先生は周りにバレずに意識させたい 作:名無しのRちゃん
どうも、如月コトハを愛してやまないホモサピエンスの先生です。
さて、今日のシャーレ当番はトリニティ総合学園の2年生、補習授業部所属の阿慈谷ヒフミだ。
ヒフミは言わずと知れたペロロ狂で
同じモモフレンズ狂いのコトハとよく遊んでいるのを目撃する。羨ましい。
自称平凡の彼女だが、時たまありえない行動力を発揮しており、特にペロロ様が絡んだ時には彼女を止められる者は居ないとも言えるほど。
そしてこれが一番重要なのだが、先日私からコトハを寝取った張本人だ。
と言っても根に持っている訳ではないし、何か仕返しを考えているとかそういうわけじゃない。なぜなら私は先生だからね、先生が生徒相手にそんな感情を持つなんて名が廃れるよ。
さて、前の話とは特に関係無いけど今度ヒフミとナギサがお茶会をしている時にたい焼きでも差し入れに行こう。お店は最近またアビドスのみんなと行ったブラックマーケットのたい焼き屋さんがいいかな。それとたい焼きの数が分かりやすいように数字でも書いておこう。数は5個くらいがちょうどいいよね。
「先生、コトハちゃん、おはようございます!」
ファウスト様がいらっしゃったみたいだ。
「あ!ヒフミちゃん!いらっしゃい!」
「いらっしゃい、ヒフミ」
ヒフミが来た瞬間すぐ笑顔になるの最高に可愛いよコトハ。そのヒフミに対する笑顔を先生にも向けてくれると嬉しいな。先生はその笑顔のためならなんでもするよ。『なんでも』だよ。先生はウサギでもウサギじゃなくてもコトハを愛しているのは確定事項だからね。なぜかって?私を形成するものの8割はコトハへの愛だからだよ。残りの2割?コトハへの劣情だよ。みんなの前ですっごい濃厚なちゅーしようね。大丈夫、先生は見られても平気だよ。なんならみんなに見せつけたいくらいだよ。だって先生、コトハの可愛さをみんなに自慢したいんだ。ま、自慢するだけであげないけどね。見せつけるだけ見せつけてR-18版は私だけの限定品だよ。そうと分かったならさっさと散りな!先生今からコトハと仮眠室行くから。うへへ、今のうちにコトハとの子供の名前を考えときゃな。
と、このままじゃ話が進まなくなってしまう。
今日もコトハに私を意識させるために、一旦本筋に戻そう。
まぁ、それはそれとして子供の名前は考えとくが。
「じゃあ早速仕事に取り掛かろっか」
「「はい!」」
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さて、そろそろ仕事を始めてから3時間位は経ったかな?
数分前くらいに休憩の時間を取り始めたところだし、仕事の合間に考えていたコトハが少しでも意識してくれそうな作戦を何個か実行しようと思ったのだけど……一つ問題が発生してしまった。
「それでですねコトハちゃん!その後ペロロ様が凶悪なテロリストさんに舌を巻き付けて拘束するんです!」
「ヒ、ヒフミちゃん!その後は!その後はどうなったの!」
「それがですね!ペロロ様がテロリストさんの口に舌を入れ始めるんです!するとテロリストさんがみるみるうちに白くなっていき……なんと第2のペロロ様になっちゃうんですよ!」
「す、すごい!そんな展開になるなんて!」
うん、完全に2人の世界入っちゃってるね。
そもそも会話に参加出来ないならもうどうしようもないんだよね。
生憎モモフレンズのことはあまり知らないし……というかペロロ様は一体なんなんだ。口に舌をねじ込んで自分と同じ存在にするって。B級ホラー映画じゃあるまいし。花の女子高生がする会話の内容か?これ?
というか私先日、この人を土台に自らの個体数を増やす鳥の形をした化け物に優先順位負けたんだよな……なんか自信なくなってきたな……はぁ。
こういう時こそコトハの顔を見て元気だしたいのになぁ……。
あの思わず周りにも移ってしまいそうな明るい笑顔も、聞いているだけで口角が上がってしまうような溌剌な声も、全部があの人体を媒介に感染を広げる鳥型生命体に向けられているものだと考えると、やるせない気持ちになってしまうのも仕方ないと言えるだろう。
ただまぁ、何一つ打つ手がないかと言われれば違うのだけれど。
私の経験上、熱狂的なファンに対して『私もその作品気になってるんだよね』的なことを言えば必ずと言っていいほど熱烈に歓迎してくれる。
私だって今までそういうものに興味が無さそうな生徒から『このロボットのフィギュアめっちゃかっこいいですね!』なんて言われでもしたら、そのまま色々な作品をおすすめして沼にハマらせようとするし。
つまり私が今からコトハ達にその言葉を投げかければ、会話にも参加できるし、私をモモフレンズにハマらせようと奮起するコトハも見られるし、この後コトハとモモフレンズのグッズを一緒に買いに行く口実も出来る。
考えれば考えるほど得しかない作戦だ。
これは勝ったな。
あと個人的にペロロ様がなんなのか気になるし一緒に聞いてしまおう。
「コトハ、ヒフミ?その……ペロロ様って一体何者なのかな?」
「!まさか……とうとう先生もモモフレンズにご興味が?」
「うん。コトハとヒフミがそれだけ夢中になるものだしね、どんなものか気になって」
「……ヒフミちゃん」
「はい。分かってますよ、コトハちゃん」
ん?なんだか様子がおかしくないか?私の考えではもう既に何かしらの作品を布教してくるものだと思っていたのだけれど。
「先生……このあとお時間は大丈夫ですか?」
「う、うん。残りの分も終わる量だし、大丈夫だけど」
な、なんだ。悪寒が止まらない。
この2人の目付きはなんなんだ。まるで獲物を見つけた時のライオンのような……あっ。
「では今から、モモフレンズの起源から現在までの軌跡を」
「そして各キャラクターの基本情報から、知る人ぞ知る裏設定まで」
「「みっちり教えますので、覚悟してくださいね?先生」」
「お、お手柔らかに、お願い……します……」
こうして先生は6時間34分にも及ぶモモフレンズ講習が終わったのと同時に倒れ、目が覚めた頃には巨大ペロロ抱き枕を抱いているモモフレンズに異常に詳しい自分が居て現実かを疑った。
だがよくよく思い出してみれば伊達メガネをかけて熱心にモモフレンズのことを説明するコトハが居たので、先生としては満足だったそうな。