思い返すと、幼い頃からたくさんのサブカルチャー文化に触れて育ってきた。生まれた時にはリビングにゲームがあったし、生まれる前からたくさん面白い映画は公開されていた。そして生まれた後にもそれに付随する新しい作品が作られていった。
学校から帰ったらゲームをプレイし、金曜日と土曜日の夜は映画を見る。楽しい日常のルーティンだと自分でも思う。この頃は超楽しかった。
こんなルーティンを行っていた結果、いつからかは分からないが自分の中で憧れる、目標、最高到達点とも言えるモノが出来上がっていた。
「将来の夢は、『ガンスリンガー』になることです」
小学校の授業参観、将来の夢について作文を書かされそれを親やクラスメイト達の前で読まされるイベントで、声を高らかにして宣言した。
漫画やアニメ、ゲームに映画、戦闘を伴う作品ならば必ずと言っていい程登場する武器、それが『銃』だ。引き金を引くと弾が出て人に当たると死ぬ。それだけのモノ。それだけのモノに、自分はどうしようもなく心を惹かれてしまった。
何事にも理由というモノは存在しており、この野望を抱いた理由にも確かに存在している。
剣はダメだ。侍とかですら必殺技が剣からビームとか出す。
拳もダメだ。流派の奥義とか言って手からビームとか出す。
銃もビーム出るって?遠距離武器からビームが出て何が悪い。
まぁ端的に言えばこうだ。御伽噺にあるような特別なパワーとかが無くても戦えるし、徒手空拳より幅広く動けるから。そして何よりもロマンを感じられる。ロマンが無くちゃ楽しくない。楽しくないなら生きられない。
夢を追うためにはそれ相応の努力は勿論必要だ。だからまずは手頃なところからエアーガンで射撃の練習をすることから初め、腕を背後に回した状態や前転しながらなど様々な体勢からのエイム練習、素早い移動や回避行動、近接戦闘を習得するために身体能力を向上させるなど映画や漫画で見たことあるような動きを中心に身体を鍛え続ける日々が続いた。エイム練習の過程で空気抵抗やら揚力やらまぁとにかく物理学も頭に叩き込んだ。ぶっちゃけた話をすると10割フィーリングで覚えたのでここら辺に関しては説明するのは無理。
あとは比較的平和な我が国日本じゃどうやっても本物を手にする機会は少ないため、銃の構造などを学んで材料と財力さえあれば作れるようにまでした。まぁ最もどっかのバカが3Dプリンターで銃を作って動画にあげるなんてしたせいでニュースで報道され、実際に作る機会はほんの数回しか訪れなかったんだが。
子供みたいな夢を何年も見続け、それを目指して努力を重ねる。言葉にしてしまうとたったこれだけ。けれども決して苦ではない。むしろ知らないことをどんどん吸収していくのは楽しかった。おかげで銃だけでなく火薬の作り方とか、ついでに弓の作り方とかちょっとズレたジャンルのことも学んだ。もしかしたら意外と自分は凝り性なのかもしれない。
だが、現実と言うのはそう甘いモノでは無い。
昔から自分は何事も遅咲きな人間なため、勉強面も運動面も、初めてから開花するまでに他と比べて時間が必要だった。
小学生、周りから変なやつだと笑われたし訓練に勤しむために交友関係など存在しない。おまけに成果も出ないため親からもバカにされた。
中学生、成績こそ良いモノの子供な夢を抱えた恥晒しだと後ろ指をさされる。この頃になってようやく的を見ないで当てれるようになった。
高校生、未だに厨二の痛い奴だと蔑まれ、サバゲーのプレイヤーにすらもう現実を見ろと諭された。二挺拳銃は確かこの頃にマスターした。
大学生、ここまで来ると精神的に問題を抱えた存在として扱われる。あらゆる銃をどんな姿勢でも百発百中で的に当てられるようになった。
そして社会人になり、夢は叶うどころかどんどん遠ざかって行った。一時期は猟師になって銃を持とうともしたが、こんな夢を持ったお前が本当に銃を持ったら何をするか知れたもんじゃないからと資格の勉強を邪魔された。なんなら土下座までされた。だから自分は普通の企業に、普通に就職して、普通の人生を過ごした。
初めのうちこそ、休日にサバゲーへ行って夢の残骸を求めに外に出ることもあった。けれども自分が今なお重ねている訓練の成果は発揮させてくれない。チームからは『コイツがいたら必ず勝てるけど絶対関わらないでいよう』と暗黙の了解すらできるくらいには浮いていたらしい。
