アメリカ版けものフレンズ『けもののきろく』 ~アメリカ人の銃と車と知恵と勇気と友情でジャパリパークを攻略してみた~   作:大きさの概念

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★1 基本情報

 文字数:18,000文字程度(TIPS全スルーで最短選択肢で進めた場合)
読書時間:45分程度(400字/分で計算)
最終更新:2024/03/13



★2 更新履歴

2024/03/13:資料追加
2024/03/10:パラグラフ追加(水場のあたり)。TIPS追加。文章修正。資料追加
2024/03/08:TIPS追加(キリンの首突っつき)。文章修正。資料追加
2024/02/24:初投稿



★3 前回までのあらすじ

ここ「ジャパリパーク」のサバンナ地方で、記憶喪失の私「ノライヌのハナ子」の生活が始まった。現地の住人「フレンズ」のカラカルと協力して、恐るべき怪物「セルリアン」をからくも撃退。道中で英国王立軍RAVCの軍用サポートAI、ヒカリに出会う。

入手した情報を総合した結果、私は「アメリカ海兵隊の軍曹」であるらしく、ヒカリもそのことを認める。しかし彼は同時に「アメリカ海兵隊にはハナ子軍曹は存在してない」とも断言した……。

矛盾しているとしか思えないが、いったいどういうことなんだろう??

……その問題はともかく、私たち3人組は今日「大きな川」を渡河する計画だ。川を越えて『家』にいって『先生』のフレンズに会いに行くためだ。その人は地元でも一番のものしりらしいが、私の事も何か知っているのだろうか……?



★4 前回からの登場人物

同行者:ノライヌの【ハナ子】/ネコ科の【カラカル】/懐中電灯AIの【ヒカリ】



★5 前回からの入手アイテム

【  射撃武器:コルトM1911A1/ウィンチェスターM1897】
【    弾薬:.45ACP弾/00B散弾/スラグ弾】
【  近接武器:ガラスナイフ/ブラックジャック】
【 回復グッズ:救急キット】
【その他グッズ:水筒(中身無し)/ダクトテープ/破片の手鏡】
【だいじなもの:キャッシュカード/ドッグタグ】



★6 今回の目的

【戦略目標:「私」の正体についての情報を集めよう】
【作戦目標:カラカルとヒカリと一緒に「家」へ向かえ】
【戦術目標:「大きな川」を徒渉しよう】



★7 作者のまえがき

けもフレ1期の第1話の「さばんなちほ~」が、監督ゆかりの東アフリカのケニアっぽい(たぶん)のに対して、本作のさばんなちほ~は南アフリカ関連のモチーフが多めです。……すでにプロローグを読まれた読者の方は、気がつきましたか?


第1章 ジャパリ分隊のジャパリーフェン・プラン
1-1 草食動物たちとカヴァン=チャンのお話


◆◆1 ジャパリ・パークふしぎ発見!(あの番組名の発音で)◆◆

 

★1 サバンナの日の出は寒かった

 

【スタート地点:さばんなちほー西部/川沿いの道の「朽ちた装甲車」の牽引トレーラー】

【時間帯:早朝】

 

 ジャパリパークのサバンナ地方、川沿いに放置された寝台車両(キャンパー)の中で目が覚めた。

「……うう、寒い……」

 

 外へ出ると、地平線の向こうから朝日が昇り、そして冷たい濃霧が地を這うように広がっていた。

「この状況は()()()()()だから、どうやら夢じゃないみたいだな……あるいは、昨日からずっと()()()()()()()()()()()のか……」

 

(いにゃ)! 夢じゃないでござる!」

 とネコの姿をした女性、このパークの住民(フレンズ)のカラカルが言った。

 

「ハナ子どの、オハヨーゴザリマス!」

「おはよう、元気だな、カラカル……アンタの今の発言は、その()()()()姿()と矛盾してるんだが……」

「ええ!? 今って、『おはよう』の朝じゃなかったでござるか? お寝坊した!?」

「チャウチャウ、違いますよ、オネーチャン。『夢じゃない』ってのと『あんたの変な格好』が矛盾してるの!」

「ハッハ! ニャニをおっしゃるでゴザルでしょう! ハナ子殿のその()()()もシッポも無い姿のほうが、ずっと変わってるのでござるよ!」

「パークだとそういう動物の姿が流行みたいだね……。なにしろ昨日見つけた(ハンヴィー)までが、動物の迷彩(かっこう)をしてたぐらいだ……」

 

『Good morning. おはようゴザイマス、ハナ子様とカラカル様』

「おはよう、ヒカリ*1。アンタもピカピカと元気だな」

『ハイ。人間様とフレンズ様の従僕のワタクシは、カラダが資本(キャピタル)でゴザイマス』

「あんたって、懐中電灯の光だけで……体、無いのにか……?」

『HAHAHAHA、英国式ジョークでゴザイマス。サ、今日も陽が昇りマス。太陽光充電100%でガンバリましょう!』

「おう!」

 

◆よ~し――

A. 今日も一日がんばるぞ!★2へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★2 断食破り(ブレックファスト)

 

 さて、昨日のコンテナの中には、車載用の長期保存水*2のペットボトルと、持ち運び用の水袋もあった。

 この水を袋の中に移しておこう。

 

「お、お~! さばくちほ~の、ラクダのコブみたいでござるな!」

「そうだな、名前もまさに『キャメルバッグ』だ」

『デモ「ラクダのコブに水が入ってる」トイウのは()()ナノデ、動物学的に正確な表現ではアリマセンけどネ』

「へー、そーにゃのかー」

『正確には、脂肪、ツマリ油がたくさん詰まってイマス。非常食トシテの役割の他、砂漠の熱や寒さを和らげる働きがアリマス』

「なるほどなー。さすがRAVCの少尉どのだけあるなあ」

「脂肪ってすごく役に立つのね。拙者も欲しいでゴザル」

 

【回復グッズ:大容量の水容器「キャメルバッグ*3」を入手しました!】

【回復グッズ:1クォート(約950mL)たっぷり「水筒(水入り)」を入手しました!】

【その他グッズ:何かの役に立つのかな~?「空のペットボトルたくさん」を入手しました!】

 

 さて、朝食を取ろう。昨日のレーションの残りだ。

 

「さあ朝ごはんだ。ヒートパックがもう無いから、冷えたものしかないけどね」

『アメリカ式……と言うヨリモ、さらに簡素な大陸式朝食(コンティネンタル・ブレックファスト)*4にナリマスネ』

 

 昨晩作った「ガラスのナイフ」が、食事用にはなかなか役に立った。

 

「うん、ウマーイ、でござる!」

「いやー、冷えててもなかなかイケるよ~!」

『失礼ですがワタクシ的には、ヤハリ英国式の温かい朝食(イングリッシュ・ブレックファースト)のホウが好みデス……』

「そんニャこと言っても、ヒカリは()()()()()じゃにゃいか~」

『イエイエ。今日一日を()()()()()()()()にスルためには、ヤハリ()()()()()()()()()()()()()()()ことから始まりマス』

「うーむ、ただのワガママかと思ったら、けっこう良い事を言うなあ……においだけなのに……」

『ハイ。嗅覚刺激は、ワタクシのニューロチップの活動を活性化させますデス。トコロデ……Have you got a cup of tea? とくに紅茶がアレバ……』

「ノー、アイ・ドント。粉末ジュースしかないよ~」

「デハ、匂いだけありがたく頂きマス」

 

◆朝食も食べたし――

A. さあ出発だ!★3へ進む。

 

 

 

 

 

 

★3 犬の川端歩き

 

【場所移動:川沿いの道】

 

 川沿いに上流へと進む。相変わらず「涸れ川」のはずの川は増水したままだ。

 

「ずいぶん霧が出てるなあ……」

『ヴィクトリア朝時代のロンドンを思わせますネ。ワタクシの視覚・嗅覚センサーも五里霧中でゴザイマス』

「この辺はね、ときどき朝には、こんなもやもやが出るのでござる」

「まるで昔のスティーブン・キングの映画みたいだよ……」

「こういう天気の時は目や鼻が利かなくなるから、セルリアンには注意でござるよ」

()()()()()()()()と出くわさないコトを、サンドスターに祈りマショウ』

「なにしろ、こっちはサムライと海兵隊の()()()()()()二人組だからね……」

『Sandstar bless thee!』

「だいじょうぶよー。お日様がもっと昇るころには、霧も晴れて無くなるのニャ」

 

『Hmmm...この付近の地理・気象データを確認シマスと、ここは海に近いデスネ。沖からの水蒸気を多く含む温かい海風が、パーク沿岸デノ湧昇流*5によって、冷やされてから陸上に流れ込み、水滴が露出して霧が出るヨウデス。ナミブ砂漠の霧*6と同じ原理デス』

「なるほど……暑い日に、グラスに冷たい飲み物を注いだら、水滴が出るのと同じだな」

『一般的には、移流霧*7と呼バレル気象現象デスネ』

「ジャパリパーク地理 基礎講座、のお勉強ってわけだね」

『退屈デシタカ?』

「いやいや、とんでもない……! 私は()()()()()()()()だからね。この記憶喪失の『ノライヌ』が()()()()()()()()()するためには、好き嫌いせずガツガツ食べないといけない」

『「粘土がなければ煉瓦は造れない」ということデスネ』

「イヌって、ネコと違って()()なのニャ」

 

「それにあんたの場合、専門家の話してくれる、正しく詳しい情報だからね」

『お褒め頂き、アリガトウゴザイマス。ワタクシ、知識だけは、ハナ子様とカラカル様に存分に提供させて頂く所存デス。残念ナガラ機械なので ‘血と労苦と涙と汗’ は差し出せマセンが』

「知識だけで十分、ありがたく全部食べさせてもらう。海岸でも水辺でも草原でも街でも丘でも頼むよ」

 

「あにょねー、もっと遠くの『さばくちほ~』は、もっと霧が出るらしいでござるよ!」

「ほ~、ジャパリパークにはそんな地方もあるのか……」

『ハイ。パークの、ココよりずっと北の「湿地帯地方」の大きな河によって「あの山」から砂が運ばれ、その砂が河口で南風で吹き飛ばサレテ「砂漠地方」が形成されたヨウデス。コノ砂ができる過程も、ナミブ砂漠の砂*8と同様デスネ』

「へー、なんだかスケールのでかい話だなあ」

 

『ソレニ、北東からの貿易風*9が「あの山」に遮られて、東側に雨をもたらして「ジャングル地方」を形成し、乾燥シタ風が山の西側へ降りてくる現象も関係しているヨウデス。ジャパリパークの地理は、ハワイ島の地理とも類似性がアリマスネ』

「うむ、やはりヒカリ殿はものしりでござるにゃ!」

 

「でもパークって1個の島なのに、サバンナとか湿地とか砂漠とかジャングルとか、そんなに色々な気候があるのが不思議じゃないか?」

『Not unusual. 例えば、くだんのハワイ島*10ナドは、ジャパンの「四国」の半分ホドの面積に過ぎませんガ……ジャングルや砂漠に加エテ、高山地帯や氷雪地帯もアリ、世界のおもな17の気候帯のうちの1()0()()()()()()が見られマス』

「ナルホド……。じゃあ、ジャパリパークに色々な「地方」があることは、()()()()()()()()()()ほどは不思議ではない、ってワケだな」

『イエス。各地方は、他地方の動植物の外来による遺伝子汚染をできるだけ防ぐタメ、自然地形や人工障壁で、動物に負担をかけない形で隔離されてイマス。ジャパンのホッカイドーの、アサヒカワ・シティにある旭山動物園の「行動展示」を、超大規模にシタようなモノですネ』

 

「へえ……なんにせよ、ジャパリパークってお金がかったそうだなあ……。島をまるまる動物園にするなんて……」

『1個の島自体がまるごと動物園というのは、フィンランドの「コルケアサーリ動物園」という前例がアリマス。首都ヘルシンキ市街の近く、バルト海のフィンランド湾に浮かぶコルケアサーリ島に、1889年にオープンした由緒ある動物園デス』

「よそには、そんな『どうぶつえん』もあるのにゃね」

 

『超巨大動物園のジャパリパークは、現在地の「サバンナ地方」だけでも、相当広いンデスヨ。ココは「真のサバンナ」だけでなく、疎林地帯、半砂漠地帯、高原への遷移地帯などを含み、様々な気候と多彩な動植物が観察できマスヨ。島の最南端には「ケープ地方」という温帯域で、独特の生物群系(バイオーム)が見られマス』

 

「うーむ、まるでちいさなアフリカ大陸だな。観光で来てるんなら、見どころたっぷりの良い所だろうけど……セルリアンの存在を除けば……」

『火山、風、海流ナド、そして「サンドスター」の「エネルギー保存能力」による空気の温度や水分への干渉……トイッタ、様々な自然現象がパーク特有の「地方」の豊かな気候を形成しているノデスネ』

「みゅおー、にゃるほど。明確な説明……まったくマカフシギのカケラもないでござるですニャ!」

 

◆いやいや、カラカル――

A. あんたの存在は、世界の不思議そのものだ!★4へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★4 幻の島、ジャパリパーク

 

「カラカル、昨日言ってたけど、ここジャパリパークって『ナカノトリシマ』って言うんだって?」

「さよー、そうらしいニャ~。フレンズはみんなパークって呼ぶから、あまり言わないでござるけど」

 

「ヒカリ、知ってた?」

『ハイ。北太平洋の「北緯:30度05分/東経:154度02分」に位置する絶海の孤島。「中ノ鳥島」。別名「ガンジス島」。かつては世界地図の上の ‘紅茶の飛沫の染み’ と間違えられるホドノ、ほんの小さな島だったのデスガ、近年の火山活動で面積を大きく広げた島……と言われてイマス』

「北緯30°か……。昨日の夜、北極星(ポラリス)*11を観察してみたけど、高度がなんか低かったからなあ」

「ワタクシも観測してオリマシタ。北極星から算出される緯度と、先ほど申した緯度が一致してオリマス」

「そうか、やっぱり。ここが北半球だなってのは、太陽の動き*12で昨日の時点でわかってたけど……。あと、夜には()()()()()()()()()()()()だったし、南半球の星座*13らしきものも見えたな」

「うむうむ、やっぱりなのニャ~」

 

「しかし、こうしてパークのことを色々知っても、あいかわらず()()()()は戻らんな~……」

『ハナ子どのって、他の色々にゃコトは覚えているのなー」

「うーん、なぜこんなにも、迷彩で隠蔽(かく)されているみたいに思い出せないんだろうか?」

 

「ただ単に、(にゃん)かの理由があって()()()殿()()()()()()()()()()()()()()、とかが原因じゃニャいかなー?」

 カラカルは冗談めかした口調でそう言うが……。

 

()()()()()()()()()()()()()()、か――

A. ……案外、本当にそんな単純な理由かもしれないなあ……。★6へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★5 バンド・オブ・シスターズ

 

「ところでにゃ、『拙者たち』の名前は?」

「え? どうした、アンタまでも記憶喪失になっちまったの?」

「チガウ、チガウ、そじゃなくて『ぐるーぷめい』でござるよ」

「部隊名だな」

「うん。『3人組』よりも、いい感じの名前をつけようでござる!」

 

「……ネコ、イヌ、ヒカリだから……『ざ・砂蛮南(さばんな)・しすたぁ~ず』ってどう?」

(どやぁ……)

 

「え、えー、にゃんだそりゃ~? それの、どのあたりが『だから』でござるかぁ~?」

『メンバー名とグループ名に、論理的な繋がりが全くアリマセン。それに響きがなんか、「売れないお笑いトリオ」みたいデスヨ』

「きびしい……」

「ハナ子殿は基本、『ねーみんぐせんす』が無いでゴザルのにゃ~」

『合衆国人デスカラネー。映画のタイトルの「賢者」を「魔法使い」に変えたりシチャイマスからね、アメリカ人は』

 

「(がっくし……)そ、そんなにダメかなぁ~? ウーン……じゃ『ジャパリパーク第875分隊(スコード)*14(番号は適当)』……通称ジャパリ分隊でどうだ?」

「にゃんと! それは『しんせんぐみ』みたいでカッコイイでござる! じゃ、ハナ子どのをジャパリ分隊のリーダーとしよう!」

「えー? 私がか? そういう重要な役割は、パーク(ここ)の先任(古参)のカラカルのほうが適任じゃないの?」

「だめだめ。風のよーに生きたい拙者は、そういう重い荷物をしょいこむのはゴメンでござるよ~」

「うーむ、でも言い出したのはソッチじゃないか……」

「まーまー、そこをにゃんとか。それはそれ、これはこれの、別のはにゃしとして……」

「うう、分隊長(スコードリーダー)かぁ……私、『軍曹*15』だから、階級的には問題ないけど」

 

『おめでとうゴザイマス。トントン拍子で決定しましたネ』

「いや、しかしヒカリ、問題だろ?」

『何がデショウカ?』

「勝手にそういうの名乗っちゃっていいのかなって?」

『別に全然イイのデハ?』

 

「だって、架空の部隊名を捏造して、詐称するのはイカンだろ?」

『ハナ子様とカラカル様は民間人デスヨ。「軍隊を模した組織」デアル「ジャパリ分隊(スコード)」なのデスカラ、特に問題無いデショウ』

「……ごっご遊び、というわけか? そう言われれば、そうだけど。でも階級的には『少尉*16』のあんたの方がだんぜん上じゃないか」

「ワタクシ、人間様やフレンズ様のサポート役ですカラ、そういうのは……。じゃハナ子様の指揮下*17の『参謀*18』にデモ、なるとシマショウ」

「思うんだけど、あんたってさあ、AIなのに結構適当だよなー」

『「適当」デハナク、「柔軟(フレキシブル)」と、誤解が無い言い方でおっしゃって下さいマセ。AIダカラこそ融通が利かナイト、不合理な思考を持つ人間様と上手くやってイケマセン』

「まあ確かにそれはそうだな……」

『高性能デスカラネ、ワタクシ』

「自分で言うのかにゃ~」

『ハイ。「自己過小評価」を「謙遜」ナドと言い替えるのは美徳ではアリマセン』

 

 と、こんなわけで……。

 

「よーし、じゃあ今から、拙者たち『じゃぱり・すこーど』でござるよー!」

『ハイ。ワタクシ達「ジャパリ分隊」の隷下に入りマシタ。指揮官*19はハナ子様でゴザイマス』

「そ、そういうことになっちまった。記憶喪失の女にリーダーを任せて良いのかなあ……」

 

 なんて、そういうことを話しながら、けっこう歩いてきたんだけれど……。

 うーん、渡河に向いてそうな地点が、なかなか見つからないなあ。

 

◆もうちょっと川を遡ってみるか――

A. と、思っていたのもつかの間!★6へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

◆◆2 ジャパリデンヌ高原に戦車登場!◆◆

 

★6 川道上の怪物

 

 ジャーン ジャーン ジャーン(登場SE)

 

「げえっ! セルリアン!」

 

 なんと! 強い風が吹いて一瞬に霧が晴れたかと思うと、大きな目玉のある真っ青な丸い形の怪物が出現した!

 

「こ、こんな近くに! 隠れろ(テイクカバー)!」

 とっさに草陰に伏せるが……。

 

「にゃー、だいじょうぶなのよ。あやつは昨日言った『こわくないセルリアン』の一種なのでござる」

『カラカル様のオッシャル通りデス。アレは、フレンズや動物にはほぼ害が無い種類のヨウデスヨ』

「むむ、そうなのか……」

『ハイ。過去の調査記録に、同種セルリアンの観察記録がアリマス。大型・装甲種に分類(カテゴライズ)されるセルリアンで、体格は大きいデスガ、性質は大人しいみたいデスヨ』

「ほ、ほんとかい?」

 

 よーし……じゃ「空色の研究」と洒落込んで、こいつをよく観察してみよう。

 

 まず、この怪物の外見を、別の物に例えるなら……まるで、青色のピルバグ(ダンゴムシ*20)と言っていい。

 

 しかし、生物学的にありえないことに、そのダンゴムシが「ゾウのように大きい」のだ……。近くのアカシアの木のサイズと比較してみると……体長は20フィート(約6m)、高さや幅は10フィート(約3m)ぐらいだろうか……。

 つまり、現代のたいていの()()()()()()()()()()()()で、足元には、ご丁寧に戦車の履帯(クローラー)のような形の、幅広の多脚までついている。

 

 その上部(ダンゴムシなら背中の殻に当たる部分)には「眼」がついているではないか!

