財団調査隊   作:茶漬四郎

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エピローグ:出口のない一本道 SCP-2503

 貴道氏の行方は掴めないままこの事案は強制的に幕を閉じた。

成果はストーカーの顔が割れたことと、ガレージの解体がダイナミックに行われたことくらいである。

志村はどっかりと椅子に座り、後輩たちを慰めているアリスを眺めている。

フブキとみこの2人は意気消沈していた。彼女たちは残された妻子の行く末を心配しており、自分たちの行動が正しかったのか問うようにアリスに話しかける。

心身ともに疲労しているのか、みこはいつもより落ち込んでいた。そんな彼女を見てアリスは諭すように話しかける。

「深く考えすぎちゃダメよ。上が終わったっていうんだから、彼らの判断で私たちは振り切れるチャンスがもらえるの。」

むう、と机にふっした状態で目だけを上げる。

相方のフブキはまだ余裕があるらしく、みこに比べて立ち直っていた。

「みこさん聞きましたよ。伊東に押し倒されたんだって?」

この発言に1番驚いたのはアリスだった。

「意外、あいつ年上のお姉さん系が好きだと思ってたのに。」

「ちげーよ。押し潰されたんだよ。35Pがペシャンコになったんだかんね。」

ロマンスなど微塵もないことは分かっていたが、みこのこの発言で確定した。ならば、と少し落ち着いてアリスが続ける。

「式神に労災は降りないわよ。」

フブキは変わらずニヤニヤとしていた。

 

 新人の2人は志村の指示で上長室へ行くように言われた。

立派な個室だが、貴道氏の書斎よりはちゃちい。ようやく自分たちの上司に挨拶をすることができるのだ。一体どんな人物であるのか、2人は固唾を飲み込みドアをノックした。

するとドアの向こうから「どうぞ」と聞き覚えのある声がした。

室内に入ると吊り目でとんがり頭のストーカー男が細い目でこちらを招き入れている。

「よお、お前ら。俺が上長の日原だ。改めてよろしくな。本当はストーカーなんてやったことないんだぜ?」

日原はパタンといかがわしい成人雑誌と閉じてそれをデスクに置いた。

 

 ガレージの爆発についての報告書にはその原因らしき事柄が記されている。

やはり電気自動車のバッテリーからの発火が原因だった。その際に一名の死者が確認されている。

オレンジ色の服装と、カメラ、GSP装置などが周辺から見つかっており、ついでに身元も判明した。

しかしおかしな事に身元の確認された人物は生存していることが判明している。歯形が一致していたため同一人物である可能性は高いがそうなれば同じ世界に同じ人物が2人いる事になる。当人の協力を得て今後は指紋やDNA鑑定を行い、さらなる調査を実施する予定だ。

報告書はここで終わるが志村はふと最後の一文に注目した。

「志村班及びその上長の協力に感謝する。」

これはどういう意味だろうか。あの人はまた1人で何かを追っていたのであろうか。

 




次回はミレニアム

その後は何がいいかな
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