ヒロアカ世界に転生したテリー(DQ)の話 作:電柱ヘッドバッド
めちゃくちゃ嬉しいので他の方も気が向いたらください!
「よし、粗方片付いたな。相澤の方は…っ!?」
俺がドランゴ達と共に大勢の
「…クソッ! 俺は、また…!!」
「ギルルル…ン。私も共に…戦う…」
「! …ああ、ありがとうドランゴ」
俺はドランゴに感謝を述べた後、グレイトドラゴンとアトラスの呼び出しを解除し、スライムベホマズンとヘルコンドルを呼び出す。
この二体は範囲全回復の魔法―ベホマズンが使える上に、ヘルコンドルはバシルーラと言う対象をどこかにワープさせる魔法が使える。最悪相澤やみんなを飛ばせば何が来ても大丈夫だろう。
「ドランゴ! そいつに攻撃しろ!」
「ギルル…!!」
ドランゴが大男に斧を振り下ろすと、その大男はドランゴの斧を受け止めた。それに対して手だらけ男がショック吸収がどうとか複数個性がどうとか言っていたが良く聞こえなかった。
俺はメタルキングの剣を取り出し、大男が放した相澤を抱え少し下がった。
「大丈夫…ではなさそうだな」
「ああ…あの大男、かなりの怪力だ。しかも個性を消してもあの力、つまり地の身体能力があれってことだ…」
俺は驚きながらも、スライムベホマズンにベホマズンを唱えさせる。すると相澤の傷は見る見るうちに治っていき、あれだけ曲がっていた腕も元通りになった。
「これは…!?」
「完全回復の魔法だ。何十回も使えるわけではないが、命があるなら数回程度で全回復する」
「なるほど、つまり俺と蒼閃で時間は稼げるってことか…」
「いや、相澤はもう休んでいたほうがいい。と言うか手だらけ男の個性が個性だ。少し離れた場所から個性を消すことに集中してくれ」
そう言うと相澤はかなり渋った顔をしている。俺の言っていることは正論だが、大人としての義務というものが邪魔をしているのだろう。
「…フッ、安心しな相澤。近接で俺はお前に負けないぜ」
「…そうか、ならこれだけは約束しろ。"何があっても死ぬな"」
その言葉に俺は頷き、ドランゴの元に行く。
「ドランゴ、どうだ?」
「ギルルル…ン。この黒い男、なんかヘンだ」
「変?」
俺がそう聞き返すと、ドランゴは続けてこう言った。
「人が…ツギハギになってる感じ」
「ツギ…ハギ……?」
その言葉を聞いてハッとする。相澤の個性で消えない怪力、複数個性、異様な見た目。全ての点が線で結ばれたような感覚になる。
「もしかして…改造された人間なのか…?」
悍ましい。この手だらけがこれを計画し、人間を改造したのか…?
なんて考えていると、改造人間と思しき大男は俺に襲い掛かってきた。
「フッ、ミルコよりよっぽど遅いな。なぁドランゴ?」
「ギルル…ン。兎の姉さんのほうが速い…」
速さは問題にならない。だが一番の問題はまだ見ぬ他の個性があるんじゃないかと言う懸念。普通ならそんなことは考えもしないが、こいつは現に複数個性を所持しているみたいだ。
「行くぞドランゴ、まじんぎりをしろ!」
ドランゴにまじんぎりを指示し、俺ははやぶさぎりを打つ。
「よし、まずは片腕…っ!?」
俺は片腕を落としてことに安堵するが、改造人間の切り落とされた右腕が再生し、すぐに元に戻ってしまった。
「これは再生の個性か…! クソっ! 厄介なものを持ってるな」
「ギルル…ン。テリー…どうすれば倒せる…?」
どうすれば倒せる…? 回復持ちだ…。一撃で仕留めるか...? いや、今の俺じゃ一撃で倒すことができない…! クソッ! 俺にもっと力があれば……!!
っ…落ち着いて、冷静になろう。思考を柔らかくして戦わないと勝てそうにないな。
「来い、スライムナイト、エリミネーター」
俺はスライムベホマズンの呼び出しを解除し、新しく2体を呼び出す。
「スライムナイトは俺とドランゴにバイキルトを、エリミネーターはあの大男にルカニを」
そう言うとスライムナイトはバイキルト、攻撃力が2倍になる魔法を、エリミネーターはルカニ、防御力が1/2になる魔法を使う。単純な力業になるが、相手が相手だ、致し方ない。
「行くぞドランゴ!ついてこい!」
「ギルル!!」
俺とドランゴは一斉に走り出し、大男との距離を詰める。スピードでは大男に負けないため、俺とドランゴは先に手を打てるため有利だ。
そしてドランゴが相手の迂闊な攻撃を斧で弾き、隙ができた。
「おい、脳無!! 何してる!!」
「ドランゴ、まじんぎりだ!!」
「ギルルル!!!」
「ハァァ!! まじんぎり!!」
――――かいしんのいちげき!
