なんちゃってサイヤ人(偽ターレス)で実況プレイ風   作:ハンマーしゃぶしゃぶ

8 / 10
Part8(最終回その1)

ターレス様(モドキ)がカッコよくてセクシーな実況プレイはーじまーるよー。

 

バヴァくんがいよいよもってターレス化してきています。私のビルドがうまくいっている証拠ですよ。

そして原作の流れも大分近づいてきました。

疑似サイヤ人に相応しい力も身に着けてきたバヴァくんは、実績も悪名も充分積んでいます。

いつの間にか、世間からは百獣海賊団の4人の災害の1人に数えられています。

特に、ジャックとバヴァはコンビを組むことが多く、2人が来ると辺り一帯は本当にぺんぺん草一本なくなり、食料は欠片も残さず全部略奪されます。

破壊し尽くすジャックと、奪い尽くすバヴァのコンビは、敵や戦場に設定された市民にとっては最悪な災厄でしょう。(激ウマギャグ)

サイヤ人らしく、食い物に対する並々ならぬ執着をみせるバヴァは、世間から〝蝗害〟認定されました。

ワノ国のサムライにも、前回のモコモ公国戦でもチョロっと言われてましたね。

 

さて、赤鞘もモモの助も死んでるのに、ルフィ達は原作通りにパンクハザードでやんややんやして、結局シーザーは撃破されてそのままの勢いでドレスローザ編も終わりました。

カイドウさんが「ジョーカーがあんなルーキーに負けねェだろ」とか余裕ぶったせいで、見事にドフラミンゴ一味は全滅。

百獣海賊団の重要な取引は全部パァです。

そして、バヴァがいることで諸々のタイミングがズレた結果、ドフラミンゴ護送艦隊はゾウから遥か離れた場所にいます。

原作の、ジャックのドフラミンゴ奪還作戦も起こせません。ちょっと遠すぎますからね。

ここは大人しくポーネグリフを担いで帰還しましょう。

ポーネグリフ獲得を喜んだカイドウですが、ドフラミンゴ一味壊滅に酔いながらめそめそ泣いています。

 

「……じゃあもう、これ以上ギフターズ達は増えねェじゃねェかよォ~~!!うおおお~~~ん、うおおおおおおお~~~ん!!!全て能力者の最強の海賊団を作ろうって言ってたじゃねェか!!!ウオオ~~~夢半ばで……あんなガキ共にやられたってのか…!?かわいそうなジョーカー…!!ひとえにてめェが弱ェせいだが…」

 

名言いただきました。

安いもんだ…SMILEの取引の永久停止ぐらい…名言が聞けてよかった…。

さてこの名言が出たという事は、これからは忙しくなります。

カイドウさんと百獣海賊団が、ガッツリと原作主人公達と関わるようになりますからね。自然と、我らがバヴァくんも出番が増えますし、難しいプレイングが時に求められるでしょう。

ポーネグリフ関連でルフィ達は必ずワノ国に来ますが、赤鞘もモモの助も死んでますし、原作と違いルフィ達への協力者は激減してます。

まず、当然ですが赤鞘がいません。

モコモ公国のミンク族達も増援に来ません。

そしてワノ国のサムライ達は完全に心折れていて、もはやカイドウに従う奴か、それ以外は心まで奴隷に堕ちた落伍者だけです。

ギフターズの天敵・きびだんごのお玉ちゃん爆誕フラグも、光月スキヤキを黒炭オロチから分捕って百獣海賊団が幽閉・管理する事でへし折っています。

ちなみに、お玉ちゃん自身は、偶然立ち寄ったというていのバヴァ君が、葬られている彼女の両親の墓を発見。数少ない〝黒炭一族の者〟として発見・保護してます。今では、ヤマト坊っちゃんの従者をやってます。

 

 

今頃、ルフィ達はビッグマムとワイワイガヤガヤしてる頃でしょうか。

もうじきやって来るので備えましょう。

麦わら海賊団はバンバンチート使ってきますが、こっちだってチート揃いなのでがんばって対処していけば勝てます。

 

「来ました…!麦わら海賊団です!!まっすぐワノ国に近づいています。…海中を偵察中の魚人兵からも連絡。トラファルガー・ローの潜水艇も同道しているようです」

 

数週間後、偵察兵からスマートタニシに連絡がありました。

麦わら海賊団&ハートの海賊団を海の藻屑にしてやりましょう。イクゾー! デッデッデデデデ!(カーン)デデデデ!

