先生は周りにバレずに意識させたい 作:名無しのRちゃん
どうも、如月コトハ大好きファンクラブNo.1会員の先生です。
さて、今日のシャーレ当番はミレニアムサイエンススクールの2年生、セミナー所属の早瀬ユウカだ。
ユウカはコトハに次ぐシャーレ古参部員の1人で、他の生徒に比べシャーレの当番によく来てくれる生徒だ。
彼女が居なければきっと私は3回くらい過労で倒れているだろう。
そんなユウカだが、彼女は私にとって頭が上がらない生徒である。
シャーレの領収書チェックのみならず、私の個人的な浪費にまでも目をつけており、家計簿までも付けてくれる、そんな生徒だ。
そして彼女は私がコトハに対して恋愛感情を抱いていると気づかせてくれた、この先一生現れないであろう功績を残した生徒でもある。
「先生、コトハ、おはようございます」
そうこう言っているうちにユウカが来たみたいだ。
「おはよう、ユウカ」
「おはようございます!ユウカちゃん!」
ん〜朝から元気いっぱいで可愛いねコトハちゃん。先生は毎日コトハの声が聞こえて幸せだよ。でも満足したとは先生言ってないからさ、1回だけでいいから耳元で「こんなこと生徒に頼むなんて……先生はえっちですね♡」って囁いてくれないかな?い、いや別に邪な考えは持ってないよ。なぜなら私は先生だからね。少し囁いてくれるだけでいいんだよ。あと耳パクって食べて欲しい。いやだから邪な考えはないって!
「先生?ぼーっとしてどうしたんですか?」
「せ〜ん〜せ〜い?もしかしてまた書類仕事後回しにして、徹夜して終わらせたんじゃないんですか?」
「ち、違うよ?」
「目を逸らさないで話してください!」
実際ぼーっとしてた理由は違う。*1
ならなぜ本当のことを言わなかったのかと思う人もいるだろう。
簡単な話、コトハへの愛が他の生徒にバレると社会的に死ぬのもそうだが、はっきり言ってしまえば私のことを好いてくれている生徒たちの中に何をしでかすか分からない子たちが居るので*2コトハへの恋愛感情は隠し通さねばならない。
それにユウカも私がここまでのものを抱えているとは思っていないだろうし。
と、いつもの私ならここで終わっていた。
だが私は生徒にバレるというリスクがありながらもコトハに愛を伝え、意識させると宣言したのだ。
そして今日はそう宣言してから初めての仕事。
ここでかんぺき〜なスタートダッシュを決めてコトハとイチャイチャするんだ!待ってろコトハ!先生、コトハとコトハとの子供と遊園地行くまでは死なないから!
そうと決まれば早速コトハをデートに誘おう!
「コト「先生、仕事が終わった後、その、予定はありますか?もし無ければ……えっと、一緒に食事でもどうですか?」……ちょっと予定確認するね」
「はい!分かりました!」
知ってた。知ってたさ。こうなることくらい。
まぁ1番簡単なルートだし、そうぱっぱと行けるもんじゃないよな。うん。
だが、私がなんのためにわざわざ宣言をしたと思っているんだ。
この程度のことはもちろん想定内。
ここからだ、ここからいつもの私とは違うところを見せつけてやる。
「そうだ!確か少し前にコトハとご飯に行く約束をして結局行けなかったことがあったし、コトハも一緒に行くのはどうかな?この後は私も予定が空いているし。もちろん、ユウカとコトハが良ければだけど」
そう、2人きりになることが不可能ならもう割り切ってみんなでお出かけしよう!作戦だ。
結局のところ私はコトハとお出かけが出来ればそれでいいのだ。
そもそもコトハに私を意識させるのに必ずしも2人きりである必要はない訳だし。
いやまぁ2人きりの方が意識させやすいと言えばそうなのだが、どうせそんな状況が来るわけないしね。
何故か私がコトハと2人きりになろうとすると毎回他の生徒がちょうどいいタイミングで現れるんだ。
ストーカーされてるのかなぁ、私。*3
それと他の生徒にバレないようコトハを意識させると決めたのだから、今のうちにこの状況に慣れておくのがいいだろう。
まぁそれはそれとしてユウカが他の生徒の時にはやらないけど。
冷やかされそうだし。
話がとてつもなく脱線したが、とりあえず2人の返答を聞こう。
「…………私は大丈夫ですよ」
だいぶ間があったけど、もしかして私何かやらかした?
それともユウカの事だし、気を回してくれたのだろうか。
もしそうなら本当に、つくづく彼女には頭が上がらないな。
「そっか!それならコトハはどう?」
「ん〜と……はい!私も予定空いていたので行けますよ!」
よし!ここから負けることなんて有り得るわけが無いな!やはりこれが愛の力……。私のコトハを思う力があれば出かけることなんぞ簡単って訳!
そうと決まれば、食事の時にこっそりアプローチする方法を考えなきゃな……あーもう!この後が楽しみだな!
そうだなぁ⋯⋯まずはコトハにいきなりあ〜んをしてあげよう!きっとコトハはそう言う経験がないから、いきなりそんなことされたらさすがの鈍感コトハでも多少は意識してくれるはず……そしたら私がわざと口元につけた何かをペロって舐めとってあげるんだ。そして盛大に赤面して欲しい……って危ない危ない。
今考えていることはこれから実行するんだから自重しなきゃな。
さすがにそこまで行くとクロノス報道部ら辺に拡散されて、私の先生人生が終わってしまう。それに今回はユウカと一緒に行くんだから、そんなことしてしまった暁にはユウカに私の愛の重さまでバレてしまう。
まぁそれはそれとしてアプローチの方法は考えるが。
何故かって?そりゃ、私が少し頑張ればコトハとお出かけに行くのなんて余裕ってことが分かったからだよ。やっぱり私先生だから?この程度じゃ止まらなプルルルル、プルルルル…………電話の音?誰の携帯からだろう?
「コトハ、電話鳴ってるわよ」
「あれ?本当ですね。先生、ユウカちゃん、少し席外しますね」
「う、うん、わかったよ」
い、いやいや、さすがにここから負けることはないはず……ないよね?
「もしもし?ヒフミちゃん?え!?今日の午後からトリニティ自治区でモモフレンズのゲリラライブがあるの!?行く!絶対行く!書類仕事終わらせたらすぐ連絡するね!」
………………。
「先生、ユウカちゃん、ごめんなさい!モモフレンズ関連の何かは絶対に行かなきゃなので、また別の日でも大丈夫ですか?」
「大丈夫よコトハ!楽しんできてね!」
「なんだか急にテンション高くないですか……?ユウカちゃん……」
「き、気のせいよ!」
そうだった……コトハはヒフミと同レベルのモモフレンズ狂いだった……な……。
「えっと⋯先生?大丈夫ですか?さっきからピクリとも動いてませんけど⋯」
「私は大丈夫だよコトハ。それはそれとして耳元でASMRしてくれないかな?先生、今とっても赤ちゃんプレイしたい気分なんだよね」
「先生、どう見ても大丈夫じゃないです。どこかで頭でもぶつけました?少なくとも常人の発言じゃないんですけど」
「辛辣だねコトハ、でも今の私にはそれすらも嬉しく感じるよ」
「ユウカちゃんこの人一旦寝かせましょう」
「……そうね」
こうして、先生はこのまま眠りにつき、起きた頃にはモモフレンズと先生とのデートによってやる気が凄まじく高くなった2人が全ての仕事を終わらせていた。
そうしてユウカとの食事を終わらせたあと、次こそは絶対にコトハとイチャイチャすると誓った先生であった。