転生したと思ったらママになっていた件   作:大神降ろし

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第七十三話

 

 翌朝、目が覚めていつものように朝の支度を終えた後朝食を取りに食堂へ向かった。

 

「おはようございます」

「あ!おはようございます!」

「あら、おはようございます。よく眠れたかしら?」

「ええ、お陰様で」

「それは良かったわ。すぐに朝食を作るわね」

「お願いします」

 

 コルルの祖母と会話した後、シリウスは席に着いてポラリス達を手遊びしながら朝食が来るのを待った。

 

「あっ!ハンターのお姉さんだ!」

「お姉さんだ!」

 

 コルルの妹のセイルとセネルが奥から出てきてシリウス目掛けて駆け出してきた。昨日の夜に少し話しただけだがすっかり懐いている。

 

「セイルちゃんとセネルちゃん、だよね。おはよう」

「「おはよー!」」

「う~?」

「う?」

「…ぅ、ぅぅ…」

 

 ポラリスとアトリアは見知らぬ人が近づいてきたので首を傾げ、スピカは見知らぬ人が近づいてきたので怯えてシリウスの服を掴んでいる。

 

「よしよし、大丈夫だよ。ごめんね、この子は怖がりだから」

「そうなの~?」

「わたし、怖くないよ~」

 

 セイルとセネルがスピカに怖くないとアピールしているがスピカは余計に怖がりシリウスに顔を押し付けるように抱き着いた。

 

「あらら…まだ駄目みたいだな。よしよし、気にしなくていいよ」

「「むう~」」

「こら二人とも。その子が怖がってるでしょ。止めなさい」

「あらあら。お友達になりたいのね」

「お母さん!」

「お婆ちゃん!」

 

 母親と祖母が朝食のスープとパンを持ってきた。

 

「はい、お待たせしました」

「ありがとうございます」

「二人とも、いい?お友達になりたい時はね、焦っちゃ駄目。特に怖がりな子にはね、ゆっくり時間を掛けなきゃいけないの。分かった?」

「「分かった!」」

 

 二人は今回は引き下がったがまだスピカと友達になる事を諦めていなかった。

 

「(スピカに友達ができるのは良い事だな、うん)さて、いただきます。ポラリス~、あ~ん」

「あ~」

「アトリア~、あ~ん」

「あー」

「スピカ~、あ~ん」

「…ぁ、ぁー…」

「あむっ、うまっ」

 

 シリウス的には昨日の宿屋よりも美味しい朝食を食べ終えてから一旦部屋に戻り準備を整えた。

 

「…あれ?お出かけですか?」

「ええ。ちょっとギルドまで」

「そうですか。いってらっしゃい!」

 

 コルルに元気よく見送られながらシリウスは宿屋を出てギルドへ向かった。ギルドの前では既にエベッタとクルフが待っていた。

 

「すまん、待たせた」

「大丈夫だよ。オラ達もさっき来たとこだ」

「宿は見つかったのかい?」

「ああ。ちょっと奥に入った所に良い宿屋がな」

 

 二人と話しながらシリウスはギルドに入った。依頼が張ってある掲示板の前まで行き依頼を吟味している。

 

「今回は採取系にしとくか。まだ王都内の地理も把握しきれてないしな」

「…やっぱり討伐系はしないのかい?」

「いい加減自分の力量を把握しとけ。例えば…ロッククラブを資料室で確認してみろ。冷静に考えてそれでも行けそうなら私も真面目に考えてやる」

 

 シリウスにそこまで言われたのでクルフはロッククラブの詳細を調べに資料室へ向かった。

 

「シリウスー、ロッククラブってそんなに強いだか?」

「強いぞ。大きさは縦はエベッタの二倍ぐらいで横は四倍以上はあるぞ。そんな大きさの癖に動きは意外と俊敏で、しかも名前の通り外殻は岩みたいに硬いんだ。力も強いから殴られたら潰れたトマトみたいになるぞ。盾で受けても動けなくなるな」

「こ、怖い魔物だなー…」

「魔法と魔戦技が無かったら逃げ一択だ。戦うとしたら目を狙って怯んだところを比較的柔らかそうな腹を狙うか、口の中に魔法を叩きこむのもアリだな」

 

 シリウス流ロッククラブの攻略法をエベッタに披露していたらクルフが肩を落として戻ってきた。

 

「戻ったな。それで?」

「…うん。あれは無理だね。僕が間違っていたよ」

「だろうな。強い魔物を倒してチヤホヤされたいっていう気持ちも分からなくはないが、死んだらそこまでなんだ。もっと慎重に行け」

「でもそれだと臆病者とか言われたりしないかい?」

「臆病者がなんだ。言いたい奴には言わせとけ。言われるのが嫌で勝てない相手に突っ込んでいくなんて私はご免だ。勇気と蛮勇は違うんだ」

「よく聞くけど…どう違うんだい?」

「あー…これは私の考えだから合ってるとは言えんからな。勇気は危険も全部承知の上で立ち向かう事で、蛮勇は何も考えずにただ突っ込んでいく事だと思っている。つまりちゃんと考えて動けって事だ」