 

「ワノ国の滝を登りきる前に、おれとバヴァが仕留めてこようか?カイドウさん」

 

キングが無難すぎる提案をしてくれました。

おっ、いいじゃんいいじゃん。あそこでサウザンドサニー号を撃墜すれば……たいして戦力削れませんね。

実は能力者より非能力者が多い海賊団でした。麦わら海賊団は。

 

「放っておけ」

 

おっと?行く気になってたのに、カイドウさんからストップがかけられました。

 

「いいのかい?おやじ」

 

「ああ。このワノ国にまで乗り込んでくる()鹿()は久々だ。金色神楽も近ェ……精々派手に出迎えてやろうじゃねぇか!ウォロロロロロロ!!まずは真打ち以下の奴らに歓迎させろ…!麦わらのメンバーなら誰でも良い…討ち取れたなら、飛び六胞への挑戦権をくれてやる!」

 

「やれやれ…カイドウさんの悪い癖だ」

 

「溜息なんかついちまってるが、そう言うキング兄こそ笑ってるじゃねェか」

 

「ふん」

 

大盃片手に上機嫌そうに酔っているカイドウを見て、キングもバヴァも機嫌が良さそうです。

しかし…キングが笑っている?バヴァ君、どこをどう見てキングの表情を見抜いたのでしょう。

…まぁカイドウ、キング、バヴァの3人は付き合い長いですからね。

きっと、目の動きとかでだいたいマスクの下でキングがどんな表情してるのか分かるのでしょう。実際、キングも笑ってるという指摘を否定してませんし。

 

滝壺で麦わらハート同盟を撃退するという楽ちん方法が使えなくなりましたが、錦えもんのようなワノ国の内情をよく知る手引き者がいない分、ルフィ達のワノ国での大暴れは原作程上手くいかないのは明白ですしね。

ここはカイドウさんの言う通り、飛び六胞以上の幹部達はのんびり鬼ヶ島で待ち受けましょうか。勿論、四枚目の大看板である〝蝗害〟のバヴァもお留守番です。

 

「おやじがそう言うなら仕方ねェが…こりゃしばらく暇かな?どうするジャック」

 

「…別にどうもしねェ。いつでも出られるように待機するだけだ」

 

「なら、この鬱憤を晴らすために、少しばかり手合わせでもしねぇか?」

 

「……いいだろう。お前とは、801戦引き分け中だったしな」

 

「802戦だ」

 

「おーおー、若いねェ。んじゃあ、まだ出番はなさそうだし、おれはお汁粉でも食いに戻るとするぜ」

 

「クイーン、程々にしておけよ。それ以上太ったらてめェのケツもてめェで拭けんぞ」

 

「は?余計なお世話なんだよキングのバカが。お前ェは大好きな拷問でも自分にして孤独に時間潰ししてろ」

 

「やれやれ。やることが無い暇なクイーンが羨ましいぜ。おれはカイドウさんから任された仕事が多くてな。とても、呑気にお汁粉なんて食ってられねェよ」

 

「おい!おれにだけ〝お汁粉食ってる暇な野郎〟って言ってるが、ジャックとバヴァはどうなんだよ!?こいつら、堂々と『暇だから喧嘩してくるわ~』って言ってんだぞ!?条件同じだよな!?同じだけ罵れよ!!」

 

「こいつらは、アホで出不精のてめェと違って遠征にもしょっちゅう行ってるからな。鬼ヶ島にいる時ぐらいは羽休めしても構わねェ」

 

「扱いの差がひでぇ!おれだって発明してがんばってんだぞ!てめェの絡繰刀!バヴァの戦闘服に、スカウター!ジャックの特注ショーテル!メアリーズの監視カメラ!全部おれの成果だっつーの!」

 

