星間企業の成り上がり   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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学生

 人口問題、農業水問題、医療問題等問題が山積みのAJ社コロニーであるがケッセルはそれを1つ1つ問題の解決策を考えていく

 

 指揮官になってから2ヶ月、遂に睡眠学習装置の量産が始まり、子供達の卒業が繰り上げられ、成人年齢が9歳となる

 

 学校での教育期間が半分になったことで教員に余裕ができたが、その分増えた子供の教育に当てることができる

 

 既に2ヶ月で100人もの子供が成長し、教育が始まっている

 

 ケッセルの子供はこの内の8割であり、皆母親の遺伝子を強く引き継いでいるようだ

 

 今年度卒業予定の子供達で教師に適性がある子は全員教師に就職させて学校のキャパを上げる必要がある

 

 それに子供の数が急激に多くなった事で学校や寮のキャパも逼迫しているため拡張が必要である

 

 

 

 

 

 

 

「ん? 見慣れないウィンドウが増えてる」

 

 ケッセルが朝起きるとウィンドウが増えていた

 

 確認するとコロニーの様子がゲームのようにわかる画面というのが数値から読み取れた

 

 ·基地 1

 ·学校 1

 ·研究所 1

 ·採掘場 1

 ·農地 1

 ·商業施設 1

 ·居住区 1

 

 と書かれていた

 

 数値はレベルらしく、上げる条件等も書かれていた

 

 例えば学校だと教員数を25人にすればレベル2となるらしい

 

 レベルが上がればミッションクリア扱いとなるらしく、それに見合ったアイテムが貰えるらしい

 

 ちなみにこの場には書かれていない建物もあり、工場だったり宇宙港だったりがある

 

 まぁ今ある小規模な工場ではレベル1未満なのだろう

 

 とりあえず直近の目標はこのレベルを上げていけば良いのだろう

 

 あとは財政が破綻しないような運営も鍵だ

 

 レーションのような朝食を取り、秘書3名と共に午前の仕事を片付ける

 

「学校のキャパを増やして人員を確保できたならバランスを見ながら食料の増産と研究所の拡張が必要だろうな」

 

 今の研究開発室は2つのグループで、ギフトとホシノが牽引しているが、2つだけだと色々と都合が悪い

 

 というかコロニーが1つの国で更に企業統治下なので民間企業みたいなのが発生しない、できない

 

 その為研究開発室が文字通り新しい技術の開発や技術の復元ができる唯一の場所である

 

 ギフトが睡眠学習装置を開発したので、次に耐性鶏の遺伝子解析を始めているが、難航するのは必至だろう

 

 ホシノの試作型ロボットが形になりつつあり、苦戦しているが時間はそこまでかかっていない

 

 人型多目的ロボットが本当に正解かわからないが、ゲームでは強力かつ便利なユニットだったのでケッセルはそれに賭けていた

 

 大型と言っても5メートルクラスのロボットであり、人が操縦する以上パワードスーツという方が近いかもしれないが···

 

「指揮官、隣のコロニーのRA社から連絡です」

 

「ん、わかった」

 

 一応取引のあるコロニーにはテレビ通話で顔合わせはしていたが、あちらからこちらにかけてくるのは初である

 

「AJ社社長のケッセルです」

 

『RA社のミクモです。今後について協議があり連絡させてもらいました』

 

「今後とは?」

 

『防衛協定を結びたい。そちらのコロニーには歴戦の猛者達が多く居るため他のコロニーが攻撃をしてきた際の防衛協定だ。近隣コロニーが拡張思考に陥ったらしく、コロニーの攻撃を画策しているとの情報をキャッチしてな』

 

「なるほど、防衛協定ということはこちらが攻められた際にも防衛をするでよろしいかな?」

 

『あぁその通りだ。こちらからも部隊を送る』

 

「まぁいいでしょう。ヤマオカは動くのかな?」

 

『小企業同士の小競り合いにヤマオカは介入してこないだろ。あちらに利益がない』

 

「なるほど」

 

『では後日署名で』

 

「ああ、RA社とは今後も良い付き合いを願いますよ」

 

 通信は切れる他のコロニーで方針の転換があったのか攻撃してくるらしい

 