大人とは、裏切られた青年の姿だ。自分に限らず幼く無垢な頃は穢れなど知らず、将来はなりたいモノになれるモノだと思っていた。けど現実はそんなことはなく、人は穢れていき、その過程で夢を追うことを諦めさせられる。親に道を閉ざされ、クラスメイトに笑われ、教師に的外れな説教を喰らい、人は大人になってしまう。
だからこそ、未だ夢を完全に捨てられない自分は大人にすらなれていない。ガンスリンガーなど以ての外だ。
いくら銃の構造を覚えようが、弾丸を作れようが、火薬を生成できようが、パーツを組み立てられようが、動く的に当てられようが、自分はガンスリンガーにはなれない。何者にもなれない中途半端な存在。そんな自分が不甲斐なくて、いい歳して涙を流した。何をするにも遅咲きな自分は、涙を流すことすら遅くなってしまったようだ。
ある日自分はいつも通り平凡な労働を終え、ルーティンと化して辞めようにも辞められなくなった訓練をするため人のいない神社に向かった。
今日は残業のせいでいつもより長い時間は訓練に割けないなと考えながらノソノソと進む。普段より遅い時間のせいか、街灯が道を照らしてくれない。普通逆だろうと思いながら歩き慣れた道を進む。
そして、暗い道を進み続ける自分のすぐ近くにトラックが接近していた。それに気付いて反応できたのは、トラックが自分の真正面まで迫った時だった。
どうやら、死の間際まで自分は遅咲きだったらしい。そこから先はどうなったのか、何も分からない。唯一分かるとしたら、自分がもうすぐ死ぬということだけだった。何時までも抜けない鈍い痛みと出血から来る酷い吐き気に襲われながら、自分はいつも通り、ゆっくりと息を引き取った。
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気がついたら、自分は異世界に転生していた。
前世の記憶をしっかりと引き継ぎ、精神年齢に見合わぬ自身の肉体を自覚する様子は漫画やゲームでよく見た覚えがある。
森に囲まれた小さな村にあるそこそこの規模の屋敷に生を受けた。
『レイト・バーガン』、この世界で新たに授かった名前。
まず第一に、元いた世界にはなかった魔力という特殊な力こそあるモノの、冗談でやってるのかと感じる程に扱い方が雑なのだ。身に纏わせて鋼のような肉体を作り防御力を上げる。これはまだ分かるが、いざ戦いになると魔力でパワーを上げ、そして殴る蹴る斬るの三択しかない。この世界の魔力は肉体から離れると制御が効きにくくなり霧散してしまうという特徴があるため、斬撃を飛ばすなどと言う芸当が非常にハイレベルな技として扱われるらしい。
そしてもう一つ、これが一番の不満点なのだが、この世界では銃の価値が低すぎるため全くと言っていい程発展がないことだ。
魔力による防御力の上昇により、銃弾一発当たったところで有効打を与えられない。魔力を纏った剣で攻撃する方が威力が圧倒的に上であるため、銃を使うのは魔力の少ない自警団や一部の変人が狩りに使う程度しか利用価値がない。ふざけるな。
なので転生してこの事実を知った時は深く絶望した。夢を叶えるチャンスが到来したと思いきや、再び現実が真正面から踏みにじりに来た。
銃が弱い世界で、今はこうして弓を使って前世で行っていたルーティンをひたすら繰り返している。バカは死んでも治らないと言うが、一度染み付いたクセと言うのもどうやら治らないらしい。
「……………」
手に持っている弓を構え、何メートル離れてるかは分からないが村の端に設置してある的に向かって矢を放つ。特別集中もしていないが矢は的から逸れることなく吸い込まれるように中央へと刺さった。
「レイト、………また弓の練習をしてるのか」
矢を放ってから残心をして一呼吸置いて休んでいる最中、背後からこの世界での父親が声をかけてきた。転生しているせいで父親だと認識している人物が二人いるせいでややこしい。まぁ、今世と同じく特別仲が良いワケでもないので前世の親の顔なんて思い出せなくても困らないのだが。
父親は俺が弓の鍛錬をしているのが気に食わないらしく、侮蔑の意を込めた視線で俺の手元をチラリと一瞥してから口を開く。
「いい加減そんなおもちゃで遊んでないで、剣の練習をしたらどうだ?」
銃が弱いこの世界では弓も同様の扱いをされているため、武装として使われこそしてもあまり効果を発揮しない。