 

 昔の爆撃機の球形砲塔(ボールターレット)*21のように、直径1m以上もありそうな大きな眼球が、戦車長のごとく、頂部の眼窩に鎮座しているのだ……。

 

「昔の『タートルズ』のアニメの、テクノドロームみたいな奴……」

 

 この眼球がぎょろりぎょろと動いて周囲を警戒しているのは、まったくおぞましい光景なのだが……しかしこちらを視認しても、攻撃してくる様子がまったく無い。

 

「こいつ、敵意は無いようだけど……」

「ないよーだ、じゃなくて、本当に無いのでござろう」

「しかしなあ、昨日のヤツに負けないぐらい見た目が不気味だぜ。縮小してホルマリン着け標本にして博物館送りにしたいほどだ……」

『イヤー、セルリアンって、イロモノ過ぎて、ドコの博物館でも引き取り手が無いかと思いますヨ……』

 

 こいつの前部のふち(ダンゴムシであれば頭のある位置)には、ハコガメの首元のようなフタ構造が有るが……。

 そこが蝶番のように開いて、昨日の「五つ眼のセルリアン」と同様に、ニュッと口吻が出てきた。

 

「げげ! 殻から口が出てきた! まるで戦車の戦車砲!」

『ソノ比喩の場合、砲身(くち)車体(からだ)から出ていますカラ、一般的定義でより正確に言うと「自走砲」デスネ』

「じゃ、上には『球形砲塔』もあるから、M3中戦車*22みたいな奴だな」

 

 しかしこのセルリアンの口吻……「五つ眼」のものとは、口の形が違う。

 その先端の「口」は幅広で、下向きについていて、口内には数個の平たい歯があるようだ。

 

「昨日、近くでよぉ~く拝まされた『アイツの口の形』とは違うなあ……。このダンゴムシのは、なんだか()()()()()()()感じの口や歯だ……」

「そのとおーり! 口を見てのとおり、アレは地面の草を食べるセルリアンなのでござる!」

「草食性のセルリアン! そういうのもいるのか!」

 

『あの口の形状は、シロサイやジュゴンの「平たい口」*23と、酷似していますネ。このセルリアンは、おもに下草を好んで食べるという観察記録がアリマス。高いところの葉や木の芽を食べる「ブラウザー(Browser)」ではなく、地面近くのイネ科の草などを食べる「グレーザー(Grazer)」に寄った食性、デスネ』

「なるほど……。それに、よく見ると()()()*24もウシやヤギっぽい」

『マサにソウデス。()()()()は「視野の広さ」に優れており、昼行性草食動物の特徴デスネ。コウイウ瞳孔の形なら、瞬きする時に()()()()()()()()()()()()()()()という利点がアリマス』

「なるほどなー」

『また横長の形が()()()の役割も果たし、視野を広く保ったまま昼の強い日差しの光量を絞ることが可能デス。それに水を飲んだり草を食べるため下を向いた時には、()()()()()()()()し、()()()()()()()()に保たれマス。頭部の角度に関わらず「常に水平方向の視野を確保できる」目の構造なのデス。ヒトの眼は回転できる角度はわずかですが、()()()()()()()()()5()0()°()()()()()()()()ことが確認されてイマス』

「にゅほー。草食の子のおめめに、そんにゃヒミツがあったとは……」

 

「このセルリアンは『肉食向きの口や目、ではない』ってワケだね。草食、ということは捕食目的で我々を襲うことはない、ってことでいいか……?」

『動物の場合はまれに、キリンが小鳥を捕食スル、カバがインパラを食べる、チンパンジーが肉食をするナド、草食性動物が動物性タンパク質を摂取する事例が報告されてイマスが……このセルリアンの場合は、今までの観察例では、捕食目的でフレンズを襲った例は報告されていませんネ』

「うーん、それは過去に観察されなかった、ってだけの事だしなあ……」

「ハナ子殿は、うたぐりぶかいフレンズだにゃ~! さあさあ、あやつはもぉー放っておいて、先を急ぐでゴザルよ!」

 

◆あのダンゴムシ戦車のセルリアン、気になるな――

A. でも余計な手は出さないようにしよう、触らぬ神に祟りなしだ。★7へ進む。

B. 本当に害がないか確かめるため、ちょっかいを出してみよう。★8へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★7 クサを食べる時はね 誰にも邪魔されず 自由で なんというか……

 

 もちゃもちゃ。もちゃもちゃ。

 さっきからこのデカブツ、ずっと口を動かしているな。

 

「こいつ、草を噛み続けているみたいだな」

『「反芻*25」デス。食べた植物を、胃から口の中へと吐き戻してイマス。偶蹄類の動物と同様に、アアシテ時間をかけて噛んで、植物に蓄積したサンドスターを効率よく消化吸収しているんデスネ。歯の形も、ゾウやウマの歯の形ではなく、偶蹄類のソレに酷似してイマス。このセルリアンが大型なのは、植物食からサンドスターを消化吸収できる「特別な内蔵」を収納するタメ、と考えられマスネ』

 

「なるほどなー。腹にデカい設備を格納した『エネルギー合成工場(プラント)』ってわけか。体や行動を見るだけで、セルリアンも色々分かるもんだな」

「あやつ、食べるほうに集中してて、拙者たちには全然気づいてにゃいね。気付かれないうちに、さっさと行っちゃおうよ」

「うん。セルリアンとはいえ、迷惑なヤツでは無いらしいし。意味も無く食事をジャマするのはマナーが悪いからな……」

 

 Let sleeping dogs lie...だ。ほうってっておこう……。

 というわけで、私たちはひっそりと草むらに隠れながら、戦車セルリアン*26のそばをそ~っと通り過ぎていった。

 

 ノータッチ・セルリアン、アンド・ノーカース。さわらぬセルリアンに祟りなし……。

 

◆こっそりこそこそ――

A. そそくさ、そそくさ、そそくさ……。★9へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★8 威力偵察

 

「ホントに危険な奴じゃないかどうか、確かめてみよう。石投げちゃおっと!」

「わわ、そんにゃイタズラしちゃダメでござる!」

「イヤ、これは立派なRIF(威力偵察)なのだ!」

 

『危ないデス。このセルリアンは消化し終わった「劣化サンドスター」のカタマリを、勢いよく吐き出してくる習性があるヨウデス。それでヒトやフレンズが大怪我をしたとイウ記録は無いですガ……』

「じゃあ、大丈夫だよ。エーイ!」

 

【※セルリアンの殻に、その辺に落ちてる小石を投げてみました。カンコンカンコン】

 

 むむ……でも何の反応もないな……。図体がデカイぶん、神経が鈍いのかも?

 

「じゃ、これだ! エーイ、お水かけちゃおっと!」

 

【回復アイテム:「水筒(水入り)」の水をセルリアンにふりかけてみました】

 

「こーして水をかけて、土埃を落として(拭き拭き)……。()()のセルリアンを、()()してみました!」

「……」

『……』

「あれ? ウケなかったかしら……?」

 

『ウモモモー!』

 あっ、セルリアンにはウケたか?

 

 その場で脚部を信地旋回して、口吻をぶんぶんと振り回してきた!

 

「ウワーッ! ウケてない!」

「おばか! ハナ子どののギャグがつまんないから怒ったにゃ!」

『マッタクもう……行儀の悪いノライヌでゴザイマスよ。貴重な水を消費してマデ、ヤル事ではないデショウ……』

「ご、ごめんなさーい!」

 

 急いで逃げ出した……。

 

◆ゴメンよ~。イタズラは、もうこりごりだよ~――

A. 反省します。クゥ~ン……。★9へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆9 お水も飲もうね

 

 朝日がちょっと高く昇る頃、あっという間に寒さと霧が引いていった。

 

【時間帯:朝】

 

 歩いていくうちに、川のそばに水場があるのを発見した。

 

【場所移動:地下水の湧き出る泉】

 

「おや、こんなとこに水場*27があるぞ!」

『地下の水脈から水が()み出していマス。窪地(パン)に水が溜まったような一時的なモノではなく、恒久的な泉のようデスネ』

「わ~休憩にゃ!」

 

 Let's have a QK. そういうことになった。

 

 そばにはアカシアなどの樹木や蟻塚などもあって、ちょっとしたオアシスのようになっている。水の中には小さな羽虫のようなものもいるな。

 

 生物がいる、ということは明らかに有毒というわけではない……。水質も澄んでいる。

 

「くんくん……においは大丈夫そうだけど、ここの水は……」

 見た目だけでは飲用に適しているかどうかまでは分からない。有害な微生物*28がうようよという可能性もある。消毒薬*29はないので、煮沸消毒*30したいところだが。

「水筒を火であぶるか? ライターもマッチも無いので、どーにかして火を起こすしかないが……」

 

「にゃ~!」

 だがしかし、そんなことを気にせず、さっそくカラカルは水際に正座で座って、ネコのように*31ぺろぺろと飲み始めた。

 

「お、おい、いきなり飲んで大丈夫なのか……?」

『大丈夫でゴザイマスヨ。ハナ子様、昨日の交戦でのキズがすぐ治ったソウデスネ? フレンズというのは生命力や抵抗力が強靭デス。鉄骨フレンズは、ス~パ~ストロングな「タフネス設計の生命体」なのでゴザイマス。ナノデ、生水飲んだぐらいでお腹壊シタリしませんヨ』

「そ、そうか……」

 

◆じゃあ、私は――

A. イヌのごとく四つん這いでぴちゃぴちゃ水を飲む。★10へ進む。

B. 人間らしく水筒付属のカップを使って水を飲む。★11へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆10 イヌの飲み方

 

 When in Park, do as the Friends do.

 ジャパリパークにに入りてはフレンズに従え、だ。

 

 カラカルのマネをして四つん這いなり、イヌのような飲み方*32をしてみた。

 

 ……ぴちゃぴちゃぴちゃ。

 

【※だがしかし! 服にこぼしすぎて全然飲めなかった……】

 

「にゃはは、ハナ子殿は、お水を飲むのニガテなフレンズなのにゃ!」

『ネコとイヌは、ミアキスという()()()()()()()()ネコ(もく)の動物なので、どちらも「水柱を作って飲む」という基本方法は似ていますが……()()()()()()()()()()()()()()と言われてイマスネ。イヌになりきっていますネー、ハナ子様』

「……」

 

「いやいやぁ! ヒトのフレンズなのに、()()()()()()()()()()なのニャ~! しかし、さすがのハナ子どのでも、ニガテな事ってあるんでござるなあ」

「……」

『I see. ハナ子様は、コーヒーなどとイウ「泥水」がお好きなアタリ、()()()()()()()()()()()という説はタイヘン説得力がアリマスネ~』

 

「……ウ、ウム! 最初からそう思ってたけどなぁ~、こうして、わざわざ頭を下げて無防備な姿勢で、効率の悪い飲み方をする必要は無いな!(早口) だって私の名前の『ノライヌのハナ子』ってのは、()()()()()()()()なのであって、体は人間なんだからな、だから水の飲み方までイヌのマネする必要は一切ないな、ウンウン……」

「ニャー、恥ずかしがってるのにゃ~!」

 

◆やはり「ヒト流の水の飲み方」をすべきだな、ウン――

A. というわけで、ヒト特有の器用な手と文明の利器を使うとする。★11へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

◆◆3 キリンさんが好きです、でも……◆◆

 

★11 オリーブのガラス槍

 

 水筒(キャンティーン)に付属のアルミ製大型カップ(「コッヘル」とも言う)に水を汲んで飲んでみる。

 うーん、おいしい水だ。

 

 道中で中身を飲んだ水筒にも、ここの水を入れておこう。

 

【回復グッズ:「水筒(ほとんど中身無し)」に補充しておきました!】

 

 泉の周りにはちょっとした林があるが……何か役立つものがないか探してみる。

 

 すると、槍*33として使うのにちょうどいい木の枝を見つけた。真っすぐな若木で、6フィートほどの長さ(私の身長を少し超えるぐらい)で、ちょうど握りやすい程度の太さだ。重さや耐久性や柔軟性も申し分ない。

 

 樹になっている実や、その細長い葉の形からすると、どうやらこれはオリーブ*34のようだ。

 

 この枝の先端に裂け目をつくり「ガラスナイフ」を挟み込み、ダクトテープで固定する。石器時代の槍*35とたいして変わらないな……。

「第二次大戦のジャパンの竹槍みたいなもんだが……」

『我が英国で言うナラ、「ホームガード・パイク」ですネ』

「スーパーフォートレスやシュトゥーカを倒すのは無理だが、陸の上のセルリアンとの接近戦では使えるだろう」

 

【近接武器:「ガラスナイフ」を使って――】

【近接武器:原始的だが頼れるぞ「オリーブの枝の槍」を入手しました!】

 

 その間カラカルは地べたをごろごろと寝転がり、落ちたオリーブの実を転がしたり口に入れたりして遊んでいる。

「オリーブ……生で食べて苦くないのか?」

「にゃ? ふーむ、『おりぃぶ』と申すのでござるかコレー……? まあ、アブラっぽくてけっこうおいしい*36で候」

 

「それは、あそびどうぐでゴザルかにゃ?」

「武器だよ。セルリアンが来たらこれでこう! 槍で突っつく*37わけ」

「にゃるほど~」

 

◆と、こんな感じで休憩をしていると――

A.そこへ……。★12へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★12 ()()()()()がきたぞ!

 

 オアシスでしばらく休んでいると……二人目となるパークの住人(フレンズ)に遭遇した!

 

 ドドドドド……と、帽子をかぶった金髪の女性が()()()()()()()()()()()()()()()かと思うと……。

 水場にがぶりと顔を付けて、がぶがぶと水を飲み始めたではないか!

 

 その飲みっぷりがまた変わっているのだ!

 

 脚を大きく開いて立ち両手を地面についた姿勢(「馬跳び」の馬役のポーズだ)で、首を下へ伸ばして水をごくごくと飲み始めた……。

 はたからは、とても苦しそうなポーズに見えるが……。

 

「あ~、キリンどのじゃにゃいかー! 珍しいニャー、今日はおぬしの()()()でごさるか?」

 

 彼女は広げた両手をすばやく元に戻し、その反動で首を上げて言った。

「あら、ごめんあそばせ! 貴女はカラカルと、あと、そちらはこの辺では見かけない方ですわね! どうもはじめまして!」

「あ、ドーモ。Pleased to meet you, too」

「おお、それは、ほーむず先生やぽわろ先生と同じ()()()ですわね!」

 

 そうしてキリン*38と呼ばれたフレンズは立ち上がって帽子を脱ぎ、両手でスカートの裾を軽くつまんで、長い脚をクロスさせて上品なあいさつをしてきた。

 このジャパリパークのワイルドさとはかけ離れた、エレガントな屈膝礼(カーテシー)

 よく見れば、長い金髪や長い睫毛が、まさに「深層の令嬢」といった面持ちの女性なのだ。

 

「おお! わんだふぉ~! なんて立派な淑女だ!」

(直前の()()()()()の記憶は喪失した)

 

「ほほほ、お褒め頂き光栄ですわ!」

「You're a fair lady! えくせれんとっ!」

「ウモ~ゥ!」

 キリン*39は、ウシのような変な声*40で上品ならざる風に笑った。

 

 さて、このキリン*41についてだが……彼女は、私やカラカルより背が高く、身長6フィート(約183cm)以上はあるだろうか?

 脚には偶蹄類のヒヅメを思わせる形のアンクルブーツと、足首にレギンス*42を身につけている。(カーキ)色ジャケットや、黒紫色のタイをフォーマルに着込んではいるが、動きやすく破れにくい厚手の作りの屋外用の活動着らしい。第1・2次世界大戦の頃の、熱帯方面軍のイギリス軍将校を思わせる衣服だ。後頭部に網目状の()()()()ついた帽子もかぶっている。

 

 しかし服にはキリン*43特有の「褐色のアミメ模様(パターン)*44」が施されており、さらにキリン独特のツノ*45タテガミ、耳、尻尾などの装備……。

 

 これはフレンズ特有の、動物をモチーフとした衣服をまとう文化なのか……?

 迷彩目的か、それとも自然のパワーを得るといった、呪術的意味があるのだろーか……?

 

 「トーテム信仰*46」という文化を聞いた事があるけど……。

 

 あるいは、カラカルやヒカリの言うように……にわかには信じがたい話だが、本当に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということなのか……?

 

「お、そういえば……! みなさん、ちょっと失礼しまして。水を飲んだ後にはコレの時間でございますわ(ぺろぺろ)」

 なんと、キリンは持ってた()()()()()()()()()()を舐めだした!

 

「ウワー!石なめてるっ! 淑女評価は取り消し!」

『コレは「鉱塩」といって、()()()()()デスヨ。塩分やカルシウムなどのミネラル補給のタメに、動物園でウシやヤギやキリンなどの草食動物に与えられる固形塩デス。野生下での、岩や土を舐める代わりでゴザイマス』

「オホホホ! ぺろぺろ。そちらの『ぴかぴかの小さい人』は、なんでもよくご存じですこと! ぺろぺろり~」

「淑女のお行儀的には、わらうか、なめるか、しゃべるかのどれかにしてくれ……」

 

 しばらく「鉱塩」を舐めたのちに、キリンは正座をして改めておしとやかな挨拶をした。

 

「ウモ! ご挨拶が遅れまして、失礼いたしましたわ! どうも初めまして、わたくし、キリンのフレンズですわ! ジャパリパークにようこそいらっしゃいませ!」

「おお、正座アイサツ! ジャパニーズ・リョカン・オカミ・スタイル! これはどうもご丁寧に!」

 

◆では、こっちも挨拶を――

A. ここは()()()()パークだしこっちも日本流の挨拶だ。お辞儀をする。★13へ進む。

B. 私はアメリカ人なのでアメリカ流の挨拶だ。握手を求める。★14へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★13 スタンダップ・オシコンアッパー

 

「こちらこそ、はじめまs――」

 と、座っている彼女に近づいて、お辞儀をしたとした瞬間! 立ち上がったキリンの()()()()の先端の突起が、私の額にぶつかってアッパーカットでふっとばされた!

 

「オブフフゥー!」

 

【※ハナ子は戦闘シーンでもないのにHPに1点のダメージを受けた!】

 

「い、痛ェー! マフラーが動いたぁっ! しかも、なんて硬いマフラーなんだ!」

「あらあら、すみませんわ! ()()()()()()()でつい」

 

「にゃははは、ハナ子どの、気を付けるでござるよー! 正座をしたキリンどのが立つときには、マフラー(くび)での『居合抜き』をされるでござるからね!」

『キリンは()()()()()()()()()()()*47のデスヨ』

「ふ、ふたりとも、先に言ってくれ……そーゆー重要な情報は……」

 

「このお方、おもしろいですけど、お笑い芸人でいらっしゃいますかしら?」

「うぷぷぷ。そうでゴザルにゃ~」

 

「お笑い芸人の貴女、なかなか変わった声で鳴く動物のフレンズなのですわね」

「あ、あんたのウシみたいな変な声には負けるが……」

「あら! そんなの全然変じゃないですわ! キリンはウシにちょっと近い動物ですから、当たり前なのです!」

『キリン科もウシ科も、同じ「反芻亜目」に属していますカラネ』

「おほほほ! お笑い芸人の方って、面白いコトを言いますのね~!」

 

◆ぐぐぐ、頭痛(あたまいた)――

A. こ、これ以上記憶を喪失したらどーする~!!★15へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★14 挨拶代わりにネック・クロスカウンター

 

「こちらこそ、はじめまs――」

 と、座っている彼女に握手をしようと、近づいた瞬間! キリンが立ち上がると、首の()()()()*48が風も無いのに動いた!

「うわっ! マ、マフラーが勝手に動いたっ! なぜだっ!」

「ほほほ、キリンのマフラー(くび)が動くのは、当たり前ですことよ。骨と筋肉があるんですからね!」

『キリンの頚部には、ヒトや大多数の陸上哺乳類と同じく、七つの骨がアリマス。サラニ、()()()のうちの一番上の骨が、()()()()()()()()()()()()ことが知られてイマスヨ』

「……その動物のキリンの首と、フレンズのキリンのマフラー(これ)は同じってコト?!」

 

 し、しかも……そのマフラーを私の腕に()()()()()()

 マフラーの先端が顎にめっちゃ当たった!

 

「アバババァー!」

 

【※ハナ子は戦闘シーンでもないのにHPに1点のダメージを受けた!】

 

「の、脳が揺れる~! なんつぅー硬いマフラーなんだ!」

「あらあら、すみませんわ! ()()()()()()()でつい」

 

『動物のキリンの場合、オス・メス同士で首を絡ませるのは「愛情表現」だといわれてイマス』

「はい。でも、失礼しましたわ。あなたは、長い首が無いフレンズでしたわね。じゃあ、こう短く絡ませて……」

 

「つ、つまりこれって、()()()()()()()だったのか??」

『動物園では、ダチョウやシマウマなどの()()()()()()()()()()()()行為*49が確認されていますネ。それに由来している挨拶なのデショウ』

「おほほほ! よろしくおねがいしますわ!」

 

◆へ、へんな感じなのね――

A. 手と首で握手、握手~……。★15へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★15 Study in Reticulated(アミメ色の研究)

 

 挨拶が終わると次に、このへんなフレンズはさらに、ますますへんなことを言い始めた。

 

「でもですね、キリンとゾウ*50はよく似てらっしゃいますが、でもキリンは長いのは首であって、鼻が長いのではないので、ゾウのフレンズではありませんことよ」

「なんだそりゃ? リドル(なぞなぞ)か? キリンとゾウなんて全然違うじゃないか」

「ほほほ! そうでもありませんことよ!」

 

「あ、遅れたがこっちも自己紹介しよう。それがな~、私は記憶喪失で~……かくかく、かくかく……」

「なるほどですわ~。ふにふに、ふにふに、という感じですわね。……ノライヌのハナ子さん。それに、ラッキービーストのヒカリさん」

「んで、しかじか、しかじか、ってことなのでござるにゃ」

「うしうし、きりんきりん……と、いうわけですのね、3人でここにいるのは」

 

「では、わたくしも、もっと詳しく自己紹介しましょう。わたくしは、めずらしい『ふつうのキリン*51』なのですわ~。交雑種、とかいうのらしいのですけどね!」

 キリンはフェアレディらしからぬマナーにて、(マフラー)で背中をかきながら言った。

 

『それはおかしな話デスネ……』

「うん、めずらしい『ふつうのキリン』ってのは、矛盾してるよな」

『イエ、ソレもソウなのですが……』

「え? どういうこと?」

 

『先ほど少し申しましたガ、ジャパリパークは、園内動物の「遺伝的多様性」を保つタメに、地形などの天然の障害や、人工的な物理・化学障害等で、動物達へ負担をかけない隔離方法で、遺伝情報(ジーン)プールの異なる動物を離シテ、交雑を防いでるハズなのです。それがジャパリパークの動物園学*52デス』

「そーいや、そのはにゃし、『先生』から聞いたことがあるかも~」

『ハイ。ジャパリパークの半人工自然環境は、ジャパンのトーキョーの「第3次ズーストック計画」により、園内のみで北アフリカの「キタキリン」、ケニアやエチオピアの「マサイキリン」、南アフリカやジンバブエの「ミナミキリン」……などの希少種を、適切な管理下において、個体レベル・遺伝子資源レベルで野生そのままに保存スルコト、これを理念としてイマス。なので交雑化ナド、本来は絶対起こらないハズなのデスが……』

「……ぐぅー……」

「キリン殿が、はにゃしが難しくて、寝子(ねこ)になってるでござるよ~……」

「立ったまま寝るとは器用な奴……」

『キリン様、寝ないでクダサイ』

 

「ハ! ごめんなさい、ついうとうとしてしまいましたわ……」

「草食大型動物のフレンズって、みんなぼけっとしてるのにゃ~」

「あの戦車のセルリアンと同じだな……」

 

「しかしヒカリさん、そう色々とおっしゃってもねえ……。実際には、こうざつ?ってのが、起こっちゃってるわけですわ。その証拠が、このわたくしの存在なのです!」

『まあ、ソウなりますネェ……』

「あにょさ、それって、『先生』や『博士』が『ふつうのキリン』だって、そう言ってるんにゃろ? だから、それは信頼できる話なのでゴザルでしょう!」

『ウーム、現在の情報では説明できない現象デスネ。謎デス……』

 

「そうそう、そーいえば、わたくしの敬愛する『ほーむず先生』は『だいえーていこく』のヒトですけど、『ふらんす』という別の場所に棲むヒトの血も流れているのですわ~。これって、わたくしと、同じですわね!」

「だって。知っとるかハナコどの?」

「さあ? 私はシャーロキアンじゃないからな……。探偵といったら刑事コロンボしか知らん」

 

『キリン様がおっしゃってるのは、フランスの画家「オラース・ヴェルネ」のことデスネ。実物なしに記憶のみで精確な絵を描けたと評される画家デス。ホームズの正典(カノン)の「ギリシャ語通訳」事件で、祖母がヴェルネの妹だとホームズが自身でソウ言ってイマス』

「あらあら、貴女、探偵小説に詳しいのね~ヒカリさん!」

『我が大英帝国の有名人ですからネ。キリン様は、中々の ‘ホームジアン’ のようでゴザイマスネ』

「おほほほ! うももも~!」

 

「しかしキリン、種の判定って、あんた()()()()()()()みたいに、綿棒で頬の裏を突っついてDNA鑑定でもしたのか?」

「いいえ、そんなことはべつに」

「そうか。うーん、でもまあ『専門家のフレンズ』が言ってるなら、そういうことみたいだけど……。じゃ、あんた、ただの()()()()()のフレンズってワケだな」

「うもっほっほっほっ! カッコイイでしょ~ですわ~!」

「確かにちょっとカッコイイでござるネ」

 

「でもヒカリ、あんたでも知らない事ってあるみたいだね」

『ソリャ、ソウデスヨ。常に情報は更新(アップデート)しませんトネ』

「私だってそうだなあ」

 

◆ただ、記憶を戻すだけじゃなく――

A. 最新の情報にしていかないと……。★16へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

★16 あなた、アフガニスタンにいたヤギですわね?