「なるほど…」

「シリウスはちゃんと考えてるんだなー」

「当たり前だ。私には子供達がいるんだからより一層の注意が必要なんだ」

 

 シリウスの言葉を聞いてエベッタとクルフは感心し、話を聞いていた周囲のハンターも感心していた。

 

「…想像以上にちゃんと考えてたな」

「だな。見た目よりしっかりしてるぜ」

「勇気と蛮勇は違うか…確かにな。それで昔、仲間を失ったよ」

「俺もそこをちゃんと理解していなかったから足を失ったって故郷のおっさんから聞いたな」

「すげえ嬢ちゃんだな…ロッククラブの攻略もほぼ合ってたしよ…」

「ほぼなのか?後何か合ったか?」

「あそこだよ、足の付け根。あそこは意外と柔らかいから刃が通るんだよ」

「そうだったのか…俺はひたすら石を目に投げてたわ…」

「口の中に魔法って、できるのか?」

「…できない事も無いと思うけど…行けるかな…?」

「威嚇の時とかなら行けるんじゃね?」

「それでも難しいわよ」

 

 シリウスの評価がググッと上がっているがそれに気づく事無く依頼を吟味していた。

 

「これなら行けそうだな。〈デーコンの採取〉。王都周辺の森で採れるそうだ」

 

 デーコンは食材でもあり薬草でもある万能植物で大根に似た植物だ。森に自生しており根っこの部分は食材でスープの具材として有名で、茎と葉を煎じた煮汁は腹痛の他に二日酔いや胃もたれなどに良く効く薬となる。農家でも作られているが森に自生している方が栄養価や薬効効果が高いので時折依頼が出される事がある。

 エベッタとクルフも了承したので依頼書を受付に持っていった。生えている場所を地図で確認し準備のためシリウス達はそれぞれ宿屋へ戻った。宿屋で荷物を持ち準備を整えた後再び合流して東門から外に出て王都の北東に広がる森の方へ向かった。森は静かで出会う生き物も小動物ぐらいだった。

 

「静かだな…魔物の気配も無い」

「なら、のんびりできそうだね」

「油断するな、たわけ」

「空気が美味しいだー」

 

 森を入って数十分ほどの所にデーコンの群生地があり、三人は警戒しつつのんびりと森の中を歩いている。しばらくすると開けた所に出てデーコンの群生地に着いた。

 

「…見た目はまんま大根だな」

「おー、いっぱい生えてるだ」

「数はどのくらいだい?」

「二十本くらいだな。全部は採るなよ」

 

 三人は手分けして採り始め大根と同じ要領で引っこ抜いていき袋に入れていく。力のあるシリウスとエベッタは次々と抜いていくがクルフは中々抜けず、結局シリウスとエベッタがほとんど抜きクルフが抜いたのは二本だけだった。

 

「十八、十九、二十。よし、これで十分だな。エベッタ、何してるんだ?」

「宿の人に渡せば美味い料理を作ってくれると思って少し採ってただ。シリウスも持っていくだ」

「いいのか?悪いな」

「つ、疲れたよ…」

「たった二本抜いただけで何を言ってるんだ。ほら、帰るぞ」

 

 採取したデーコンを持って三人は王都へ戻り始めた。帰りも魔物と出くわす事無く無事に王都まで戻ってきた。真っ直ぐギルドへ向かい受付で依頼完了の報告をしてデーコンを納品して報酬を貰った。

 

「今回の報酬。銅貨は無し。銀貨が、ひぃ、ふぅ、みぃ…三十枚。3000リクル。一人当たり1000リクルだな」

「少ないね…」

「採取系ならこんなもんだ。ほら、二人の分だ」

 

 銀貨を十枚ずつ渡し分配は終了した。

 

「思ったよりも早く済んだな」

「そうだね。これからどうする?また町を見て回るかい?」

「オラ、シリウスが泊ってる宿屋を見たいだ!」

「ん?まあ、構わんが…クルフは?」

「僕も構わないよ」

「なら、少し早いが昼食にするか」

 

 エベッタの要望でシリウスが泊まっている宿屋、新緑の安らぎ亭へ向かう事になった。三人で世間話をしながら向かっていると宿屋の方がなにやら騒がしかった。

 

「?何か騒がしいね」

「んだな。どうしただ?」

「…まさか昨日のか?もう来たのかよ…」

「シリウスは何か知ってるのかい?」

「あー、まあ…ちょっとな」

 

 宿屋に着くと遠巻きに人だかりができており、その視線の先にはシリウスが昨日倒したチンピラ二人が仲間を連れてきていた。

 