大看板が全員集まると非常に賑やかです。

悪態をつきあうキングとクイーンも、まさに仲良く喧嘩しな状態で見てて微笑ましいですね。

ちなみに、この場には実質五枚目の大看板と言っても差し支えないヤマト坊っちゃんはいません。

今頃彼女は缶詰部屋でヒーヒー言いながら、ワノ国各郡から上がってきた収支(アガリ)に目を通している頃でしょう。

バオファンや、従者のお玉ちゃんにしっかり監視されてるようです。憐れ。

 

ジャックと鍛錬したり、執務休憩中のヤマトとちょっといちゃいちゃしたりしてると、すぐに時間なんて経過してしまいますね。

倍速いれます。

 

…はい、倍速ストップ。

 

あっという間に2週間が経過しました。

その2週間で、ギフターズやプレジャーズ、新参者のバジル・ホーキンス、ドレークなどからは、麦わら一味にケチョンケチョンにされる散々な報告ばかりが上がってきます。

が、別にカイドウさんはお冠ではないご様子。

 

「ウォロロロロロロ!あのババアのとこで暴れて、逃げおおせただけはあるな!やっぱり三下じゃ相手にならねェか」

 

ですがここでカイドウさんの顔色を変える出来事が。

 

「た、大変です!」

 

「どうした」

 

慌てて駆け込んでくる部下を、クイーンが取り次ぎました。

 

「ビ、ビビビ、ビビビビ…!」

 

「ビビ?…あの、アラバスタの姫か?このおれ様の、あえて痩せないタイプの魅力に気づいて、訪ねて来たとでもいうのか!?」

 

クイーン流の冗談を、キングとジャックとバヴァは白けた目で見ています。

しかしこうして終始味方目線だとクイーンって癒やしキャラというか、ムードメーカーですね。

味方でも弱者だとあっさり冷酷に切り捨てられちゃって怖いですが、実力あって信頼獲得している状態だと、本当に色々便利だし頼れるしいい味出してる味方ですよ、クイーンは。

 

「ビッグマム海賊団です!!!ビ、ビッグマム本人が…!!滝壺に近づいてますぅ!!!」

 

「えーーー!!?」

 

クイーンのエネル顔も美しいまでの予定調和です。

ルフィ達を追って、ビッグマムが突っ込んできました。

 

「おれが行こう、カイドウさん」

 

「任せる。絶対に入国させんじゃねェぞ。全面戦争になっちまう」

 

キングが颯爽と飛び立ちました。

ここでバヴァ君を介入させて、ビッグマムに完全なトドメを刺してもいいのですが、麦わら戦の後を考えると原作通りに四皇同盟はあったほうがいいんですよね。

ビッグマムは、海賊にも仁義ってもんがある、というセリフの通り一度口に出して約束した事は守ってくれます。

なので、同盟相手としては非常に有用です。

ルフィを倒した後は、赤髪海賊団、黒ひげ海賊団、そして海軍と、大戦力の敵が目白押しですからね。特に、本作ラスボス相手にはカイドウとビッグマムで挑んだ方が安定します。

ですので、ここはキングにだけ任せて、原作通りビッグマムにワノ国で暴れてもらいましょう。

放っておけば自然と同盟が成立しますから。

 

 

この辺は殆ど原作通りなのでまた倍速します。

…。

倍速ストップ。

さぁいよいよ金色神楽が開催です。という事は決戦が迫ってきたという事です。

これにはカイドウさんもテンションダダ上がり。

 

「〝白ひげ〟の頂上戦争から2年!!ついに世界中が動き始めた!!!〝七武海〟の撤廃は、何も政府がイカレちまったわけじゃねェ!!〝海軍本部〟の()()()でおれ達を抑え込めるという自信の表れ!だが、のぼせ上がった世界政府を尻目に、おれ達は〝ビッグ・マム海賊団〟と手を結び!!この世で最も強大な力、『古代兵器』を手に入れる!!!」

 

映像電伝虫が、テンション上がりまくりのカイドウさんの大演説を鬼ヶ島中に放送してます。

ビッグマムが大迫力に登場し、その片手にはボロボロになったナミ。

やはり、原作のようにキャロット達などの援護も無かったようですね。かなり手酷くやられて、ゼウスも没収されてピクリとも動きません。

 

