弾幕は、パワーだぜっ!?   作:霧雨、お前……やれるのか?

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めちゃ短め。


第12話

「終わった、のか……ふぅ」

 

「やったぁ……!」

 

「……すっごく寝たい……疲れた……」

 

 まぁ前線で一番頑張ってたしなぁサリー。私がおんなじことしたらその場で寝る自信がある。

 

「そう言えば、最後の攻撃に耐えたスキル何なの?」

 

「え、あれ? あれは【不屈の守護者】ってスキルらしいよ、一日一回、HP1でどんな攻撃も耐えられるみたい」

 

「ほー……ん?」

 

「って今メイプルHP1なの!? 【ヒール】!」

 

 うっわぁ、めっちゃギリギリ。最後の大立ち回りで削れなかったの奇跡だな。

 

「マリサも見てないで手伝ってよ」

 

「無理、MP切れてるし、MPポーションすら飲む気力がない」

 

「あんたはあんたで結構危なそうだったもんね」

 

「サリーほどじゃないけどな、空中で氷柱避けながら魔法放ってただけだし」

 

「て言っても、あんたに飛んで行ってた氷柱の数、メイプルの倍くらいあったからね? そりゃ疲れるでしょ」

 

「え? マジかー……」

 

 最近の運営、対空厳し過ぎないかな……偶然対空厳しいところに私が行ってるだけか? それだったら泣くけど。

 

「マジよ……よし、回復完了」

 

「えへへ、ありがとサリー」

 

「と言うか見事に切り札全部使ったなぁ、報酬どんな感じなんだろうな」

 

「それを今から探すの、メイプルは毒の沼の探索をお願い、私とマリサで鳥の巣を見に行ってくるからさ」

 

「はーい」

 

「げ、面倒な……」

 

「私も疲れてるんだからつべこべ言わない、行くよ」

 

「はいよ……」

 

 友人が自分にも他人にも辛辣過ぎて私は泣きそうだ、冗談だけど。

 

「おお! 見て見ておっきい羽だよー!」

 

「おー……」

 

「こっちも面白そうなのがあるね」

 

「ん? まぁ確かに」

 

 

『モンスターの卵』

 温めると孵化する。

 

 

 んー何が中に入ってるんだか……ご丁寧に人数分用意されてるし、二つとかだったらどうしようかと思ってたが。

 

「二人ともー! こっちには羽と爪があったよ!」

 

「こっちには人数分の卵があったよ」

 

「卵? あのボスのかな」

 

「色も形も若干違うし拾って来たんじゃねぇかな、鳥ってそう言うの集めるイメージあるし」

 

 主にカラスが、だが。キラキラしたものを集める習性があるんだっけ。

 

「羽と爪は三等分するとしても……卵、どうする?」

 

「私は最後で良いぜ」

 

「じゃあメイプルから選んで、私も特にこだわりはないからさ」

 

「え、じゃあ代わりに二人には余った羽をあげるね!」

 

「いやそう言うつもりじゃないんだが……」

 

「良いから受け取って! 私の気が収まらないから!」

 

「お、おう……ありがとな」

 

 認めたくない事実ではあるが、あの中だと一番役に立たなかった疑惑がある私は最後で良いかなぁとか考えてたんだけどな。

 

 ボスのHPが挑戦者の人数に比例して増減なんてよくあることだし。私抜きでもこの二人なら倒せてた気がする。悔しいが。

 

「緑が好きだからこれ!」

 

「じゃあ私は紫で」

 

「ん、じゃあ残りの黒色だな」

 

 はてさて、この中にいるのはどんな奴なんだろうな。あんまり気味悪い見た目なのは遠慮したいが。

 

「あ、魔法陣が三個ある」

 

「んー……スキル消費してるし戦闘が少ないところが良いよね」

 

「んぐ……MPは回復してるから、ある程度は大丈夫だぞ」

 

「二人が選んだところならどこでも良いかなぁ」

 

 呑気さんめ……まぁ【悪食】が使えなくてもメイプルがプレイヤー相手にそう負ける未来は見えないけども。

 

「んー……どこが良い? マリサ」

 

「私かよ……そうだなぁ……そことかどうだ?」

 

「ちなみに理由は?」

 

「勘……もあるが、やっぱり人がいない方がリスクないだろ」

 

