【2巻発売中!】スレ主がダンジョンアタックする話   作:ゲスト047562

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第104話 続・黄昏樹海表層

「マナドローン様、こちら安全でございます」

 

“うむ”

“くるしゅうない”

“主人が道具に使われてるwww”

“立場逆転してて草”

 

「馬鹿め。このお方をどなたと心得る。俺が100万以上のお金を使った、DAGが誇る超優秀なマナドローン様であるぞ。もし壊れたら俺は泣く」

 

群がってきたモンスター共を薙ぎ払い、マナドローンの安全を確保する。

けど、うーん……流石に進行が遅い。マナドローンに配慮している為、スキルの検証も出来てないし。

 

「ぶっちゃけて良いですか?このダンジョン、配信に向いてないです」

 

“さっき言ったぞ”

“当たり前なんだよなぁ”

“狭い、暗い、敵が隠れてるの三拍子だしな”

“↑拍子…?”

“もっと韻を踏んでもろて”

“もっと豪快に行こうぜ”

“マッピングしながらダラダラ配信すんのは観ててつまんないっすね”

“本気で良いぞ”

“吸魔の墓みたいにしてみ?”

“スレ民はお前のお馬鹿な攻略を期待してるぜ”

 

「馬鹿な攻略なんてした覚えは無いですけど、分かりました!思いっきり体を動かそうと思います」

 

分かってはいたけど、こういうチマチマした作業みたいなダンジョンアタックは苦手だな。俺は俺らしく、この鬱陶しいダンジョンを攻略しよう。

最近は勉強ばかりしていた事もあって、身体も鈍ってる感じがする。そのフラストレーションを発散する良い機会だ。

 

「よっ……」

 

まずは軽く、木に指を突き立ててめり込ませる。そして……。

 

「そろそろ邪魔だと思ってたんだよ。お前等が隠れ蓑にしてるこの大量の木」

 

メキッメギ…!!僅かな振動と共に、葉が何枚か落ちてくる。

 

“あっ(察し”

“オイオイオイ”

“死んだわモンスター”

“もうやる事分かって大爆笑”

 

メリメリ”ッ…!めり込んだ指の周りにヒビが走り、段々木が浮き上がる。

 

「どうせ他の人には区別付かないんだから、纏めて壊しても良いって事だよな。すぐ再生するんだし」

 

“ゴリラの真骨頂キターーーーーー!!!ww”

“超理論出たわね”

“いけいけ!!ww”

“思った以上にパワープレイに走ってて草”

 

ゴボォッッ!!と、木を丸々一本ぶっこ抜き、肩に担ぐ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆、丸太は持ったな!!行くぞォ!!」

 

“うおおおおおおおおおおお”

“丸太の時間じゃあああああああwww”

“これはキングコングですわwww”

“お前ゴリラ否定出来ねえよwww”

“丸太の定義は皮を剥いだ材木の事。これはまだ葉も皮も残ってるから丸太ではない。やり直し”

“丸太ガチ勢おって更に草”

 

 

 

 

 

 

 

 

「丸太大砲おおおおおおおおおおお!!」

 

木の根を前方に向けて、全力でぶん投げた。突風が吹き荒れ、凄まじい破壊音が響く。

 

“ファーーーーーwww”

“おいいいいいまた画面があああああああああ”

“いや投げるんかい!!ww”

“音えぐ”

“アカンてwww”

“環境破壊は気持ちいいZOY!!”

“こ、これが伝説の丸太パイル!?”

 

「はっ、良い景色だ」

 

目の前には、木々が消え去り見通しの良くなった『道』。地面が削れて剥き出しになっていることで、緑と茶色のコントラストがよく映える。

モンスターも巻き込めたようで、素材もチラホラと見えるな。

 

「次弾装填!」

 

“確認ヨシ!”

“てぇい!!”

“山賊かな?”

“蛮族だってもっと大人しいぞ”

“※軽々持ってますが普通持てません”

“何でこいつバーサーカーのジョブじゃないんだ…”

“ジョブ制度は持ってるスキルで決まるからね。仕方ないね”

 

「突撃いいいいいいい!!」

 

木を横向きに構えて突撃する。気分はまるでショベルカー。

とはいえ所詮は木。丸太大砲は、殆ど衝撃波で周囲を消し飛ばしただけである。普通に木々にぶつけても、あっという間に折れて使い物にならなくなるだけ……。

 

「極光星鎧!」

 

と思ったら大間違いだ。

オレンジのオーラが全身を巡り、丸太に伝わっていく。

魔猪の塔と、吸魔の墓で得た知識。『纏魔気鱗』や『極光星鎧』を纏った武器は、あのイレギュラーさんの牙ですら容易に貫いた。つまり、これらのスキルで丸太を強化すれば一瞬で強力な武器に早変わりするということだ。

 

その証拠に、俺が力を込めて突進して他の木々にぶつかっても、丸太は砕けなくなっている。勢いをそのままに、地面を更に削り、木々を抉り、道なき道に新たに道を作っていく。

 

「ははははは!!」

 

“草”

“パッパラッパッパパラッパー”

“どけどけーい邪魔だー邪魔だーwww”

“何でOW使わないんですか???”

“その方が面白いだろ”

“スイッチが楽しそうならOKです”

“winner:実は彼のやり方は正攻法の一つ。以前は、強力なマジックスキルで一帯を更地にし、奥へ進むという火力一辺倒の攻略法が存在していた。しかし、そういった火力を持つダンジョンアタッカーは大抵が三つ星以上の為、この攻略法を行える者はいない”

“嘘だろ先輩!?”

“こんなのが正答の一つ…?”

“さ、サンキュー先輩?”

“えぇ……(困惑”

 

()()()()()()の森の中から、モンスターが顔を出し始める。

まあこれだけ大騒ぎしてるんだ。()()()()()()スキルを持ってるし、敵がどんどん俺に向かって来ているようだ。

 

「そこでぇ!飛刃っ!!」

 

丸太を大きく振り、オレンジ色の巨大な刃が飛んでいく。

光波は目の前に立ち塞がる障害を全て消し飛ばし、残ったのは俺の腰より低い位置にある切り株だけとなった。

 

「………ん?」

 

“ふぁーーーーーwww”

“技術を超えた圧倒的な力、それがパワーだ”

“これは魔王ですわwww”

“力こそパワー!”

“素晴らしきお力でございます魔王様”

“どこまでもお供いたします魔王様”

“魔王様!素材を忘れるなよ!”

 

「だから魔王言うな」

 

というか最後の奴、様付けしてる癖にタメ口じゃねえか。敬う気ゼロだろ。

自分で放った飛刃に違和感を感じたものの、スレ民の魔王発言で何に違和感を覚えたのか忘れてしまった。

 

「まあ良いや。このままボスモンスターまで突っ切っていきましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「迷っちゃいましたね」

 

“何やってんだお前ェ!!!!”

“正攻法で迷ってんじゃねえ!!”

“うせやんwww”

“これが即オチ2コマですかwww”

“ざーこ♡ざーこ♡頭よわよわ〜♡”

“冷静に迷っちゃったとか言ってる場合かwww”

“【速報】スイッチ、ダンジョン内で迷子になる”

“大丈夫?迷子センターに電話する?”

“私が迎えに行く”

“winner:あ?”

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