ヒロアカ世界に転生したテリー(DQ)の話   作:電柱ヘッドバッド

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入学~USJ編
I,テリーのワンダーワールドと個性


 俺は、勇者と共に魔王デスタムーアを倒した。そしてその後、俺はダークドレアムと決闘し、敗北した。

 

「ここは…」

 

 気が付けば俺は真っ白な空間にいた。だがここにずっと居たような安心感もある。

 

「気が付きましたか、テリー」

「…あんたは誰だ?」

「私は精霊ルビス。この世界を見守る者です」

 

 所謂神という存在か。勇者達から名前を聞いたこともある。

 

「それでここはどこだ」

「貴方はこれから違う世界に生まれ、多くの困難に苛まれるでしょう。」

「違う世界? どういうことだ」

「それを説明している時間はありません。ですがテリー、貴方は特別な存在です。どうか自分を強く持って…」

 

 神がそう言った後、この空間は光だして俺は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺がこの世界に生まれ、早15年。15年間で気づいたことが幾つもある。

 

 まずこの世界は魔物がおらず、エルフや魔族もいない。そして科学技術が大きく発展し、文化的な生活を送っている国が多い。後何を言っても個性という超能力があることだろう。

 個性ではエルフや魔物のような所謂異形型と言われるものもあり、千差万別だ。

 

 そんな中俺の個性は【モンスターマスター】と【バトルマスター】。4歳の頃に個性が発現し、思い出した。前の世界で俺が幼い頃、モンスターマスターとして多くの魔物を率いていたことを。

 【モンスターマスター】は俺が元居た世界の魔物を呼び出せる、突然変異の個性だ。だが命令するにはスカウトをしないといけない。スカウトをしなければ魔物は言うことを聞かず、暴れまわるためその魔物を呼び出した俺に責任が回ってくる。

 【バトルマスター】はそのままだ。剣や斧、物理面で戦うこと全般を超強化、それと慣れ親しんだ武器を取り出すことができる。

 

 

「剣様、ご夕飯が出来上がりました」

「ああ、すぐ行く」

 

 俺は足早にダイニングに向かう。歩いて5分はかかるから面倒だ。

 

「母さん、今日のご飯は?」

「今日はトンカツですよ。やっぱり試験の前の日はトンカツを食べないと」

 

 母はミレーユ姉さんと容姿だけでなく、性格もとても似ている。そして名前も美鈴と言い、なんだかミレーユ姉さんの生き写しと言っても過言じゃないレベルだ。

 俺はこの世界で蒼閃(そうせん)(つるぎ)という名前だ。俺が以前蒼い閃光と呼ばれていたことを思い出す。

 

 試験というのは、雄英高校ヒーロー科の入試のことだ。特別ヒーローになりたいわけではないが、力をつけるには一番だと言えるだろう。

 

「それで剣、今日はどんな子をスカウトしたのかしら?」

「ああ、今日はブラックドラゴンをスカウトしたよ」

「あら、ドラゴン? 怪我しなかった?」

「大丈夫だよ。みんなもいるし、それに俺が強いのは知ってるだろ?」

 

 俺はこの世界でも剣を使っている。以前使っていたメタルキングの剣を取り出せば、相当な威力はでるがとても人に向けられるものじゃない。斬ろうものなら真っ二つになる。

 俺は戦士。たとえバトルマスターという個性があったとしても、俺は戦士だ。

 

「これでスカウトした子は何体だったかしら?」

「47体。でもまだまだだ」

 

 47体仲間がいると言っても、全員を一気に呼び出せるわけではない。基本4体と限定されているし、大きい魔物を呼び出すと3体になったりもする。

 俺はまだまだ強くなれる。この新しい力があれば。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 2月26日、雄英高校ヒーロー科一般入試当日。今は校門前にいる。

 今思えばこの15年間、あっという間だった。スカウトして、剣術の練習。スカウトして剣術の練習。そんなことをずっと繰り返していた。

 

「ねぇあの人かっこよくない?」

「わかるー! クール系だよね!」

 

 なんて声も聞こえてくるが、俺はそんなことに現を抜かしている場合じゃない。声を無視し、颯爽と進んで行く。そして無事筆記試験を終えた。

 

『今日は俺のライブにようこそー! エヴィバディセイヘイ!』

 

 プロヒーローのプレゼントマイクか。個性は確か【ヴォイス】だったはずだ。音系統の攻撃は防ぎづらく、特に聴覚に優れた魔物はかなりダメージを負ってしまうだろう。

 

 その後プレゼントマイクは試験の説明を行っていたが、場は冷え冷えだった。マヒャドでも使ったのか?