 

「これで、わたくしの事は十分お話しましたわね……。なので、ハナ子さんのことももっと聞きたいところですが……。でも貴女は動物の時の記憶が無いから、自分の正体が分からないってお話でしたわね?」

「ま、まあ、気になる言い方だが、おおむねそういう感じだ……」

 

「拙者は『ヒト』じゃないかと思うんでござるよ~」

「で、ヒカリさんのほうはこの件については、探偵やお医者のような『しゅひぎむ』があるために、喋れないということでしたわね?」

『……』

「そゆことみたいなのにゃ~」

 

「では! 今わたくしが今までの情報から、ハナ子さんの正体を推理してさしあげますことよ!」

 キリンはそんなことを言い出した。

 

「ハナ子どの、たにょんでみたらどーでござるか?」

「そ、そうか……じゃあお願いするよ!」

 

 キリンは私をじっくりと見て、しばし考え込んでから「さて!」と言った。

 

「キリンどのの推理しょ~の始まりでゴザルよ!」

『名探偵 皆を集めて さて!と言い、デスネ……』

 ヒカリはジャパニーズ “リバーウィロー” ファイブ・セブン・ファイブ ポエムを言った。

 

 「わかりましたわ! ……この真実を突き止めるまでの筋道には……わたくしのツノの数と同じ、3つの証拠があったのです」

 しかつめらしい顔*53、いや()()()()()()らしい顔で言って、帽子を取って自分の頭のツノを示した。

 

「第1の証拠は……貴女のアゴから垂れ下がっている毛皮……これは()()ね!」

「ちがうよ、これはただのスカーフだよ。土埃を防ぐのに便利だ」

 

「第2に、この『アカシアの葉』色の体の毛皮。全身の毛がそれなりに長い……」

「これはただのコートだよ。ここは直射日光が強いし、夜は冷えるからね。……って、アンタ()()とか分かるの?」

『キリンの色覚に関しては、アマリ詳しい調査はアリマセンが、哺乳類には珍しく()()()()()()()()()と言われてイマス。フレンズもそのようデス』

「ほ~、知らにゃかった、そーにゃのか~」

「友達なのに、今まで知らなかったのか、カラカル?」

「だって、他のフレンズの()()()()()()なんて、ふだん意識しないでござるよ~」

 

「フーム……。で、これらの外見的特徴は……貴女の正体は、ある程度の寒暖差がある乾燥した場所にいた動物だという、明らかな()()()()*54と言えますわね……」

「熱帯や乾燥地用の装備だな……このことは確かに、私についての何かのヒントかもしれない」

 

「そして第3にして最も大きな証拠ですが……貴女、さっきかくかくと聞いたお話だと、自分の事を『イヌ』とゆー珍しい動物だと、つまり『かちくの一種』だと思っているそうですわね! これはとても大きなヒントです!」

「そりゃ、そうは言ったが……それって『もののたとえ』なんだけど……」

 

「これらの証拠を総合すれば、導かれる真実は一つ!! ひっきょうするに*55……()()()()()()!!」

「ええっ!!」

「エーゴで言うと、ユアー・ザ・ゴート!」

 

 ……。

 

「……You're the GOAT(ヤギ)(Greatest Of All Time).って……それは突然、褒め言葉か?」

「何をカンチガイなさって! 貴女はヤギという、そのままの意味ですわっ! ヤギって、ヒゲがあって乾燥地に棲んでて『かちく』の動物ですことよっ! ご存じっ?」

 

◆ヤ、ヤギって――

A. ……。★17へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★17 The absence of the evidence of "being the goat" is not the evidence of "not being the goat."~ヤギである証拠がないことはヤギではないことの証拠にはならない~(な、なんの話?)

 

「……ぜ、全然違うだろー!!」

「な、なんですと!」

 

「……ホームズ*56ばりの推理を期待したんだが……」

「し、ししし、失礼な! ぐぬぬ!!」(ぷんっぷんっ)

 推理の外れたキリンは怒りを露わにし、淑女らしからぬ風に鼻息を荒くした。

 

『トコロデ、動物のキリンの()()()()()()()ノハ、たくさんの空気を吸い込んで、脳と血液を冷やすためと言われていますヨ』(小声)

(……おいおい、怒ってる相手をさらに煽るなよ……)

 

「しょ、証拠は? 確かな証拠が無いじゃない!! ヤギじゃないなんて……そんなの、貴女の身勝手な思い込みじゃございませんことっ?! 『ヤギではない証拠』がありまして?! あなたの身体的精神的特徴が、ヤギのそれではないことを証明しないと、あなたの推理は認められないのですわっ!!」(ぷんすか)

 キリンは推理小説の真犯人の最後の抵抗のごとく意地を見せた。

 

「そ、それは悪魔の証明*57ってヤツだろ。つまり白いカラスがいないことを証明しろ、みたいな最初からどだいムリな話で――」

「ヒカリどの、白いカラスとか、一体なんの、はにゃしにゃのでござるかぁ~?」

『I haven't the slightest idea. 皆目見当ツキマセン』

 

「お待ちなさい! カラスは白黒はっきりしてても、フレンズによっては白くも黒くないそうですわっ!」

「と、突然、一体なんのこっちゃ??」

『語彙関連度から推測致しますト……鳥や爬虫類などの、紫外線が見える動物*58のフレンズにとっては、()()()()()()()()()()()()()()()()、という話ではないでショウカ?』

「ええ~! 知らなかった、そ、そうなのか……!」

「しらにゃかった、そうニャのか~」

 

「ま、まあカラスの話じゃなくてもいいんだよ……つまりなー、『白いキリンや模様の無いキリン*59』がこの世にいるか?みたいな話で――」

()()()()()()ヨ』

「え、えー?! そーなのっ?!」

「あ、あなた、そんなおかしなこと言って……あくまのフレンズですわ~!」

『2016年と2017年に、タンザニアやケニアで白いキリンが確認されてイマス』

「白い悪魔のフレンズめ~! ももも~っ!」

『模様の無いキリンとは、1967年と1972年に上野動物園で生まれた「トシコ」と「リョウコ」デス。同様の外見のキリンは、2023年には合衆国テネシー州の動物園で確認されてイマスし、同年にアフリカのナミビアでも見つかってイマス。オソラク、血縁のアル個体同士の交配により、潜性遺伝子(劣性遺伝子)のホモ接合体の表現型が――』

「貴女、おにひとでですわっ!」

『オニヒトデ*60とは、沖縄の海に棲むヒトデの一種デス。ウニやナマコと同じ棘皮(きょくひ)動物の仲間デ、アカヒトデ目オニヒトデ科オニヒトデ属のことデス。パークの近海のサンゴ礁にも、ジャパリオニヒトデという亜種が――』

「めぇ~……あんたら、なんだか話題が混線している! 話が()()()()()()()()()()じゃないか!」

「まるでこれでは()()()()()()()、いや、()()()()()になっていますわっ!」

「おぬしたち~、すっごい面白いでござるよ! にゃにゃ、にゃひ~!」

「お、面白がってる場合じゃないだろ。カラカル、あんたからも何とか言ってやってくれ」

 

「了解致した。じゃ申すけど、拙者も、キリンどのの『すいり』は違うと思うのでござる」

「むむむ、なぜなのですっ?!」

「拙者、『ヤギの子』には何人か会ったことあるでござるが、みんなツノが生えてたし、瞳の形がキリンどのと同じで横長だったし……。ヤギとの共通点よりも、違う部分のほうが多いにょでござるな。そもそもにゃ~、おぬしも言ったとおり、あの子たちは山に棲んでるわけだから、この『さばんなちほ~』でフレンズになるのは、おかしいのでござるよ」

「おお! なんてろんりてきな反論っ……!」

()()のねも出ないにゃろ?」

「もう……!」

 

◆という感じで、この謎の論争には――

A. 終止符(ピリオド)が打たれたのだった。★18へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★18 討論してすっちゃかめっちゃかしても仲良し

 

「ま、負けましたわ……! このわたくしが、ヤギに推理で完敗したのですわ……!」

 キリンはすっかり落ち込んだ。

「ヤギじゃないけどなあ」

 

「ふ、ふふふ、でもしかし! あのほーむず先生も、最初の短いお話では『へんそう合戦』で負けていますからね……。いきなり負けるのは、名探偵の宿命とも言えますわね、ホホホホ!」

 と思ったらすぐに立ち直った。

 

「オホホ、わたくし、高血圧*61ですから! 頭に血が上っちゃって、お見苦しい所をお見せしてしまったわね……。貴女、もしかしヒトとイヌとヤギと(アドラー)の交雑種のフレンズではなくって?」

「なんだ、そのキメラ~は?! こわい!」

 

()(かく)! ウサギにツノ! キリンにもツノ! 今後ともよろしくお願いしますわねっ! ハナ子さん!」

「Me, too! こちらこそよろしく! 淑女で名探偵っぷりを期待するぜ! キリン!」

「おほほ! 貴方こそ、仮にも『イヌ』と名乗るなら、その名のとおりに頑張って下さいませんとね! なにしろイヌって、ホームズ先生の有能な助手*62、正義を愛し悪を憎む動物だったんですからね!」

「おう!」

 

「にゃにゃー!」

『アナタ様がたの一連の会話記録を構造解析シタ結果、やはりマッタク論理的ではアリマセンでしたが、でもうまく収まるところに収まったヨウデスネ』

 

◆という感じで、パークの私の変な友達がまたひとり増えたのだった――

A. では、そろそろ出発しようかな。★19へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★19 むかしむかしあるところに……

 

「貴女達、川を渡るのですわね、わたくしも同行させてもらって宜しいかしら?」

「そりゃあもちろん!」

 

 こうして水を飲んで十分に休憩を取った私たちは、キリンを仲間に加え、渡河地点を探して川をさらに遡っていく。

 

「しかしまー、ハナ子さんって、()()()()()()()()のがとても珍しいのですわ~」

「ナマケモノとか、ゴリラとか、上の耳の無い「おさるのフレンズ」もいるらしいでござるが、だいたい『じゃんぐるちほー』に棲む子なのにゃ~」

「いえ、このさばんなちほ~にも、バブーン(サバンナヒヒ)やパタスザル(別名:軍隊ザル、軍人ザル)とかいうおサルもいるのですわ~」

 

「でも、サバンナ生まれで、上の耳の無い、そんなフレンズと言ったら有名なのは……やっぱり『ヒト*63』なんじゃにゃいかな~」

「『ヒト』って言ったら、あの『かばんちゃん』と同じ種類の動物ですわねっ」

 

「っていうか、そのカバン=チャン……って、誰なのっ?」

 

「おお、そうでござった。ハナ子どのは生まれたばかりだから、『かばんちゃん』のこと、ぜんぜん知らにゃいのでござるよ」

「じゃ、教えてあげますわ~、『かばんちゃん』はねぇ、偉大なのですわ~! すごいフレンズなのよ! ()()()()()()()なのよ、『パークのえいゆう』なんだから!」

「そ、そうなのか……?」

「いったい何者なんだ、その『カバン=チャン』氏は? ヒカリは知ってる?」

『「本家ジャパリパーク」でそんなフレンズがいたと、一般にも公表されている記録がアリマスが、詳細は不明デス。アチラの駐屯部隊の()()()()のようで、ワタクシにも情報アクセス権限がアリマセン』

「仮に権限があっても、私たちに話すのは無理だろうな…」

『ソウなりますネ』

 

「ふたりとも~、『かばんちゃん』については、キリンどのが詳しいのでござるよ~」

「さあ、わたくしの供述をお聞きなさい! 事情聴取たーいむ!」

 

◆というわけで――

A. キリンに『カバン=チャン』について聞き込みをした。★20へ進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

★20 パークの英雄かばんちゃんの伝説

 

 キリンの陳述を要約すると、カバン=チャンさんというのは、ジャパリパークに伝わる、()()()()()()らしい。

 いや、もしかしたら大昔に()()()()()()()()()()のだが、その英雄的な活躍ぶり*64がまた、凄まじいものばかりだった……。まるでヘラクレス*65の12の試練のごとき話なのである。

 

 まあ「本家のパーク」に実在した人物で、実際に起こった事件に由来しているとしても、その事実はものすごく誇張されているはずだ。

 事実が誇張*66されて内容が変質することは神話・伝説の類だとよくあることだ。

 

 きっと実際のところは……様々なセルリアンを、銃などの武器を使って戦って倒した……というあたりだろうか?

 

 私と同じような、どこかの国の軍人かなんかが、このカバン=チャン*67の正体なのでは?

 

 しかし……。

 

「かばんちゃんはすっごく強くて賢かったんだから! それよりもね、フレンズ達のことをいつも考えて、自分の夢よりも、みんなを幸せにするために行動したのですわ!」と嬉しそうに話すキリン。

 

 その熱意に押されて、私もカバン=チャンの存在を信じ始めた。

 そうなのだ! その歴史的な実在性についてはともかく……パークの()()()()()()()()には、確かにカバンチャンは存在しているのだ!

 

 彼女(彼?)は、近代文明からこのジャパリパークにやってきた漂流者で、この未開の地を開拓して、フレンズ達に文明をもたらした人物なのだろう。その上陸した場所が、サバンナ地方だったのだ……。

 

 Kavang=chang……って、どこの国の人なんだろうか?

 

 きっと、人一倍体力があり、勇敢で、どんな武器でも使いこなす、何でもひとりで解決してしてしまうような仲間思いの聡明な人間……偉大な指導者。

 

「それでカバン=チャンさんは最後にはどうなったの?」

「うーん、それがよく分からないのですわ~……。自分の仲間を探して別の場所へ旅立ったって言われてますが、その後の話が全然分からないのですわ……」

「自分の仲間を見つけて、一緒に暮らしたのだろうか……?」

「あるいは、今もまだ仲間を探していて、旅をしているのかもしれないでゴザルでしょう!」

「そうかもしれないなあ……」

 

 カバン=チャンさんは偉大なのだ。英雄なのだ。

 

 ……外の地からやってきて、現地の住民「フレンズ」として生きた、献身的な人間、逞しき異邦人、カバン=チャンさん。

 

 彼女or彼は、今もまだ仲間達とともに仲間探しの旅を続けているのかもしれない……。

 

 私はその足元にも及ばないひ弱な人間だが、それでもこのジャパリパークでこれから生きていくためには、そのチカラのほんの少しでも、あやかりたいものだ……。

 

 私はカバン=チャンの話を聞いて、とても勇気づけられた。

 そしてこの「野生の世界」で生き抜いていく決意をあらたにするのだった……。

 

【→ TO BE CONTINUED... 1-2に続く】

*1
【ヒカリ】言葉を話す謎の懐中電灯。昨晩本人の名乗ったところによると、AIロボット『Lackey Beast(従僕の獣)』の一種であるらしい。しかも彼は軍属で、RAVC(英国王立獣医隊)所属の技術少尉、だという話なのだ。今は「ぴかぴかの光」だけだが、かつては「ボディ」を持っていたらしい……。ヒカリ『若い頃は、超カッコイイイケメンメカニカルビーストボディだったのですヨ。お見せできないのが残念デス(本人談)』。英国出身らしく?ちょっと口が悪くてイヤミだけれど、軍用動物に関する専門知識、その管理や治療、そして軍事作戦の行動支援についてはプロフェッショナルだ。ロボなのに意味不明な星座と血液型での性格設定:秘密主義で皮肉屋で二枚舌なんだけれど、共感力や冷静さに優れて奉仕的な「さそり座のAB型」。座右の銘:『ワレ思うゆえにワレあり、デス』。口癖:『AFFIRMATIVE!』『ブリティッシュ・ジョークですヨ』

*2
【長期保存水】長くても消味期限が2年程度のふつうのミネラルウォーターに対して、非常用の長期保存水は5年~15年も長持ちする。両者の何が違うかと言うと……国内の多くの製品はどれでも水自体は加熱や濾過、紫外線、高温スチームなどで殺菌処理されており、衛生的にはとくに大きな違いはない。殺菌された水が密封されているわけだから、(外気に触れなければ)いくら時間が経っても腐らない。※そのため、高密封性のガラス瓶やポリエチレン容器の場合は()()()()()()()()()()()()だ。「賞味期限の書いてある水」の場合、問題となるのは()()()()()()()なのだ。実は「普通のペットボトル」に入った液体は、()()()()()()()()()()やキャップとの隙間から、中身が少しずつ蒸発してしまうのだ。ミネラル成分が含まれているモノだと濃縮して味が変わってしまう……のみならず、()()()()()()()()()()()()ことが法律的に問題で、容量500mLの製品ならば2%減ると「計量法」に違反してしまうことになる。そのため、賞味期限という()()で、ミネラルウォーターには「容量が98%に減るまでの期間」が設定されている、という仕組みだったのです。それに対して、長期保存水の場合は、ペットボトル容器が()()()()()()()()()()()()になっていて長持ちする、というわけだ。そして作中登場のものは激しい温度変化に対応した「車載可能タイプ」の保存水で、保存環境が気温マイナス数十℃から100℃弱までOKのスグレモノなのです。※同等のスペックの製品が国内でも市販されています。

*3
【キャメルバッグ】兵士や登山家、サイクリストの使う「ハイドレーション・システム」(ハイドラパック)だ。プラスチックフィルム製の大容量のリザーバー(水袋)は柔らかくバックパックに収納できる形状。水袋の底には長いチューブがついており、これをリュックの外に出して先端の吸い口(バイトバルブ)をくわえてストロー式に水を飲む仕組み。手を使わずに水分補給できて便利。このハイドレーション・システムは1980年代に登山用に開発され、90年代に米軍に導入されている。さらに米軍の最新のM50ガスマスク「M50 JSGPM(Joint Service General Purpose Mask)」は、このハイドレーション・システムのチューブをマスクに接続して水分補給が可能だ。ついでに着けながらキャニスター(フィルター)交換ができて、NBC兵器の脅威下であっても24時間の着用がOK。ちなみに、アメリカの作家ロバート・A・ハインラインのSF小説『ルナ・ゲートの彼方』(1955年発表)には、ハイドレーション・システムのアイディアがすでに書かれている……らしい。

*4
【大陸式朝食】ヨーロッパ式の朝食のこと。基本的には飲み物とパンにジャムのみ、といったような非常に簡単な形の食事だ。それに対して英国式朝食は……ハッシュドポテト、ベークドビーンズ(インゲン豆のトマトソース煮込み)、焼きトマト、焼きマッシュルーム、ハム、ベーコン、ソーセージ、スクランブルエッグ……などなど、温かい料理がついてくるのが特徴だ。一般的にイギリス料理というのは評判が悪いけれど(最近は改善されてきたらしいが……)、そのイメージに反してイギリス式の朝食はヨーロッパのものよりも良いと、褒められているのです。作家サマセット・モームいわく『英国で美味しい食事がしたければ朝食を1日3回朝食を食べればいい』とのこと(褒めてるのか貶してるのかよく分からない)。これは、ヨーロッパ人が()()()()()()()()――働いたあとで、昼食や夕食においしいものを食べる→なので朝食はアッサリ――であるのに対して、イギリス人は()()()()()()()()――朝からしっかり働くために朝食をガッツリ→昼食・夕食は適当――という、食事への意識の違いから由来するんだとか。さすが産業革命のお国なのです。

*5
【湧昇流】海洋深層を流れる冷たい海流(いわゆる海洋深層水)が、何らかの要因によって海の表面へと昇ってくる現象のこと。たとえばハワイ島では、深層の海流が海底山脈にぶつかることでこの現象が起こる。もっと大規模な地球規模レベルでの湧昇流は、アフリカや南北アメリカ大陸の西岸部で起こることが知られている。風によって海の表面の水が沖方面に流されることで、その分だけ底から同様に深層の海流が昇ってくるのだ――カリフォルニア海流や、アフリカ西岸のベンゲラ海流や、南米大陸沿岸のペルー海流(フンボルト海流)がコレにあたる。漁業的には、こういった湧昇流は海底の栄養塩類を海面まで運んでくれるため、湧昇流の発生する「湧昇域」は魚が多く集まって良い漁場になるのが特徴。また産業的にも「海洋温度差発電」のための重要スポットになりうる場所だ。ちなみに、以下のTIPSで解説されている「ナミブ砂漠」が、内陸は昼間40℃以上にもなるのに、海岸部だと肌寒いのは、湧昇流のひとつ「ベンゲラ海流」(寒流)のせいだ。これらの「寒流」は、地球の自転によるコリオリの力(転向力)で、北半球では時計回りに(南半球だと反時計回りに)ぐるっと海洋を回って、暖かい赤道を横切ると「暖流」に変化する。※注意:暖流・寒流という言葉はよく使われますが、「水温○○℃以上」のような()()()()()()()()、あくまで周りの海域の水温と比較するという慣習なのであって、科学的な定義ではないようです。