 あくまで予想でしか無いし、位置情報からしてこちらを攻めてくる確率は低いが0ではない

 

 RA社はうちのコロニーの気化燃料の供給源でもあるので、そこが陥落すると資源生産や生活に影響が出る

 

「ただ今兵器開発リソースをロボット開発に当ててるんだよなぁ」

 

 ケッセルは新たな問題に頭を抱えながら解決策を模索するのだった

 

 

 

 

 

 人工生育され、6歳まで強制的に成長させるのはこのコロニーでは強制であり、残念ながら子育てをする余裕は無い

 

 ただ学校を卒業した我が子を引き取り、一緒に生活するというケースはあるが、それで母性が働くかと言うと微妙であり、約半数は関係が維持できずに解散するケースとなる

 

 上手くいくケースは母と子ではなく年の離れた姉妹のという関係だったり、学校生活で交友があり、その流れで生活を共にするというケースだろう

 

 あと男性は学校生活の幼馴染とくっついて一緒に生活する事が大半であり、極少数というかケッセルともう一人の男性以外は結婚を済ませている

 

 数が少ないからか男性が役職のリーダーになることは珍しい

 

 が成れないわけではなく、ここは能力主義的な面が強い

 

 1日の培養により6歳まで強制的に成長させられた子供達は個性も無い知識だけある真っ白な状態である

 

 某とあるシリーズのシスターズに近い

 

 そこから学校生活で個性と常識を獲得して職業に就くが、地頭や筋力、センスの差がどうしても出てくる

 

 故に適性試験が存在し、適性職に割り振られるのだが···ケッセルはこの試験の強制性を1段階落とした

 

 適性のある職業を3つ提示してそこから教師と相談の上で選んでもらうことにした

 

 こうすればギフトみたいな職業事故が減るだろう

 

 さて、そんな学校に1ヶ月に50人、2ヶ月で100人もの生徒が入学し、1クラス50人に2人担任と副担任が就く形で授業が始まる

 

 本来1クラス15人程度に担任1人を6学年だったが、睡眠学習装置の導入で3年間にまで基礎教育期間が短縮されたためと人数の増加に対応するためにこの様な形になった

 

「それでは皆さんに端末を支給します! 使い方を2時間教えていきますね!」

 

 今日の授業は学習端末の支給であるらしい

 

 父ケッセル、母は外征部隊隊長のマノ・オルトラクと血縁関係を持つアルという黒髪ボブカットの少女も100人の新入生の1人である

 

 端末を先生の指示で操作していき、一通り確認を終えると、ギフトが開発したコミュニケーションツールに全員が登録し、チャットを使って話してみようということになった

 

 ただ登録はしたが、皆何を喋って良いのかわからない為、当たり障りの無い会話が続くが、先生が

 

「では少しでも大人と触れ合ってみましょうか」

 

 と全員別々のURLが添付された

 

「先生、これは?」

 

「皆さんの先輩、卒業した人や学校に居る人達のグループチャットのURLです。先輩達とお話してみましょう」

 

 と言われた

 

 どうやら別のグループと触れる事で色々な意見を知ってもらおうということだろうか

 

 URLをタップしてチャットに入るとこのグループは4人のグループだったみたいだ

 

 グランディス

 ヘルミーネ

 アンジェラ

 レナ

 という人達のグループのようだ

 

1:アル

 始めまして学生のアルです

 皆さんよろしくお願いします

 

2:グランディス

 お! 早速新人が来たな! 

 

3:レナ

 よろしく~

 

4:ヘルミーネ

 よろしく! 

 

5:アンジェラ

 よろしく···とこれだけだと無愛想だな。アンジェラだ。基地でケッセル指揮官の運転手と事務仕事をしている

 

6:レナ

 レナだよ! 

 指揮官から医者が居ないからって今再学習をしているちょっと特殊な立場だね

 まぁ大人だけどアルちゃんと同じ学生と思っていいよ! 

 あ、この場合医学生っていうのかな? 

