映画の話を思い出すのに時間がかかった。
そろそろ東方要素が強くなっていきます。
東方知らなくても何とかなります。
七話
「呪いの女王ね…全くいつの時代もつまんない物が有名になるねー…皆で酒飲んでバカ騒ぎするのがいちばん楽しいじゃないか…」
萃香は、叩きのめした呪霊達を椅子にしながら酒を呑む。
「ヒック。でもまぁ今回も様子見かな…あの少年は一体どうするのかな?」
萃香は、枡を片手に白い高専の服に身を包んだ少年を遠目から眺めていた。
「楽しみにしてるよ。乙骨憂太。」
呪霊らしい笑みを浮かべ目を包帯で隠している友人を同時に見た。
乙骨憂太が高専に来て学校にも慣れた頃呼んでもいないかつての学生が彼らの前に出てくる。
乙骨憂太には彼の言う理想が何一つ分からず混乱していると。
「僕の生徒におかしな思想を押し付けないでくれるかな?傑。」
五条はいつもと違い飄々とした言葉遣いではなく語気の強い口調で言う。
「悟、久しいね。あれ?香萃はどうしたんだい?」
夏油と呼ばれた男は五条の隣に1人足りないなーと軽口を叩きながら続ける。
「ひょっとして彼女も猿共を見限って出て行ってしまったのかい?」
夏油は嘲笑うように禪院真希を見ながら無理もないねとつぶやく。
「アイツの事お前には関係ないだろ。」
五条は、夏油を睨むように生徒を後ろに下げる。
「っふ…まぁいいさ。今回は告知さ…」
夏油は、自分の声がここにいる全員にちゃんと届く様に宣言する。
「来たる12月24日日没と同時に我々は百鬼夜行を行う。場所は呪いのルツ。東京、新宿、呪術の聖地京都。各地に千の呪いを放つ。下す命令は勿論鏖殺だ。地獄絵図を描きたくなければ死力を尽くして止めに来い。思う存分呪いあおうじゃないか。」
言いたいことを言い夏油は、彼らの元から退散して行った。
その様子を遠くの伊吹山から見ていた萃香は、友人たちのすれ違いを見てはぁと息を付き。
「本当に不器用な2人だね…まったく…」
いつもみたいに馬鹿みたいに酒を仰ぐのではなくしんみりと過去を思い出すかのようにゆっくりと酒を呑んでいたのであった。
「さて、傑はおそらく…なら行くべきなのは…京都かな。」
萃香は、瓢箪を片手にフラフラと京都に向かうのであった。
12月24日 百鬼夜行
「なんだよこれ…おかしいだろ…」
京都に現れた一体の呪霊が周りを絶望にたたき落とした。
「うぁぁぁ」
1人ががむしゃらに刀を振るうが軽く止められて投げ飛ばされる。
京都の町に鬼が出た。その鬼は周りを呑み込む様な強い呪力と謎の力のようなもので恐怖で足がすくみ誰も動けないようだった。
それは呪霊も同じようでわけもわからず萃香を攻撃していく。まるで混乱している様に。だが萃香によって一撃で祓われる。
萃香は、片手間に自分以外の相手をし自身の持つ千里眼で傑の様子を見る。
「素晴らしい。素晴らしいよ。私は今猛烈に感動している。乙骨を助けに馳せ参じたのだろ。」
傑を千里眼で見ていた萃香は、楽しそうな傑につい笑いが出る。
「何をやってんだアイツ。いつの間にギャグ要員になったんだい。」
周りにいる呪霊も呪術師も呪詛師もボコボコに殴りながら傍らで傑の様子を見る。
「呪術師が呪術師を自己を犠牲にしてまで慈しみ敬う。私の望む世界が今目の前にある。」
涙を流す傑に萃香は、今までの表情が消え真顔になる。
「まったく…」
「本当はね君にも生きていて欲しいんだ乙骨。でも全ては呪術界の未来のためだ。」
記録 2017年12月24日
