ホワイトルームを否定?めんどくさいのでやりません。 作:ルフホワハ
「Aクラスをのんびりと目指す。」だったのですが矛盾が合ったので「満足のいく結果で卒業する。に変えています。
綾小路の「満足」が何かはまあ今後書いていこうかなと。
「なあ堀北、お前好きな映画とかはないか。」
「何よ急に…。特にないけどそれがどうしたの?」
「映画研究会というものに入ったんだがな、観たい映画がなくて困ってるんだ。」
「あなた、この状況が分かっていてその話をしているのかしら。」
「分かってるさ。だが辛気臭い話ばかりしても仕方無いだろ。」
そう、俺たちDクラスが不良品の集まりであることをついさっき告げられたのだ。
クラスを見回してみればポイントを使いすぎて絶望してる者、ポイントを借りようとしている者、そして堀北のように何か起死回生の一手を考えようとしている者と多種多様だ。
「もういいわ、あなたじゃ話にならない。」
そう言って教室から出ていってしまった。
「……映画研行くか。」
今日は金曜日。一応映画研の活動日に設定した曜日だ。
長谷部は少なくともクラスに居ないようだし、先に行ったのか?
その後、職員室の入口にある鍵置き場にも向かったが鍵はない。先に行ってると見て間違いなさそうだな。
特別棟へと行く最中俺はふと思った。
仮に自分がAクラスを目指す場合、現在2通りの選択肢がある。
1. 今いるDクラスをAクラスまで昇格させる
2.ポイントは相当かかるだろうが、クラス移動をしてその時のAクラスへと移動する
俺はどっちを取るべきなのか、早めに見定める必要がありそうだ。
そうこうしているうちに3階F教室へと着いた。
「すまん遅れた……って、もう見始めてるのか。」
中に入れば暗い室内にあるプロジェクターが映像を映し出していた。
「ごめんね〜、中々こないから先に観始めちゃった」
長谷部はそう言って手を合わせる。
「遅れたこっちが悪い。謝らないでくれ。」
中にあるのは小さめのスピーカーとプロジェクター、3人用程の大きさのソファーと机。それに奥に小さめの棚があるだけのこじんまりとした部屋だ。
「ちなみに長谷部は今なにを観てるんだ?」
「千と千○の神隠しって映画なんだけど…知らない?」
「知らないな。」
「もしかして綾小路君って、芸能とかそういうの疎かったりする?」
「そうだな。最近は本とかでできるだけ学ぶようにはしてるが、親の教育が厳しくてな、幼少期はろくにテレビも見させてもらえなかったんだ。」
「うわー…私じゃ絶対耐えられないよそれ。凄いね。」
今、ものすごく同情の目で見られたな。
「ところで今更なんだが、映画を観るだけでいいんだよな。ここの活動は。」
「そうらしいよ。佐枝ちゃんに聞いたから間違いないと思う。」
なるほど、研究会を謳った映画鑑賞会か。
「俺もこの映画を観たいんだが、今からでも話には追いつけそうか?」
「まだ序盤も序盤だし全然追いつけるよ。」
「そうか。なら隣失礼するぞ。」
長谷部が座っているソファーに腰かけ、プロジェクターの再生ボタンを押す。
映画研究会最初の活動が今、始まった。
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「お前…、お菓子ばっか食べ過ぎだろ。」
「あ、女の子にそういうこと言うのはマナー違反だよ。」
そうなのか…まだまだ学ぶべき事は沢山ありそうだ。
「すまん。デリカシーがなかったな。」
「まあでも1回見たことある映画だったからいつもよりは食べてたかも…ははは。」
顔が笑ってないぞ長谷部。後悔先に立たずだな。
映画を見終わった今、本来なら感想でも言い合うんだろうが長谷部が1回見た事ある以上特に話すことは無いか。
「綾小路君は初めて見たんだよね?どうだった?」
「そうだな…。あまり映画の知識がないから上手く言い表せないが、どこか儚さを感じるような作品ですごく良かったな。」
「この監督がやってる映画たくさんあるから一通り見てみたら?」