*6
【ナミブ砂漠の霧】ナミブ砂漠は、アフリカ大陸の南部の国ナミビアの大西洋側に位置している。ゼリック・サバンナ(乾いた草原地帯)や疎林帯が占めるカラハリ砂漠と違って、ナミブ砂漠は()()()()()()だ。「ナミブ」とは現地のサン人の言葉で「何もない」の意味(()()()()()()()()のにぃ~?)。寒流「ベンゲラ海流」がそばを流れているため、作中の説明どおり、気温変化での空気の飽和水蒸気量の差により、朝には砂漠沿岸部では年間に100日ほども霧が発生する。この海辺で発生した霧が、南西風によって内陸まで広がっていく。ナミビア海岸部の港町ウォルビスベイから、120kmも内陸にあるゴバベップまで届く現象が年間に40日ほどもあるんだとか。この朝霧は、時間が経って気温が高くなってくると、内陸からしだいに消えていく。なおゴバベップでの年間平均降雨量は27mmしか無いが「年間霧降水量」は雨より多くて30mmもあって、ナミブ砂漠の動植物たちはユニークな手段でこの朝霧から貴重な水分を補給している。

*7
移流霧(いりゅうぎり)】6パターンある霧の発生メカニズムのうちの一つ。暖かく湿った空気が風で流されてきて(=移流してきて)、冷たい海面や陸地によって冷やされることで、空気の飽和水蒸気量の差によって発生する霧。海で見られるものはとくに海霧(かいむ)と呼ばれる。日本では、北海道の東岸や、東北の三陸海岸沖で夏ごろに見られる海霧が有名。これは夏に北太平洋の高気圧から吹き出る暖かく湿った南風が、寒流である千島海流(親潮)によって冷やされて発生する。

*8
【ナミブ砂漠の砂】何千万年もかけて、ドラケンスバーグ山脈(南アフリカ共和国とレソトとの国境にある)の岩盤が風化し、その砂がオレンジ川(ナミビアと南アフリカの国境)によって西へと運搬されて堆積し、河口付近に三角州を作る。その砂が南西風によって内陸に運ばれ、形成されたのがナミブ砂漠だ。このナミブ砂漠は「世界一綺麗な砂漠」と呼ばれ、砂粒が石英(クォーツ)(二酸化ケイ素 :SiO₂の結晶)の粒100%だ。この石英の表面を、鉱物から溶出した鉄分が包み込み、霧の水分により酸化して、酸化鉄のコーティングで砂粒がオレンジ色になる。この過程には長い年月がかかるため、オレンジ川河口から風で飛んできたばかりの海岸部の新しい砂は白く、砂漠の内陸部の古い砂ほど赤くなっていく。

*9
【貿易風】地球の低緯度地域(0°~30°)付近に見られる東風(=東寄りの風)、つまり東から吹く風。卓越風(いつも吹く風)の一種で、そのメカニズムは……太陽の光を一番広い面積で受ける赤道付近で、温められた空気は上昇して、北上and南下し、南北半球の亜熱帯高圧帯(30°付近)で冷やされて降りてきて高気圧の風となって地表に吹き出す。※これを「ハドレー循環」という。この高気圧の風が、地球自転によるコリオリの力(転向力)により、北半球では時計回り(=北東の風)に、南半球では反時計回り(=南東の風)に向きが変化するのだ。

*10
【ハワイ島】アメリカ合衆国ハワイ州に属すハワイ諸島の中で、面積が最大の島。「ハヴァ~イイ~」などと現地語っぽい発音をすると、通ぶれるかもしれません。面積:約10,400km²で、青森県や岐阜県と同じぐらいの広さ。中央部にはマウナ・ケアやマウナ・ロアといった標高4,000m以上の山々がそびえていて、高山気候/氷雪気候になっているぞ。東から吹く貿易風により、島の東側は多雨地帯、西側は乾燥地帯と、気候の変化が多彩なのだ。ハワイ州の全ての島に言えることだが、歴史的に日本から移民が多く来ているため、ハワイ島も日系人がとても多い。

*11
【北極星】北極星は地球の北極点の延長線上に位置していて、地球の自転軸に位置しているため、唯一の一晩中ほぼ動かない星なのだ。そのため、夜間に方角を知る有用な手がかりになる。北極星を見つけるためには……地平線に沈まず一晩中見え、形が分かりやすくて大きい星座――ひしゃくの形の「北斗七星」と、Wの形の「カシオペア座」から、場所を探す方法があるぞ。こうして夜間に北の方角を求め、杭などで目印をしておくと次の日に便利だ。そして、この「北極星の見える角度」と「その場所の北緯」は一致する(※数学的に計算してみるとそうなります)。例えば、北緯35°付近の東京や大阪では、北極星はおよそ35°の高さに見える。分度器・糸・重りになるモノがあれば北極星の角度が正確に測れるが、何も持っていなくても、自分の指や腕で角度をはかる方法がある。背の低い人でも高い人でも人間のプロポーションは同じであることを利用する。腕をまっすぐに伸ばして、体のパーツを見る角度を測ると……人間誰でも、小指1本だと1°、指3本だと3°、握り拳だと10°、横に伸ばした人差し指と小指の先端で15°となり、コレを覚えているとおおまかな角度が目算できる。星座以外でも、何かの角度を測る時に便利ですよ。※これを軍事利用しているミル(シュトリヒ)という角度計測法があります。こーして見える角度さえ分かれば、三角法のタンジェントや正弦定理を使い……「対象の大きさ」を知っている時は「対象との距離」が求められ、「対象との距離」が分かっていれば「対象の大きさ」を算出することができる。

*12
【太陽の動き】北半球では太陽は右回り(東→南→西)に動いて見え、南半球では左回り(東→北→西)である。つまり北半球と南半球で動きが逆になる。実はこのことは、()()()()()()()()()()()であることと関係しているのです。時計の針が右回りなのは、北半球での日時計(ノーモン)上の()()()()(太陽の動きと同じで右回り)が、中国・ヨーロッパで発達した機械時計にも、そのまま踏襲されたからだと言われています。ここで余談ですが、仏教の作法では右繞(うにょう)/右遶(右旋や旋繞とも)と呼ばれる「対象に自分の右側を向け続ける」(つまり右回りをする)という「時計回りのマナー」があります。たとえば四国のお遍路周り(順打ち)も時計回りだし、チベット仏教のマニ車も右回りで回さないと功徳が積めないとされます。このしきたりは古代インドの右手を浄なるものとする概念や、利き腕を相手に見せて敬意や敵意の無さを示すことに由来すると言われますが、古代インドも農耕社会だったので()()()()()()()()()から、という説もあります。まとめ:時計も仏教も、どちらも「北半球では太陽が右回り」という天文現象が大きく影響して「右回り」が採用されている。が、もし南半球に文明の発達した大陸があって、これらがそこで生まれたのだったら……逆の「左回り」が採用されていたのかも?

*13
【南半球の星座】日本の本州はおおよそ北緯35°付近に位置していて南半球がわの「赤緯-55°までの空」は観察可能だが、残りの範囲は全く見えなくなる。しかしここジャパリパークは日本本土よりも南西に位置する島なので、南半球で見られる星座の一部も本土より観測しやすい。たとえば、有名な南十字星(クラックス)だ。4つの星による星座なので正確には「みなみじゅうじ座」で、88星座のなかでも最も小さな星座だが、明るい4つの星々(うち一等星がふたつもある)で構成されていてよく目立つぞ。国内では春~初夏ごろに小笠原諸島や沖縄で水平線上に出てくるのを観察可能。とくに国内の有人島では最南端の「波照間島」で最もよく観測できることが有名だ。さらに南の国々のハワイやグアム島なら、もっと高い位置に見えて観測しやすい。この南十字星の歴史はとても浅く、ヨーロッパ人が本格的に南半球に繰り出していった大航海時代につくられた星座だ。なので、この星座の見えないギリシャや中国や日本(本州)の神話・伝説では当然なんのエピソードも語られていない……。が、実は古代には地中海や東アジアなどの中緯度の地域で観測できた(日本の本州でも縄文時代~飛鳥時代には見えたという)が、その後の()()()()()()()(地軸の変化)により観測できなくなってからは、ほとんど忘れ去られてしまっていたらしい。この大航海時代に「再発見」された南十字星は、南海の航海における「天の南極」を探すための唯一の目印という重要な役割があった――南半球の夜空には、北極星のように明るく探しやすい「南極星」というものは無いのだ。つまり大航海時代には、この南天の十字架(サザンクロス)の加護が闇の海に迷える船乗りたちを導き、歴史をつくったのです。ロマンチックです。このジャパリパーク(北緯が約30°)の場合は、この「みなみじゅうじ座」のてっぺんが、時期や高度や気象などの条件が良ければ明け方ごろに地平線ぎりぎりに観測でき、まるで大地に十字架が刺さっているように見えるぞ。

*14
【分隊】米語:squad/英語:section。軍隊における編成のひとつで、基本的に10人前後の兵士の集団。これが「最小の部隊単位」となる(※さらに小さい「班」や「組」を設ける場合もある)。しかし分隊の人数は、国や兵科や時代によって結構差があり、たとえばWW2時の日本軍の一部の歩兵分隊では15人編成だったり、大戦末期のソ連の狙撃兵分隊(←ソ連の歩兵は戦前には狙撃兵と翻訳された)は一部では7人編成だった。総合的に見ると大戦初期は人数が多く、末期になると少なくなっていく傾向にある。これは戦争が長続きして若者の人口が減っていった事だけでなく、武器の性能がアップしたため少人数でも従来と同じ戦闘行動ができるようになった事も関係している。しかし、あまり分隊の定数を少なくすると人的損耗(負傷者や死者のこと。なんてイヤな言い方なんだろう……)が出た場合の()()()()()()()()()()()なってしまう。たとえば1人が負傷しもう1人がその手当てにあたるとして、戦力が2名減ってしまう場合……15人編成の分隊なら約13%の戦力低下だが、7人編成なら約29%も低減してしまう。

*15
【軍曹(三等軍曹)】国や兵科や時代によって違いますが、「軍曹」であれば一般兵士のまとめ役の少しエライ階級である「下士官」の一種になります。ハナ子の所属していた(と今のところ思われている)「アメリカ海兵隊」の階級は……下から順に、Private(新兵or二等海兵)、Private First Class(一等海兵)、Lance Corporal(伍長代理)、Corporal(伍長)、Sergeant(軍曹/三等軍曹)となります。軍曹の階級章はシェブロン(矢羽)という「」マークが3つ重なった「<<<」という模様になります。覚えておくと戦争映画を見る時やプラモデルの兵士フィギュアを作る時にちょっとお役立ち。この "Sergent" つまり「ただの軍曹」より上の階級にも、Staff Sergeant(参謀軍曹/二等軍曹)や、Gunnery Sergeant(砲術軍曹/一等軍曹)……など、Sergentが付くもっとエライ階級がたくさんあり、日本語では軍曹や曹長と訳されます。まめちしき1:映画『フルメタル・ジャケット』に登場する海兵隊ブートキャンプの「ハートマン軍曹」は英語音声をよく聞くと、実は正確には砲術軍曹(ガナリー・サージェント)(一等軍曹)です。「<<<))」←砲術軍曹の階級章は、ロッカー(揺り子)という模様が二つ追加されてこんな感じ。通称「ガニー」で、ふつうの軍曹よりもふたつ分偉くて怖くて頼りにされてます。このハートマン軍曹を演じた故ロナルド・リー・アーメイ氏も(映画の後に昇進して)砲術軍曹になってます。まめちしき2:元々アーメイ氏は演技指導スタッフでしたが、本人の演技力が迫真すぎてキューブリック監督に訓練教官(ドリル・インストラクター)役に抜擢されたという面白エピソードあり。なおアーメイ氏は「あそこまで追い詰めるのはだめ」とハートマン軍曹の行動には否定的。※ちなみにもとの教官役の俳優さんはモブキャラ(「簡単さ、動きがのろいからな!」などの狂気的なセリフの機関銃手)になりました。

*16
【少尉】軍隊の将校(士官)の中の一番下の「尉官」で最も下の階級。英語では、アメリカ海兵隊でも英国陸軍でも"second lieutenant"と呼ばれる(※でも発音が違う)。陸軍ではおもに小隊(分隊3~4個分の集団)のリーダーの小隊長に充てられる。このlieutenant(ルーテナント/レフテナント)は、ラテン語で「代理人」の意味。少尉(second lieutenant)や中尉(lieutenant)は、もともとは中隊長の大尉(captain)のいない時の、ただの代理に過ぎなかったというわけだ。戦争映画でも、士官学校出たての新米の少尉がたびたび出てきて、『スターリングラード(1993年版)』や『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』の少尉さんなどが印象深い。

*17
【指揮下】似たような言葉として麾下(きか)隷下(れいか)「配属下」などがある。麾下は「将官(大将・中将・少将など)」レベルの、スゴイエライ人の指揮下に入ること。隷下は「何かの組織」に直属することのようです。さらに「どこどこ隷下の~」と言えるのは()()()()()()の場合のみで、たんに()()()()()()しているだけの場合は「どこどこ配属の~」と言うみたいです。……ややこしいですねー。以下、つかいかたの例:「んも~! われこそ、へいげんプライド軍団長ライオン大将(←偉い人の名前)麾下の、アラビアオリックスであるぞー!」「さいですか! 私こそは、ヘラジカ軍団突撃部隊(←組織の名前)隷下の、シロサイですわー!」

*18
【参謀】部隊の「指揮官」を補佐する役割を参謀・幕僚・副官といい、それぞれ微妙に意味が違います。参謀:指揮官の作戦指揮を補佐する役割。副官:指揮官個人の庶務を補佐する秘書みたいな存在。幕僚:参謀と副官をあわせてこう呼ぶ。この幕僚たちの長が参謀長や参謀総長になる。

*19
【指揮官】ある部隊を指揮運用する権限である「指揮権」を与えられている人のこと。指揮官は指揮権にともない必ずその責任も負うことになる。「権利」と「責任」は表裏一体、ふたつの車輪みたいなものだ。で、さらに厳密に言うと「その部隊の指揮権」は混乱を防ぐために()()()()()()()()()に与えられる (イコール) その部隊の兵士は、()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。つまり軍隊では「ただ階級が上であるだけ」というだけの理由で、エライ誰かが下位の階級の兵士や下級部隊に命令を下すことはできない。その部隊の指揮権は、「上位の階級」に、ではなく「部隊指揮官という職務」に対して与えられる……という理屈なのです。※なので戦争映画などで、初対面の将校がいきなり見知らぬ兵士にアレコレ偉そうに命令して軍事行動させる、なんてシーンは本当だとおかしかったりします……(→そんな細かいこと気にしてたら映画が楽しめんぞ!)そして、孤立や通信の遮断などで指揮官の命令を受けられない事態では、所属部隊の作戦構想や意図に基づいて、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ことになる。これを「独断専行」と呼ぶ。一般にはイメージ悪い言葉だが、元々の軍事用語では「好き勝手ワガママやりたい放題」という意味では全然無いのだ。

*20
【青色のダンゴムシ】()()()()()。本当です。変わった種類のダンゴムシではなく、普通のダンゴムシ(オカダンゴムシ)や近縁種のワラジムシに「イリドウィルス」という病原体が感染したものなのです。この病気の個体は、体内でのウィルスの結晶化により体色が鮮やかな青色になり、感染して1ヶ月ほどで死んでしまうのだ。コワイ!(←ダンゴムシ視点) しかしこのウィルスの感染力は非常に低く、病気の個体から他の個体に感染することは全く無いようです。この奇妙な現象は、ダンゴムシを目立つカラーリングにして地表に移動させて、鳥に食べられやすくして、鳥の消化器内へ移動するという()()()()()()()()()()()()()なのでは?という説があります。※なお、イリドウィルスは色々な種類がありますが、ダンゴムシに感染するイリドウィルスはヒトには無害なので、触っても大丈夫です。感染経路が不明な上、寿命が非常に短くなるせいで、この青ダンゴムシは非常にレアです。気付かずに「自分の足元にいる」かもしれない青いダンゴムシですが、見つけた人に「幸せを呼ぶ……」かどうかは不明です。

*21
【球形砲塔】ボーイング B-17 “フライングフォートレス” や、コンソリデーテッド B-24 “リベレーター” など、第二次大戦中のアメリカ軍の爆撃機に設置されていた球形の銃座。普通の横回転する銃座に比べてぐるっと縦横全方位に射界を確保できる利点がある。が、狭いし装甲は無いに等しいしパラシュート脱出はしにくいしと、搭乗員は誰もが乗りたくなさそうな場所だ……。それとは全く違うものだが、過去にごく少数の戦車にも同様の砲塔が設置されていたことがあり、WW2末期のドイツ軍の対空戦車「クーゲルブリッツ」(ドイツ語で球電現象の意味)がそれだ。ドイツ軍の輓馬(ワークホース)といわれたⅣ号戦車の車体をベースに、タイガー戦車のターレットリングを組み合わせ、航空機搭載用のものを改装した3cm機関砲×2基を、新設計の上下に動く砲塔に載せているスゴイ戦車です。でも作られたのが1945年2月なのでもう敗戦間際です。ごく少数のみ(2両?)が完成してベルリン市街戦で使われたみたいですが、戦闘記録は何も残っていません。また、似たような形の対空戦車を米軍も作っていて、1942年にM4シャーマン戦車ベースにした「試作T-52対空戦車」なのですが、資料が少なくて詳細不明……。しかしこんなマイナーな車両でもウクライナのユニモデル社からプラモデル化してるという……。

*22
【M3中戦車】WW2時のアメリカ軍の中戦車。愛称:ジェネラル・リー(米軍の3階建てタイプ)、ジェネラル・グラント(英軍の2階建てタイプ)、7人兄弟用の棺桶(by ソ連軍)。M3は、後継車両の「M4シャーマン戦車」ができるまでの意図的な中継ぎ役(ストップギャップ)として開発された戦車だ。野球で言うとミドルリリーフの投手ですね。M3を作る前に米軍はすでに「M2中戦車」を持っていました、がこのM2は、37mm砲という()()()()の戦車砲を装備していて、それがヨーロッパで勃発した大戦で明らかになり、M2量産は中止。もっと高い対戦車攻撃力のある「75mm砲」を載せた新戦車が開発されることに。しかし「戦車の砲塔」は、装甲厚い・車体に載せて回る程度に軽い・可動部分たくさん、と厳しい条件があって新設計が難しい……。というわけで急ぎ開発・量産されたM3中戦車は、M2の車体をベースにして、車体右側直付けの張り出し砲塔(スポンソン)に「限定旋回式」の75mm砲を搭載、上部の全周旋回式の鋳造砲塔に従来の37mm砲搭載……という、いかにも急場しのぎで作った感ありありな設計。限定旋回砲は射角が狭く、砲塔+機関銃搭つきの3階建て構造は背が高すぎて遠くからでも非常に目立ち、かといって主砲位置が低いためハルダウン(穴などの地形に車体を隠す)砲撃も難しい……と欠点が多い戦車でした。といっても、M2やそれ以前の戦車から流用されている旧式の足回りの構造は、機械的信頼性が高く故障しにくいという大きな長所があり、最終的には6,000両以上も大量生産されている。その4割は「レンドリース法」により同盟国イギリスに送られて、弱点の多い英国戦車(信頼性が低い、足が遅い、強力な榴弾が撃てない等)を助けて1942年の「ガザラの戦い」や「エル・アラメインの戦い」などでドイツ・イタリア軍相手に大活躍し、ビルマのジャングルでの対日本軍戦でも役立ち、「中継ぎ」としては十二分の活躍をしている。そして米軍の抑え(クローザー)にあたるM4の初期型にも、M3から車体下部や動力系統などがそのまま流用されている。余談その1:このような「車体に大口径の限定旋回砲を設置、上部の旋回砲塔に小口径の銃砲」という戦車は他国でも作られていて、フランス軍の「ルノー シャールB1-bis」や、イタリア軍の「カルロ・アルマート M11/39」もそう。余談その2:なおM3やこれらの類似の戦車は「多砲塔戦車ではない」です。砲は複数だけど、砲塔はひとつだからですね。

*23
【平たい口】ジュゴン、という海の哺乳類がいます。野生下では海の底部の海草などを食べるため、口が平たいのが特徴なのです。近縁種の動物マナティーとの違いは、まさにこの「口の形」で、平たい口のジュゴンに対して、マナティーはふつうの口をしています。※コレは、名前に反して色がほぼ同じシロサイ・クロサイの区別方法と同じです。他にも、尾びれが三角形のジュゴンに対して、尾が丸いマナティーという外見の違いもあります(()()()()()()()()()と覚えてね)。そして、飼育下のジュゴンが好んで食べるのは、北半球の温帯や亜寒帯の沿岸の海底に生える「アマモ」という海草です(野生のジュゴンはアマモの分布と生息域が異なるので食べません)。なおアマモは、胞子じゃなくて種で増える「種子植物」なので、漢字で正確に書くなら()()()()()()()()。アマモは別名、リュウグウノ オトヒメノ モトユイノ キリハズシ(龍宮の乙姫の元結の切り外し)……という、最も長い植物名を持っている。人魚のモデルと言われるジュゴンが、そんな雅な名前の草のを食べるのって、なんだかロマンチック。しかし飼育ジュゴンは偏食でアマモしか食べなかったので、国内で唯一ジュゴンのいる三重県の鳥羽水族館の「セレナちゃん」は、新鮮なアマモを韓国から空輸してもらっていて、かつての食費はなんと年2,000万円! シドニー水族館の子も同様に偏食だったのですが、最近はふたりとも安価なロメインレタスも食べてくれるようになったとか。