「「〝ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)〟を獲りに行くぞ!!!!」」

 

デデドン。

四皇2人による、堂々たるタイトル回収。

んでもって仮初めの協力者だった黒炭オロチが突如ぶった斬られ、将軍家の戦力も正式に百獣海賊団へ加入させちゃいました。

まぁまだオロチは生きているんですが。

でも大丈夫。カイドウさんに、事前にオロチの実の正体を、調査したというていでチクってるので、非能力者であるバヴァ君が、海楼石の釘を両断されたオロチへと打ち込みます。へへ…がっしり根づけよ。

すると、頭をちょんぎられたままのオロチが、藻掻き苦しみだしました。

 

「ぐぁ…あ、あ、がッ!カ、カイドウぅぅ…!き、貴様ァァ…!」

 

「ほォ…本当にまだ生きてやがる。オロチ、てめェにゃまだ後幾つ命が残ってやがるんだ?7つか?6つか?海楼石を打ち込まれちまえば、再生も始まらねェようだな。せっかくの多数の命も無駄でしかねェ。ウォロロロロ!そのまま命を浪費していけ、オロチ!」

 

「う、うぅぅぅ…カ、カン十郎ォ…カン十郎ォォ…!く、黒炭の、お、怨念、をぉぉ、怨念をぉぉぉぉ、と、遂げ、て、く…れ……―――」

 

グッバイ黒炭オロチ。

百獣海賊団は、ドフラミンゴとシーザーを失いましたが、このノウハウを吸収してクイーンがある程度、悪魔の実の事を解析してくれています。

クイーンが、果実をオロチの側に設置しました。これであとはオロチが完全に死んだら、レアの悪魔の実、ヘビヘビの実モデル八岐大蛇が百獣海賊団のものになります。

まぁゲットしても役に立たないんですが。褒美としてねだれば、バヴァ君にならきっとカイドウさんはモデル八岐大蛇をくれるでしょうが、今回のプレイでは非能力者でいくので食べませんし…。百獣海賊団の主要メンバーはもう実を食べちゃってますからね。

やはり非能力者だと海中でも存分に戦えるというのが、非常に旨味が強いんです。

カイドウさんも、その辺を考えて「悪魔の実?…いらねェな」と頑なに実を食べないバヴァを許している部分があると思います。

元ネタのターレス様は、ねっとりと実を食べるのに定評があったのですが、偽ターレスのバヴァ君は食べないというジレンマ。

視聴者の皆さんに、原作再現をお見せしたいのですが、残念ながら諦めてください。

 

そんなわけで、オロチ死亡確認!モデル八岐大蛇ゲット!

既に〝元〟と付く将軍家のサムライ達と御庭番衆も、あっさりとオロチの死を受け容れています。これが大海賊時代の世の習いです。

おっ。

ルフィが乱入してきましたね。

 

「お前ら全員ぶっ飛ばしにきたんだ!!!〝全面戦争〟だ!!!!」

 

うーん、痺れます。

今回は敵ですが、やっぱり原作主人公の啖呵は非常にかっこいいです。

赤鞘達もお玉ちゃんもルフィ側にはいませんが、どうやらルフィはワノ国の人々が受けた仕打ちをこの2週間で見て回って、カイドウへのヘイトを溜めていたみたいですね。気合と怒りは充分のようです。

これに乗じて、トラファルガー・ローや、脱走していたユースタス・キッドも暴れ出しました。

ついでに不死鳥マルコとイゾウも来てます。…?むむ?ネコマムシ達は死んでるのに、一体誰がこんな厄介なやつ連れてきたんだ!