ドランゴのまじんぎりで上半身が吹き飛び、俺のまじんぎりで左肩から右腰までを斬った。さすがに心臓を真っ二つにされれば、この人造人間も死ぬだろう。――そう思っていた。
「……もしかしてこいつ、まだ再生するのか!?」
首の部分からめきめきと音をたてて再生していき、1分もしないうちに全回復した。
「全く、冷や冷やさせるなよ。さっさとそのガキ殺せ」
そんな声を聞き一気に距離を詰めてくる大男。そして俺はあそこから再生したことに動揺していたのか、避け損ねて足に一撃もらってしまった。恐らく骨がいってしまっている。
「っ!…クソっ、なんなんだホントに」
「ギルル…ン。テリー…ここは耐えてヒーローを待つべき」
「ああ、そうだな…。ヘルコンドル、ベホマズンを」
そう言うと俺の足の骨折は綺麗に治り、違和感も感じなくなった。
「よし、行くぞドランゴ!!」
「ギルル!!」
俺とドランゴがまた大男に仕掛けようとしたその瞬間、USJの入り口の方から大きな音が聞こえた。そして砂煙が消えると、そこには――
「もう大丈夫。──私が来たッ!!!」
いつもより余裕のないオールマイトが笑顔も無しに登場した。
▽
そこからのことは、はっきり覚えているようで何も覚えていない。自分の無力感と、オールマイトが無理をして怪我を負った責任感。ただそれだけが残った。
結果的に怪我人だけで済んだし、相澤の健康状態に異常はなかった。――でも、俺に力があれば、もっとできることはあった。
そんなことを考えながら夕飯を食べていると、母さんに心配された。『辛いことがあったんでしょうけど、私はいつでも貴方の味方ですからね』と、そう言ってくれた。
「母さん、ちょっとお願いがあるんだ」
俺は力をつける。もう後悔しないために。誰も傷つかないために。だからそのために俺は―――
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耳郎side
私はUSJの時、見てしまった。先生を治し、魔物と共に戦っていた蒼閃を。相手が何度も再生する中、諦めずに何度も攻撃する不屈の闘志を。
「…今日も蒼閃は休みか…まぁ、しょうがないよね。あれだけ頑張ってたんだから」
今日はUSJから3日が経った。事件の翌日は臨時休校だったため、蒼閃は2日休んでいることになる。
「心配だよなー。こういうときに傍にいてやりてーっつうか…」
そんなことを上鳴が言う。蒼閃は目立った怪我はしていなかった。だからこそ休んでいるのが心配になる。
「体育祭に遅れるようなことにはならないだろ。あいつはそこまで馬鹿じゃねぇ」
普段あまりクラスでは喋らない轟も蒼閃のことで会話に入ってきている。それが蒼閃が休んでいる事に対する重大さの証拠になるだろう。
そしてHRが終わりそうになった時、相澤先生が思い出したようにこう言った。
「あー、あと今日の昼から蒼閃来るって」
「っ! マジで!?」
「良かった。蒼閃くん、大丈夫そうだね」
皆思い思いの言葉を出している。そんな中、私は―――
「よかった……ほんとに……よかった…」
蒼閃が辛い思いをしてるなら、傍に居たい。自分でもこの感情の正体はわからないけど、間違ってるものじゃないってことはわかる。
それはクラスの皆も同じなようで、全員昼を待ち遠しく待っていた。
そして昼になり、いつも学食に行く生徒も教室に残り、買ってきたものを食べるようだ。皆蒼閃が来た時に声をかけてあげたいのだろう。
「――よう。二日も休んで悪かったな」
教室のドアが開き、そこにはいつもと変わらない蒼閃の姿があった。
「ここが貴方様の学校なの? 案外普通ね」
「失礼だろリーズレット。私たちは許しをもらってここに来ているんだから」
――妖艶な魔女のような女性と猫耳を付けた褐色の女性を連れて。
テリーには何度か挫折してもらいます。でもそこで再起して強くなる王道展開ですね。