*24
【瞳の形】瞳(瞳孔)とは、筋肉である虹彩に囲まれている「穴」の部分。光はココを通って、眼球内側の網膜に投射される。瞳孔の形状は動物によって異なり、ヒトの瞳孔は円形、イエネコやヘビやワニでは縦長の楕円形、ヤギやヒツジなどは横長の楕円形。ネコなどの「縦長」の瞳孔は円形のものより開閉差が多く、夜行性動物が夜間に「少ない光量をできるだけ取り込むため」という説がある。実際、ヒトの円形瞳孔は光量による面積の変化が15倍程度だが、縦長瞳孔のネコだと135倍、ヤモリは300倍だ。さらに、縦長の瞳は()()()()()()()()()()「立体視で物体との距離感」を把握しやすく、また()()()()()()()の「ぼかし効果の視覚利用」がしやすい。これは「待ち伏せ型(=視線を動かすと獲物に気付かれていまう)」で「視点が低い(=目へ入ってくる光量が少ない)」動物向きの眼ということになり、ネコやヘビ・ワニなど、背が低く夜行性(薄明薄暮性)寄りの捕食者の多くが縦長の瞳孔である説明になっている。※イエネコと違い、オオヤマネコやライオンやトラやヒョウ、チーターなどの()()()()()()()()()()は、ヒトなどの円形の瞳孔に近い「亜円形」の瞳だが、これは彼らが昼行性寄りの「活動型」捕食者であり、比較的体が大きく「視点が高い」事が関係しているようです。※「横長瞳孔」については本編中でのヒカリの説明を参照。

*25
反芻(はんすう)】ウシさん達の食べる草に多く含まれる植物繊維「セルロース」は安定していてとても分解しにくい物質。ヒトの場合は全く消化できないが、ウシ・シカ・キリンなどの一部の偶蹄類は「反芻胃」といって4つに分かれた特殊な胃袋を持っていて、時間をかけてセルロースを消化することができる。食べた草はまず1・2番目の胃(反芻胃)の中の微生物の働きで草を発酵させてから、口の中に()()()()て唾液と混ぜてゆっくりと嚙み直す。この嚙みなおしを「反芻」という。その後、食べ物は第一胃(ルーメン)・第二胃を通過して、第三胃((ふるい)のような役割がある)と、第四胃(塩酸やペプシンの分泌されるふつうの消化用の胃)へと送られ、そこでふつうに消化吸収される。この反芻を行うウシ科・シカ科・キリン科は「反芻亜目」と呼ばれるぞ。またラクダ科は反芻亜目とは近縁ではないが、3つの胃を持っていてちょっと違う仕組みの反芻をおこなう。サル類のテングザルも反芻に似た行動で葉っぱを消化する。また、ウマの仲間(奇蹄類)やゾウやウサギは反芻はしないが、盲腸や大腸に微生物がいて(後腸発酵動物という)、やはり発酵によってセルロースの消化をおこなう。シロアリも同様に腸内微生物で植物質を消化する。こういったように、()()()()()()()()()()()たちが()()()()()()()()()()()を有していることを、「平行進化」による「収斂」現象という。ちなみに、ウマやバクなどの奇蹄類は()()()()()()()()()()()()があり(※サイは門歯は無いが同じ働きをする唇がある)、草の上の方の硬い部分(緑色で栄養価は高い)をむしって食べるのに向いていて、対してレイヨウやヌーなどのウシ科動物は下顎のみに門歯があり、草の根本の方の柔らかい部分(白色で栄養価は低い)をちぎるのに適していて、同じ下草を食べる「グレーザー」でも、下草の食べる位置の違いで「食べ分け」をしている。というわけで、ウシ科は下草でもさらに栄養価の低い部分を食べているが、「反芻」による消化吸収の効率が良いので粗食でも問題が無い……というか、消化の良い植物を与えると()()()()()()()()()()()()。※ヤギ(反芻する)とブタ(反芻しない)にトウモロコシを与えたところ、前者の消化率は100%、後者は53%だったという実験結果がある。「反芻」スキルがあれば、約2倍も消化効率が違うのだ!

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Cln.(セルリアン)クーゲルブリッツ】Cln. Kugelblitzは、巨大なダンゴムシのような体を持つ装甲タイプのセルリアン。伸縮自在の口吻が装甲下部(ダンゴムシなら頭部にあたる部分)から直接伸びている。装甲上部(ダンゴムシなら背中にあたる部分)には、360°旋回可能な、横長瞳孔の大きな目玉を持つ。この眼球は、戦車のハッチのように周囲の殻が閉じて、体内に引っ込めることができる。大きさは、体長:6m、体高や幅:3m程度で、第二次大戦の頃の中戦車・重戦車と同じぐらいのサイズだ(※身近なものでは、軽自動車や軽トラの全長が3.4m、公式バスケットゴールの高さが約3mです)。見た目だけは強そうなのだが、草食性の大人しい性質で、平たい口は地面にべったりくっつけるのに適した形であり、イネ科植物の葉(ケイ酸が多くて固い)をすり潰せる構造の歯を持つ。大きな眼球は、視野こそ広いが静止視力・動体視力ともに低いため、そばに近づいても気付かれない場合が多い。大量の草を食べ、サンドスターを消化吸収した後の「劣化サンドスター」のカタマリを戦車砲のように吐き戻す習性がある……がこの「砲弾」を、積極的に自衛や破壊につかったという事例は今までに観察されていない。草をたくさん食べるセルリアンなので、地元の草食動物とは競争関係だが、数がとても少ないために大きな問題にはなっていない様子……。図体がデカイだけで、基本的に無害な奴なのです。おしりについている、WW1のイギリス菱型戦車の初期型めいた「車輪のようなもの」(越壕用か方向転換用か?)がチャームポイントです。名前の「クーゲルブリッツ」は同名のドイツの対空戦車からとられているが、その「球電現象」の名前通りに、夜になるとポワワァ~と殻が発光するという……生物発光の一種か? しかしその理由については一切不明です。

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【水場】草食哺乳類やハト類、小鳥、アリ、ハチ、ハエ類は、多くの種類が水に強く依存しているため、これらの生物を見かければそれは()()()()()()()()()()を意味している。逆に、肉食哺乳類や水鳥、猛禽類、爬虫類などは、獲物の肉から水分を補給したり、長期間水を飲まなくてよい種類が多いので「水場のある証拠」としてはあまり当てにならない。現在地の「さばんなちほー」は乾季で、草木は枯れはてて空気は埃っぽく乾燥しているが、そんな乾季でも枯れることのない水場は貴重だ。こういった泉にはレイヨウやシマウマたちが集まり、お互いが順番に水面から頭を上げて、同種または異種の動物達が()()()()()()()周囲を見張るという、いかにも複雑で洗練された風な動きが見られるが……この集団的な動きは、狙ってやっているわけではなく「ただ隣と同じことをする」という単純な「自己組織化」ルールによるものだ。ちなみに、こーゆーアフリカの水場の水は黄色っぽかったりするが、これは周りの植物から渋み成分のタンニンが溶け出しているためで、飲んでみると甘味があってお茶のような味がするそうだ。

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【有害な微生物】未消毒の水に含まれる可能性のある有害微生物はたとえば……腸管出血性大腸菌(O157)、サルモネラ菌、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、赤痢菌、コレラ菌、セレウス菌、ウェルシュ菌、エルシニア・エンテロコリチカ、黄色ブドウ球菌、ノロウィルス、etc……。多くは熱に弱いので「煮沸消毒」が有効だが、セレウス菌などは高熱にもアルコール消毒にも強く、塩素系の消毒薬を使用するしかない。

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【消毒薬】水道水やプールの消毒と同様に、塩素系漂白剤(ブリーチやハイターとか)によって飲料水を消毒できる。1.) 布やコーヒーフィルターなどでゴミをろ過する。2.) 水を最低1分沸騰させて冷ます。3.) この煮沸済みの水2Lに対して「次亜塩素酸ナトリウム」5~6%の漂白剤(洗剤や香料が入っていないもの)を8滴加えて、30分置いておく。4.) 30分後に塩素っぽい臭いがしていればOK、そうでなければまた8滴加える。以上がアメリカ赤十字社が推奨する方法だ。また希ヨードチンキやルゴール液、イソジン等に含まれる「ヨウ素」でも水を消毒できる。約2%のヨードチンキならば、水1Lに5滴(濁った水なら10滴)加えて30分放置するというのが、米陸軍でも推奨されている方法。ただしメーカーは全く保証していない方法だし、妊婦さんや甲状腺障害、ヨードアレルギーの人などにはヨウ素は有害なので、ここで紹介した方法は緊急時の非常用です。そして、このTIPに限らずすべての知識についてですが……実行して結果がどうなるかはすべて()()()()です! 作者はいっさい責任を持ちませんのであしからず!(念のため)

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【煮沸消毒】原始的だが大変有効な飲料水の消毒方法。ナベなどで最低1分間水を沸騰させる。気圧によって水の沸点は異なるため、高地ほど火にかける時間が延びることになる。厚生労働省検疫所によると『標高2,000m以上の高地では最低3分間の沸騰』が推奨されている。他にも、発展途上国で行われる薬品を使用しない消毒方法がある――ビンやペットボトルに水を入れて太陽光に最低6時間(天気がくもりなら2日間)当てて、紫外線で殺菌する「SODIS(Solar water disinfection)法」というWHOやUNICEFや赤十字が推奨する方法だ。時間はかかるが、透明容器があればどこでも実行できてお手軽。日本でもネコが多い地域でコレをやっているのをひと昔前はよく見かけました(たぶん違う)。

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【ネコの水の飲み方】ブタ・ウシ・ヒツジなどは、ヒトと同じように発達した「頬」を膨らませて吸って水を飲むことができますが、頬のほとんど無いイヌやネコは違います。イヌやネコは「ラッピング」という飲み方をします。ネコは、舌を「Jの字」型にして水を汲むようにして、水柱をつくって飲むのです。さらにネコの舌には「糸状乳頭」というザラザラした突起があって、これが体内に向かう方向へと尖っていて、水をひっかけやすくなっています。※ところで「肉食動物」であるネコの舌の味覚は、毒や腐敗を察知する苦味・酸味には敏感ですが、塩味は感じにくく、肉食と関係無い甘味は全く感じないようです。グルタミン酸などの、うま味(※日本で発見されたので英語でもumami)は一応感じるとか。

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【イヌの水の飲み方】通説によりますと、イヌとネコは液体を飲む時の()()()()()と言われてきました。実際、イヌの舌は水を飲む時、ネコ舌の「J」形とは逆に、()()()()()()()()「し」形になります(参考資料のYoutube動画を見てネ)。しかし、ハイスピードカメラを使った米国ハーバード大学の最近の研究によりますと、イヌもネコも「水柱を作って」飲む、という基本的な方法は同じということが分かってきました。なおイヌの方がこぼし易いので、()()()()()()()()()()()()みたいです。余談ですが、イヌの舌にはヒトと同じように甘味・酸味・塩味・苦味の味蕾があります。味蕾の数はヒト9,000個に対してイヌ1,700個なので、グルメなヒトに比べれば鈍感なのですが、それでも基本的な味は区別でき、甘味・酸味・苦味の感知が比較的得意です。また、ヒトにはない「水の味」を感知する味蕾をイヌは持っていて、これは食事の後などの特定の状況で活性化し、十分に水分補給をするために進化したものだと考えられています。

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【槍】有史以前よりヒトが使ってきた狩猟用・対人用の武器。銃器に取って代わられるまで世界中で使われ続けた。その長所はリーチの長さで、敵との距離を取りながら攻撃できることは、戦術的にも心理的にも大きなメリットとなる。半面、狭い場所で使いにくく、長くて重いのでかさ張るのが欠点だ。柄の部分は基本的に木製で、強度の高い重厚な木材が使われた。手持ちの普通の槍のほかにも、手や投槍器(アトラトル)で投擲するための、短い「投げ槍」というのもある。

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【オリーブ】モクセイ科の常緑樹。野生種は地中海~北アフリカが原産で、5,000~6,000年前にはすでに栽培が始まっていたようだ。ギリシャ人やローマ人がこれを地中海中に広めたらしい。果実はオリーブオイルの原料になり、生で食べるとニガイので加熱したり塩漬けにして食べたりする。木材としての利用は、ヨーロッパや中東の果樹用オリーブは幹が細いため、ケニアやタンザニアなどのアフリカからの輸入材が多い。オリーブ材はツメで押しても傷つかないほど硬くとても重い。比重:0.85で、この数値は、赤樫(アカガシ)紫檀(シタン)(硬くて木刀の材料になる)と同じくらいの密度だ。まな板やボウル等、調理器具や高級家具などに、そして武器の柄としても使われていきた。あのギリシャ神話の英雄ヘラクレスは「オリーブのこん棒」で洞窟に棲む獅子の怪物(モデルは「ホラアナライオン」)と戦ったという(※なお、こん棒での打撃は全然効かなかったので最終的に絞め技で倒し、その大獅子はのちに夜空に輝く「しし座」になりました)。そして日本ではオリーブは香川県の県花・県木であり主要農産物。さらに四国全域や小豆島のほか、東北・北海道を含む日本全国で栽培されている。また香川県はハマチ(≒ブリ)養殖の発祥の地なのだが「オリーブハマチ」というオリーブの葉の粉末を与えて育てられたハマチが名産品。さっぱりしていておいしいらしい。

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【石器時代の槍】人類最古の石槍は約50万年前のもの。これは現生人類(ホモ・サピエンス)やネアンデルタール人より昔の人類であるホモ・ハイデルベルゲンシス(ホモ・エレクトスの別種)の発明であるらしい。我々「ヒト」は、彼らから槍の作り方を教わったのか? あるいは独自に槍を発明したのか? それは定かではないが、木の棒の先端に刃を固定する「着柄(チャクヘイ)」のためには、動物の腱や植物でできた「ひも」の作成、樹脂や膠の「接着剤」と、それを溶かす「火の使用」など、高度な知識・技術が必要とされる。身振り、手振りだけではとても技能を伝達できないため、「槍の発明」は「言語の使用の証拠」であると言われている。

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【けっこうおいしい】実は()()()()()()()()()()。観葉植物のオリーブの葉っぱや実をムシャムシャ食べてしまうし、オリーブオイルだって舐める。行灯の油を舐める怪談の化け猫みたいだ。基本的に害は無いが食べ過ぎると下痢になることも。でも酢漬けや塩漬けなどの「加工オリーブ」は()()()()だから、()()()()()()()()()()()ので注意! オリーブの実はとくに栄養分があるわけではないのだが、ネコはその油分が好きなのだろーか? あるいはマタタビのような効果があるという説も? 地中海沿岸の国々ではポピュラーなネコのオヤツらしく、NHKの番組『岩合光昭の世界ネコ歩き』のトルコ・イスタンブール編でも、市場のネコちゃん(オルジャンくん)がオリーブの実を食べていた。正直クッソかわいい~!!

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【槍で突っつく】日本の槍術は、流派や得物にもよるが「突き」攻撃がメインとなる。槍術を簡略化した戦時中の「竹槍術」では、()()()()()()()()()()ほどだ。「左足前(オーソドックス)」に構え、左手でゆるく槍を支えた状態で、右手で後端を押して突くのが基本動作。ボクシングなどと同様に、利き腕の右腕のチカラを活かして、精密な突きができることが利点。しかし、敵が刀などを持って「右足前(サウスポー)」で構えている場合は、相手の手元を狙っての打撃/斬撃で、利き腕の腕力が生かしやすい右足前のほうが有利。さらに右足前からの、相手が武器を持った右手を狙い「内側から外側へ払う攻撃」のほうが、人間の腕と手首の構造上「武器弾き」をしやすいというメリットもあるとか。

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【キリン(どうぶつのほう)】みなさまご存じ、アフリカ大陸に生息するクジラ偶蹄目キリン科の大型草食動物。体重:0.8~1.2t程度(最大記録:約1.9t)。体長:3.0~4.7m。肩高:2.0~3.5m。首の長さ:およそ2m。脚の長さ:約1.8m。頭までの高さ:メス約4m、オス約5m(最大記録:約6m)。身近なモノだと歩道橋がおよそ5mです。つまりキリンは、脚:胴:首の長さがほぼ1:1:1の比になっているぞ、絵を描くときの参考にしよう。ちなみにキリンの赤ちゃんの身長は約1.8m(ちょうどお母さんのお乳に届く身長。サバンナでは授乳も立った状態でするのだ)。キリンはアフリカのサハラ砂漠以南(サブサハラ)の、深い森林や泥湿地を除いた熱帯草原や疎林地帯、半乾燥地帯などに広く分布し、時速60km弱のスピードで長時間走れるスゴイ奴です。子供はもっと速いらしい。"Giraffe" という名前も、アラブの言葉の"zarafa"(素早く走る者)から由来しているそうです。黒紫色をした50cmもの長い舌(※この舌の色は日光の紫外線を防ぐためらしい)で、ウシと同様の「上顎に切歯(前歯)が無い口」(口の中の皮膚はぶ厚いぞ)で、トゲだらけのアカシアの葉を器用に食べる。乾燥に強く、ほとんど水を飲まずに生きられる動物で、植物がたくさん食べられる場合は、それだけで水分が補えるので何週間も全く水を飲まなくてもよいほど。完全に座り込んで水を飲むと捕食者に対してスキが大きいため、前脚を大きく広げたキリン独特のポーズで水を飲む――この広げた前脚をすばやく戻すことで、一瞬で首を上げて警戒態勢になれるぞ。

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【キリンまめちしき(その1)】1.) 他に類を見ない()()()()()()()()ですが、地元では、天地創造の際に神さまが「のこりものを寄せ集めて作った」という伝説があるほど。従来の(キリン1種だけとする)分類では学名:Giraffa camelopardalis。この種小名は、ラクダ(camelus)とヒョウ(pardus)を組み合わせて「ヒョウ柄のラクダ」の意味。古代ギリシャ人やローマ人はキリンをラクダの1種と考えていました。ちなみに古代ローマ人どもは動物を円形闘技場で戦わせるという「やばんちゃん」な見世物をしていましたが、キリンは闘争心が少なくて人気が無かったそうです。2.) 日本語のキリンという名前は、中国の伝説上の霊獣「麒麟」から来ています、ビールのアレです。中国、明の時代の武将、鄭和(ていわ)が「キリン(これ)は麒麟です」と言って、仕える永楽帝にキリンを献上し、江戸時代にこの記録を読んだ桂川甫周(かつらがわほしゅう)国瑞(くにあきら))(※『解体新書』翻訳に関わった医学者兼蘭学者)が、日本でGiraffeをキリンと名付けたんだそうです。※鄭和については、SF歴史漫画家の星野之宣(ほしのゆきのぶ)先生のマンガ『海帝』(ビッグコミックススペシャル)に詳しいです 。※ちなみに中国語ではキリンは麒麟じゃなくて長頸鹿(チャンチンルー)と呼びます。3.) 野生のキリンの睡眠時間は短め。長くても数時間程度?と言われています。早朝・夕方・夜間と、ほぼ1日中採食をする動物です。4.) オス1頭・メス数頭・その子供たちという構成の群れをつくり、1つの群れは多くて10頭程度で、この群れが複数集まることもある。仲間の繋がりは比較的ゆるくて構成メンバーは変わりやすく、シマウマ・レイヨウなどの別種草食獣と一緒にいることも多い。

*40
【キリンの鳴き声】キリンは「ウモー」と、親子間や個体同士のコミュニケーション用に、まれにウシのような声を出す。しかし鳴くことは非常に珍しく、動物園の担当飼育員さんですら滅多に聞かないそうだ。やっぱりあの長~い首ゆえに、肺からの空気を口まで上げにくいのだろうか? ちなみにタンザニアの民話では、かつてキリンはお喋りで「自分だけが高所の葉を食べられる」といつも周囲の動物達に自慢していて、怒った彼らに木に()()()()罠を仕掛けられて、口が塞がって以降は無口になった、なんておとぎ話が語られています。ただキリンはヒトに聞こえない()()()()()で鳴くという説もあるが……この「低周波コミュニケーション」は、ゾウのものがよく知られているが、キリンの場合は研究が少なくてまだ実証されていない。また、夜間にのみ「ハミング」をする現象なんてのも観察されている。

*41
【キリンまめちしき(その2)】5.) オスはなわばりをも持たず、()()()()()()()()()()()。6.) そしてキリンは、哺乳類では珍しく()()()()()()()()()()()()()()と言われています。赤・橙・黄・黄緑・紫を区別したという実験結果アリ。7.) しかし、キリンにはまだまだ謎が多いです。シロサイに関する論文が約2万件もあるのに対して、キリンの論文は400本ほどで、ライオンやゾウ、シロサイなどに比べて、キリンは今まで意外とあまり研究されていなかった動物なのです。8.) キリンと同じキリン科の仲間には、熱帯雨林に生息する首の長くないオカピがいます。今ではキリン科はキリンとオカピしかいませんが、キリンのなかまの化石種がインドやアジアでたくさん発見されています。日本でも更新世のキリン化石が見つかってます。9.) キリンは他の大型動物(メガファウナ)に比べてなぜか()()()()()()()()という性質があり、大型動物専用の鎮静剤エトルフィン(モルヒネの千倍~六千倍もの効果があって強力、かつ拮抗薬のあるオピオイド系薬物。ノバルティス社商品名「M99」)も、大量に撃ち込まないと効果が薄い(※長い首のせい?)ので、麻酔を施しての調査・捕獲・治療がしにくい動物だ。かといって薬の量を増やし過ぎると呼吸が停止してしまうし、それにうまく適量を撃ち込んでも、他の動物と比べて()()()()()()()ために気絶時の衝撃が大きく、頭や長い首や脚をケガしたり、衝撃で胃の内容物が逆流して肺炎を起こす可能性もある。そして、熱帯ちほーの日中の焼けつくような地面は、ずっと倒れているととても危険だ。10.) キリンは首が長い独特の体型のため、他の動物用の輸送車両が使いにくいのも困るところ。普通の動物用トラックで運ぶと、電線や歩道橋などでつっかえてしまうのだ。かといって長時間座らせるのは自重の負担でキケンだ。なので、日本の動物園では低床トラックを使い、「トリバコ」という立ったまま前傾姿勢になれる専用移送木箱をつくってお引っ越しする。なお()調()()()()使()()()()ので、熱中症予防のため夜間の移送が基本。

