転生したと思ったらママになっていた件   作:大神降ろし

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第百三十一話

 

 シリウスとエルフィナの模擬戦を見たルジャナフスクは興が乗ったと人形兵との模擬戦を提案し、断れる空気では無かったのでシリウスは渋々受け入れた。ルジャナフスクが喚んだ人形兵は全身鎧に長剣とカイトシールドを持ったオーソドックスな装備をしている。

 

「(こういう平均的というか、標準的なやつが一番やり辛いんだよな…剣を弾いてもあの盾で防がれるだろうし、左に回り込もうとしても盾で殴ってくるだろうし…魔法と魔戦技無しじゃ辛すぎる…いやまあ、何とかしますけどね)」

 

 ジリジリと迫ってくる人形兵相手にどう攻略しようかと思い悩むシリウスだが、ルジャナフスクは待ってくれず人形兵をシリウス目掛けて走らせ剣を振るわせた。シリウスは振るってきた剣の腹を叩いて軌道を逸らして斬りかかるが、案の定盾で防がれ再び剣を振るってきた。襲いくる剣を払ったり、受け流したりしながらどう攻略するか人形兵の動きを注視しながら考えている。

 

「(防御が硬いな…いくらアダマンタイトでコーティングされてるとはいえ盾を真っ二つにするのは無理だな。そんなに筋肉も付いてないし。多少強引に攻めないと埒が明かんな…っし、行くか)ふんっ!」

 

 人形兵の剣を受け流した後、シリウスは気合いを入れて力いっぱいに斬りかかった。もちろん盾で防がれるがシリウスはお構いなしに何度も何度も全力で盾を攻撃しまくっている。人形兵は盾を攻撃される衝撃で体勢を崩しながらも反撃するが弾かれ、鍔迫り合いに持ち込んでもシリウスが強引に押し切って弾いている。

 

「まあ、随分力任せにやるわね」

「し、シリウス…あんな、戦い、するんだ…」

「意外かもしれないけど、今回はあれが正解よ」

「なして?」

「人形兵が持つ盾をどうにかしない事には始まらないからね。今回は魔法も魔戦技も無いから多少強引に攻めないと体力の差で押し切られるのはシリウスちゃんの方なの。だからまず猛攻を仕掛けて、防御一辺倒になったところに剣を弾き飛ばすはずよ。ほら」

 

 エルフィナの言葉通りシリウスは剣を弾いて体勢を崩したところにナックルガードで人形兵の剣の柄頭を思いっ切り殴って手放させた。攻撃手段が限定された人形兵は盾で防御しながら殴り掛かってきたが、シリウスはそれを半身になって避けて肘目掛けて剣を振り下ろし腕を斬り落とした。身体のバランスが偏り一瞬たたらを踏んだ人形兵の隙を逃さず、兜と鎧の隙間に剣を突き入れ横に薙ぐと兜が飛ばされた。

 

「ここまでだな」

「はぁ、はぁ…ふぅ…あー、しんど…」

「ま~」

「ままー」

「かあ、さま…」

「(プルプル)」

「ヒィン」

「シャー」

「ワン!」

「シリウスちゃん、お疲れ様」

 

 シリウスの勝利で模擬戦が終わり、剣を収めてその場に座り込むシリウスにエルフィナが連れてきたポラリス達が抱き着いた。

 

「ん~…はぁ~…あぁ、癒される…」

「そんなので疲れが取れるのはあんたぐらいよ」

「私も取れるわよ」

「うるさいわよ、この親バカ達!」

「「誉め言葉だ(よ)」」

 

 抱き着いてきたり、くっついてくるポラリス達を抱き締め返したり、頬擦りしているシリウスはあっという間に疲れが吹き飛び元気を取り戻した。

 ルジャナフスクは人形兵の腕と兜を回収してくっ付けた後、魔法陣を出して元の場所に返していた。

 