「だよね、じゃあここにしよう!」

 

「おっけー! 行こう!」

 

 

▼少女転移中…

 

 

ーとある運営秘話ー

 

「【銀翼】がやられたぁ!?」

 

「ホアッ!?」

 

「俺たちの悪意ガァァァァァ!」

 

「誰にやられたんだ!?」

 

「今映像を見せる……こいつらだ」

 

「「「メイプル、だと……!?」」」

 

「いや無理だろ! 素の攻撃力も馬鹿みたいに高いのに加えて、魔法系にも高威力と貫通系を何個も仕込んでたんだぞ!?」

 

「同行者のマリサと……もう一人のプレイヤーが上手く噛み合ったみたいだ」

 

「なに?」

 

「まずは……この青いプレイヤー、サリーと言うらしいが……【AGI】重視ではあるが他のステータスとスキルは浅く広くの万能型、強力なのは【大海】と【蜃気楼】ぐらいだが……真にやばいのはそのプレイヤースキルだな」

 

「なんであの氷柱の中に飛び込めるの……?」

 

「予知系スキルでもなく、ただのプレイヤースキルでああなの……? メイプルよりやばくないか?」

 

「だがそれでも攻略されないように、予定していた数の三倍の量の氷柱を発生させる設定にしてなかったっけ」

 

「そこで三人目……マリサが関わってくる」

 

「んー……? あ! 対空プログラムか!」

 

「そう、前回イベントでは地味ながら活躍していた飛行系のスキル、今回のテイムモンスターによる本格的実装に先んじた対空重視のアレだ」

 

「確か……複数の敵を狙う時、飛んでいる敵がいたらそれを重点的に狙うんだっけ……あ」

 

「そう言うことだ、増量した氷柱はほとんどマリサの方に向かって行った」

 

「……マリサも大概プレイヤースキルおかしいよなこれ、サリーに負けないんじゃないか?」

 

「【多重詠唱】抜きで似たような再現をしてるのもアレだな、発想の勝利って感じだ」

 

「メイプルのはどうしてそうなったってなる使い方をされてるが、マリサのはまだ原理やらそうなった理由がわかる使い方で安心してる俺がいるんだ……」

 

「メイプルがとんでもない思考でとんでもないことをやらかす、サリーはおそらく圧倒的プレイヤースキルでやばいことをやってのける、マリサは見る限りだと所持するスキルを上手い具合に使って想定以上の結果をもたらす」

 

「そんな三人を混ぜたらそりゃ悪意も負けるわ……死角無くね?」

 

「対空プログラムは無しだな……飛んでる奴が囮役とかし始めたら目も当てられなくなるかもしれん」

 

「って、そんなことより【銀翼】がやられたんなら【卵】取られるってことだろ!? 大丈夫なのか!?」

 

「【銀翼】のところには……亀と狐と鳥だな」

 

「え? 鳥はやばくね?」

 

「どっちかって言うとやばい方は【大海】のところだ、こっちはまだマシ」

 

「【大海】はまぁ……ギミック無しじゃ流石に無理……だよな、うん」

 

「【地竜】も、とりあえず祈っとこう、俺たちにできるのは景品のスキルをメイプルたちが悪用できないように調整や確認をすることだけだ」

 

「「「りょーかーい」」」

 

 

▼少女待機中…

 

 

「ここなら一旦休めそうだな」

 

「うん、で真夜中になったら回数も復活するけど……探索する?」

 

「あー……お化けの時みたいなのがあるかもってことか?」

 

「うっ……いや、そうなんだけどね」

 

「わぁ……!」

 

「リーダーは行きたそうな顔してるぜ?」

 

「……だね、じゃあ行くことにして……とりあえず今は食事しよっか、一息つきたい気分だし」

 

「賛成、流石に疲れた」

 

 超高難易度が続くかもしれないんなら、今度からこう言う長期イベントには食べ物持参しようかな、必要ないけど必要になる。気分的に。こんな超高難易度が何回も続いて欲しくはないけどな。




メイプルの齧ってモンスターを倒すってのはおそらく思い付かない倒し方ですよねぇ……と言うか大体のプレイヤーはボスモンスターに齧り付いたとてダメージレースで競り負ける筈だし。
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