「おうおう!昨日はよくも恥を掻かせてくれたな!」

「知らないわよそんな事!」

「うるせえ!俺達に楯突きやがって…!そもそもてめえが俺達の誘いを断るからこうなるんだ!」

「やー!お姉ちゃん!」

「放してー!」

「セイルとセネルを放しなさいよ!二人は関係無いでしょ!?」

「放してほしけりゃこっちに来い!それと昨日の女も連れてこい!」

「あぁ…セイル、セネル…」

「止めてくだされ!」

「うるせえ!ババアは黙ってろ!」

 

 セイルとセネルを人質に取られて誰も身動きが取れずにいた。

 

「滅茶苦茶言ってるな…はぁ…仕方がない、行くか。エベッタ、すまんがこの子達を頼む。ポラリス、アトリア、スピカ、ちょっとだけエベッタお姉ちゃんといてね。ママはすぐに戻ってくるからね」

「う~?」

「う?」

「…ぇ、ぇ…?」

「シリウスー、何をするだー?」

「ちょっとな」

「し、シリウス。まさか、やる気かい?」

「私もガッツリ関わってるからな」

 

 エベッタに子供達を託してシリウスは人混みを掻き分けて前に出た。

 

「はいちょっくらごめんよー」

「あっ!?」

「こいつ!?」

 

 ニタニタと悪い顔で嗤っているチンピラの横を通る時にセイルとセネルを横から掻っ攫ってコルルの元に向かった。セイルとセネルの肩を掴んでいるだけだったので容易く取り戻す事ができた。

 

「セイル!セネル!」

「ああ、良かった…」

「「お母さん!お婆ちゃん!」」

「良かった…あ、あの!ありがとうございます!」

「いえいえ。元はと言えば私が原因ですし」

「あっ!?こ、こいつですぜ兄貴!」

「このアマが俺達に楯突いたんです!」

 

 昨日のチンピラ達が後ろで腕組みをして静かに立っていた大柄の男に声を掛けた。男は溜め息を吐きながら動き出してシリウスの前までやってきた。

 

「てめえか。弟分を痛めつけたっていう奴は」

「まあ、結果的にはだけど」

「そうかい…なら落とし前は付けさせてもらわねえとな」

「その前に一つだけいい?」

「何だ?」

「ナンパして断られて、逆ギレして返り討ちに合った奴の尻拭いをしてる。今どんな気持ち?」

 

 シリウスが当時の状況を簡単に説明しながら煽ると、男はそこまで詳しく聞かされていなかったのか眉間に皺を寄せて頭を抱えている。

 

「………お前ら、俺はイチャモンを付けられて痛めつけられたって聞いたんだが?」

「あ、兄貴!?そいつの言う事を信じるんですかい!?」

「お、俺達、嘘なんて付いてないですぜ!?そいつが適用な事を言ってるだけで…!」

「はあ…もういい。後で覚えてろよ」

 

 チンピラ二人を睨め付ける男に二人は青褪めて震えながら小さくなっている。

 

「事情は分かった。馬鹿共が悪かったな。だがそれでおしまいって訳には行かねえんでな」

「ナメられたままじゃ行かない、ってか?」

「そうだ。俺達の信用にも関わるんでな。悪いが付き合ってもらうぞ」

「ならせめて表でやろう。ここじゃ店に迷惑が掛かる」

「いいだろう」

 

 シリウスの提案に男は乗り宿屋の外に出た。互いに数歩ほど離れてから向き直り男は構えたがシリウスは腕を下ろして自然体のままだ。

 

「行くぞ…!」

 

 男は地面を蹴ってシリウスに一気に近づき拳を振るい、シリウスはそれを引きつけてから避けた。男はボクシングスタイルで左右の拳からジャブ、フック、ストレートを放ち続けるが、シリウスはそれを避け続けている。

 

「くっ!(当たらねえ!息も切らしてねえし、ビビってもいねえ!この女、明らかに場慣れしてやがる!)」

「(何とか避けれてるけど圧が凄いな。気を抜くとやられそうだ。一発でも受けたらアウトだな。でも私が殴ってもダメージは低そうだな…どうする?…あれ、できるかな…やり方は何となく分かるが…)」

 

 想像以上に動きがいいシリウスに男は驚愕し、ガタイがいい男の攻略にシリウスは頭を悩ませている。

 

「す、すげえ…」

「あの嬢ちゃん、全部避けてるぞ…」

「シリウスー!頑張るだー!」

「ひぇ!?あ、危なくて見てられないよ…!」

「ハンターのお姉さん、頑張れー!」

「頑張れー!」

「負けないで…!」

 

 周囲の野次馬からは驚愕の声が上がり、エベッタ達とコルル達はシリウスを応援している。

 