「よし復活。人形って簡単に治せるんだね。斬り飛ばしておいて何だけど良かった」

「レネ以外の全ての人形に我が魔力を付与している故、切断部分に魔力を充填してやれば復元は可能だ」

「へー…さっきの人形とか見回りしてる人形には自我とかはないの?」

「無い。我やレネのように人の魂を移植せねばただの器にすぎん」

「人造の魂とかもないの?」

「人造、だと…?」

「また何かとんでもない事言いだしたわね」

「シリウスちゃーん、あまり変な事言わないでねー」

「人造って…魂って、作れるの?」

「何の話だ?レネちゃんにも分かるように言えー」

 

 シリウスは前世の漫画やアニメからの知識でそういうのもあるのかなあという素朴な疑問だったが、シリウスの言葉を聞いてルジャナフスクは動きを完全に止めた。ルジャナフスクの脳内には今まで本で読んで蓄えた様々な論文と今まで実験してきた実験結果が飛び交っており、可能か不可能かが脳内で激しく議論されている。

 

「…クッ…クックック…フハハハハハ!ハハハハハ!ハーハッハッハッハッハ!」

「ふおっ!?」

「ふあっ!?」

「ひえっ!?」

「うひゃあ!?」

「何だー?坊ちゃまどうしたー?」

「ふえええぇぇぇ…」

「びえええぇぇぇ!」

「ひぅ…!?」

「(プルプル)!?」

「ブル!?」

「シャ!?」

「キャン!?」

 

 突如大きな声で笑いだしたルジャナフスクにレネ以外が驚き、ポラリス達もビックリして泣き出してしまった。シリウスがポラリス達をあやしている間もルジャナフスクは悪役染みた笑い声を上げ続けている。

 

「おーい、もう戻ってこーい」

「クックック…はぁ…こんなに笑うのは久方ぶりだ。実に愉快愉快。クックック…」

「そんなに笑うような事だったか?」

「当たり前だ。我でも人造の魂なぞ考えもしなかったのだぞ。ああ、年甲斐もなく興奮が治まらぬわ…!早速研究せねば!礼を言うぞシリウスよ!」

 

 一頻り笑った後も興奮冷めやらぬ様子で研究するために急ぎ足で部屋に戻っていった。取り残されたシリウス達は何が何だか分からないといった表情をしていた。

 

「シリウスの所為ね」

「やっぱり?」

「そうよ。シリウスちゃんが変な事言うから」

「えー…でもさあ、疑問に思っちゃったんだから仕方が無いじゃん」

「そのまま心の奥底に沈めておいてよ。何だかとんでもない事になりそうな予感がするわ…」

「人造の魂になったら、何か変わる、の?」

「さあ?レネちゃんはさっぱりだ」

 

 泣き止んだポラリス達を連れてシリウスとエルフィナは部屋に戻り、ピーニとシェネドも再び蔵書室へ向かった。その後は夕食の時間までポラリス達とぬいぐるみ遊びをして、食堂で夕食を取っているがルジャナフスクは食堂には来なかった。

 

「…やっぱり言わなかった方がよかったか?」

「絶対そうよ。人造の魂だなんて他の人に知られたら厄介事になるのは目に見えてるわ。教会も絶対黙ってないわよ」

「宗教は、面倒だから、関わらない」

「そうね。良い人もいるけど、あれこれいちゃもん付けてきて根こそぎ持っていくなんて話も聞いた事があるわ。だからレネも人形だって事は誰にも知られないようにしてね。下手したら壊されかねないわ」

「レネちゃんはとっても強いから大丈夫だぞ」

「それでもよ。いくら強くても罠に嵌められたり、数で来られたら一溜りも無いわ」

「レネちゃんは大丈夫だぞ。坊ちゃまが守るって言ってくれたからな」

「へー」

「あらまあ…!」

「わ、わぁ…!」

「うっま!うっま!」

 

 レネの発言にエルフィナとシェネドは目を輝かせて湧き立った。シリウスは特に反応せず、どこの世界でも女性は恋バナが好きだなぁとしか思っておらず、ピーニは我関せずといった感じでひたすら食べていた。

 