「とは言ってもどうやって見るんだ?レンタルショップにでも行って借りるのか?」
「いや、映画ならいくつかあの棚にあるよ。」
そう言って長谷部が指さしたのは入口からも見えた小さな棚。
「確かにそこそこ映画のDVDが置いてあるな。これ、借りていったら怒られるんだろうか。」
映画を学ぶという意味も込めて家で観たい。
「まぁ大丈夫なんじゃない?どうせこの部屋使うの私達だけだし…。」
「確かにそうだな。お前も何か借りていくか?」
「ううん、私は大丈夫。」
ずっと思っていたが俺は長谷部に一定の距離を取られている。
理由を聞きたいとこだが……野暮だよな。
誰にも聞かれたくないことの一つや二つあるものだ。
「……綾小路君はさ、女子に興味ある?」
長谷部が急に口を開いたと思えば突拍子もないことを聞いてきた。
質問の意図が全く分からないが、とりあえず答えておこう。
「ないやつの方が珍しいんじゃないか。」
「綾小路君は興味無いものかと思ってたよ。」
俺を怪物か何かと勘違いしているのだろうか。
「……その質問の意図は何か聞かせてもらう事ってできるか。」
「私さ、男子に体見られてるのとかがすぐに分かっちゃうタイプなんだよね。だから最初綾小路君と2人きりになるって聞いた時は怖かったんだ。」
「でも実際会ってみたら、綾小路君からはそういう視線を感じないというか…って、変なこと言っちゃってごめんね。」
そういえば池や山内達が胸がデカいだのなんだの騒いでいたな。あいつらに1度注意を入れておこう。
「安心してくれ。どこぞの親のせいで俺の欲求は失われたも同然だ。」
正確に言えば失われては無いが、こういった方が安心するだろう。
「なんか綾小路君って面白いね。何もかも見透かされてそうだよ。」
「……そんな魔法みたいなことはできないさ。さあ、さっさと帰るぞ。」
「そうだ綾小路君、これからはきよぽんって呼んでいい?」
「よく分からんが構わんぞ。」
「おっけー!これからよろしく!」
なんというか、一気に距離が縮まった気がするな。
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「ねえ綾小路くん、ちょっと手伝ってくれないかしら。」
堀北の事だ、どうせ俺をこき使うような要件なのは分かりきってる。
ここは拒否しとくに限るな。
「断ると言ったらどうする。」
「そうね、多少の暴行もやむを得ないかもしれないわ。」
おいおい、コンパス取り出すの怖すぎるだろ。
「……話はなんだ。」
「ようやく聞く気になったようね。今私たちのクラスはかなりまずい状況よ。」
それはそうだ。クラスポイントは0、このままだと退学者続出待ったなしの状況だろう。
「次の中間テストで高得点を取らないとまず終わり。だから私は勉強会を開催することにしたわ。」
「それはいい心構えじゃないか。頑張れよ。」
「話はこれからよ。特に成績の悪い池くん、山内くん、須藤くんの3人を勉強会に集めてくれないかしら。」
「断る。俺は映画を見るので忙しいんだ。」
「あなたの娯楽とクラスの存続、どっちが大事かしら?」
それを天秤にかけるのはずるいな。
だが、俺の答えは決まっている。
「俺はAクラスを目指すことに急いでいない。映画について学ぶ方が優先だ。」
「あなたはAクラスになりたくないということね…。見損なったわ。」
「Aクラスは目指すつもりだ。
「……どういうことかしら。」
「なんでもない、俺は帰るぞ。」
「ちょっと待ちなさい!」
堀北は引き留めようとしてくる。
「まあメリットの1つでも見つかったら協力する。じゃあな。」
後ろで堀北がまだ何か言っているな。
すまないな堀北、俺は俺の成長のために必要な事をやる。
次の日、長谷部からある事を伝えられた。
「きよぽんごめん!中間テストやばくて部活行けそうにないかも!!」
行かなくなるのを機に映画に飽きる
↓
長谷部が映画研究会を抜ける
↓
人数が足りず廃部
まずい。
堀北に啖呵を切ったばかりだが、対策を考えなきゃな。。