無関心な主人
調査局には独自のモットーが存在する。
それは「注意.注目.自問自答」の三原則だ。新人であるさくらみこ、白上フブキと伊東の三人は本部研修にて嫌という程このことを叩き込まれる。
みことフブキの2人は辺里貴道氏の自宅へときていた。公共交通機関の不自由な小高い坂の上に建つ一戸建てに、新人コンビは膝を痛めながら行くしかなかった。
なぜ建築関係の人間は辺鄙な場所に自宅を構えるのか。
弱音を吐いたが、出迎えてくれた夫人の出してくれたミルクティーを一気に飲み干すと、過去の苦労も消え去った。
居間では貴道氏と夫人の2人と対面する形で席に着き、今回のストーカー被害についての話を話し始めた。
「最近つけられているようで、視線を感じるんです。」夫人は不安げに口を開いた。
日常において、些細な不安が第三者によって引き起こされているという不安を誰かに相談したい様子だ。
みこが室内を見渡すと本棚に「ストーカー殺人事件 警察の不祥事」とタイトルのある本があるのを見つけてしまった。
彼女は、なーほね、と考える。もしかしたら夫人は過敏に反応してしまっているだけかもしれない。そう頭の中で計算する。そして早速三原則を実施していることに小さな胸を張った。
しかし夫人の不安そうな様子をよそに、夫である貴道氏は興味がないのか心ここに在らずといった具合だ。
「私は気のせいだと思うんですがね。」この言葉には感情が感じ取れない。
夫人は困ったような顔をしてた貴道氏を見た。彼女の目は笑っていなかった。
「あなたは最近町内の集まりにも来ないからわからないんでしょうけど、不審者だって結構出てきているんですからね!」
少し興奮したような声に氏は大きく息を吸い込み立ち上がった。
「あとはまかせます。私は忙しいので失礼しますね。あとは家内から聴いてください。」そう言い終えると彼は部屋から出ていってしまった。
しばらく気まずい沈黙が流れ、夫人はボソリと「どうせまたガレージでしょ。」と呟いた。
フブキはすかさず聞き返す。
「ガレージ?お仕事ですか?」
「いいえ、違います。主人が改装したガレージです。不備があったとかなんとか、毎日ガチャガチャやっているんですよ。」
フブキの耳がぴくりと動く。奥さんのとこをそっちのけでやるほどのことなのだろうか。
「ご主人が1人でやったんですか?」
夫人は力なく「ええ。」と答えた。
「前はあんなんじゃなかったのに…。町内のボランティアを辞めてまで…人が変わったみたいですよ。」
フブキは隣を向き、はーんと口を開けるみこと顔を合わせる。
「みこ、旦那さんに話聞いてきます。」
すっと彼女は立ち上がり貴道氏の後を追うように居間のドアへと歩き出した。背中に背負ったリュックから顔を出す35Pが室内唯一の癒し要素であった。
その頃「マンダリン」ではアリスがただ1人頭を悩ませていた
掃除していた時に偶然発見してしまった成人雑誌を見て見ぬ振りしようか、思春期の母親よろしく考えを巡らせていたのだ。それと同時にこれが誰のものか。男性職員は複数いる。
志村は年下好きであり、伊東は年上好きなのだ。
「でも流石に人妻熟女モノは違うでしょ…どんなストライクゾーンしてんのよ。」
彼女は幼馴染の性癖を信じていたかったのだ。
みこち、誕生日おめでとう…
キュンキュンみこきゅん良かったで…