「それで?他には何て言われたの?」

「き、聞きたい…!」

「他か?えーっと、何かあってもどうとでもしてやるとか、傍を離れるなとか、壊れてもすぐに直してやるとか、あまり無茶するなとか?」

「お、おぉ…ルジャナフスクって意外と熱いのね…」

「な、何か、ドキドキする…!」

「(そうかぁ?こういう恋バナに共感したり、混ざれない辺り、私って本当にガサツで男勝りだよなぁ…)」

「ま~」

「ままー」

「かあさま…?ど、した、の…?」

「(プルプル)?」

「ブル?」

「シュー?」

「ワフ?」

「んー?何でもないよ~。は~い、あ~ん」

 

 女子三人の話に入れないシリウスは改めて自分は男寄りだと認識しながら疎外感を覚えているとポラリス達が声を掛けてきたのですぐに元に戻り夕食を食べさせていった。いつもはシリウスが一番最後に食べ終えるが、今回はシリウスが一番最初に食べ終えた。シリウスが食べ終えた辺りでようやく恋バナが一区切りし、エルフィナとシェネドは若干冷めた夕食を見てハッとし、既に食べ終えてのんびりしているシリウスを見て相当喋っていた事に気づいて急いで夕食を食べ始めた。

 

「ご、ごめんなさいね。つい喋り過ぎたわ…」

「い、急いで、食べる…!はぐっ!あぐっ!」

「ごゆっくり~」

「げふー…満足よー…」

「坊ちゃまは来ないから坊ちゃまの分はレネちゃんが食べるぞ。後で何か持っていてやろう」

 

 満足そうな表情でのんびりしているポラリス達を見ているだけでシリウスは幸せなので待ち時間も全く苦では無かった。かなり急ぎ気味で夕食を掻き込んでいるエルフィナとシェネドに対して、のんびりとだが一口一口が大きいレネの方が先に食べ終えてルジャナフスクの軽食を作るために厨房へ向かっていった。

 

「うっぷ…こんなに急いで食べたの何年ぶり…?」

「げふぅ…急ぎ、過ぎた…動けない…苦しい…」

「そんなに急いで食うから胃がビックリしたんだろ。楽な体勢でゆっくりしとけ。私はのんびりお茶を飲んでるから」

「皿は置いてけー。坊ちゃまに届けたら下げるからなー」

 

 軽食を持ったレネが部屋を出ていくのを見送ったシリウスは苦しそうにしているエルフィナとシェネドを心配そうに見ているポラリス達を撫でながらお茶を啜っている。数分後、ようやくマシになってきたエルフィナとシェネドが顔を上げた。

 

「ふぅ…ようやく動けるわ…」

「んぐっ…動ける…でも、まだちょっと、苦しい…」

「今度からは食べ終わってからお喋りしな」

「シリウスは、お話、しないの…?」

「ああいう話は何がいいか分からん」

「えー、シリウスちゃんも恋バナしましょうよー」

「えぇ…そんな事よりポラリス達とイチャつきたい」

「いやまあ、そっちも惹かれるけども…それはそれ、これはこれよ」

「ししし、シリウスは、ど、どんな、ひ、ひ、人が、ががが…」

「何でそんなに吃ってるんだよ…まあ、言いたい事は何となく分かったが」

「シリウスちゃんはどんな人がタイプなの?教えて?」

「何でそんなに目が笑っていないんですかね…?」

 

 急に吃りだす挙動不審なシェネドと尋ねておいて目が全く笑っていないエルフィナに引きつつも一度真面目に考えてみた。

 

「(タイプ、ねぇ…それってやっぱり男の事だよな…?男…男…駄目だ。まっっっっったく惹かれん…じゃあ逆に女は?女…女…うーむ…まだこっちの方が可能性は、ある、か?でもそれよりもポラリス達といたいんだよなぁ…でもそんな答えじゃあ納得しなさそうだし…んー…無難に答えるか)」

 

 脳内に超イケメンのモデルの男を想像しても全く惹かれず、逆にグラビアアイドル並みの美少女を想像すれば男よりかは本当にちょっぴりとだが惹かれた。だがそんな事よりもポラリス達と一緒にいたいという想いの方が強過ぎて、脳内の美男美女は呆気なく退場と相成った。

