この世界のコロニー間での戦争は兵器が高性能化したのに扱える人が少ないため、短期間で戦争が終結する
なのでワルキューレの様に1年以上も抵抗しているのは例外中の例外である
まぁこれが星間戦争になると話が変わってくるが···
RA社の経営陣が物理的にあの世に左遷したことで、ヤマオカへコロニーの受け渡しはスムーズに進んだ
『いやまさか本当にRA社を倒してしまうとは···AJ社の評価を改めなければなりませんな』
「いやいや、今回は作戦が上手くハマり、部下が活躍してくれたお陰ですよ」
『それでは約束通りヤマオカはAJ社から旧RA社のコロニーを接収する代わりに、ガス料金は適正料金の8割を基準レートと致します。後はコロニーの増設も認めましょう』
「ありがたい限りです」
『それでは今後もご贔屓に』
ヤマオカからの通信は終わったが、コロニーを増設する言質を取ることができた
これで大っぴらにコロニーの増設をすることができる
「···完勝でも死者が5名も出てしまったか」
全戦力の5%と言えば聞こえは良いが、ケッセルからしたら5%もである
「まずは戦死者への葬儀をしてやらないとな」
兵器の質のさらなる向上もしなければならない
やることは山積みである
「はぁ、指揮官も楽じゃねぇな」
「ガンガン掘れ! ガンガンだ!」
地下30メートルをズガガガと音を立てて進むのはシールドマシンというトンネル採掘の機械であり、ドリルが無数に付いた円形の刃が回転し、地面を掘り進めていく
1日に5キロもトンネルを掘れる大型機械なのだが、使い捨てかつ高価である
勿論リサイクルできる部分はリサイクルするのだが、それでも半数のパーツは処分しなければならない
「監督、目標地点まで予定通りいけばあと20日ですね」
「あぁ、トンネルに付随して鉄道の敷設もある。このトンネルは鉄道が4本引ける広さがある! 新コロニーとの直通となるから物流が滞る心配は無いだろう」
「ですね」
新コロニー建設も着実に進行しているのであった
·基地 2
·学校 10
·研究所 3
·採掘場 3
·牧場 2
·農地 10
·工場 10
·商業施設 5
·居住区 5
·発電所 75
久しぶりにみた数値が大幅に変化していた
全体的に数値が上がっているが、大半は人員が増えたからだろう
学校は今5校目が開校し、居住区も人が増えれば増えていく
最近の住宅のトレンドは3Dプリンターを使った四角い家であり、そこで血縁者のコミュニティでパーティをすることが流行っているらしい
居住区の拡張に商業施設も拡張している
家電や家具がコロニー内で製造できるようになったことで市民にも行き渡り始め、拡張著しい農地こと食料プラントと自動工場群はヤマオカに輸出する物資や新コロニー建設の材料を吐き出し続けている
発電所もモノポール発電所が2基目が稼働した為に上がっているのだろう
人口も着実に増え続けているし、医学生だったレナという人物が老化防止のナノマシンの量産を軌道に乗せることができたので、仕事に支障が無い範囲でお腹が膨らんでいる人が増えつつある
同時にレナ医師は肉体の改造の研究にも成功し、巨根にするとか複乳にするとか、ケモミミを生やすとかもタトゥーをいれる感覚で流行っており、それに開放主義や快楽主義が混じり合い、青姦が流行るという恐ろしい事になっている···
「コロニーという単位でのコミュニティから血縁者単位のコミュニティへと切り替わりつつあるな」
「どうなのでしょう? 良い傾向とは思え無いけど?」
ヒデミ·ミヤザトが大きくなったお腹を擦りながらそう答える
お腹には青と赤の赤ん坊のタトゥーが無数に入っている
「ヒデミはかれこれ9人目か?」
「ええ、皆学校でスクスクと成長していますよ」
「コロニーよりも家族の方を優先する人も出てくるだろうなって話だ。今までは良くも悪くもコロニー優先だったからな」
「会社としてそれは良いのでしょうか?」
「別にいいだろ? 思想の自由は人類を進歩させるんだぞ。まぁ娯楽としてAV鑑賞が流行るのは少し引いたが」
「あら? 流行らせたのは指揮官ではなくて?」
「アノーだよ」
「あぁ、まぁ彼女なら納得ですが」
「卵子と精子の提供の義務も廃止するか、もうそれをしなくても人口増加は軌道に乗ったし、精子を輸出しなくてもコロニーは回る」
「よろしいので?」
「構わない。我々は次のステップに進むべきだ」
次のステップとは本格的に宇宙へ目指すことである
新設される8つのコロニーと爆発的人口増加が合わされば余剰人材で巨大建造物となるマスドライバー及び、重力下から宇宙空間へと自力で浮上及び航行することのできる宇宙船の開発が必要となる
「できればヤマオカと協力したいが···」
ヤマオカはそれらの技術を自前で揃えている為、上手いこと業務提携できないか考えているが、まずは人工衛星の打ち上げで宇宙に興味があることを示すのと、技術力が着実に向上していることを示す方が良いだろう
「さて、やることは多い、ヒデミ、秘書として頼むぞ」
「はい!」