まぁいいです。

この程度の戦力なら、今の百獣海賊団ならすり潰せます。

それはカイドウさん自身がしっかり理解しているようですね。

 

「ウォロロロロ!!聞こえたぞ〝麦わら〟!!やってみろ!!受けて立つぞ!!!世界一の戦力を見せてやる!!!ウォロロロロロロ!!!」

 

圧倒的不利にも関わらず、一切怯むことのないルフィを見て、カイドウさんも実に嬉しそう。

てんやわんやなカオスな中で、そこかしこで戦いが始まりました。

カオスな状況ですが、赤鞘もモモの助も死んでるので、これでも幾らかスッキリした状況ではあるんですよ。原作がカオス過ぎたんや。

時間経過とともに、戦いの場面はさらにスッキリと整理されていってます。

 

「麦わらァ!てめェ如きが、いきなりカイドウさんに挑めると思うな!!大看板を抜けねェのなら、てめェなんざカイドウさんが相手するまでもねェのよ!!」

 

「うわ!?こいつ、マンモスか!!でっけーなァ!?」

 

というわけで、

 

ジャックvsルフィ。

キングvsゾロ。

クイーンvsサンジ。

ブラックマリアvsロビン。

フーズフーvsジンベエ。

ササキvsフランキー。

うるティ&ページワンvsウソップ&チョッパー&ブルック。

アプー&ナンバーズvsドレーク&キラー。

ペロスペロー&ホーキンスvsマルコ&イゾウ。

ビッグマムvsロー&キッド。

 

ナミは既にダウンしてるので、こんな感じの対戦カードになっております。概ね原作を思わせる組み合わせですが、まずはルフィの相手はジャックがするようです。

今はまだ激闘を繰り広げてますが、百獣海賊団側には、裏切ってない真打ち達や、御庭番衆達がちょこちょこと援護してくれているので、どう考えてもルフィ勢力は戦力不足。

そして、ここで面白いバタフライエフェクトが起きてます。確認しましょう。

本来は中立で、五老星から降って湧いてくる突然の指令をこなし続ける健気な社畜達…CP0ですが、今回の流れでは麦わら同盟に肩入れしてます。

こうすることで彼我の戦力差が縮まり、海賊同士の潰し合いが捗ると考えてのことでしょう。

また、黒炭カン十郎にも注意しなくてはいけません。

彼はオロチの忠実な駒であり、黒炭の怨念の塊です。自分自身は空虚で、演じる事でしか生きられない男ですが、最後にオロチが〝役〟を与えていました。

オロチがカイドウに殺された今、彼は百獣海賊団憎しで動く可能性が高いです。

 

なので、ここで我らがバヴァ君と、ヒロイン・ヤマトの出番です。特に対戦相手もおらず、暇してるとか言いっこ無しです。

 

「ヤマト、外は面白い事になってるぜ。一緒にデートとしゃれこまねェか?」

 

「バヴァ!外だって!?で、でも…ぼく、まだ終わってない仕事が……」

 

「構うもんか。おやじには後でおれが一緒に謝ってやる。このパーティーを逃す手はないぜ」

 

まさに歴史に刻まれる大イベントだ、と不敵に笑うバヴァ君に、ヤマト坊っちゃんも思わずメス顔。

囚われのお姫様の手を引いて、共に駆け出す2人。

構図だけ見ればまさにそんな感じですが、実際は2人共バトルジャンキーな暴れん坊。骨の髄まで百獣海賊団です。

走りながらヤマトに事情(どれだけ盛り上がってるか)を説明し、鬼ヶ島中を監視するバオファンと連絡をとりつつ、暗躍するCP0と黒炭カン十郎を仕留めましょう。

 

「バオファン!政府の犬どもと、オロチの残り滓の居場所は分かるか?」

 

『あいよ~~~~~!勿論ですとも!バヴァ様とヤマト坊っちゃんのデートの行き先は~~、ここ!2階へどうぞ~~~~!また、カン十郎は火薬庫に向かっているようで~~~~す。鬼ヶ島を爆破する気ですかね?サイテー!』

 

スカウターに可愛い声で元気な返事が。

ほんと、バオファンは情報面ではチートですね。

メアリーズが使う視界共有やら通信やらは、どうもスカウターにも同じ機能が使われているようでしてね。

というか、時系列的には、多分バヴァのスカウターがメアリーズの視界共有・音声通信etc機器の先行試作型という感じっぽいですね。

 

『バヴァ様!映像、転送します!』

 

「ああ、頼む」

 

スカウターがこんなに心強い道具だとは。見抜けなかった…このリハクの目をもってしても。

スカウターが、仲間達の大体の場所と、メアリーズからの新情報を逐一教えてくれます。

バオファンは、対戦相手がおらず暇してて一人酒と洒落込んでいるカイドウさんにお酌をしつつ、情報提供もしてくれてます。働き者ですね。

戦闘力方面では若干弱い部類のバオファンですが、恐らく気遣いとか事務作業方面で真打ちにまで出世してるんじゃないでしょうか。こっち方面で優秀過ぎる…!