 

『俺からは以上だ! 最後にリスナーへ我が校の校訓をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン・ボナパルトは言った! “真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者”と! “Plus Ultra”! それでは皆、良い受難を!』

 

 Plus Ultra…か。フッ、悪くないな。

 

 そして試験会場に移動する。この扉の向こうは作られた街があり、仮想(ヴィラン)の機械がうようよいる。1P、2P、3Pと0Pの仮想(ヴィラン)がいるらしいが、0Pになんの仕掛けもないとは思えない。

 

『ハイ、スタートー!』

「行くぞ! メイジキメラ、黒飛竜!」

 

 俺は合図があった瞬間に2体の魔物を呼び出し、メタルキングの剣を取り出す。メイジキメラというのは禿鷹のような頭と翼に、蛇のような足の無い胴体を持つモンスターで、ただのキメラより呪文に特化しているという個体だ。そして黒飛竜、こいつはワイバーンのように腕の代わりに大きな翼を持つ二足歩行の竜。だが何を言っても特筆すべきはそのサイズだ。こいつがいると後1体しか呼び出せない。

 

 そして俺はメイジキメラに乗り、空中から仮想(ヴィラン)を探す。

 

「あれか…」

 

 メイジキメラから飛び降り、俺は空中で剣を抜く。

 

「しっぷうづき!」

 

 剣に全体重を乗せ、空中から仮想(ヴィラン)に向かってしっぷうづきを繰り出す。仮想(ヴィラン)は一撃で行動不能になり、剣を抜くと爆発した。

 

「フン、なんてことないな」

 

 俺はその後も、剣技で仮想(ヴィラン)を破壊していく。どうやらメイジキメラや黒飛竜もそれぞれ好きに仮想(ヴィラン)を倒していってるようだ。2体とも知性がしっかりしている魔物を選んでよかったな。なんて思っていたその時。

 

――ゴゴゴゴゴゴ

 

 恐らくプレゼントマイクが言っていた0Pの仮想(ヴィラン)だ。あれほど大きいと倒すために使う技もそれなりになる。相手する理由はないな。

 

「ヤバッ!?」

 

 聞こえてくるそんな女子の声。どうやら地面の亀裂に足が挟まってしまっているみたいだ。っていうかあの亀裂、俺が仮想(ヴィラン)を倒す際にできたものじゃないか?

 理解した瞬間、俺は既に動いていた。

 

「おい、動けそうか?」

「誰だか知んないけど多分無理そう…!」

「わかった、ちょっと待ってろ」

「えっちょっと! あのでかいの倒すつもり!?」

 

 女子は少し不安そうにしている。だが安心させてやれる証拠がないのでさっさと倒すとしよう。

 

「心配するな。来いっ!メイジキメラ!」

 

 そう叫ぶとどこからともなく飛んでくるメイジキメラに乗り、一気に上昇する。

 そして0P仮想(ヴィラン)よりも上に到達した時、俺は飛び降り、心の中でこう叫ぶ。

 

――――――かいしんのいちげき!

まじんぎり!

 

 上部半分が真っ二つに割れた0P仮想(ヴィラン)は大きく音を立てて壊れていく。そんな0P仮想(ヴィラン)の足元にいるさっきの亀裂に挟まった女子を助け出す。

 

「大丈夫か?」

「うん、足怪我しちゃったけど特別ヤバそうでもない感じ。あんためちゃくちゃ強い(ロック)じゃん。っていうかこれお姫様抱っこってやつ…?///

 

 この女子は耳たぶがイヤホンジャックになっている。索敵で使える個性か?

