弾幕は、パワーだぜっ!? 作:霧雨、お前……やれるのか?
「みっ、水!」
「え!?」
「……なんてことにならないの、本当にすごいし面白いよね」
「確かに、脱水症状にもならないしね」
まぁ、起きても困るってのがあるし。そんなリアル過ぎるゲームは早々売れないような気もする。
「そりゃ、ゲームはほどほどリアルなのがちょうど良いだろ」
「? なんで?」
「【毒竜】の即死の猛毒とか、【火魔法】がとんでもない絵面になるから」
「あ……」
「ドロドロと丸焼きの完成……ってなことになるからな」
「そう言うこと、非現実だからこそゲームはゲームになるんだからね」
「うーん……難しいんだねぇ、ゲームを作るのも」
メイプルはゲームをぶっ壊す側な気がするけどな。こんなラスボスビルドにすることになるとか、運営も絶対想定してないだろうし。
「ま、私たちにはわからない作成秘話は置いといて……オアシス的なものが見えたぞ」
「おお! オアシスだー!」
「ここで少し休んで行こっか」
「だなぁ、体は大丈夫とは言えど歩きっぱなしは気が滅入るぜ」
「何かあるかも……!」
お、メイプルがちゃんとゲーマーっぽくなっててマリサさんちょっと嬉しいぞ。
「なぁサリー、包帯とか持ってないか?」
「え? どうしてまた包帯?」
「この模様だよ模様、流石に目立つから隠したくてなぁ」
「あー……ちょっと待って……でも基本的にアイテムって一定時間外に出してたら消えるよ?」
「あぁ、そっか……じゃあこのままかなぁ」
「なんだっけ……見た目変更アイテム? って言うのがあるらしいじゃん、それ探してみたら?」
「それ、実装されたは良いけどほとんど更新されないマイナーコンテンツだぞ、プレイヤーメイドしかほとんど出回ってないらしいし」
「あ、そうなんだ……」
「このゲームの基本的なオシャレは装飾品と装備で十分なんだろうよ」
「んーまぁ確かにね、装飾品とか付けられる小物の範囲が広いし」
「と言っても、この白いリボンは見た目変更アイテムだけどな」
「あ、そうなんだ」
「で、ついでに他にも探そうかなぁと探しても見つからなかったからなぁ、基本的にないもの扱いでいいとは思うぜ、見つけたり手に入れたら儲け物、的な」
「このオアシス何にもないね、二人とも」
「なかったかぁ、そりゃ残念」
砂漠のオアシスとか、ダンジョンか何かしらのギミックがありそうなもんだが。ありきたり過ぎたのか、はたまた別のオアシスなのか。
「……マリサ」
「あいよ」
「誰か来る……!」
「……参ったな、まさか先客がいるとは」
んー……ん? この人……。
「しかもメイプルと来たか……私も運が悪い」
「あんた、ランキングに乗ってた人か」
「……知られていたか」
「そりゃな、私は前回イベント参加してたし……何より、イベント上位十人はNWOじゃ有名人だろ、ちょっと調べたら出てくるんじゃないか?」
「それもそうか、愚問だったな」
いやぁこの人、不意に魔法放っても斬られそうだなぁ。仕掛けるタイミングが見つからない。流石に困ったな。
「……一応、私に交戦の意思はない、友人たちとも逸れてしまった上に、相手はメイプルと他二人のプレイヤー……流石に分が悪い」
「私たちに戦う意志があるって言ったら、どうするつもりなんですか?」
「……その時はしょうがないな」
どうしようもない、と言いたげに笑うランカー……怖ぇな、刀に手を添えるだけでああも圧があるのか。
「確実に一人は道連れにして逝くとしよう」
「っ……ふ、二人とも……?」
「んー、じゃあ三人いる私たちが有利ですね、残った二人でメダルを総取りできますから」
「数の利、存分に使わせてもらうぜ?」
「……ふっ」
「二人が戦うなら、私も……」
「【超加速】!」
おお、逃げたな。思い切るなぁ、勝てないと判断したらすぐに逃走とは、潔い人だ、嫌いじゃないぜ。
「……【超加速】! 先行ってるね二人とも!」
「おー、行ってらっしゃい」
「え、あ……」
「乗れよ、メイプル、置いてかれるぞ」
「あ、ありがとマリサ!」
さーて二人は……はっや、いや追いつけるけどもうあんな遠くまで。あのランカーも【AGI】重視系かぁ。
「うーん……まぁほどほどに行くか、サリーなら大丈夫大丈夫」
「おおおー! やっぱり空の旅ってワクワクするね!」
「うん? ……そうだな」