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【キリンのレギンス(短ゲートル)】日本語ではレギンス(スパッツ)は、ぴったりした素材のパンツのことを意味するが……ここではもう一つの意味、足首に装備する布製や革製の「脚絆(ゲートル)」のほうだ。編上靴(へんじょうか)(踝までの短いブーツ)の上にストラップで固定して、足首部を保護し、靴内に小石や砂・泥、雨・雪などの異物が入るのを防ぎ、ズボンの裾を何かに引っかからないように押さえる効果がある。また脚の血管を締めつけることで下半身の鬱血を防いで、長時間の立ち仕事や歩行時の疲労を減らす働きもある。伝統的な短ゲートル(レギンス/スパッツ)はスーツ姿にもよく似合い、ロンドンでは19世紀末~20世紀初頭にかけて「ロンドンっ子のオシャレな足回り」として流行したらしい。イギリスのドラマでは、ホームズやポワロといった探偵が、屋外行動時に身につけているシーンがあるぞ。第二次大戦頃までは兵士の装備として「短靴+レギンス」のほうが、半長靴(ブーツ)よりも簡単に作れるため、英陸軍・米陸軍・米海兵隊(マリーン)独国防軍(ヴェーアマハト)・武装SSなど多くの国の軍隊で使われていた。※日本軍・ソ連赤軍・ドイツ軍山岳猟兵(ゲビルクスイェーガー)などでは、扱いづらいがより締め付け効果の高い包帯のような「巻脚絆」も使われた。現代でもレギンスは実用品として、溶接工や鋳造工、チェーンソー作業員、登山家などが脚の保護用に身につけるぞ。さて、動物のキリンはあんなに長い脚(※脚といっても実は、動物解剖学的には()()()()()()()なのだが)で、長時間立ちっぱなしなのに、なぜ脚の肉がむくまないのだろうか? というのも、動物キリンの脚の皮膚が「レギンス」のような効果を持っているからだ。キリンのあのスレンダーな脚は、硬いコラーゲン繊維の多い、厚さ3mmの頑丈な皮膚に覆われており、重力で()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。この原理に目を付けたNASA(アメリカ航空宇宙局)は「下半身に空気圧をかける宇宙服」を開発している。ロケット打ち上げ時に、強力な重力で下半身に血液が溜まって、脳に血が無くなり失神するのを防ぐのだ。これと同じ原理で、脚のむくみを防止する女性用の着圧ソックスが発売されていますね。

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【静かなる絶滅危惧種 キリン】キリンは絶滅が心配される動物の一種なのだが、ゾウやサイやカバや大型類人猿と違って、このことは今までほとんど注目されてこなかった。IUCN(国際自然保護連合)の発表によると、1980年に約15万頭以上だったのが、2015年で約10万頭にまで減っている。これは、同じく絶滅危惧種とされるアフリカゾウ(45万頭)やカバ(12万頭)と比べても少ない数字だと言える。つまりキリンは、あまり注目されることなくこの数十年間で3~4割ほども個体数を減らしている「静かなる絶滅危惧種」なのだ。とくに、アフリカ中央部に生息するコルドファンキリンは、現地での紛争の影響を受けてここの35年間で個体数が80%も減少している。東アフリカに生息するヌビアキリン(≒ロスチャイルドキリン)は、密猟のために35年間で95%も減少したが、現在は政府やGCF(キリン保全財団)の保護活動により増加傾向。アミメキリン、マサイキリンなども過去35年で個体数50%減だが、ここ数年は回復傾向にあると言われています。とくにニジェールの「ナイジェリアキリン(西アフリカキリン)」は、1990年代に絶滅寸前の49頭まで落ち込んだのだが、これを重く見た政府は保護プログラムにより首都ニアメー近郊のカナレ村に保護区をつくり、20年ほどでこれを600頭にまで回復させている。がしかし、この急激な増加によりキリンと農民・牧畜民との衝突が問題になり、政府は遠くのガダベジに新しく保護区を設けている。……このようにアフリカ各国でキリン保護がさかんに行われるようになってきたのは、他の絶滅危惧種の大型動物(メガファウナ)と違って、つい最近のことなのだ。

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【キリンのアミメ模様】褐色の多角形の並んだキリン独特の模様……この変わった模様の役割については、シマウマのシマ模様の理由と同様に、複数の仮説がある。1.) アカシアの木陰の木漏れ日風景によく溶け込み、擬態効果がある説(模様が仔キリンの生存率に影響するという研究成果があり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()傾向がある)。2.) 寄生虫を回避する効果があるという説。3.) 「ヒトの指紋」のように個体ごとに決まっているので、視認による個体識別の手段として使われている説。4.) アミメ模様の褐色部分には血管・汗腺が集まっていて、放熱用(ラジエーター)の役割があるという説。これら仮説同士はおたがい矛盾しないので、「複数の説の複合」もありうるかも? なお、この模様の輪郭部分には血管が通って()()()()()されており、成長すると形はそのままに大きさがどんどん広がっていくぞ。なおアミメ模様の「複雑性」(丸みと滑らかさ)は母から仔へ遺伝する、つまり()()()()()()()()ことが知られている。これについては、似た模様のキリンの母子が寄り添っていれば、捕食者の目を親のほうへ引き付けて仔を守る効果がある、という説があります。なお、キリンふくめ、ヒョウやチーター、シマウマ、タテジマキンチャクダイなど、いろいろな生物の模様は「チューリング波」と呼ばれる波であり「波紋生成の数学的法則によって決まる」という説をイギリスの数学者アラン・チューリングが1952年に提唱している。チューリング博士の唯一の生物学の論文だ。また19世紀後半には、東大の物理学者の平田森三が、キリンのアミメ模様は田んぼのひび割れに似ているという「キリン模様ひび割れ説」を唱えている。……そしてスゴイ余談ですが、パチンコ・パチスロ界ではアミメ模様は、激アツ(大当たり)演出で使われ、機種メーカー名から取られて「サミー柄」などと呼ばれている。

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【キリンのツノ】キリンは生まれた時からツノを持つ唯一の哺乳類だ。キリンのツノは「オシコーン(Ossicone)」と呼ばれていて、頭骨の一部が伸びたものではなく、皮膚組織(真皮)の中で骨が形成される「皮骨(ひこつ)」の一種だ。※アルマジロの甲羅や、ワニの背中のデコボコも皮骨だぞ。こうして皮膚で独立して作られた軟骨が成長していき、7~8歳頃から頭蓋骨と癒合してくっついていくのだ。なおツノの数については、2本とか5本とか言われたりするが、オシコーンの()()()()()()で言えば「3本」だ――頭頂部に約15㎝のものが2本、額の盛り上がり部分がツノとして1本……この3本はきちんとした皮骨だ。さらに追加で2本とも数えられる「後頭部の突起×2」は()()()()()()()()()なのでオシコーンではない、というワケだ。これらのオシコーンの役割については、複数の仮説が提唱されている。1.) オス同士の「ネッキング」で役に立つという説。表面が毛で覆われていて「かわいい感じ」なので分かりにくいのだが、ツノの中身は骨ゆえにウシやシカのものと同様にとても硬く、キリンのツノは立派な「武器」なのだ。ただしこの仮説は「メスや子供にもツノがある」ことの説明にはならない……が、しかしヒトの「男性の乳首」と同様に、役に立たないものであっても生存にとくに不利でない場合は残る場合がある、という説明が可能だ。2.) キリンの性別や年齢を示す記号であるという説。若いオスやメスのキリンのツノだと毛が多くて華奢だが、成熟したオスのツノは毛が少なくてゴツくなる。つまり、あの高い位置の目立つツノさえ見れば、キリン達はおたがいの性別や年齢がすぐ分かるというワケだ。この説はキリンが高い視力を持つという事実とも符合する。3.) あのツノには体温調節機能がある説。ただし、あのツノは表面積が小さく皮膚も分厚いので、今のところこの説は疑わしい。4.) とくに()()()()()()()()説。いやマジメな話です。あのツノには昔はなにかの役割があったが、今では退化して小さくなった、という仮説なのだ。たとえばキリン科の絶滅種の、ブラマテリウムは35cmものツノを持っていたし、シヴァテリウム・ギガンテリウムはヘラジカのような左右に広がったツノを持っていた。2015年に新種として報告された、キリン科と近縁と考えられる化石種「ゼノケリクス・アミダラエ」の後頭部には、取っ手のような形のツノがあった。これら近縁種と似た外見だったと思われる「キリンの祖先」にとっては、かつてツノには大事な役割があったのだが、キリンの場合は首がとても長く進化して()()()()()()のためにその役割が失われてしまい、今のキリンの短いツノはその進化の名残り……とする説です。

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【トーテム信仰】自分の部族や祖先と、特定の動植物などを宗教的に結び付けて、信仰対象「トーテム」とする考え方。民俗学者の南方熊楠(みなかたくまぐす)はトーテムを「族霊」と和訳していて、南アフリカのツワナ語だと「シボコ」という。たとえば、キリンを族霊とする部族では、キリンを殺すことは()()()()()()()()()となるのだ。部族社会ではトーテムには重要な役割がある……お互いのトーテムさえ分かれば出身部族が分かれば近親婚が防げるし、また動植物の保護にも役立っていると考えられる。北米インディアンや南アフリカの部族など、世界中で類似するトーテム信仰が見られ、かつてはヒトと動物とを区別できない、未開の価値観だと考えられてきた。しかし人類学者レヴィ=ストロースによれば()()()()()()()()()()()()ための()()()()()()()()()()として、動植物が用いられているのだ、とされる。たとえば、対立する部族のA族とB族がいたとする。そのA族とB族もそれぞれ一枚岩ではなく、a1族 vs. a2族、b1族 vs. b2族と、各派閥が対立して分かれていたとしよう。この社会構造を()()()()()()()()、陸の動物A族・空の動物B族として、クマ(a1)族、ヤギ(a2)族、タカ(b1)族、ハト(b2)族と、論理的に分類できる。まずA族・B族の対立関係が「陸と空の動物」にたとえた対立関係になっている。a1族とa2族の対立、そしてb1族とb2族の対立がそれぞれ、自然界での「捕食動物・非捕食動物」の対立にたとえられている。その文化で身近な動物を、その生態を意味に含む記号として使っていて、とても分かりやすい。つまりこの「野性の思考」は野蛮人の未熟な考え方などではなく、たいへん論理的な発達した思考形式だと言える。

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【キリンは立つ時に首を振る】この情報や前述の「トリバコ」の話は、参考資料の『獣医さんが教える動物園のないしょ話』(犬養ヒロ まんが/北澤功 原案)より。キリンは座った状態から立つのに時間がかかります。きっと、あの長い脚を広げるのが難しく、首を振って勢いをかける必要があるのだと思います。なお、脚が動物版ほどは長くない「フレンズのキリン」の場合でも、セルリアンとの戦闘時、グラウンド状態から立ち直る時に、反射的にこの「首振り起き」で周囲を牽制することで、ダウン復帰時のスキを少なくする効果があります。

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【キリンの首】キリンの約2mの長い首は、頚部+頭部の重さは130~180kgほど。筋肉モリモリです。キリンはあの長い首のおかげで、陸上では「最も背の高い動物」つまり「最も視界の広い哺乳類」になる。なぜ、あんなにも首の長いのか?というと……他の動物の届かない()()()()()()()()()()()()という生存の上でとても有利となるメリットがあるから、とする説がダーウィンの『種の起源』(第6版)でも語られていて、古くから一般的だ。しかしこの仮説に反して、低木や茂みが多くて高木が少ない場所でもキリンは繁栄しているし、野生での観察記録では、実は()()()()()()()()()()()()()()()()()ことが多いという……。というわけで、あの首について、他の考えられる理由としては、長い首は「ネッキング(オス同士の争い)で有利(ただし闘わないメスでも首が長い)」「天敵の早期発見に便利」「熱帯での放熱に効果的」「脚が伸びた結果、水を飲むために首も伸びた」などなどの仮説がある。これらはお互いに矛盾しないので、実際のところは「複数の説の融合」なのかもしれない。とにかく何かの理由で、長い首が生存で有利なので子孫を多く残せて、キリンの首はみんな長くなった、というのは確実であるようだ。キリン類の化石の調査によれば、1,200~1,400万年前の世界的に乾燥化が始まった頃から、首が伸びていったようだ。解剖学的には、あの長い首を構成する「頸椎(首の骨)は7つ」だけで、つまり「大多数の哺乳類の頸椎の数」と変わらない(※ナマケモノやマナティのみが他の哺乳類と頸椎の数が違うぞ)。しかしキリンの各頸椎は20~30cmととても長く、また()()()()()()()()()()()()()()()になっていて可動領域が広く、その柔軟性は()()()()()()()()()ほどだ。また、キリンの()()()()(一番上の胸の骨)は形が変化していて()()()()()()()()()()()()()()()という新しい説が提唱されているぞ。

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【異種の動物を首でつっつく行為】参考資料の「キリンのネッキング ~オス同士の戦い~ | キリンと地球の仲間たち」のウェブページの動画を参照してください。このページの作者さんは、遊びでネッキングの練習相手に誘っているのでは?という考察をされています。

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【キリンの進化】キリンとゾウは全く似ていないようで、実は進化的な共通点がある。どちらも「高所の葉っぱを食べるため脚を伸ばし、かつ水場の水も飲める」ように進化した動物だ。この同じ目的に対して、ゾウ科の動物は「頭は大きいままで、鼻を長くする」進化をした(※進化の過程では、アゴも長くなった絶滅種のゾウの仲間もいるぞう)。対してキリンは「頭を小型化、首を長い形」に進化した。キリン科の動物は、新第三紀の中新世(約2300万年前~530万年前)頃に熱帯雨林で出現している。中新世には、今のオカピのような姿のによく似た動物だったようで、パレオトゥラグスやデセンナテリウムという化石が発見されている。このキリンのご先祖はインド辺りで進化して、800万年ぐらい前にアジアからアフリカにやってきて、鮮新世と更新世(およそ530万年前~1万1,700年前)にサバンナ草原に適応して、今のキリンのような姿へと変化していったようだ。その証拠として、キリンとオカピの()()()()()()()であるサモテリウム・メジャー(中新世~鮮新世)、ジラフォケリックス(中新世中期~鮮新世前期)、シャンシテリウム(中新世後期)、カントゥメリクス(中新世)、ブラマテリウム(鮮新世)などの、祖先種よりも微妙に首が長い化石が発見されている。これについては、キリンの首は()()()()()()()()()()のではなく、()()()()()()()()()()()()()、約700万年前と約100万年前に起こったという説を、ニューヨーク工科大の研究者が唱えている。キリンの体の構造には他にも面白い点が多く、キリン・オカピが共通に持つ脳の「奇驚網(ワンダーネット)」や、脳とノドを繋ぐ神経が「心臓付近の血管をまたいで折り返す(=回って返る)」という一見()()()()()()ルートを通る迷走神経の一種「反回神経」など(※これは魚類の神経の位置関係がキリンでもそのまま残ってしまっているという進化論の証拠だ)、他の哺乳類に比べて前肢が前についていたり(動物キリンの“胸元”にはふたつのでっぱりがあるがコレが「肩関節」だ)……などなど、解剖学的にも興味深い動物なのです。う~ん! ()()()()()()なけものなんだね~! ※おまけ知識:インドで発見されたキリン科の化石、シヴァテリウム・ブラマテリウム・ヴィシュヌテリウムはネーミングがヒンドゥー神話のシヴァ(仏教では大黒天/大自在天)・ブラフマー(梵天)・ヴィシュヌ(毘紐天/那羅延天)に由来しています。

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【キリンの分類】通説では、キリンは1種で、そして亜種(「種」よりも下位の分類)が9~11亜種ほどと考えられていて、IUCN(国際自然保護連合)でも現在(2024年)の時点で1種のみとして登録されている。しかし2016年に行われたドイツやアフリカの国際研究チームのDNA調査では、アミメキリン・マサイキリン・キタキリン・ミナミキリンの「4種に分類」する仮説が新しく提唱されている。それぞれの種は遺伝的には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という調査結果が出ている。※外見の相違については、参考資料のリンク先の「GCF(キリン保全財団)によるアフリカのキリン保護ガイド」(翻訳:愛媛県立とべ動物園)をご覧ください。また2020年の新しい研究では、Giraffa camelopardalis(キタキリン), Giraffa giraffa(ミナミキリン), Giraffa tippelskirchi(マサイキリン)の「3種に分類する」説が支持されている。なお日本の動物園にはアミメキリンとマサイキリンがいる、とされているが……キリンは1種のみだと思われていた頃に、アメリカの動物園でアミメキリンとキタキリンの血がミックスされてしまっていて、日本の動物園の「アミメキリンとされる個体(北米出身が多い)」には、「混血のキリン」が結構な割合で存在している。面白いことに、交雑の影響なのか分からないが、このアミメ・マサイの混血キリンは、遺伝子的には関係が無いハズの()()()()()()()()()()()()()()を示すことがある。こういうことなので、混血個体が多くて外見では判別できない場合もあり、最近はネームプレートをただの「キリン」としている場合も多い。

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【ジャパリパークの動物園学(ズー・サイエンス)】「動物園学」という日本語を初めて使ったのは、上野動物園長であった故・中川史郎先生です。その著書『動物園学ことはじめ』(玉川大学出版部/1975年出版)によると、動物園学とは『ヒトと動物の調和をめざす総合科学』だという。さらに同書では、動物園とは『たんなる慰楽の場ではなく、また、動物学や博物学のたんなる実験場でもない、ヒトと動物が交流する場であり、ヒトと動物が、この限られた地球上で、いかに調和を保ってすごし得るかを科学する場』と定義されている。この「ヒトとヒト以外の動物との調和のとれた付き合い方」は、今も昔も、世界中の色々な場所での重要な関心事だ。たとえば、この調和が取れていない例としては……ケニア南部での農耕牧畜用のフェンスのせいで、密猟以上に多くのキリンが死んでいる、というケース。キリンは柵を飛び越えられないために、生息域が限定されてしまうのが原因だ。このようにアフリカでは人口増加や気候変動で農民・牧畜民が「かつては使っていなかった原野」にも進出していき、そのためにキリンの生息地が脅かされている。もちろんキリンやアフリカだけに限った話ではなく、このような「ヒトとそれ以外の動物との衝突」を避けるためには、彼らの間の()()()()()()についてもっと研究する必要がある。野生動物の保護区ではなく「動物園」であるジャパリパークは、動物たちを集めて増やして「その研究」を進めるのに適した研究施設でもあり、それを来園者たちに示す発表・教育の場でもある。……つまり、一般の動物園の存在意義と同じで、この “異例の超巨大動物園” ジャパリパークも、「動物収集」「動物展示」「種の保全」「調査研究」の4つの柱を、同様に活動の基本理念としているということだ。※なお厳密には、人間が極力手を加えない場所「パーク自然保護地域」と、積極的に管理を行う「パーク動物園地域」の、2つのエリアに分かれている。このへんは、ジャパンのトーキョー・ミナトクの野外博物館である「国立科学博物館附属自然教育園」を参考にしているんだとか。

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【しかつめらしい顔】真面目ぶった、もっともらしい表情という意味。漢字だと「鹿爪らしい」と書く。これは当て字で、しかつべらし((しか)る+つ+べし+らし)「いかにもそうらしい」という意味で、本来は鹿とも爪とも関係無い。響きが似ている「しかめっつら」は「(しか)める(縮こまる)+(つら)」が由来で、全く関係が無い。

*54
証左(しょうさ)】証拠のこと。「左」が含まれるが「←方向」の意味は全くない。これは「左」の象形文字の「右手を支える」という語源に由来しており、「証左」で「根拠を支えるもの」という意味になる。

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畢竟(ひっきょう)するに】「要するに」「結論を言うと」の意味。「畢」と「竟」のどちらの漢字も「終わり」の意味がある。

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【シャーロック・ホームズ】みなさまご存じ、19世紀ヴィクトリア朝時代の、英国ロンドンのベイカー街221Bに住む稀代の名探偵。ボクシングや棒術、日本の格闘技「バリツ」などもたしなみ、意外と武闘派でもあります。相棒はお医者のジョン・H・ワトスン博士。ホームズは現代でも名探偵の代名詞でありますが、「この帽子は大きい→持ち主の頭蓋骨は大きい→だから知能が高い人間だ!」(『シャーロック・ホームズの冒険』収録「青いガーネット」より)とか、「犯人は○○に○○○を飲ませ、○○で操っていたのだ!」(同作収録「まだらの紐」より)など……現代の医学や動物学から見るといや当時からしてもわりとガバガバな推理が結構あります。「這う男」(『シャーロック・ホームズの事件簿』収録)など、話そのものがあまりにもトンチキな内容のアイザック・アシモフ曰く「SFに分類される」ような短編も……。ま、まあ、その辺は、19世紀末~20世紀前半の小説シリーズですから……。しかしそういう細かい考証などは脇に置いといて……見事な人物描写や、手に汗握る物語展開、物凄いテンポの良さ、後世への影響などもふまえての、元祖・名探偵シャーロック・ホームズなのであります! 正確にはオーギュスト・デュパンという人が世界最初の名探偵なんだけど。それに、ホームズとワトスンの男の友情(ブロマンス)部分もスゴイ見どころです。興味のある方は、「史上最高のホームズ」と評される、英国グラナダTV製作のドラマ版ホームズがオススメです。ホームズ役の故ジェレミー・ブレット氏の名演が超光ります!

