ホワイトルームを否定?めんどくさいのでやりません。   作:ルフホワハ

1 / 10
ストーリー的に自己紹介がHR終わった後になってます。

(ちょっと矛盾生じそうだったので綾小路のモットーの部分を変更してます。)


#1 スタートライン

高度育成高等学校。

俺はこの学校に入学することを心待ちにしていた。

 

最初は『ホワイトルームを否定する』

なんて大層な目標を掲げていたが今となっては

『学生生活を楽しみ、満足のいく結果で卒業する。』

をモットーにこの学校で生活していくつもりだ。

 

「……以上で説明は終わりだ。質問のあるものはいるか?」

 

よし来た。

「すいません、1ついいですか。」

「なんだ、言ってみろ。」

 

「……ポイントって何にでも使えるんですよね?」

「1部例外はあるが、基本的にはそうだ。」

「わかりました。ありがとうございます。」

 

確認も取れたことだ、放課後にどこの部活動を見に行くかについて考えるとするか。

 

「他に質問のあるものはいるか?いないならHRはこれで終わりとする。」

 

何を見に行くか…、候補としては活動が少なく人数もそんなに居ない部活がいいな。

茶道部、古典部、かるた部、映画研究会…。

 

「…小路くん。綾小路くん、あなたの番よ。」

しまった、考え事をしすぎて何も聞いてなかった。

いつの間にか茶柱もいなくなってるし。

 

「すまん、何の話をしてたんだ。」

「自己紹介よ。本当に何も聞いてないのね。」

 

堀北と言ったか、ごめん。

心の中で謝罪をしつつ立ち上がる。

 

「綾小路清隆です。えーっと趣味とかは特にないです。この後部活動見学会一緒に行ってくれる人、募集してます。」

 

パチパチパチ

教室ではまばらに拍手が起きる。

 

我ながら酷い自己紹介だ。

 

「あなた、人付き合いが苦手でしょ。」

堀北にそう言われてしまった。

その通りすぎて返す言葉もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後は1人脳内反省会をしているうちに自己紹介の時間は終わり、念願の放課後を迎えた。

もちろん、俺と一緒に部活動見学会に行ってくれる人など誰もいない。

 

「……1人で行くか。」

「1人で部活動見学会に行くのね。悲惨すぎて目も当てられないわ。」

「なら堀北も一緒に「行かないわ。」

 

あっさりと否定されてしまった。

だがよく考えればそれでいいのかもしれないな。

 

俺は入りたい部活を既に決めている。絶対に堀北が入らなさそうである部活だ。

 

 

行くぞ体育館、待ってろ俺の青春。

 

 

そう意気込んだ俺は、体育館へと足を向かわせた…はずだったのだが

 

 

 

 

 

「失礼します。1年Dクラスの綾小路清隆です。茶柱先生はいらっしゃいますか。」

「ああ、ちょっと待っててくれ。」

 

俺は今、職員室にいる。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

なんで職員室に来てるのか、簡単に言うなら体育館にお目当ての部活がいなかったからだ。

 

「綾小路か、なんの用件だ?」

映画研究会に入りたいんですけど、体育館に見当たらなくて。」

「映画研究会ならお前たちの入学と共に廃部になったぞ。」

衝撃の事実を伝えられた。

 

「入学パンフレットには記載があった気がするんですが。」

「恐らく消し忘れだろう。」

 

終わった。自己紹介といいスタートダッシュが悪すぎる。

 

「ということだ綾小路。期待に添えず申し訳ない。」

「適当に他の部活を探してみます。ではこれで。」

「一応部員が2名いれば研究会として立ち上げることは出来るぞ。研究会程度の顧問なら私が請け負ってやるから、探してみろ。」

 

意外と優しいな、この担任。

 

「分かりました、探してみま…ってすまん。大丈夫か?」

職員室を出たところで長谷部波留加とぶつかってしまった。

なにか柔らかい感触がしたが気にしないでおこう。

 

「ごめんごめん!大丈夫だから気にしないで!」

「そうか、なら良かった。」

 

さて…これからどうする。

 

職員室を後にし、改めて部活について考える。

今更体育館に向かったところで残っているのは運動部ぐらいだろう。

もはや部活に入らず帰宅部で悠々と毎日を過ごすのもありなんじゃないだろうか。

 

「ちょっといい?」

肩を叩かれた。

 

「……ってなんだ長谷部か。職員室に用があるんじゃなかったのか?」

「その説明もあっちでするからさ、一旦こっちきて!」

 

そう言って手招きされたのはさっき居たばかりの職員室だ。

なんだ…?茶柱の怒りを買うようなことをした覚えはないんだがな…。

 

「綾小路、お前に朗報だ。長谷部も映画研究会に入りたかったらしいぞ?」

「……というと?」

「察しが悪いな。さっき2人いれば研究会は立ち上げられると言ったはずだぞ。」

 

それを理解した上で尋ねたんだぞ茶柱。

女性経験のない俺に、女子と2人で部活なんて無理に決まってる。

 

「俺はいいんだが、長谷部はそれでいいのか?」

「まあ…そんなに毎日活動する訳でもないしいいかなあって。それにほら、部活に入ってた実績は欲しいからさ?」

 

遠回しに毎日一緒は嫌と言われてないか、これ。

 

「集まったら顧問をやると言ってしまったからな…。顧問は私がやろう。ただし、週に一度でいいからしっかりと活動はしてくれ。こちらも活動書類を書かなくてはならないのでな。」

 

顧問というのもなかなか大変なようだ。

 

「教室は特別棟の3階のF教室を使ってくれ。確かそこが今まで映画研究会が活動してた教室のはずだ。」

 

隅に追いやられてるな。まあ部活用の教室があるだけマシと思っとくか。

 

「あとは…そうだな、何曜日に活動する予定だ?」

「随分と急ぎますね。俺たち今入部が決まったばっかなんですが。」

「今ならまだ廃部になったばかりで手続きがしやすいんだ。こちらの事情ですまないな。」

 

前言撤回。優しいというより自分勝手なだけだこいつ。

 

「どうする長谷部、俺はいつでもいいが。」

「私もいつでもいいかな。あ、でも休日はゆっくりしたいからやめて欲しいかも。」

「そうだな…、それなら金曜日とかでいいんじゃないか?週末に映画を見て締めるというのも悪くない。」

「おっけー。そうしようか。」

 

「わかった…毎週金曜日だな。別にこの日以外に使っても構わないが、その時は私に声をかけてくれ。……説明は以上だ。あとはこっちでやっておく。」

そう言って茶柱は職員室の中へ帰って行った。

 

「……なんかすごいスピード感で決まっちゃったね。」

「なんかすまないな。俺と2人で部活動をやる形になってしまって。」

「全然大丈夫…だけど。あれなんだね、綾小路君って結構喋るんだ。」

 

やっぱり一人ぼっちの悲しいやつだと思われてるのか。

いやまあその通りなんだが。

 

「どうにも人とコミュニケーションをとるのが苦手でな。何とか克服出来ればいいんだが。」

「まあ私も未だに一人ぼっち貫いてるし、一緒だね。」

そう言って長谷部はクスクス笑っている。

 

「じゃあ私はここで。また明日ね。」

「ああ、また明日。」

 

 

 

本当に平和な一日だ。

あの頃からは、考えられないほどに。

 

 

 

極力面倒事は避け、楽しく学校生活を送る。

俺が卒業の時に3年間楽しかったと思えれば、それでいい。

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。