや、ほんとだって」
「その話聞いてみたい!」
「いいぜ。あれは小学一年生の頃で……‥‥」
<ガサガサッ‥‥‥‥>
『‥‥…‥‥んんっ?』
クリスマスの夜中に目が覚めた俺。
『だーれー?』
眠い目を擦り部屋の奥を見ると誰かがおもちゃ箱を漁っているのが見えた。
『ん?おや、起こしてしまってすまない』
その人物は俺に気づいて振り向いた。
『おじさん‥‥‥‥もしかして‥‥‥!』
『ホッホッホッ、サンタさんじゃよ』
白い長いヒゲを生やし赤い服と赤い帽子、そう紛れもなくサンタさんだった。
『すげー!サンタさんほんとうにいたんだ!』
『ああ、サンタはちゃんといるぞ~』
『プレゼントちょうだい!ちょうだい!』
『あ~それなんじゃが~』
『?』
サンタさんは頬をポリポリ掻いて少し困った顔をしている。
『実はプレゼントが足りなくてな。君や他の子に配る分が無くて…‥‥‥』
『ええ~!?』
プレゼントないの~!?残念~
『それで‥‥‥‥君の持っているおもちゃを少し分けてくれないか?』
『う~ん……‥‥いいよ」
両親に困っている人がいたら助けてあげなさいって言われてるし助けてあげよう。
『じゃあ、これとこれとこれ……‥‥』
俺は遊ばなくなったボードゲームやもう手放さそうとしたぬいぐるみやソフビやおもちゃをサンタさんが持ってきた袋にどんどん入れていった。
『ありがとう坊や。これでみんなにプレゼントを配れるよ』
『どういたしまして』
『このお礼は来年のクリスマスに返すよ。それじゃあ』
サンタさんはそう言って窓から出ていった。
そして次の年クリスマス、お返しは帰ってこなかった……‥‥
「それ、サンタさんじゃなくて完全に泥棒よね?」
「何言ってんだ!?忙しくて来れてないだけなんだよ!」
あの恰好は間違いなくサンタさんだ!見間違えるはずない!!
「あの時のサンタさん!お返しは今でも待ってるから!!」
「はいはい。お返し帰ってくるといいわね」
「あっ…‥‥‥そういえば‥‥‥‥」
「どうしたの燈?」
「クリスマスプレゼントで思い出したんだけど……‥‥昔、お姉ちゃんが欲しいってお願いしたことあって‥‥‥‥」
燈が昔の話をポツポツと語り出した。
あーあの話か‥‥…‥‥
今度は小学三年生のクリスマスの話。
この年は燈の家でクリスマスパーティーをすることにした。
『ケーキうめぇ~』
『美味しいね』
燈と一緒にクリスマスケーキを食べている俺。
『燈、プレゼント何お願いした?俺はゲーム機』
『私は…‥‥‥妹』
『妹?』
『うん……‥‥ゆーくんはお兄ちゃんやお姉ちゃんいるから私も兄弟姉妹欲しくて……‥‥』
妹が欲しいと言い始める燈。
燈は一人っ子だから兄と姉がいる俺が羨ましく思えたんだな。
『いいじゃねぇか。妹来るといいな』
『うん』
<ピンポーン>
『ん?』
誰か来たぞ?
『はーい、今行きまーす』
『あっ、叔母さん俺出るよ』
『あら、じゃあお願いしてもいい?』
『いいよ!』
洗い物していた燈のお母さんに変わって対応することにした。
『誰だろう…‥‥?』
『母さんか父さんかな?』
俺を迎えに来たか?
『どちら様?』
ドアを開けるとそこには……‥‥
『ばぶ~!燈お姉ちゃ~ん!!』
『えっ?』
『はっ?』
ベビー服とおしゃぶりを装備しガラガラを持った俺の姉である乃亜(当時中学生)がいた。
『今日から燈のお姉ちゃんの妹になる乃亜で~す。よろしくね~』
『‥‥…‥‥』
『燈お姉ちゃん~抱っこして~』
『あっ…‥‥あっ……‥‥』
とんでもない光景に固まる燈。
その後うちの母がやってきてしこたま怒られる妹を名乗る不審者の姉であった………‥‥
「乃亜さん……‥‥」
「あの人、この時からやばいじゃん‥‥‥‥」
「変わんないよね‥‥‥‥」
うちの姉の奇行にドン引きするそよ、立希、愛音。
「で、でも、乃亜さん私のために妹になろうとしてくれて少し嬉しかった……‥‥」
燈は肯定してくれる。
バカ姉がこの場にいたら嬉しそうに抱きしめるだろうな。まぁ、そんなことしたら東京湾に沈めるけどね。
「そろそろケーキ食べない?」
「そうだな」
「ゆっきーのお父さんのお店のケーキでしょ?楽しみ~!」
「愛音ちゃん、また太らない?」
「太らないよー!」
「ケーキ食べる」
クリスマスのメインであるクリスマスケーキを食べることにした。
今年も父さんのお店のやつだ。
「……‥‥‥ゆーくん」
「なんだ?」
「今年は一緒にクリスマスイブ過ごせて私嬉しい…‥‥‥」
「ああ、俺もだ」
去年はできなかったけど今年はできて嬉しいぜ燈。
「はぁ‥‥……‥‥」
私は自室の窓から外の景色を眺めていた。
「今年のクリスマスも一人ですわね……‥‥」
去年もボロアパートで一人でケーキを食べ今年は屋敷で一人ディナーを食べてましたわ。
「幸人さんたちは今頃楽しいクリスマスパーティーしているのかしら……‥‥」
幸人さんや燈はMyGO!!!!!の皆さんと一緒にクリスマスパーティーをすると仰ってましたわ。
「いいですわね‥‥…‥‥」
決して羨ましくなんてないですわ‥‥‥‥でも私ももっとクリスマスらしいことしたいですわ…‥‥‥
『さきちゃん、そんな寂しい顔しないで!』
「えっ!?」
今、初華の声が聞こえたような‥‥…‥‥?
<バリーン!!>
『さきちゃーん!!』
「きゃっ!?」
何かが窓ガラスを突き破り部屋の中に入ってきましたわ!?
「これは……‥‥初華の人形?」
入ってきた物、それはムジカ衣装を着た初華の人形でしたわ。
「まさか今の声はこれから……‥‥?」
『ご名答!』
「ひっ!?」
急に喋り出し宙に浮き始めた初華人形。
「な、なんで、人形に?」
『私もよくわからないんだけど夜空に向かって『さきちゃんとずっといたい』ってお願いしたら『その願い、叶えてやろう』って聞こえて気がづいたらこうなってたよ!』
「は、はぁ!?」
何わけのわからないメルヘンなこと言ってるんですの!?
『これでずーっと一緒にいられるね、さきちゃん♡』
「えっ、ちょっ!?来ないでくださいな!」
初華人形から逃げる私。
『さきちゃんのクリスマスプレゼントはこの私だよ!』
「ひぃー!!」
追いかけてくる初華人形。もうホラーですわ!!
『私、プレゼントだよ~?さきちゃん~一緒にケーキ食べようよ!ケーキ切ってあげようか!?』
「きゃああああああああああああああああああああ!!」
「ああああああああああああああ!!!!‥‥…‥‥って、夢?」
いつの間にか寝てしまっていたのですね…‥‥‥
「喋る動く初華の人形……‥‥‥」
クリスマスにとんだ悪夢を見てしましましたわ‥‥……‥‥
来年はムジカのみんなとクリパできるといいね祥子ちゃん。