 

「そうだなぁ…美醜に関しては余程酷くなければ別にどうでもいい。というより、正直ポラリス達が気に入って心を許した相手なら誰でもいいな」

「えぇ…」

「…まあ、何となくそんな答えになるんじゃないかとは思ってたわ」

「番の話かしら?無理無理。この親バカにその手の話は無意味よ」

 

 思っていた回答と違い残念そうな声を上げるシェネドと何となくポラリス達の事を言うと予想していたエルフィナに対して、ピーニは絶対そんな話には興味が無いとある意味一番シリウスを理解していた。話しているうちにレネが戻ってきたので一緒に食器を下げて洗うのを手伝った。

 

「むぅ…レネちゃんの仕事なのに」

「まあまあ、偶にはいいじゃない」

「何となく手伝いたい気分だっただけだから」

「ぬおぉ…!この鍋、重いぃ…!」

「そうかぁ?レネちゃんは普通に持てるぞ」

 

 四人で分担しながら洗い物をするとあっという間に終わったので、ポラリス達が眠たくなるまで四人でお茶を飲みながら恋バナではなく普通の世間話で盛り上がった。

 翌朝、いつものように身支度を整えて朝食を取り終わった後、シリウス達はルジャナフスクが雷を落とした場所に向かった。物陰に隠れて覗いてみると黄色い髪の毛の可愛らしい二頭身の幼女が地面にペタリと座り込んで周りを見回していた。

 

「どう?いる?」

「本当に生まれてる…」

「こんな簡単に、生まれるんだ…」

「精霊がどうやって生まれてるかなんて私達妖精にも分からないわ」

 

 少しの間観察を続けていたが、雷の精霊は周りに誰もおらず寂しくなってきたのか泣きそうになっていたのでシリウスは迷う事無く物陰から出た。雷の精霊はシリウスを見てビクッと震え、シリウスが近づくにつれて震えは大きくなり遂にはギュッと目を瞑った。シリウスは何も言わずに雷の精霊の傍でしゃがみ込んで頭を優しく撫でた。

 

「大丈夫だよ」

 

 頭を撫でられて目を開けた雷の精霊が見たのは優しく微笑むシリウスだった。

 

「にゃかま?」

「にゃかまだ~」

「わ~い」

「うれちいの~」

「にゃかま~、にゃかま~」

 

 シリウスが雷の精霊を撫でているとシリウスの後ろにいたウェズンの背の上から他の精霊達が群がって歓迎し出した。雷の精霊はまだ生まれたてなのか喋る事ができないらしく無言でいるが、シリウスに撫でられてキョトンとした表情をし、他の精霊達がいると分かるとホッとした表情をしており、シリウスの撫でも気持ち良いのか目を細めてされるがままになっている。

 

「う~?」

「ままー。うーなーうー?」

「かあ、さま…そ、のこ、は…?」

「(プルプル)?」

「ブル?」

「シュー?」

「ワフ?」

「この子は新しいお友達だよ~。ほ~ら、ご挨拶~」

「あ~」

「あーい!」

「ぅぅ…」

「(プルプル)」

「ブルル…」

「シャー」

「ワン!」

 

 精霊相手でも人見知りをしてシリウスの後ろに隠れたスピカ以外は普通に雷の精霊に挨拶をしているが、雷の精霊は生まれたてなので一気に挨拶されて驚いたのかビクッとして近くの石の後ろに隠れてしまった。

 

「う~」

「うー!」

「ふふふ、ちょっとビックリしちゃっただけだよ。だからそんなに膨れないで。この子達は君と仲良くなりたいだけだよ。嫌な事はしないよ」

 

 不満そうにするポラリスとアトリアをあやしながら石の後ろから顔を出す雷の精霊に優しく声を掛けた。シリウスを見て、ポラリス達を見て、周りに浮かんでいる精霊達を見て、もう一度シリウスを見た雷の精霊は恐る恐る石の後ろから出てきてシリウスの前まで来て立ち止まった。ジッと自分を見てくる雷の精霊にどうすべきか悩んだが、取りあえず頭を撫でてあげると気持ち良さそうに目を細めていた。撫でるのを止めて手を差し出すと雷の精霊は手の上に乗ったのでそのままポラリスとアトリアの前まで持っていった。