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【悪魔の証明】いわゆる悪魔の証明とは「消極的事実の証明」のことで、「そうではないことの証明」は非常に困難であることのたとえ。英語では"Absence of evidence is not evidence of absence"(「証拠が無いこと」は「無いことの証明」にはならない)という格言がある。なんか、文章がまどろっこしくて分かりにくいですね……。たとえば「白いカラス」がいるかどうかを証明したいとして、その具体的な方法とは……白カラス捜索隊を組織して探す、全国から目撃者を募集する、古い文献を調べる、生物学者に聞く……などなど「いることの証明」のためには色々な方法がある。結局、単純に「白いカラス」を実際に捕まえる、もしくは過去にいたことを証明すればいいのだ。だがしかし「白いカラスがいない(=全てのカラスは黒い)」という、こっちの証明は、非常に難しいのです……。これは論理学での「ある命題の対偶は必ず正しい」という対偶論法も使って……「1.) ()()()()()()は黒い鳥である(AであればBである)」と、その“対偶”である「2.) ()()()()()()()()はカラスではない(BでないものはAでない)」の、どちらかを証明すればよいが……世界中の現在・過去・未来の全てのカラスをとっ捕まえる 1.) も、世界中の「黒くない鳥」をチェックする 2.) も、どちらも途方もなく大変で現実的では無いのですね。また、本編中のキリンの「私は○○と言い出したが、その確かな証拠はそっちが示せ!」と、()()()()()()()()()()のは、完全に間違っている「詭弁」だ。今回の刑事訴訟(なのか?)では、ハナ子が「合理的な疑い(法律用語)」を投げかけているので、「疑わしきは罰せず(疑わしきは被告人の利益に)」の「推定無罪」ルールにのっとり、「ヤギだと立証できない動物」は「ヤギでないと判断する」のが名探偵的には正しいんだぞ、キリン! ……めぇ~、この小説を書いてる人も、何を書いてるのかワケが分からなくなってきた……。

*58
【紫外線が見える動物】ヒトが見える光(可視光線)の外側、紫色の光よりも波長の短い(=エネルギーが多い)光を紫外線と呼ぶ(波長:400~10nm)。このうち、オゾン層を通過できて地球上に降り注ぐのは380~300nmの「近紫外線」なので、たんに「紫外線」と言えばこの近紫外線のことを指す場合が多い。ヒトをふくめ哺乳類は()()()()()()()()種が多いが、これには生物進化の歴史が関わっている。本来、脊椎動物は「赤・緑・青+紫・紫外」を識別できる4つのタイプの錐体細胞(色を見分ける視細胞)を持っていた「4色型色覚」だったが……恐竜が大繁栄していた「中生代」には、哺乳類は小型の夜行性種ばかりになり、暗闇の生活では必要ない紫外線用の錐体細胞(と緑色の錐体細胞)を失い、「2色型色覚」になったのである。※なお哺乳類の中のヒト含む旧世界ザルや一部の動物は、突然変異により()()()()()()()()()させている。とゆーわけで、一部の鳥類や有袋類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫などにとっては、()()()()()()()()()()()()風に見えている。白いサギは鳥には全く白く見えない(というか、鳥の色覚では白色がほとんどないみたいだ)し、上述の「白いカラス」も、鳥にとってはおそらく白く見えないだろう。ふつうの黒いカラスも、ヒトにはどれも真っ黒に見えるが、紫外線が見える動物なら()()()()()、「紫外線模様」とでも言うパターンが見えていて個体識別ができるのである。なおカラス含め9()0()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、ヒトには全く分からないが、()()()()()()()()()()()()()()()()ようなのだ。ヒトがこのよーな「紫外線が見える世界」を見たければ……蛍石や石英のレンズ(紫外線を通す)や、紫外線透過フィルター、赤外線カットフィルターなどを装備した「紫外線写真用カメラ」を使う必要がある。

*59
【白いキリンや模様の無いキリン】います。マジですぜ。参考資料リンク先の「ナショナルジオグラフィック」の記事を参照してくださいネ。

*60
【オニヒトデ】一般的にヒトデといえば★型のかわいい?イメージですが、それと違って本種は()()()()()()()()()で、鬼!悪魔!人でなし!めいた外見の、一見しただけでわかるヤベ~ヤツです。H・P・ラブクラフト氏がオキナワに遊びに来てこいつを見たら、SAN値がごそっと減って一時的狂気に陥るでしょう。おもにサンゴ礁に生息し、大きなものは30cmにもなる。毒のトゲはウェットスーツやドライスーツを貫通し、最悪ヒトでも死に至らしめるほどの毒性を持つ。だが、オニヒトデはヒト以上に()()()()()()()()()()()()()となっている。大量発生してサンゴ礁を食害することが、近年の大きな環境問題になっていて、日本では沖縄本島周辺のほか、和歌山県紀伊半島あたりでも確認されている。……閑話休題、それにしてもあまり海に縁が無さそうなキリンがなぜこんなヘンな発言をしたかと言うと、ハナ子のさっきの発言につられて『あくま!』と言ったあとに『鬼!』と『人でなし~!』が混ざった、のか? いや、わからん。

*61
【キリンは超高血圧】キリンは最高血圧が300㎜Hgと()()()()! そしてキリンの心臓は大きさ60cm以上、重さ約10kgととても重い。が、しかし体重比にすると心臓の重さは1%(体重1tとして計算)なので、この割合は上記の「超高血圧」を考えると、そこまで大きい数値ではない。※参考→ヒトの心臓の重量:体重の0.45~0.5%、イヌ:0.7~0.8%、ネコ:0.35%(体重比で言うと()()()()()()()()の動物だ)。しかしキリンの心臓の構造は特殊で、肺に血液を送る「右心室」の壁が厚さ1.5cmに対して、全身に血を送り出す「左心室」の壁は最大8cmもある! これは、キリンの左心室は、哺乳類の中で最も高所にある頭部まで(=つまり2m以上も)重力に逆らって血液を送り出す「超強力ポンプ」としての役割があるからだ。しかしこんなに高血圧だと、あしの鬱血(むくみ)が酷くなったり、頭の上げ下げで脳の血管が貧血を起こしたり逆に破裂したりしてヤバいのでは、と思えるが……枝分かれした頸動脈、静脈内の逆流を防ぐ弁、鬱血を防ぐ脚の皮膚(TIP*32【キリンのレギンス】参照)、そして脳の急激な血圧変化を防ぐ「奇驚網(ワンダーネット)」(後頭部にある網目状の毛細血管の塊。なぜかオカピやウシ・ヤギ・ブタ・ラクダなど他の偶蹄類にもあり、考えられる理由は諸説ある)など、高血圧からカラダを守るしくみがたくさんある。しかしながら、キリンはこんなに高血圧なのに、意外にも血液の量自体は()()()()()()()と少なめだ――体重比で言うと、ヒトの血液量(約8%)よりも少ないのだ。それに心臓の筋肉は強力でも、心室の空間自体は狭い(=一回に送り出せる血液量が少ない)し、大型動物ゆえに心拍数も少ない(『ゾウの時間ネズミの時間』)という大きなナゾが残っている。血圧は「1分に心臓から送り出される血液量」と「血管の抵抗値(流れにくさ)」で計算されるため、以上の話を総合すると……キリンの超高血圧は、他の哺乳類と比べて「血管の抵抗値が非常に高い」ことが一番の原因らしい。でも、どうしてそうなのか?というメカニズムについては今のところ不明なのです。

*62
【ホームズ正典(カノン)のイヌたち】ホームズ原作小説に登場するイヌたちをご紹介します。『四つの署名』(1890年発表作)に登場する、スパニエルとラーチャーの雑種の老犬「トービー」。彼はホームズに『ロンドンじゅうの警察より、トービー1匹のほうが頼りになるよ』とまで言わしめたスーパー・ドッグなのです! 角砂糖1個(と彼の飼い主への借り料の半ポンド=約1万2千円)だけの報酬で大活躍してくれます(ちょっと失敗シーンがあるのはご愛嬌)。なおトービーとは「トバイアス」の愛称なので、本名はこっちなのかもしれない。さらに短編「スリー・クォーターの失踪」(『シャーロック・ホームズの生還』収録)では、「ポンピー」というビーグル犬とフォックスハウンドのまじったようなイヌが登場し、こちらも嗅覚を活かした追跡で活躍しています。そして『シャーロック・ホームズの回想』の「名馬シルヴァー・ブレイズ」に登場する「厩舎の犬」の行動は、ミステリー用語「吠えなかった犬の推理」として有名。また記念すべきホームズ第一作の『緋色の研究』でも、ハドスン夫人のずっと病気の「かわいそうなテリヤ」が登場していたり、ワトスンが自己紹介をする時に『ブルドッグの子犬を飼っています』という謎のセリフが書かれている。※ホームズシリーズで実際にワトスンのブルドッグが登場するシーンは一切無く、この謎に満ちた一言の解釈は諸説あります。他にも「這う男」「サセックスの吸血鬼」「ライオンのたてがみ」「ショスコム荘」(すべて『シャーロック・ホームズの事件簿』収録作)にイヌが登場。ホームズは『探偵の仕事で犬をどう使うか、ひとつ小論文でも書いてやろう』とか『犬は家族の生活を映す鏡』とか『犬がまちがうことはない』などと言っていて、その有用さや賢さについては非常に高評価です。世界中の警察で実際に事件捜査に警察犬が導入されるのは、1903年のドイツ警察をはじめとして、おもに20世紀初頭から(※ベルギーでは18世紀に警察犬がいたらしい)なので、その10年以上前にトービーを追跡用に借りたホームズは、「犯罪捜査でのイヌの利用」についても先見の明があった探偵なのだと言えます。そしてそして、有名な『バスカヴィル家の(ハウンド)』や、「ぶな屋敷」(『シャーロック・ホームズの冒険』収録)では、()()()()()()()()()が出てきます。……勇敢で忠実で賢明なイヌが正義を行うか悪事を為すか、それは本当に()()()()()()()()()()なのですね。

*63
【ヒト】前回(プロローグ)のTIP*82でも言及されていますが、ジャパリパーク現地住民(フレンズ)達にとっては、自分たちのことを指す一般名詞「人/ひと」が、同時に、超珍しいスゴイ動物「ヒト」を指す固有名詞でもあるのが興味深いところ。そしてこの「ヒト」様の姿形に()()()()()させることが、超エネルギー火山鉱物「サンドスター」の働きのひとつらしいですが……。それにしても「変な名前~!!」と多くのフレンズ達は思っているのかも? 我々()()の感性で言うと……南極に棲むと言われる超巨大UMA(未確認動物)「ニンゲン」と同じような語感かもしれません。※なお北極に生息するのは「ヒトガタ」、亜種は「クネクネ」らしいです。

*64
【パークの超英雄(スーパーヒーロー)かばんちゃんの大活躍伝説(その1)】キリンが話したのは、以下のような伝説。「かばんちゃん」は、まず「ばす」という、ぶち模様でネコのような耳を持ち、ゾウよりもクジラよりも巨大な動物に、命を与えて上に乗り、これを自由に従えたという。……この「ばす」とは、それらしき実在の動物がおらず、何の動物だったのかは不明だが、口伝えするうちに名前が変わってしまったのだろう。それに、ゾウやクジラよりも大きいというのは、さすがに「尾ひれ」が付き過ぎた伝説である。たぶん「ウシだかウマなど、乗用になる野生動物の病気を治して、飼い慣らした」というのが実際のところではないだろうか? いや、それでもかなりすごい人間なのだ……。さらに、平原を通りかかった時に、悪しき心を持ったセルリアンが襲い掛かったが、これを調伏せしめたという。サイの怪物の突進を片手で受け止めると、敵は疲れ果てて斃れた。姿を消す能力を持ったヒョウのセルリアンが飛びかかったが、これを心眼で見破り、逆にこん棒の一撃でその頭を叩き潰した。また、はるか遠くの草むらに隠れる巨大シカの怪物にこん棒を投げ、首の骨を折って絶命せしめた。クマのセルリアンの頭を狙って木の実を投擲すれば、その頭が半分消し飛んだ。ライオンの怪物が眠り込んだすきに、これを寝技で絞め殺した……などなど。これらのうち倒された「悪の心をいだく怪物達」は改心して生まれ変わり、善い心を持ったフレンズになり、以後はかばんちゃんの忠実なしもべになったという……。さらに、山よりも大きな(これも誇張表現だろうが……)セルリアンに、自分の信頼する仲間が食べられそうになった時には激しく怒り、フレンズの大軍勢を率いて戦い、炎を起こして敵を焼き、火山を噴火させて溶岩で敵を沈めた、という話も伝えられている。これはなんだかありえそうな話で、実際の「かばんちゃん」とやらは、きっと過去に実在した軍人であり、現地のフレンズ達を率いてセルリアンと戦ったのであろう。炎や火山というのは、銃火器や爆弾など、パークに存在しなかった近代兵器を身近な例えを使って描写したのだろうか?(その2につづく)

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【ヘラクレス】めっさ強いギリシャ神話の英雄。いろいろな武勇伝があり、平たく言うとやたら戦ってばっかりの筋肉モリモリ・マッチョマンのヘンt……神様である。日本語版のcvは玄田哲章氏で。ギリシャ神話でのイメージで言うと、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏だ。っていうか、実際に『アーノルド・シュワルツェネッガーのSF超人ヘラクレス』(1970年公開)でシュワちゃんが演じているし! ちなみに英語で言うとハーキュリーズと読む。フランス語だとエルキュールで、こちらはベルギー人の名探偵「エルキュール・ポワロ」の名前となり、こちらは暴力ではなく「叡智」に優れていて、灰色の脳細胞を持つ「小さな英雄」なのです。とくにデヴィッド・スーシェ氏がポワロを演じるイギリスのドラマ版が有名です。

*66
【事実が誇張】「イヌイットの言葉には100個もの雪の名前がある」という有名な話があり、よく「サピア=ウォーフ仮説」とともに語られる。※前回の第0章プロローグの「虹色」のTIP*27の【虹の色(文化的な説明)】も参照。実はこの「雪の名前が100個」という話、()()()()()なのである。この噂の元ネタと考えられる、人類学者フランツ・ボアズの論文では「イヌイットの言葉には()()の雪の名前がある」としか書かれていない。実際イヌイットの雪を表す言葉は、少なくとも4~6個で、多めに見積もっても16~20個ほどらしい。この事実が、伝言ゲームで雪だるま式にドンドコ話が盛られて、その数がとうとう100個にまで膨れ上がってしまったのだ。この誇張の原因は、イヌイットの専門家がほとんどいなかったため、言語学者でさえ正確な事実を把握できなかったから、なのだと言われている。つまり学者などの知識人の間でさえも「身近ではないことがら」については、いともたやすく事実が誇張・曲解されてしまうのである。そして、このジャパリパークでは誰も実物を見たことが無い「ヒト」などは、フレンズ達によって、そりゃもう際限なく誇張・曲解された武勇伝を盛られまくり、というわけだろう。さらにこの話題と関連して、ニュージーランドのオークランド大学の研究者は「昔話は、遺伝子の伝播と違って、()()()()()()()()()()()()()()()」と唱えている。ランダムな流入・定着の可能性のある遺伝子と違い、ある文化集団の中では情報の流れが強く制限され、他の集団の影響を受けにくい……その結果、外部から入ってきた昔話(情報)は()()()()()()()()()()()()()()という説だ。言い替えると、外部からの新しい概念に対しては、()()()()()()()()()()()といった「()()()()()()()()が起こる」という、生物情報(遺伝子)の流入の場合には起こらない現象が発生するという事になる。まとめると、他所から入ってくるに情報に対しては、細部の変質といった()()()()()()()()()()()()()()()がかかることが、人間文化の特徴であるらしい。……フレンズもそうなのだろうか?

*67
【かばんちゃんの大活躍伝説(その2)】彼(彼女?)については他にも、摩訶不思議な伝説がいくつも残っている。サバンナ地方にてセルリアンが現れた時、「怪物よ、空のものを見るべし」とカバンチャンが呪文を唱えると、敵はくるくると目を回して倒れた。ジャングルで大きな川に差し掛かった時に「道よあれ」とカバンチャンが言うと、目の前に橋が現れた。高い山を登るときに、魔法をつかって翼を生やして空を飛んだ。砂漠の地下洞窟で襲ってきたセルリアンの群れが、かばんちゃんの唱えた呪文により、突然の地割れに飲み込まれていった。雪山地方にて、雪崩のように突撃するセルリアンの大軍勢が、カバンチャンの魔力により、モーセに割られた大海原のように二手に分かれてそのまま通り過ぎていった。深い森の中で恐ろしい亡霊が現れた時、その正体を魔眼で見破って封印した。火山を三日三晩殴って噴火を止めた。海の上をものすごい速さで走った……云々。ここまでくると完全に神サマや聖人のレベルである。こういうファンタジックなエピソードは荒唐無稽すぎて、とてもじゃないが事実に基づくとは考えられない。こういう話は、フレンズ達によって後世になって付け加えられた、完全なる創作ではなかろーか?




★1 作者のあとがき

前回(プロローグ)でちょっと少なかったかな?と思った動物解説が、この第1章第1話では多めになってます。とくにキリン関連。よければTIPSを読んでみて下さい。

しかしこの回、おはなし的には全く進んでませんね……。あと主人公のカッコイイシーンが全く無いという……。この回から読み始めた人は「なんだこのお笑い芸人のオネーチャンは!?」と思いそうです。でもプロローグにはカッコイイ(つもりで書いてる)戦闘シーンがありますので、未読の方はよろしければそっちも読んでみて下さいね。

作中のTIP*42で書かれている「動物園は、たんなる慰楽の場ではなく――」という定義は、まさにあのけものフレンズ1期を象徴しているかのようなものだと、作者は勝手に思っています。それに「たんに楽しいだけではない」という理念は、作者がこの小説において目指すところでもあります(意識の高いセリフを言ってみる)。



★2 参考資料

【069 博物館】

◆『獣医さんが教える動物園のないしょ話』犬養ヒロ まんが/北澤功 原案/ぶんか社/2019/13, 47, 96

◆『新ヤマケイポケットガイド⑬ 動物園の動物』さとうあきら/山と渓谷社/2011/160-161, 270

◆『世界の美しい動物園と水族館』パイインターナショナル/2021/92-93

◆『動物園学入門』村田浩一, 成島悦雄, 原久美子 編/朝倉書店/2014/1-4, 15-16, 46-50, 64-69, 74-76, 82-84, 118-119, 122-131

◆KorkeasaariZOO
https://www.korkeasaari.fi/

◆Korkeasaari Zoo - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Korkeasaari_Zoo

◆『鉱塩』の観察記録 | 動物の森 | ブログ | 海の中道海浜公園
https://uminaka-park.jp/blog/animal/post-64.html

◆ズーストック計画 | 東京ズーネット
https://www.tokyo-zoo.net/conservation/zoostock.html

◆附属自然教育園 Institute for Nature Study
https://ins.kahaku.go.jp/



【1 哲学】

◆【トーテミズムとは】リベラルアーツガイド
https://liberal-arts-guide.com/totemism/

◆構造主義とは。具体例で簡単にわかりやすく解説する。 | コテンto名著
https://kotento.com/2018/02/20/post-1131/

◆消極的事実の証明 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E6%A5%B5%E7%9A%84%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E3%81%AE%E8%A8%BC%E6%98%8E

◆悪魔の証明 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E8%A8%BC%E6%98%8E

◆ヘンペルのカラス - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%B9



【147 超心理学, 心霊研究】

◆謎の巨大生物、UMA「ヒトガタ・ニンゲン」とは? : カラパイア
https://karapaia.com/archives/51076795.html



【2 歴史】

◆人類は石槍を50万年前から使用? | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7087/

◆投げ槍は28万年前に発明された? | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8581/

◆オラース・ヴェルネ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8D



【29 地理, 地誌, 紀行】

◆「カラハリ砂漠の生態系」『ナショナルジオグラフィック日本版 2021年8月号』日経ナ5ショナルジオグラフィック社/98-125

◆『アフリカ自然学』水野一晴 編/古今書院/2005/141-147

◆Gobabeb - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Gobabeb

◆中ノ鳥島 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E3%83%8E%E9%B3%A5%E5%B3%B6

◆幻想諸島航海記/中ノ鳥島 望夢楼 (BOUMUROU)
http://boumurou.world.coocan.jp/island/01/ganges.html

◆室戸海洋深層水について | 高知県庁ホームページ
https://www.pref.kochi.lg.jp/shinsosui/about/about.html

◆ハワイの天気・気候と服装 - ハワイ州観光局 | Go Hawaii
https://www.gohawaii.jp/ja/trip-planning/weather

◆ハワイ島を数字で見てみよう!|allhawaii
https://www.allhawaii.jp/article/3622/

◆アフリカの水 | アフリカ旅行の道祖神ブログ
https://article.dososhin.com/water-in-africa/



【3 社会科学】

◆証明責任 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%BC%E6%98%8E%E8%B2%AC%E4%BB%BB

◆合理的な疑い - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E7%90%86%E7%9A%84%E3%81%AA%E7%96%91%E3%81%84

◆疑わしきは罰せず - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%96%91%E3%82%8F%E3%81%97%E3%81%8D%E3%81%AF%E7%BD%B0%E3%81%9B%E3%81%9A



【38 風俗習慣, 民俗学, 民族学】

◆キリンはなぜ鳴かないの?〜リレーブログ⑩〜 | 劇団ダダン公式ブログ
https://ameblo.jp/gekidandadan/entry-12636174118.html

◆昔話は遺伝子よりも伝わりにくい | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/7520/



【39 国防, 軍事】

◆『アメリカ海軍SEALのサバイバル・マニュアル 災害・アウトドア編』クリント・エマーソン 著/竹花秀春 訳/三笠書房/2017/26-27

◆『コンバット・バイブル アメリカ陸軍教本完全図解マニュアル [増補改訂版]』上田信/コスミック出版/2015/裏表紙

◆『コンバット・バイブル2 スコード・リーダー編 アメリカ陸軍教本完全図解マニュアル2 [増補改訂版]』上田信/コスミック出版/2016/132

◆『最新SASサバイバルハンドブック』ジョン・ワイズマン 著/高橋和, 弘友清仁 訳/並木書房/2009/23, 274-276

◆『歴史群像アーカイブ VOL.2 ミリタリー基礎講座 戦術入門』学研プラス/2008/5, 10, 13

◆『歴史群像 第2次大戦欧州戦史シリーズ VOL.2 西方電撃戦』学研プラス/1997/188-189

◆『歴史群像 第2次大戦欧州戦史シリーズ VOL.5 北アフリカ戦線』学研プラス/1998/178-181

◆『歴史群像 第2次大戦欧州戦史シリーズ VOL.21 アメリカ陸軍全史』学研プラス/2003/36-37, 150-151

◆『米陸軍サバイバル全書』米国陸軍省 編/鄭仁和 訳/並木書房/2011/78-79, 237-239

◆アメリカ軍の階級 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E8%BB%8D%E3%81%AE%E9%9A%8E%E7%B4%9A

◆R・リー・アーメイ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/R%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%82%A4



