弾幕は、パワーだぜっ!?   作:霧雨、お前……やれるのか?

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前回よりは短め。


第3話

「あぐぐ……」

 

「大丈夫? 魔理沙」

 

「大丈夫よ、どうせまたゲームで夜更かししてたんでしょ」

 

 またとは失礼な、私だってするつもりはなかったんだよ。

 

「失礼な……理沙だって私と一緒に夜更かしすることあるだろー」

 

「そうだけど……今のあんたみたいになるまではしてないでしょ」

 

「ぐぬぬ……私だってここまで長引くとは思ってなかったんだよ、今回は」

 

 最初以外【ファイアストーム】が全然効かなくなって倒すの大変だったってのもある、【フォトンレーザー】って複数巻き込むのに向いてないし。

 

「……で、今回は何してたのよ」

 

「……秘密だぜ」

 

「えー、教えてよー!」

 

「楓は聞いてもじゃないか?」

 

「むぅぅ……私もゲーム始めようかなー……」

 

 毎度毎度、私と理沙のゲーム談義をよくニコニコ聞いてられるよな、私じゃ頃合い見て別の話題切り出すぞ。

 

「楓は今更でしょ、なんで私にも言わないのよ」

 

「んー……」

 

 教えても良いんだけど……折角なら楓たちが始めるまでに強くなって驚かせたいな、サプライズって奴だ。

 

「ゲームで隠しダンジョン的なの見つけてさ、それの攻略にすっごい時間かかってたんだよ」

 

「え、そうなんだ……なんのゲームなの?」

 

「それは秘密だぜ、まだ全部終わってないからな」

 

「むー……まぁ見つけたのは魔理沙なんだしね、教えても良くなったら教えてよね」

 

「わかってるよ」

 

 【???の鍵】というよくわからないもの手に入れたし、続きはあるもんだと考えてはいるが。使い道の目処は立ってないにしても。【魔術師の館】みたいにランダムエンカウントの可能性だって……

 

「……」

 

「あ、寝ちゃった」

 

「寝かせときましょ、まだ時間あるんだし」

 

「そうだね」

 

 

▼少女睡眠中…

 

 

「うし、やってくか!」

 

 学校の合間にちゃんと寝てたからな! 帰る頃には元気百倍餡パンマンだぜ。

 

「今日は新装備の性能試しもあるしな!」

 

 あのぶっ壊れ装備、特に『流星箒』は試しておきたい、飛行能力ってなんだよ。

 

マリサ

Lv21

HP 35/35

MP 31/31〈+20〉

 

【STR 0】

【VIT 0 〈+6〉】

【AGI 45〈+70〉】

【DEX 0】

【INT 95〈+70〉】

 

装備

頭 【幻想の黒夜帽子:魔術師からの贈り物】

体 【星降ル夜ノ魔女正装:魔女の証】

右手 【流星箒:夜空に尾を引く箒星】

左手 【流星箒:夜空に尾を引く箒星】

足 【星降ル夜ノ魔女正装:魔女の証】

靴 【空欄】

装飾品 【フォレストクインビーの指輪】

【一人前のペンダント:スキルスロット】

【空欄】

 

スキル

【火魔法V】【水魔法II】【光魔法Ⅳ】【星魔法I】【ウィッチクラフト】【杖の心得II】【魔法の心得II】【魔力の息吹】【過剰魔力】【一度限りの奇跡】

 

 

 うーん壊れてる。少なくとも初心者が着けるような装備の性能じゃない。ただMPが+20されて51になったのはありがたい、実質102だからな。

 

「ここに【魔術師からの贈り物】と【魔女の証】の補正が乗るのか……」

 

 昼間だとINTが248、夜なら330になる。これならあのダンジョンの魔物たちにも通じるんじゃなかろうか。

 

「とりあえず今日は星魔法の試し撃ち、だな!」

 

「きゅっ!」

 

「お、ちょうど良いところに来たな兎さん、【スターダスト】!」

 

「きゅきゅっ!?」

 

 おー綺麗な星型弾。けど結構早めに飛んでいくなぁ、兎さんが必死に避けてるぜ、しかし……。

 

「一回一発かぁ……」

 

 【星魔法I】とだけあって、やはり【ファイアボール】枠なのだろうか、飛んで行ったのは一発のみ。

 

「沢山出せたら強そうなんだけどなぁ」

 

「きゅー!」

 

 まあそれは全部の魔法に言えるか。今更だなぁ。

 

「【ファイアボール】」

 

「きゅっ!?」

 

 一発出す度に唱えていたら喉が枯れるな、うん。

 

「次は箒だ、どうすれば飛べるんだ?」

 

 スキル名唱えたりするんだろうか。

 

【夜空に尾を引く箒星】

 飛行能力を持つ、速度は所有者の【AGI】の数値に比例する。

 命令するだけで飛ぶことが可能。

 

 

「箒に命令ってなんだ? まあいいか……飛べ、箒星!」

 

 ……ありゃ? 何か変わって……うん?