「来い。里香!」
特級過呪怨霊 祈本里香
二度目の完全顕現
そこで一度萃香は、千里眼を止めて周りの呪霊を一掃する。
ある程度片付き後はどうとでもなる所まで呪術師と呪霊をボコした。
「さてとそろそろ私も…!」
萃香は、京都から引き上げようともう一度乙骨と傑の様子を見ようとした時。
乙骨がスピーカーを片手に呪力を発散する所見た。
「死ね。」
一瞬にして低級ではあったが呪霊を一掃した。
「やるね…乙骨憂太。これなら確かに…」
萃香は、ニヤッと笑みを零し。
(悟だけが最強の呪術界は、変わる。)
急いで高専に向かおうと周りを見る。
周りには呪術師が立っている。
ボコボコにした呪術師が諦めて呆然と立っていると。
「ここは私が。」
「フッ。」
萃香は笑った。そこに来た人物があまりにも懐かしかったから。
伊吹萃香と七海健人はかつての自分の先輩と自分の後輩と鉢合わせるのであった。
「随分と懐かしい顔だね。」
萃香は、伊吹瓢を片手に七海を見る。
「えぇ。貴方は随分と変わりましたね。」
七海は、かつて尊敬した先輩。そして今は倒すべき邪悪としてその姿を見ている。
「はぁぁ!」
七海は、ナタを萃香に叩き落とす。
「スピードは、悪くないね。でも私を倒すには、ちと火力が足りない。」
そう言って足を地面に叩きつけ地割れを起こす。
「お前は今鬼と戦っているのだから!」
そう言うと周りの霧がさらに濃くなる。
霧に気を取られたそばから
「萃符!戸隠山投げ!」
辺りの岩や石を萃めて巨大な岩にして七海に投付ける。
「んな!」
七海は、かろうじで避ける。
「っはぁ!」
七海は、黒閃を萃香叩き込もうとする。
「霧符!雲集霧散!」
辺りの霧を吸い込み七海の前方に吹き出す。
霧の壁は七海の黒閃を押さえ込み更に萃香の攻撃が激しさをます。
「酔神。鬼縛りの術」
手足の鎖を七海に縛り付け
「萃鬼!天手力男投げ!」
弧を描くように飛んできた萃香は、七海を岩で推し固めてそのまま七海を投げ飛ばす。
「っ!はぁはぁはぁ。」
七海は、今までの能力をあまり使わず怪力のみで戦っていた姿とは異なる姿を見て酷く困惑する。
「随分戦い方が変わりましたね。粗密操作。やはり恐ろしい。」
怪力に粗密を操る攻撃をしてくる。それ以上の怖さはない。
だが萃香は、ニヤッとわらい。
「まだまだ行くぞ!七海!」
そう言うと七海の懐に入ってきて
「鬼符!大江山悉皆殺し!」
七海の首根っこを掴み何度も地面に叩きつけるそして極めつけとばかりに大爆発を起こし七海を吹き飛ばした。
周りの呪術師も七海が手も足も出ず玩具のように扱われるのを見て絶望する。
「これでも抑えているが…七海も死んではないだろうし。気絶はしてると思うけど…まぁとりあえずこいつら撒くなら」
「鬼符!ミッシングパワー!」
巨大化して周りの呪術師をいっきに吹き飛ばし気絶させる。
巨大化を解きその場を後にする。
七海を撒き。萃香は、東京の高専までやってくる。
萃香は、すぐには2人のそばに近寄らずに遠目から見る。
そして着いてすぐに事態は、動き出す。
そこには折本里香にキスをする乙骨憂太。
「あっああぁぁぁぁぁぁぁぁー!憂太!憂太!」
祈本里香は、呪力をさらにあげすぐるの前に立つ。
「大大大大大好きだよ!!」
呪力が並の呪霊の何倍にもなった。
「そう来るか女誑しめ!」
傑は、自分の呪力を集中させる。
「失礼だな…純愛だよ。」
「ならばこちらは大義だ!」
お互いの呪力がぶつかり合う。