 

「…!〝蝗害〟のバヴァ…!〝百獣を継ぐ者〟ヤマト…!!」

 

びっくりしてるそいつこそ、まさに3人の社畜。ゲルニカ、マハ、ヨセフの3人です。

 

「よォ、狗ども。こんなところでセコセコ何やってんだ?おれも仲間に入れてくれよ」

 

「道すがら、事情は聞いた!クソオヤジはクソだけど、あんなでもぼくの親だ!百獣海賊団に敵対するというなら…倒す!」

 

「大看板を一度に2枚相手、か。我ら3人がかりでも…こいつは――」

 

ゲルニカさんが冷や汗を垂らしています。

やはりヤマトも大看板扱いなんですね。

まぁ実力は間違いなく大看板級ですから妥当でしょう。

散ッ!して逃げようとしましたが、バヴァとヤマトの方が速いです。おまけにタフだし火力あります。つまりCP0の御三方には絶望していただきましょう。

 

「貴様らの上司に、遺言がてら報告しておけ。〝任務は失敗です〟ってな」

 

小細工は無用です。

バヴァに気弾を2発撃たせゲルニカとマハを牽制、直後に突撃して、ヨセフに全力腹パンを食らわせてやります。

 

「はははは!こっちだ、ウスノロめ!!」

 

「!!!!?ご、ふっ…!」

 

おっと、貫通してしまいました。

タフな奴らだらけでなかなか死なないワンピース世界でも、このダメージはさすがに一発で致命傷判定でしょう。

そのままドラゴンボール伝統のコンボ、ダブルスレッジハンマーでフィニッシュです。

 

「ヨセフ!」

 

「余所見をしてていいのかい!?雷鳴八卦!!!」

 

「っ!!!!ぐあああああ!!!?」

 

殺すことに一切の躊躇いがない、百獣ルート調教済みヤマトの一撃です。

マハさんは、頭と胴体が泣き別れて、頭だけがホームランでぶっ飛びました。

 

「…やれやれ、宮仕えの辛いところだ」

 

高速で迫る、殺意マシマシな大看板2人を見て、ゲルニカさんが悲哀たっぷりな溜息を漏らしました。ゲルニカさんのこういう所好き。でも死んでもらいましょう。

 

「…!!!!」

 

バヴァの拳が頭部半分を砕き、ヤマトの金棒が下っ腹をゴッソリ殴り潰しました。

さすがゲルニカさん。

鉄塊のスキルは、先に死んだ2人より上のようです。

ダルマ落としのように、体のパーツがぶっ飛びませんでしたからね。

 

「CP0と言ってもこの程度かい?噂程じゃなかったね」

 

「こいつらは相応の実力者だった。だが、おれとお前が強過ぎたのさ、ヤマト。連携も良かった。やはり相性が良いって事だな」

 

「も、もう…君はこんな時にもそういう事言う!」

 

隙あらばイチャコラ。

ですが今はこれ以上してる場合ではありません。

 

『あの~~~、バヴァ様ー、急いだほうが良いですよ~~!カン十郎がやらかしそうで~~~~す!!』

 

やばいやばい、お次はカン十郎です。

あいつの火前坊で火薬庫を吹き飛ばされたら、「建て直しか…!建造に5年かかったんだぜ…!?ウィ~~~~…」とタチの悪い酔っぱらいの相手をしなくてはならなくなります。

余韻も無く、さっさと火薬庫へGO。

はい、いました。

ぬおおお!?火前坊を描いて、まさに火薬庫に突撃寸前ですと!?