 

「……あ、浮かんでるな……箒が」

 

 手を離してもその場にある箒、なるほどこういうことか。

 

「ふむ……ちょっと離れて……こっちに来い!」

 

 お、ちゃんとこっちに来たな。ユニークシリーズは譲渡不可って書いてあったし、所有者は私で、命令に従うのね、なるほど。

 

「次は……の、乗ってみるか?」

 

 どうしよう、すごいワクワクするな。よく見るイメージみたく跨がれば良いんだろうか、そうしてみよう。

 

「よっ……とと、バランス取るのが意外と……ってうわわっ!?」

 

 急に前に進み始めた!? え、ちょっと待てって!?

 

「止まれ止まれ! って止まらねぇ! ぶつかるってば!?」

 

 やばいって、ちょっとこれどうやって操作するんだよ!

 

「っ、傾けたらワンチャン……お!?」

 

 右に曲がった! つまりそういうことだな!?

 

「おし……よし! こういうことか!」

 

 箒に乗ってる時はジャイロ操作風で、私の手から離れてる時は命令で操作なんだな、なんとなく掴めて来たぞ。

 

「おー! 慣れると爽快だな!」

 

 何が楽しいって、とにかく速いんだなこれが! 風を肌で感じて心地良いな、VR技術の進歩を感じるぜ。

 

「止まる時は一瞬上に傾けて戻せば良い……のか? 難しいなこれ」

 

 空中でくるくる試行錯誤を繰り返してるお陰で操作には慣れて来たが、まだまだ練習が必要そうだ、じゃないと事故する。

 

「私の耐久はペラペラだからなぁ……ぶつかったらこっちがポリゴン片になる」

 

 【VIT】にポイントを振り分けて突撃しまくるのも……無しだな、今から振り分けても上級者には敵わないし。

 

「これくらいにして……最後は【ウィッチクラフト】だな」

 

 何をどうやって作るのだろうか、必要なものは……。

 

 

【ウィッチクラフト】

 魔法を込めた道具を作ることが出来る。

 成功率は所有者の【INT】に比例する

 作成には専用の作業台が必要となる。

 

 

「……せんようのさぎょうだい?」

 

 待ってそんな話聞いてない。

 

 

▼少女移動中…

 

 

「なんだよ専用の作業台ってぇ……」

 

 森の中じゃどうしようもないから街に来たけどさ、戻っても作業台がない、どうすんだこれ。

 

「うーん……あ、残りの魔法揃えよう」

 

 お金はあるし、気分転換ついでにな。丁度この近くにスキルショップあるし。

 

「あれだけのモンスターを倒したお陰で、お金はあるからな」

 

 装備の空きスロットを埋める為にオーダーメイドを頼んでも良いかもな。高いらしいけど素材はあるんだし。

 

「どれどれ……おお、魔法以外にも結構良さげなの多いな、買って行くか」

 

 【MP強化小】とかのMP系は特に。【過剰魔力】がある以上いくらあっても困らんからな。

 

「おっちゃん! これ買うぜ!」

 

「あいよ……ん? そのペンダント……お嬢ちゃんもしかしてそれ【一人前のペンダント】か?」

 

「え? 確かにそうだけどさ、なんでおっちゃんにわかるんだ?」

 

「そのペンダントだ、俺のご先祖様からそのペンダントを持つ者へ、って言い伝えられてるもんがあるんだよ、確かこの辺に……」

 

 ほへー……ん? これってもしかして隠しストーリー的な奴か?

 

「あったあった、ほれこの鍵だ」

 

「【太古の工房の鍵】……?」

 

「そいつはご先祖様の友人から引き受けたらしい、なんでも二人で夢を語ってたとかなんとかでな……そのペンダントを持ってる奴に渡して欲しいってな」

 

「へー……ありがとな!」

 

「それと……これらのスキルなら、全部で4300Gだ」

 

「ほいほいっと……足りてるか?」

 

「毎度あり、今後ともご贔屓にな」

 

 買ったスキルをインベントリに入れて、ひとまず【太古の工房の鍵】を探すことにする。

 

「あの魔術師関連だとするんなら……やっぱり森の中になるのか?」

 

 第二のダンジョン説……流石に勘弁して欲しいなぁ、名前的に【ウィッチクラフト】関連であると思いたい。

 

「ん?」

 

 なんかお爺さんが歩いてる。NPCだろうか、プレイヤーならそういうキャラメイク?