だが折本里香の呪力が傑を上回り。
傑の敗北が確定した。
ボロボロになった傑を見て萃香は、最後になる親友と話そうと近づこうとした。
だがそれと同時にもう1人の親友。悟が彼の近くにやってきていた。
傑は、ボロボロになった体を壁に押し当てかろうじで歩く。
「素晴らしい。本当に素晴らしいよ。まさに世界を変える力だ。里香を手に入れればせこせこ呪いを集める必要も無い。次さ、次こそ手に入れる。っふ。遅かったじゃないか悟。」
悟が傑と邂逅する。萃香は、少し離れたところからそれを見る。
「あの時は私が先だったからな。今回は譲らないとな。それに傑には悟の言葉が必要だ。」
萃香は、ふたりが話終わるのを静かに眺める。
「君で詰むとはな。私の家族たちは無事かい?」
傑は、どこか安心したかのように悟を見る。
「揃いも揃って逃げ果せたよ。京都の方もお前の指示だろ。あいつ以外。」
悟は、傑を真っ直ぐ見たまま話す。
「まぁね。君と違って私は優しいんだ。それにあいつってもしかして香萃かい?」
傑は、私の名前を呼び懐かしそうにする。
「あの二人を私にやられる前提で送り込んだだろ。乙骨の起爆剤として。」
「そこは信用した。お前のような呪術師は、理由もなく若い呪術師を殺さないから。」
「信用か。まだ私にそんなものを残していたのか。これ返しといてくれ」
傑は、悟に乙骨の学生証を渡す。
「小学校もお前の仕業だったのか。呆れたやつだ」
悟の口調はだんだんあの時の共に笑った時の日に近づいていた。
悟は覚悟を決め傑に言う。
「何か言い残すことはあるか?」
「誰がなんと言おうと猿共は嫌いだ。でも高専の連中まで憎いわけではなかった。ただこの世界では心の底から笑えなかった。」
傑の懺悔にも近い言葉。
「傑…」
萃香は、悟がこの先何を言いたいかわかった。だから聞こえないようにした。聞かないようにした。それは彼らの中で大事なものだから。
悟の手によって傑は、殺された。
「幽々子…」
萃香は、自分の友人に話しかけた。
「一瞬でいい。アイツの魂を肉体にそのまま残してくれ。私も伝えたい事がある。」
萃香は、隙間から顔を出した水色の帽子を被った幽霊の様なピンク髪の女が出てくる。
「ならあの白髪の子より先に会えば良かったじゃない。萃香。」
幽々子は、呆れたと言う風に続ける。
「今魂を固定してもあの子は貴方とここで喋ったことは覚えてない。それはあの子の死体にも魂にも蓄積されない。貴方が彼を思うなら白髪の子より先に話しかけてあの最後を迎えた方が良かったわ。」
幽々子は無駄よ。と伝えてくる。
「それでいい。例え覚えてなくてもいい。私にとって悟が先に会うことに意味があった。だから間違いではない。頼む幽々子。」
真剣に頼む萃香に幽々子はおれ。
「日本酒と美味しいお魚で貸しにしといてあげるわ。紫はお煎餅だって。」
幽々子はそう言いながら死を操る能力を、用いて一時的に傑を蘇生する。
「もって15分よ」
「十分だ。」
萃香は、傑に近づき
「よっ。傑。」
あの時と一緒のテンション感で話しかける。
「おかしいな私は今悟に殺されたはずだけど?」
傑は目の前にいるかつての親友を見てさらに驚く。
「それにその角は…」
傑は、さらに戸惑うように萃香を見る。
「傑は、もう死んでいる。この話も何もかも残らない。結果は変わらない。でも最後に約束を果たさなきゃな。」
そう言って萃香は、酒を片手に枡を2つ用意する。
「それは酒かい?私はあんまり飲まないのだけどね。」