 

「少し待て…メイジキメラ、こいつにホイミを」

 

 するとメイジキメラが鳴き、ホイミを使う。

 

「すごい…! この鳥? みたいのがあんたの個性?」

「まぁ個性の一部だ。あそこで暴れてる竜も俺の個性だしな」

「マジですごいやつじゃん…」

 

 そんな会話をした後、安全な場所に下ろした直後に試験は終わった。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「実技総合成績がでました」

 

 前方の大画面に受験生の名前と成績が上位からズラリと並ぶ。それを見た教師陣から感嘆の声が複数上がった。目立つのは爆豪勝己、そして緑谷出久の成績である。

 

「救助ポイント0点で2位とはなあ!」

「後半、他が鈍っていく中、派手な個性で敵を寄せ付け迎撃し続けた。タフネスの賜物だ」

「対照的に(ヴィラン)ポイント0点で8位」

「アレに立ち向かったのは過去にも居たけど…ブッ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」

「思わず、YEAH!って言っちゃったからなー」

 

 "それ"に敢えて触れないかのように話す教師陣。"それ"を話に出してしまったら話の腰を折ってしまうと全員が理解しているからだ。

 "それ"の正体、それは――――

 

「蒼閃 剣――――――(ヴィラン)ポイント105点。救助ポイント60点。合計165点…なんだこれは……」

 

 "それ"を初めて話に出したのはアングラ系ヒーロー、イレイザーヘッド。その異常と言わざるを得ない点数に、言葉が出てこないようだ。

 

「彼の個性はとてもすばらしい。だが彼の特筆すべきところはこれだ。彼の個性欄には【モンスターマスター】と【バトルマスター】だと書いてある。この2つの個性、どちらもとても危険なモノだ。その2つを使いこなし周囲まで気に掛けるほどの余裕がある彼の戦闘センスはずば抜けている」

 

 骸骨のような見た目の教員、オールマイトが映し出したのは0P仮想(ヴィラン)を一撃で破壊した蒼閃の剣技の映像。これを見てこの場の全員は自分よりも強いんじゃないかと思った。

 

「まぁ、個性で攻撃することに関して異常に慣れていることは後で聞くとして、余りある優秀さです。マイクの唐突な開始宣言にも対応し、即座に個性を発動。しかも戦闘用の図体のでかい1体と自身が乗るための空を飛べる1体、これ以上ない選出でしょう。その後も全員バラバラで仮想(ヴィラン)を破壊し続け、傷を負った受験生を呼び出した魔物の魔法で回復もさせている。プロどころか、トッププロ並みの適正があると思いますよ」

「イレイザー、オマエそんなに喋るタイプだったかぁ?」

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

剣side

 

 

 入試には無事合格しており、今日は中学校の卒業式だ。母さんも仕事で来れないらしいし、はっきり言って興味がない。

 

「いやぁ~、にしても本当にうちから雄英ヒーロー科の合格者が2人もでるとはなぁ~」

「あはは…」

 

 なぜこの教師が自慢げにしているんだ.....。そう思うのはもう1人の合格者、拳藤一佳も同じなようだ。

 その後、教師から解放された後に同級生に拳藤はもみくちゃにされていたが俺はさっさと帰ろうとする。

 

「蒼閃! 少しだけ話そうよ」

 

 いつの間にか同級生の波から抜け出していたようで、拳藤は俺を呼び止める。

 

「…なんだ? 話なら雄英でもできると思うが」

「確かにそれはそうだけど、今話したいんだ!」

「そうか」

 

 俺は近くの壁に寄りかかり話を聞く。

 

「私、蒼閃を勝手にヤなやつだと思ってた。ごめん!」

 

 急になんなんだ、こいつは。

 

「どういうことだ? 突拍子がなさ過ぎてよくわからないぞ」

「えっと、家も裕福で、個性も2つあって、しかもどっちも強個性だろ? だからそれを妬んで勝手にヤなやつだと思ってたんだ!」

「俺が嫌なやつじゃないなんてわからないじゃないか。どうしてそう思うんだ?」

「実は私、蒼閃と試験会場が同じで、最後に女子を助けてたのを見たんだ。そこで私が勝手にヤなやつだって決めつけてただけだって気づいたんだ」

 

 どこまでも馬鹿正直だな。だがまぁ、そういうのは嫌いじゃないな。

 

「そういうことか。わかった、謝罪を受け入れる。これからはヒーローを目指し合う仲間でありライバルだ。いいな?」

「…! うん! よろしくな剣!」

「それじゃあな、一佳」

 

 そう言って俺と一佳は別れた。

 

 

 

 もうすぐ始まるんだ。俺の強くなるためのヒーローアカデミアが。




口田くん不在の理由はモンスターマスターと生き物ボイス云々が面倒だったからです。ごめんね口田くん。
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