【44 天文学, 宇宙科学】

◆『星座 全天88星座の見つけ方・楽しみ方』沼澤 茂美, 脇屋奈々代/ナツメ社/1997/168-169

◆『ニューワイド学研の図鑑 星・星座 [増補改訂版]』藤井旭 監修執筆/学研プラス/2006/27-28, 39, 71, 92-94 104

◆星座図鑑・北極星の探し方 Private Observatory
https://seiza.imagestyle.biz/guide/poraris.shtml

◆星座図鑑・みなみじゅうじ座 Private Observatory
https://seiza.imagestyle.biz/minami/minamijyuuji.shtml

◆「したのやムラ」の星空で見た南十字星 館長コラム 多摩六都科学館
https://www.tamarokuto.or.jp/blog/blog/2017/10/22/1427/

◆みなみじゅうじ座 | 星座と神話 | 天体写真の世界
https://ryutao.main.jp/mythology_46.html

◆Stella Theater Lite - シンプルで使いやすいフリーの天文・プラネタリウムソフト ステラシアター・ライト Toxsoft
https://www.toxsoft.com/sswpro/lite.html
※作中の空の描写はこのソフトで確認させて頂いてます。



【45 地球科学, 地学】

◆『自然のしくみがわかる地理学入門 [第13版]』/水野一晴/KADOKAWA/2023/170-176

◆『世界がわかる地理学入門――気候・地形・動植物と人間生活』水野一晴/筑摩書房/2018/113-122, 118-119

◆湧昇 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B9%A7%E6%98%87

◆霧 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%A7



【457 古生物学, 化石】

◆化石哺乳類の一覧 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%96%E7%9F%B3%E5%93%BA%E4%B9%B3%E9%A1%9E%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

◆パレオトラグス・川崎悟司イラスト集
https://paleontology.sakura.ne.jp/pareotoragusu.html

◆サモテリウム・川崎悟司イラスト集
https://paleontology.sakura.ne.jp/samoteriumu.html

◆ギラッフォケリクス・川崎悟司イラスト集
https://paleontology.sakura.ne.jp/giraffokerikusu.html

◆シャンシテリウム・川崎悟司イラスト集
https://paleontology.sakura.ne.jp/syansiteriumu.html

◆ブラマテリウム・川崎悟司イラスト集
https://paleontology.sakura.ne.jp/buramateriumu.html

◆時事ドットコム:キリンの首、2段階で長く=700万年前までと100万年前-化石分析・米大学
https://web.archive.org/web/20160211025738/http://www.jiji.com/jc/zc?k=201510/2015101900550&g=int

◆キリンの首はなぜ長い 高いところのエサを取るため……だけではない理由が見つかった:朝日新聞GLOBE+
https://globe.asahi.com/article/14655552

◆「遅ればせながら、先週Scienceにでた化石キリン論文読みました」郡司芽久(キリン研究者)@AnatomyGiraffe X
https://twitter.com/AnatomyGiraffe/status/1534086184200466432

◆「インドから見つかる絶滅したキリンの化石たち」郡司芽久(キリン研究者)@AnatomyGiraffe X
https://twitter.com/AnatomyGiraffe/status/1534104831094185989



【46 生物学】

◆『アラマタ生物事典』荒又宏 監修/講談社/2019/79

◆『カラー版 虫や鳥が見ている世界―紫外線写真が明かす生存戦略』浅間茂/中央公論新社/2018/5-9, 18-20, 151, 164-166

◆『キリンの一撃――サヴァンナの動物たちが見せる進化のスゴ技』レオ・グラッセ 著/鈴木光太郎 訳/化学同人/2018/12-16, 42-49, 96-101

◆『キリンのひづめ、ヒトの指 比べてわかる生き物の進化』郡司芽久/NHK出版/2022/32-33, 57-70, 86-89, 97-117

◆『大英自然史博物館シリーズ4 動物が見ている世界と進化』スティーブ・パーカー 著/蟻川謙太郎 監修/的場知之 訳/エクスナレッジ/2018/48-50, 52-55

◆『フィールドワーカーのための動物おもしろ基礎知識』熊谷さとし/偕成社/2006/110-113, 126-128, 185-188

◆『本当は怖い殺人生物ファイル』クリエイティブスイート/宝島社/2012/102-103

◆野鳥の分布にキリンのシマ模様と同じ法則が見つかる!数学者が見つけた自然界の掟「チューリングパターン」とは? - ナゾロジー
https://nazology.net/archives/66708

◆Topics チューリングの卵 生物の模様の秘密 | JT生命誌研究館
https://www.brh.co.jp/publication/journal/011/to_1

◆「キリンをシマシマに変える話」近藤滋『日本香粧品学会誌』42巻(2018)3号 J-STAGE
https://doi.org/10.11469/koshohin.42.157

◆【キリンの斑論争】 数学を愛する会@mathlava X
https://twitter.com/mathlava/status/1724705483708375542



【47 植物学】

◆アマモ 海藻海草標本図鑑
http://chibadai.flier.jp/algae/algae/kaisou/kusa/amamo/amamo.htm



【48 動物学】

◆『講談社の動く図鑑 MOVE mini動物』山極寿一 監修/講談社/2019/108-111

◆『小学館の図鑑 動物』三浦慎吾, 成島悦雄, 伊澤雅子, 室山泰之, 北垣憲仁 指導・執筆/小学館/2008/85, 90

◆『小学館の図鑑 ねおポケット5 動物』成島悦雄 指導・執筆/小学館/2011/81, 84

◆『絶滅危惧種のふしぎ ぎりぎりいきもの事典』成島悦雄/高橋書店/2019/80-81

◆『ニューワイド学研の図鑑動物』志村隆 編/学研プラス/1999/59

◆『ポケット科学図鑑③ 動物』今泉忠明 監修・指導/大谷勉 指導・協力/学研プラス/2002/46

◆食性 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E6%80%A7

◆心拍数1200から重さ180kgまで、動物の驚異の心臓 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/021600010/

◆オニヒトデのはなし(第2版)|沖縄県公式ホームページ
https://www.pref.okinawa.jp/kurashikankyo/kankyo/1004621/1004573.html



【485 節足動物】

◆宝石のような青いダンゴムシ。だが正体は…|おどろきダンゴムシ図鑑|奥山風太郎 - 幻冬舎plus
https://www.gentosha.jp/article/15845/

◆青いダンゴムシとか|こぼれ話|ブログ|金沢動物園公式サイト
https://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/kanazawa/details/post-725.php

◆「奈良県内における青いダンゴムシの発見報告について」野川裕司『橿原市昆虫館研究報告』1巻(2022) J-STAGE
https://doi.org/10.57409/kashikon.1.0_21

◆「無脊椎動物のイリドウイルス」大庭道夫『ウイルス』34巻(1984)1号 J-STAGE
https://doi.org/10.2222/jsv.34.1



【489 哺乳類】

◆旭山動物園・意外! マル、横長、縦長、よく見ると違う動物の「目」|ウォーカープラス
https://www.walkerplus.com/trend/matome/article/147773/

◆ASCII.jp:細長い瞳孔は動物の生態に大きく依存しているという研究
https://ascii.jp/elem/000/001/037/1037976/

◆キリンの眼:瞳孔は横長、視力は抜群、視野は? | キリンと地球の仲間たち
https://giraffe.hitoshimz.net/?p=4022

◆馬の目の仕組み・不思議:横長の瞳孔|参天製薬
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/eyecare/wonders/horse_eye.jsp

◆超偏食なジュゴンが認めた唯一の野菜はロメインレタス 動物おもしろ雑学集
https://zooing.honpo21.net/archives/17

◆キリンはブラウザー ウシはグレーザー①|獣医師ふー『ペットに中毒を起こす物質,獣医さんとやってみよう自由研究』
https://note.com/vet_mama7/n/ndcc13d47288e

◆反芻 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E8%8A%BB

◆「シロサイとクロサイは切歯(前歯)がない」 / 川崎悟司@satoshikawasaki X
https://twitter.com/satoshikawasaki/status/1090575391926829056



【488 鳥類】

◆『知っているようで知らない鳥の話 恐るべき賢さと魅惑に満ちた体をもつ生きもの』細川博昭/SBクリエイティブ/2017/158-160



【489.5 ネコ目(食肉目)】

◆『イラストでわかる! ネコ学大図鑑』服部幸/宝島社/2016/31

◆『(ナショナルジオグラフィック別冊 イヌ全史 君たちはなぜそんなに愛してくれるのか』日経ナショナルジオグラフィック社/2023/38

◆猫の瞳孔は細長いのにライオンの瞳孔が丸いのはなぜ?|獣医師ふー『ペットに中毒を起こす物質,獣医さんとやってみよう自由研究』
https://note.com/vet_mama7/n/n29e5af9d5965

◆【獣医師監修】犬に必要な水分量は? 水の置き場所や飲水量の量り方も|いぬのきもちWEB MAGAZINE
https://dog.benesse.ne.jp/withdog/content/?id=63056#:~:text=%E3%81%BE%E3%81%9A%E3%81%AF%E8%88%8C%E3%82%92%E8%A3%8F%E5%81%B4%E3%81%AB,%E8%87%AA%E4%BD%93%E3%81%AF%E7%8C%AB%E3%81%A8%E5%90%8C%E3%81%98%E3%80%82

◆Dogs do drink like cats after all National Geographic
https://www.nationalgeographic.com/science/article/dogs-do-drink-like-cats-after-all

◆How dogs lap: ingestion and intraoral transport in Canis familiaris | Biology Letters
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rsbl.2011.0336

◆Cats vs Dogs Drinking Water | Slow Motion | Experiments - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=3OwkK8B4TjA

◆Time Warp - Dog Drinking - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=63Ch2pNkZwU

◆猫はオリーブの実が大好き! ねこちゃんホンポ
https://nekochan.jp/cat/article/6738



【489.6 クジラ偶蹄目)】

◆『キリン解剖記』郡司芽久/ナツメ社/2019/28-32, 83-86, 89-94, 102-109, 136-140, 176-192, 195-200

◆『ジュニア版 キリン解剖記 キリンの首の骨が教えてくれたこと』郡司芽久/ナツメ社/2022/8-18

◆「キリンの引っ越し」『ナショナルジオグラフィック日本版 2019年10月号』日経ナショナルジオグラフィック社/78-101

◆「アフリカのキリン保護ガイド」を翻訳しました|お知らせ|愛媛県立とべ動物園
https://www.tobezoo.com/tobetopics/2022/06/146345.html

◆Giraffe Species - Giraffe Conservation Foundation
https://giraffeconservation.org/giraffe-species/

◆Giraffe Facts - Giraffe Conservation Foundation
https://giraffeconservation.org/facts/

◆No.168 キリン – おもしろ哺乳動物大百科 113 偶蹄目(クジラ偶蹄目)キリン科 | エレファント・トーク
https://www.elephanttalk.jp/site/pet-column/1618.html

◆アミメキリンの紹介|釧路市動物園|釧路市ホームページ
https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo/shoukai/1001527/1001528/1002213/1001531.html

◆動物図鑑/キリン Private Zoo Garden
https://pz-garden.stardust31.com/guutei-moku/kirin-rakuda-ka/kirin.html

◆絶滅危惧種 キリン を学ぶ | キリンと地球の仲間たち
https://giraffe.hitoshimz.net/?p=2462

◆キリンの種「1種」から「4種」へ ~生物の分類方法~ | キリンと地球の仲間たち
https://giraffe.hitoshimz.net/?p=2513

◆キリンの血圧調節の機序 ~圧受容体反射と奇網の存在~ | キリンと地球の仲間たち
https://giraffe.hitoshimz.net/?p=3867

◆キリンの眼:瞳孔は横長、視力は抜群、視野は? | キリンと地球の仲間たち
https://giraffe.hitoshimz.net/?p=4022

◆キリンのネッキング ~オス同士の戦い~ | キリンと地球の仲間たち
https://giraffe.hitoshimz.net/?p=4006

◆キリンの角は3本?それとも5本? | キリンと地球の仲間たち
https://giraffe.hitoshimz.net/?p=4159

◆キリン | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428824/

◆キリンは1種でなく4種との報告、遺伝子解析で | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/091200339/

◆キリンの模様は丸く大きいほど生存率が高い、新説 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/c/100400101/

◆珍しい白いキリンの写真を公開、タンザニア | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/012700027/

◆珍しい!全身真っ白なキリンの親子 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/091500353/

◆模様のないキリンが米国で誕生 50年以上前に上野動物園でも | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/082500440/

◆模様のない珍しいキリンがまた見つかる、今度は初の野生 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/091400474/

◆キリンは4種に分類される? | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio
https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v13/n12/%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%81%AF4%E7%A8%AE%E3%81%AB%E5%88%86%E9%A1%9E%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%EF%BC%9F/80878

◆DNA reveals that giraffes are four species — not one | Nature
https://www.nature.com/articles/nature.2016.20567

◆A comparative approach for species delimitation based on multiple methods of multi-locus DNA sequence analysis: A case study of the genus Giraffa (Mammalia, Cetartiodactyla) | PLOS ONE
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0217956

◆SiKiTOのよみもの|キリンのプロも驚いた、アミメキリンの再現度《flerco note》
https://sikito.com/blogs/magazine/flerconote

◆キリンの面白い豆知識・雑学!キリンの特徴+体の仕組み!模様の種類や鳴き声は?
https://www.moocota.com/kirin-triva/

◆血統登録上は「アミメキリン」は存在せず、すべて「キリン」扱い PEACE
https://animals-peace.net/zoo/girraffe-studbook.html

◆『キリンの高血圧、象の巨大心』 公益財団法人 日本心臓財団
https://www.jhf.or.jp/publish/bunko/54.html

◆輸送が難しい「キリンの嫁入り」。命をつなぐ動物園の仕事に迫る【会えなくなるかもしれない生き物図鑑】|ウォーカープラス
https://www.walkerplus.com/trend/matome/article/1079110/

◆キリンの鳴き声 安佐動物公園- YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=hBM7aIhON7Q

◆のいち動物公園:キリンの鳴き声 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XVrVZPPqzlU

◆【東山動植物園公式】キリンの鳴き声 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Dw_1SolrjFA

◆キリンたちの会話 - 飼育員ブログ | 京都市動物園
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/enjoy/blog/breeder-blog/20140124-10055.html

◆キリンたちの会話,結果報告 - 飼育員ブログ | 京都市動物園
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/enjoy/blog/breeder-blog/20140316-10545.html

◆キリン、夜間に「ハミング」で意思伝達か 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3061046



【49 医学】

◆エトルフィン - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3



【5 技術】

◆「時計の針」はどうして右回りになったのか? - ねとらぼ
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1902/21/news011.html

◆『SPAZIO』 no.63 「時計回りの文化、反時計回りの文化(1)」
https://www.nttdata-luweave.com/csr/spazio/spazio63/tokeimawari.html

◆文化広報誌:SPAZIO no.64 -時計回りの文化、反時計回りの文化 (2)
https://www.nttdata-luweave.com/csr/spazio/spazio64/takano.htm



【521 測量】

◆道具を使わず一瞬で離れた場所との距離を知る方法 読書猿Classic: between / beyond readers
https://readingmonkey.blog.fc2.com/blog-entry-772.html



【537 自動車工学】

◆『WWⅡ イギリス・フランス・イタリア・フィンランド・ハンガリーの戦車』斎木伸生, 白石光, 瀬戸利春, 田村尚也, 宮永忠将, 吉川和篤/イカロス出版/2018/98-100, 137

◆『ジャーマンタンクス』ピーター・チェンバレン, ヒラリー・L・ドイル 著/富岡吉勝 訳/大日本絵画/1993/112, 213-214

◆『世界の「戦車」がよくわかる本』齋木伸生 監修/PHP研究所/2009/108-111, 220-223

◆『【図解】第二次大戦 ドイツ戦車』上田信/新紀元社/2017/98

◆『歴史群像アーカイブ VOL.16 戦車大研究』学研プラス/2010/86



【538 航空宇宙工学】

◆ボールターレット - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88



【559 兵器, 軍事工学】

◆『F-Files No.25 図解 ミリタリーアイテム』大波篤司/新紀元社/2010/128-129

◆『【図解】第二次大戦 各国軍装』上田信/新紀元社/2018/49, 56, 112

◆『世界の歩兵装備パーフェクトガイド』坂本明/学研プラス/2019/156-157

◆『ドイツ軍装備大図鑑―制服・兵器から日用品まで』アグスティン・サイス 著/村上和久 訳/原書房/2011/75, 77

◆Hydration system - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Hydration_system

◆短ゲートル (Gamaschen) : 東部戦線的泥沼日記 ~WW2 German Military Collection
http://gerhard03.blog61.fc2.com/blog-entry-103.html

◆山岳猟兵用ゲートル (Gamaschen für Gebirgsjäger) : 東部戦線的泥沼日記 ~WW2 German Military Collection
http://gerhard03.blog61.fc2.com/blog-entry-258.html

◆山岳猟兵用ゲートル (Gamaschen für Gebirgsjäger) その2 : 東部戦線的泥沼日記 ~WW2 German Military Collection
http://gerhard03.blog61.fc2.com/blog-entry-259.html

◆短ゲートル (Gamaschen) 極初期型 : 東部戦線的泥沼日記 ~WW2 German Military Collection
http://gerhard03.blog61.fc2.com/blog-entry-273.html



【59 家政学, 生活科学】

◆スパッツ (足首) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%84_(%E8%B6%B3%E9%A6%96)

◆脚絆 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%9A%E7%B5%86



【596 食品, 料理】

◆防災備蓄用の水は賞味期限が切れたら使用できなくなりますか。:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/2001/02.html

◆長期保存水は体に悪い?ミネラルウォーターとの違いやおすすめの選び方を解説│もしそな
https://moshisona.com/hozonsui/

◆賞味期限が切れた「水」は捨てるべき? 9割が勘違いしている事実 | Forbes JAPAN 公式サイト
https://forbesjapan.com/articles/detail/53077

◆ヨーロッパの朝食ってなんであんなに簡単なんですか? ほぼ日刊イトイ新聞 -おいしい店とのつきあい方。
https://www.1101.com/restaurant/2005-03-17.html

◆イギリスの朝食文化はなぜすごいのか? ほぼ日刊イトイ新聞 -おいしい店とのつきあい方。
https://www.1101.com/restaurant/2005-03-10.html

◆英国式朝食と大陸式朝食 | 言葉と人間
https://ameblo.jp/masatomo-m0708/entry-12400471175.html

◆Water Treatment | Safe Drinking Water | Red Cross
https://www.redcross.org/get-help/how-to-prepare-for-emergencies/types-of-emergencies/water-safety/water-treatment.html

◆OA Guide to Water Purification
https://www.princeton.edu/~oa/manual/water.shtml

◆生水を飲まないようにしましょう 病気にならないために 厚生労働省検疫所 FORTH
https://www.forth.go.jp/useful/attention/13.html#pe02

◆防災! 細菌性の下痢を防ぐ!煮沸消毒の効果 山猫おソーラーの備えるブログ
http://luchs.fxproject-blog.com/bacterial-diarrhea/

◆NZ山歩きの水事情 ニュージーランド・トランピング&温泉情報
http://treknz.travel.coocan.jp/water.html

◆ファーストエイド・キット ニュージーランド・トランピング&温泉情報
http://treknz.travel.coocan.jp/firstaid.html

◆SODIS
https://www.sodis.ch/index_EN.html



【6 産業】

◆オリーブの歴史 小豆島オリーブ園
https://www.1st-olive.com/guide/story/

◆木材の比重リスト 木材博物館
https://www.wood-museum.net/specific_gravity.php

◆オリーブハマチ 香川県かん水養殖漁業協同組合
http://www.kagyoren.jf-net.ne.jp/kansui/hamachi/



【78 スポーツ, 体育】

◆『誰でも勝てる!完全「ケンカ」マニュアル [第2版]』林悦道/東邦出版/2014/90-97

◆西郷派大東流合気武術 槍術
https://www.daitouryu.com/japanese/gihoutaikei/tech_yari01.html

◆槍 スポーツチャンバラの戦術・教え方を研究するブログ
https://ameblo.jp/chanbara-kennkyu/entry-10327211553.html

◆竹槍主義の誕生 探検コム
https://tanken.com/takeyari.html



【8 言語】

◆エスキモーの雪の名前は何種類?【隙間リサーチ】 ちりつもFILE (β
https://trtmfile.com/2018/03/17/post-544-2/



【9 文学】

◆Differences between British and US versions of PS – Harry Potter Lexicon
https://www.hp-lexicon.org/2001/08/25/differences-between-british-and-us-versions-of-ps/

◆『光文社文庫 新訳シャーロック・ホームズ全集 シャーロック・ホームズの冒険』アーサー・コナン・ドイル 著/日暮雅通 訳/光文社/2006/277-278, 349-353, 536

◆『光文社文庫 新訳シャーロック・ホームズ全集 シャーロック・ホームズの回想』アーサー・コナン・ドイル 著/日暮雅通 訳/光文社/2006/43, 49-50, 346, 483

◆『光文社文庫 新訳シャーロック・ホームズ全集 緋色の研究』アーサー・コナン・ドイル 著/日暮雅通 訳/光文社/2006/22, 107-111

◆『光文社文庫 新訳シャーロック・ホームズ全集 シャーロック・ホームズの生還』アーサー・コナン・ドイル 著/日暮雅通 訳/光文社/2006/456-459

◆『光文社文庫 新訳シャーロック・ホームズ全集 四つの署名』アーサー・コナン・ドイル 著/日暮雅通 訳/光文社/2007/85-120

◆『光文社文庫 新訳シャーロック・ホームズ全集 シャーロック・ホームズの事件簿』アーサー・コナン・ドイル 著/日暮雅通 訳/光文社/2007/103-104, 452-454

◆『科学探偵 シャーロック・ホームズ』J・オブライエン 著/日暮雅通 訳/2021/154-155, 158-163

◆『シャーロック・ホームズ語辞典 ホームズにまつわる言葉をイラストと豆知識でパイプ片手に読み解く』北原 尚彦 著/えのころ工房 イラスト/誠文堂新光社/2023/71, 113, 124, 159

◆『シャーロック・ホームズ人物解剖図鑑』えのころ工房 絵と文/エクスナレッジ/2023/8-9, 57, 73

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