目をキラキラさせてるメイプルに対して、私はもう見飽きたとはなんか言えないかなぁ。新発見があれば別だけど砂漠とか景色変わらんし……。
「んー……お、止まった止まった、どうやらあそこでやり合うみたいだぜ」
「ふむむ……あそこなら……マリサ、ここで降ろして」
「うん? ……まぁ、そう言うなら降ろすけどさ」
「ありがと!」
ちょうど良いタイミング……かねぇ、あんまり嬉しくないけど。まぁ
「【ヴェノムカプセル】!」
「え?」
「これなら私でも早く移動……って、あわわわわ!? ちょ、マリサ助けてー!? 制御効かないよー!?」
「いや私毒無効持ってな……あ、頑張れよメイプル」
「諦めないで!? あ……ああぁぁぁぁ!?」
「確かに早いなぁー……」
発想は良いんだろうけど斜面だと制御効かないってのを、失念でもしてたんかね。でもまああの感じならいずれ追いつくだろ、ちょっと時間かかりそうだが。
「ま、それは良いとして」
私は箒で安全……には行けなさそうだし、何より一緒に行くのは面倒そうだ。
「んー……そちらさんはどちら様?」
「あなた達が追っている剣士の仲間……とでも言えばわかるかな」
「なるほどなるほど、で、あんたはこれからどうするんだ?」
「無論、あなた達を斬る」
「そこは一目散に仲間を助けろよ」
「敵を斬っていれば、いずれは仲間を助けられるでしょ」
「……危ない発言する奴だなぁ、辻斬りか?」
「そう言うあなたは、こんな状況でも飄々としている……あまり、信用ならない」
「ひどいなぁ、勝負で緊張する方が愚策だろ」
「……これ以上の問答は無用だ、理由がどうあれあなたは怪しい」
ありゃ、交渉決裂。こんな目立つ、砂漠のど真ん中で戦いたくないけど仕方ないか。
「まぁ、わざわざ私を警戒してくれることに、敬意を表して相手してやるぜ!」
「……色々と黒いのを、一撃で斬る!」
さて、相手は剣士、ならやることは一つ。
「間合の外から押し切らせて貰うぜ! 【スターダスト】!」
「! ……その程度で! 【霊斬】!」
刀振り回したって魔法は……うげ、まじかこいつ。
「そんな簡単に斬らないでくれると嬉しいけどな」
「この剣に、斬れぬものなどあんまりない!」
「そうかよ! だったら私が斬れない例外だ! 【フォトンレーザー】!」
「【霊斬】……【霊突】!」
「うわっと! 危ない危ない! 【マジックミサイル】!」
「【弦月斬】!」
「っ……飛べ!」
あっぶな……相手の間合いで戦うもんじゃないなこれ。
「空へと逃げるの? 臆病ね」
「……臆病で結構、勝てば官軍、負ければ賊軍だからな」
「それはそうだけど……じゃあ、負けるあなたは賊軍よ」
「……失礼、勝手に相乗りしてるわよ」
「!?」
背後に誰かいるのか! まずっ……!
「隙だらけね」
「そうかな! 先に落ちろよ!」
「あら、釣れないのね」
「無断乗車はお断り!」
箒を思い切り傾けて、時間稼ぎってな!
「【マジックバリア】!」
「あら、防がれたわね……残念」
間一髪……! 防御が
「……真面目にやってよ、チャンスだったじゃない」
「そうね、でもあなたみたいな剣士様が不意打ちで勝って喜べるのかしらね?」
「……それが必要なのであれば、飲み込みますよ」
「すごく嫌そうじゃない、結果的にこれで良かったわね?」
「……」
一体どこから現れたのやら、ともう一人。剣士の方は堅物な辻斬りだし、今のところ遠距離に同行する手立てはなさそうか。もう一人は……。
「いったいどこから現れたんだ、あんた」
「さぁね、最初から乗ってたと思うんだけど」
「乗ってたなら、お金を払って貰おうか?」
「あら大変、あなたに払うお金は持ち合わせてないの」
「そりゃ結構、徴収する手間が省けるよ」
「あら怖い、何を徴収されるのかしら」
「そっちの勝利を貰おうか」
「はいどうぞ……とは渡せないわね、それは」
「じゃあ、意地でも取り立てるだけだ! 【スターダスト】!」
「ふふ、あなたの時間も私のもの……古風な魔女に勝ち目は、ない」
「……私もいますからね?」
先に言っておきます、東方projectのキャラは防振り内ではどう頑張っても完全再現はできません、痛烈な弱体化を受けて貰う事になります。
幻想郷基準で強く見えなくても十分強すぎるんですよねぇ、オンラインゲームだと。原理もわからないタイプが多過ぎる。