 

「……なんかこっち見てる気がする」

 

 なんだ不審者か? お巡りさんこいつです案件なのか?

 

「……もし、そこの方」

 

「……私のことか?」

 

「ええ、あなた様はもしや……あの方の後継者様なのですかな」

 

「あの方?」

 

「……お話しする為にも、儂について来ては貰えませぬか?」

 

  クエスト【代行者としての義務】を受注しますか?

 

「え」

 

 ええ、ここで新クエスト? あの、鍵も【ウィッチクラフト】も全然まだ試せてないんだけど……。

 

「……」

 

 最近色々起き過ぎなんだけどなぁ……でもここで逃したら二度と受けられないかもだし……受けるしかないのかぁ。

 

「……わかったぜ、着いて行く」

 

「ほほ、この老人めに付き合わせてしまい、申し訳ない……では、こちらに」

 

 見た目に寄らず、結構早い爺さんの後に着いて行く。 AGI50くらいありそうだなぁ、まああったところで、私に関係ないか、うん。

 

「……あの方とは、近くの森の中におられる筈のある魔術師様のことでしてな」

 

「うぇ? あ、あいつか……」

 

「やはり、会われたのですな」

 

 急に喋り出す爺さん、びっくりしたぜ。歩きながら解説してくれるのね。

 

「あの方は大衆には無名ではありましたが、思慮深いお方でした、加えてあの集会に代表として呼ばれる程の聡明さと実力を兼ね備えた方でした」

 

「……集会ね」

 

 なんだろう、このクエストすっごい長い気がするなぁ。

 

「ですが……ある夜から、お見えにならなくなりましてな」

 

「ふーん……大変なことなのか、それ」

 

「それ自体はさほど重要では……おや、着きましたな、この話はまた後日という事に」

 

「あぁ、というかこんなところに連れて来て何がしたいんだ?」

 

 森しか目の前に広がってないけど。

 

「この先に住んでいた筈の、儂の友人を助けて頂きたい」

 

「……ん? それだけ?」

 

「無論、それだけが動機ではありませぬが、助けて欲しいのは事実ですな」

 

「ふーん……で、どういう状態なんだよ、その人」

 

「苦しみ続けておるのです、苦痛を声にしながら、永遠に」

 

「あんたは助けないのか?」

 

「儂の力ではとても……しかし、あなた様の持つ光の魔法の癒しであれば、救い出せるかもしれませぬ」

 

「ああ、そういや回復魔法だったっけ……」

 

 被弾しないから忘れてたな、光魔法のメインは【リフレッシュ】とか【ヒール】みたいな回復魔法が使用できることなんだろうな、お陰様で練度上げが大変だった。

 

「……どこにいるんだよ、その人は」

 

「この先の古びた小屋に」

 

「そ、じゃあ行って来てやるよ……飛べ!」

 

 苦しんでるとか、あんまり良い気持ちはしないしな、助けられるなら助けとくべきだろ。

 

「さっさと行って、さっさと助けて終了だ!」

 

 【ウィッチクラフト】も二本の鍵も、全然試せてないんだよこっちはさ!

 

 

▼少女移動中…

 

 

ーとある掲示板にてー

 

1名前:名無しの弓使い

なんかファンタジーの住人がいた。

 

2名前:名無しの大楯使い

俺も見た気がするなそれ。

 

3名前:名無しの槍使い

俺も見たなぁ……魔女っ子だろ?

 

4名前:名無しの弓使い

そうそう、可愛くした魔女衣装みたいなの着てた子、なんか箒で飛んでたんだけどそういうスキルかあれ。

 

5名前:名無しの魔法使い

その子らしいのは街中で見たぞ、スキル買った後ローブ着た爺さんに着いて行ってた。

 

6名前:名無しの大剣使い

そこだけ聞いたら犯罪臭がするんだが?

 

7名前:名無しの魔法使い

でも事実だし……注意してあげるべきかどうか悩んだけどやめておいた、なんかのクエストかも知れんしな。

 

8名前:名無しの大楯使い

なるほどなぁ……とりあえずその子に関して何かあればまた書き込むってことでいいか?

 

9名前:名無しの弓使い

はーい。

 

10名前:名無しの魔法使い

了解です(敬礼)




高速飛行能力はやばそう()
まだまだ東方の魔理沙には程遠いです、道のりが長い。
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