傑は、変わってしまったかつての親友を見てそれでも懐かしそうに見る。
「あの日灰原と約束したんだ。この任務の後お前を励ます宴をしようって。」
萃香は、傑の前に座り酒を注ぐ。
「…そうか…香萃。君は一体何者なんだい。」
傑は、いい加減教えてくれ。と聞いてくる。
「私は呪霊だよ。生まれた時から。」
その言葉に傑は、妙に納得し更に疑問が出る。
「ではなぜ敵対しないんだ。」
呪霊とは呪い。呪いは人を襲う。だが萃香にはそれが無い。
「私は人の病や恐怖の象徴であり。人々の願いの呪いだ。」
萃香の言葉に傑は、疑問が浮かび聞き返す。
「願い?」
「あぁ。泣いた赤鬼も鬼は嘘が嫌いも。今の世界にいる呪いの呪霊とは違い、こうであってほしい。実はこんな奴らなんだ。そんな集合体的な恐怖と願いが集まった存在だから呪霊とは、言われず妖怪。妖と呼ばれる。」
「それが何で人を襲わない理由になるのさ?」
傑は、納得できないさと。言う。
「鬼は嘘を嫌う。鬼は喧嘩を好む。鬼は大酒飲み。鬼は宴会を好む。人を襲わない訳では無い。でも呪霊と違い。マイナスだけでは無い。それが私たち妖怪と呼ばれる存在だ。反転呪力を持たない代わりに私たちには霊力がある。神話の域に近づいた存在がその領域に立つ。」
「そうか…結局よく分からないけど…ただの呪霊じゃないのか…」
傑の体が淡く光り出す。
「なぁ傑。私はお前のやってる事も望む未来もなんとなく理解ができた。」
萃香は、優しく話しかける。
「それは嬉しい限りだね。」
軽口を叩きながら未だに一口も口を付けず転がすだけの酒を眺める。
「だからこそ私は傑を否定する事はない。一般人が嫌いだという傑がおかしいとは思わない。お前が誰よりも誰かの為に何かを犠牲にしても守る不器用な優しさを持っている事を理解している。」
「そうかい。」
傑は、肯定してくれるとは思ってもみなく笑う。
「だからゆっくり休め。傑。お前はよく頑張ったさ。傑。お前はお前を大切にするべきだよ。たった一度もそんな事してなかっただろ?」
萃香は、枡を傑の前に突き出しニカッと笑う。
それにつられて傑も笑う。
そして今まで口を付けなかった酒に口を付ける。
「げほ!ごほ!滅茶苦茶強いなこの酒。」
傑は、淡くひかり体はもう限界を迎えてきていた。
「傑…お前がどう思おうと。悟がどう思っていたとしても。私はお前を親友だと確信しているよ。」
萃香のその言葉に傑は、まったくといい酒を一気飲みする。
「本当に君たちは…最後ぐらい呪いの言葉を吐け…まった…く…」
傑は、飲んでいた枡をだらんと落とし。今度こそこの世を去った。
「乾杯。」
萃香は、傑の飲んでいた枡コツンと自分の枡を当て一気飲み。傑の飲んでいた枡の横に自身の枡を置きその場を去った。
「やるべき事はやった。私は呪霊であり、妖であり。やりたい事をやる。それで十分さ。」
百鬼夜行報告書
東京
呪術師非呪術師死傷者
10名
負傷者多数(軽傷者多数)
呪詛師死亡者
30名
京都
呪術師非呪術師死亡者
0名
負傷者多数(大怪我多数)
呪詛師死亡者
20名(全て呪霊によるもの)
京都の報告書を見て悟は自分の包帯を解く。
「まったく…お前も…何を考えているんだ…香萃…」
目頭の涙を拭くように上を向いた。
呪術廻戦0END
To Be Continued
いつも誤字報告感想等ありがとうございます。
やるか未定ですがこの世界にもし萃香がいた時の本誌感想スレとかやったら面白いですか?
-
やれ
-
やるな