 

「ポラリス、アトリア。この子は怖がりだから優しくね」

「あ~、う~」

「あーい。んー」

 

 ポラリスは指先で雷の精霊をツンツンと突っつき、アトリアはシリウスがしたように雷の精霊の頭を撫でた。雷の精霊はキョトンとした表情をしながらジッとポラリスとアトリアを見ながらされるがままになっている。その様子を見ていた他の精霊達は仲良くなれたと嬉しそうに笑顔になって雷の精霊に抱き着いたり、アトリアと一緒に頭を撫でたりしている。もみくちゃにされている雷の精霊はワタワタしながらも拒絶する事は無かった。

 

「仲良くなれたみたいだな。良かった良かった」

「そういえば増やした理由を聞いてなかったわね」

「ん?ああ、いつまでも放置するのは止めようと思ってな。今この子達全員の名前を考えてる」

「やーっと契約する気になったのね。その時になったら言いなさい。パパっと契約してあげるわ」

「まあ、さっき生まれた精霊が一緒にいたいかはまだ分からんがな」

 

 カペラ達も雷の精霊を興味津々に見ているので他の精霊達と一緒にカペラ達の所に連れていった。カペラとハダルは頬擦りをし、ウェズンは鼻先で優しく突っつき、リゲルは匂いを嗅いだ後舐めて歓迎している。シリウスの後ろに隠れているスピカも人見知りをしているものの気になるのか顔を出して様子を伺っており、誰も傷つけるようなものはいないと分かり雷の精霊はようやく笑顔になった。雷の精霊はフヨフヨと浮かび出してシリウスの顔に近づき頬に抱き着いてそのまま頬擦りをしている。

 

「ふふふ、よしよし」

「シリウスちゃーん、どうなったの?」

「仲良くなった。今私に頬擦りしてる」

「…見えない」

「精霊は見る才能が無かったら見えないのよ。可愛い子達って聞いてるのに…残念…」

「幼女に見えるのは私だけみたいだぞ。ピーニは光る球体だし、ルジャナフスクは動物だ」

「私も球体だったわね。人によるって事?」

「多分な」

 

 他の精霊達も真似をしてシリウスの顔に抱き着いて頬擦りをしだしてシリウスの顔が見えなくなっているが、それに気づいている者はピーニとポラリス達だけだった。ポラリス達も負けじとシリウスに抱き着いたり、引っ付いたりして甘えており、身動きが取れなくなってしまったシリウスだが愛しい娘達と可愛らしい幼女達に抱き着かれて幸せだった。

 しばらくそのまま好きにさせて幸せを謳歌していたが、皆を促して部屋に戻る事にした。シェネドとピーニは蔵書室へ本を読みに向かい、シリウスとピーニに一時的に精霊を見えるようにしてもらったエルフィナは部屋で子供達と精霊達と一緒に雷の精霊の歓迎会も兼ねて遊ぶ事にした。

 

「むぎゅ~」

「あ~♪」

「(プルプル)♪」

「わ~い、わ~い」

「かちぇら!ぴょーん!」

「だいじょうぶなにょ~。こわくにゃいにょ~」

「ほ、んと…?」

「ワン!ワフ!」

「ひゃ~。はや~い」

「ブルル…」

「シャー♪」

「はいよ~なにょ~」

「皆仲良くなって良かった」

「ふふふ…」

 

 ポラリスは火の精霊に抱き着かれ、カペラは水の精霊を頭の上に乗せてピョンピョンと跳ねてアトリアはそれを見てはしゃいでおり、スピカは風の精霊に促されて雷の精霊を恐る恐る撫でていて、リゲルは土の精霊を背に乗せて走り回っており、ウェズンはハダルと氷の精霊を乗せて歩き回っていて、各々楽しそうに遊んでいた。

 シリウスとエルフィナはただただ微笑ましそうにその尊い光景をずっと眺めていた。

 

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