 

7:ヘルミーネ

 ヘルミーネだ。資源輸出班の運転手をしている

 自慢は今まで外敵の攻撃で輸送車を壊された事が無い事! よろしく

 

8:グランディス

 俺もヘルミーネと同じ資源輸出班だが、護衛戦車で警護を担当してる

 

9:グランディス

 アルの他にあと2名このグループに学生が来るはずだが

 

10:イブキ

 始めましてイブキです

 

11:サクラ

 始めましてサクラです

 

12:レナ

 お、来たね! 新人さん

 

13:アンジェラ

 アル、イブキ、サクラだな。よろしく

 

14:ヘルミーネ

 多分産まれたばかりで何を話せば良いかわからないと思うが疑問に思ったらどんどん質問してくれ。私達もこれとテレビくらいしか娯楽が無いからな

 

15:レナ

 端末に『歴史資料集』ってアプリインストールしておきな

 宇宙連邦政府があった時代のドラマとか番組の録画の一部を見ることができるから刺激になるよ

 

16:アル

 ありがとうございますレナさん

 

17:レナ

 あ、同じグループだから敬語禁止ね

 

18:サクラ

 でも知識では歳上にはその方がトラブルが少ないと

 

19:ヘルミーネ

 あー、刷り込みの知識を全部鵜呑みにしてはいけないよ

 それだけだと全く味の無い人間になっちゃうからね

 

20:イブキ

 なるほど

 

21:レナ

 そうだなぁ···学生に教えるのだと夢を教えるほうが良いのかな

 

22:グランディス

 あ、夢か、それ良いな

 

23:アンジェラ

 うん、夢は大切だな

 

24:ヘルミーネ

 夢か、3人はまだわからないと思うけど職業は色々な種類があるけどお給料が違うんだよ

 

25:レナ

 お給料が高いお仕事は危険性が高いか責任が重いかのどっちかなんだ

 

26:グランディス

 だから卒業時の適性試験を上手く受ける必要があるんだ

 

27:アンジェラ

 ここに居るのレナがそのテストの裏技を知っていてな

 お陰で何で私達が今の職業に就けているか納得している部分が大きい

 

28:レナ

 金と頭は使いようだよ

 

29:ヘルミーネ

 悪い奴、まぁお陰で貿易に従事している私達も美味しい思いができているが

 

30:アル

 どんなことですか? 

 

31:ヘルミーネ

 例えば資源輸出だとAJ以外のコロニーにも行くのよ、そこでしか食べられなかったり、特産品として売り出している物を購入して、AJコロニーの仲間内で売買するとするでしょ

 その逆もすることでお給料以外の収入を得れるんだよね

 

32:グランディス

 俺とヘルミーネは資源輸出班で専用の車両を持っているからな

 個人的な改良は許可されているから、例えば戦車や輸送車には長旅様に兵士が生活できるスペースがあるんだが、そこに道具入れを増設したりして個人的な交易品を持ち込むと···って話だ

 

33:アル

 それは大丈夫なのですか? 

 

34:アンジェラ

 問題ない

 業務外での行動だし、業務はしっかりしているからな

 

35:レナ

 金があると色々有利だよ~

 大きな家に住めるし、自身の子供を優先して増やせる権利を買えたりするし、美味しいものを食べられるし···私みたいにさらなる上位職業に就ける可能性も上がるし

 

36:イブキ

 上位職? 

 

37:アンジェラ

 技能を持っていないと就けない様な職業だな。医者や研究者、室長とか隊長とか言われる人もそれに当たったりする

 

38:サクラ

 なるほど

 

39:レナ

 コロニーを良くするのは当たり前だけど当たり前以上の事をすれば評価されるんだよ

 評価されれば指揮官と関わりを持てるかもしれないからね

 

40:グランディス

 まぁ大人の悪知恵を教えるけど、まずは勉強をしっかりやったほうがいいぞ

 成績が悪いと肉体労働しかやらせてもらえないからな

 

41:アル

 気をつけます

 

42:イブキ

 はい! 

 

43:サクラ

 なるほど

 

44:アル

 あと寮生活でも休みの日は外出できるからお姉さん達と遊ぼうか

 色々教えてあげるよ

 

45:イブキ

 ありがとうございます

 

46:ヘルミーネ

 なら私は秘蔵のコーヒーをご馳走しよう! 

 淹れ方に工夫があるんだ

 

47:アンジェラ

 始まったヘルミーネのコーヒーの話

 

48:レナ

 聞き流して良いからね〜

  

 




目標今日は魂の1日3話投稿

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