「嘘だろ…!?」

「あ、兄貴が苦戦してるなんて…!?」

「ば、馬鹿!そんな訳ねえだろ!遊んでるだけに決まってる!」

「で、でもよ…!」

「あの兄貴があんなアマに苦戦するはずがねえ!」

 

 チンピラ達からは愕然した声が上がったが、それを信じたくなくて男が遊んでいると言い放ち、その声は男にも聞こえていた。

 

「(これが遊んでいるように見えるか!?なんて奴に喧嘩吹っ掛けてやがるんだ!)おおっ!」

 

 チンピラ達の声に精彩を欠いて単調な大振りを放ってしまった。

 

「(今ッ!)せりゃあ!」

「おおおぉぉぉ!?」

 

 その拳をギリギリで避けて男の腕を掴み思いっきり引いた後背負うように投げた。男の大振りの勢いと突如腕を引かれた事でバランスを崩していたので圧倒的な体格差でも一本背負い投げができた。

 

「ごはっ!?」

「「「「「あ、兄貴いいいぃぃぃ!?」」」」」

 

 地面に叩きつけられた男にチンピラ達が駆け寄った。

 

「あの嬢ちゃん、大男を投げ飛ばしたぞ!?」

「どんな怪力だよ!?」

「すげえ!もうすげえしか出ねえよ!」

「やっただ!シリウスが勝っただ!」

「す、凄い…!あんな大きい人を投げ飛ばすなんて…!」

「やったー!ハンターのお姉さんが勝ったー!」

「勝ったー!すごーい!」

「勝っちゃった…」

 

 周囲の野次馬からは驚愕と称賛の声が上がり、エベッタ達とコルル達はシリウスの勝利を喜んでいる。

 

「こ、こんなの何かの間違いに決まってる!」

「そうだ!そうに決まってる!」

「兄貴が負けるはずがねえ!ズルしやがったんだ!」

 

 男の負けを認められないチンピラ達がズルをしたと言い張りシリウスに詰め寄ろうとしている。

 

「全く…なら第二ラウンドって事でいいな?」

「当たり前だ!今度はおrごべぇ!?」

 

 ナイフを取り出しシリウスに近寄ってきたチンピラの顔面を殴って一撃で倒した。

 

「い、一撃で…!?」

「う、嘘だろ…!?」

 

 仲間が一撃でやられたのを見て他のチンピラ達が驚愕で固まっていたらシリウスが無雑作に近寄り、昨日コルルをナンパした男の股間を全力で蹴り上げた。

 

「ほでゅあああぁぁぁ!?」

「「「「「ひぇ!?」」」」」

 

 男はこの世のものとは思えない絶叫をしたと思ったら白目を向き口から泡を吹きながら倒れた。チンピラの仲間達と周囲の野次馬の男性陣は皆股間を抑えて青褪めている。

 

「ふんっ…で?まだやるか?」

「ひ、ひいいいぃぃぃ!?」

「お、お助けえええぇぇぇ!?」

 

 残ったチンピラ達は倒れた仲間達を引き摺って逃げていった。

 

「ったく…」

「ま~」

「ままー」

「…ぁ、ぁ…ぇぅ…」

「ポラリス~、アトリア~、スピカ~、お待たせ~」

 

 さっきまで真剣な表情だったがポラリス達に呼ばれると途端に母親の顔に戻り三人を抱き締めて頬擦りをしている。

 

「お、おお…さっきまでとは別人みたいだな…」

「可憐だ…」

「確かに…」

「シリウス!やっただな!」

「凄いよ!まさかあの大男を投げ飛ばすなんて!」

「できるかどうかは分からなかったがな」

「ハンターのお姉さん、すごーい!」

「すごーい!つよーい!」

「あっ!?え、えっと!妹達を助けてくれてありがとうございます!」

「本当にありがとうございます!あなたがいなければどうなっていた事か…!」

「コルルだけでなくセイルとセネルまで助けていただいて、なんとお礼を申し上げたらいいか…!」

「いえいえ、私も関わっていたのでお気になさらず」

「そういう訳には…!」

 

 是非ともお礼がしたい一家とお礼目当てでやった訳では無いので別にいらないシリウスとの静かな攻防が始まった。是非お礼をと押してくる一家を宥めつつシリウスは先ほどのチンピラ達の事を考えていた。

 

「(昨日の夜、コルルのお爺さんが言ってた悪い連中ってあいつらの事だよな。あいつらだけならそれでいいんだが、どう考えても違うよな。何か全員同じようなタトゥーをしてたし。絶対バックに大物とか裏社会の連中がいそう。しばらく気をつけた方がよさそうだな…)いや、だからそこまでしなくても…」

 

 問題を一つ片づけたと思ったらまた違う問題が出てきて前途多難な予感がするシリウスは心の中で溜め息を吐いた。

 

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