バオファン、ナイス通信でした。ありがとう紙お面ロリ。

 

「カン十郎…今までスパイ、ご苦労だったな。お前のお陰で、随分とサムライ狩りが捗った。そこだけは礼を言っておく」

 

「…!〝蝗害〟…!お、おのれ、百獣海賊団!よくもオロチ様を!我ら黒炭一族の思いを…散々に利用し、最後には塵のように捨てるのか!!!」

 

「光月への復讐はできただろ?本懐を遂げさせてくれたおやじに、貴様は泣いて感謝すべきなのだ」

 

「どの口が言うか!」

 

「フフ…その怒りの顔…それも全部演じているんだろう?名役者じゃないか。赤鞘を裏切り、サムライ達を裏切り、そして主を守れずに朽ち果てる。…それが貴様という役にふさわしい末路だ。ただ使い潰され、薄汚れた黒炭の末路……ハッハッハッハッ!!」

 

「おの、れ…!おのれ!おのれぇぇぇぇ!!!」

 

「所詮、裏切りを重ねた奴らの末路などこんなもの!!死ね!!!」

 

カン十郎は何も好き好んでこんな人生を歩んだわけではありません。黒炭の名のせいで、生まれながらにして追い込まれ、こんな事になった可哀想な男なのですが…バヴァ君にとっちゃ知った事ではないようですね。

バヴァの煽りスキルのお陰で、火前坊がこちらに突っ込んできますが、カン十郎は〝怨念に取り憑かれた黒炭の者〟ならこうする…と演じて煽りに乗ってくれたようにも思えます。生粋の役者ですから。

 

「あの火だるまは、ぼくにまかせろバヴァ!無侍氷牙(ナムジヒョウガ)!!」

 

人獣形態に変身したヤマトが、凍える息で火前坊を相手取ってくれました。

 

「大口真神の力があれば、ここで暴れても問題ねェな。さすがだぜ、ヤマト」

 

「え、えへへ、それ程ではあるかな」

 

隙あらばイチャコラ。

 

「浮世夕立ち絵図!」

 

墨の矢が嵐のようにバヴァに迫ります。そして矢と同時に、カン十郎も跳ねて筆刀「辻死梅」で斬り掛かってきました。

二段構えの攻撃ですが、私の操作スキルの前ではなんのそのです。

 

「遅いな!」

 

「な、なに!?」

 

 

矢が到達する早く、〝覇気〟と〝エレクトロ〟を練り上げたバヴァ君の両手から、気弾が発射。

矢を消滅させ、カン十郎へと迫ります。

 

「ぬぅぅ!!」

 

カン十郎が筆刀で、バヴァ君の気弾を両断しました。

やはり強いですね、カン十郎。

それを見て、ぱんっ!と両手を合わせたバヴァ君。錬金術じゃありませんよ。ターレス様の十八番の発動モーションです。

 

「なら、こいつは斬れるかな?…キルドライバー!!」

 

「お、おおお!?」

 

覇気を漲らせ、大上段から振り下ろされた筆刀ですが、憐れ辻死海はへし折れて、そのままカン十郎にキルドライバーが直撃。

やったぜ。

 

「…が、は……さ、さすがは、大看板…くは、ははは、ははは…」

 

「お役御免の役者が、いつまでも舞台上でしゃしゃるな。…だが、大したもんだったぜ。貴様の名演技には引き込まれた」

 

「…!そ、そう、か…………………ふ、ふふ……その言葉…あの世への手向けとしては……なに、よ…り…………―――」

 

笑いながらカン十郎は死にました。

最後まで立派に演じた名俳優でしたね。

火前坊のほうも、相性抜群の氷属性のヤマト坊っちゃんが終始優勢で、危なげなく処理してくれていました。

そして、CP0とカン十郎をぶっ倒して得た経験値とスキルポイントでうまうまです。

これで鬼ヶ島の危機は去りましたし、メアリーズからスカウターにもたらされる情報でも、各戦線で百獣海賊団がおせおせなのは明らか。

もうほっといて、のんびりスキルツリー吟味して、最後にヤマトとイチャイチャして終了です。ご視聴ありが―――

 

「ガオ!見つけたぜ…〝蝗害〟のバヴァ!!」

 

「ペコムズ…こいつだよ、クラウ都を…モコモ公国を滅ぼして、皆をひどい目にあわせて殺したのは!!」

 

おふぁ!?

ペコムズに…キャロット!?

 

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