魔力を纏って力づくで斬り掛かる脳のない剣士、通称魔剣士がこの世界の主力であり、このバーガン家は代々優秀な魔剣士を排出してきた貴族らしいので父親の言う通り剣の練習をする方が確かに世間体は保たれるのだろう。けど、それは普通に嫌だ。
「弓なんてそこら辺の獣か魔力の少ない凡人しか倒せないのに、なんでお前はそんなモノにいつまでも拘るんだ。いくら考えても私にはお前の考えは全く理解できん」
「………………」
「なんとか言ったらどうなんだ」
強いのは剣、弱いのは弓、それより弱いのが銃。うるさいんだよ。いい加減そんな御託は聞き飽きたんだ。
「
「………またそれか。相変わらず何を言ってるのか分からんがその歳でのお前のその語学力には脱帽させられる。けど、言いたいことがあるならハッキリ言ってくれ」
「安心できる跡継ぎが欲しいなら、弟か妹にでもやらせてください。何度も言ってますが、この家を継ぐ気はありません」
ロマンなんて求めないで真っ当に生きればそれ相応の人生は過ごせる。けれども、ロマンのない人生なんてロクなモンじゃない。それは、前世で十分実感した。無駄に生きるか、何かのために死ぬか、それを決めるのは親ではなく俺自身だ。
「………早熟なのは態度だけか。このドラ息子が」
「教育の賜物です」
意図してはいないのだろうが、人が一番コンプレックスに感じてる部分に触れる捨て台詞を残してその場を去る父親に皮肉を返す。
…もし本当に自分が早熟だったら、今頃夢はどうなっていたのだろう。
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ガンスリンガーになりたい。そう願ったのは幼い自分であることに間違いはない。けどこの夢には実は、致命的な欠点が一つあった。それは、
幼い自分は、ただかっこいいからとガンスリンガーに憧れた。けど精神的に成長してない子供の願いと言うのはどこかしら矛盾を孕むモノだ。人殺しになりたいだなんて思う子供なんてそうそういない。そしてそれを早期に自力で気付く子供もまたそうそういない。これに気付いたのはいつかは覚えてないが、気付いた上でガンスリンガーを目指した。
前世の国では人を殺すのは重罪だし、この世界でも勿論罪だ。けれども近代化が進んでいるワケではないため、バレなきゃ犯罪じゃない。そしてバレる確率も低い。だから盗賊は後を絶たないし、事件は常に起こる。
先に結論を言うと、銃は今手元にある。それはこの世界で入手できる猟銃ではなく、
魔力を込めた剣と変わらない威力を発揮する銃を完成させるのは思ってた以上に簡単だったので、集団意識というかなんと言うか、視野の狭さとは発展の観点に於いて致命的だなと思わされた。いや、もしかしたら変態大国育ちの自分が異端な可能性もある。
とにかく、弾数こそ少ないが銃はある。殺しても罪に問われないような環境もある。しかし未だ自分は人を殺したことがない。ガンスリンガーになりたい。けど人は殺したくない。自分の手を汚すことに抵抗があるのは前世の影響だとは思うが、どうしてもあと一歩が踏み出せない。
だがどうしてだろう。現実と言うのは今まで散々夢を阻害してきたのに、今自分のいる空間は、絶好の機会を与えてくれていた。
いや、絶好の機会と呼ぶには齢10にも満たない子供に押し付けるには残酷だと思う。
今、俺の住む屋敷に盗賊が押し寄せて来ており、家族を含む使用人が目の前で蹂躙を繰り広げられている。
音もなく屋敷に忍び寄る集団に気付いた俺は自然と体が動いて近くにあったクローゼットに身を潜めた。自分で作った銃を抱きしめながら、別の部屋から聞こえる悲鳴に体を震わせながら隠れていた。
足音から人数を把握、装備品は、連中の目的は、考えなければならないことは分かっているのに、突然の出来事に脳の処理が追いつかない。冷静になろうにも、刻一刻と迫っている自分の死にリソースを持っていかれてしまうせいで呼吸すら出来なくなっている。
そんな最中、父親の悲鳴が聞こえた。優秀な魔剣士を排出する我が家は勿論父親も優秀な魔剣士だったのだが、そんな父親も殺された。
クソが。何が魔剣士だ。盗賊にも勝てない奴が俺に魔剣士になれと説教噛ましていたのか。何様のつもりだ。
───なら、戦うことすらせずガタガタと震える俺は何者なんだ?
自分の思考に、どこからかノイズが奔る。
───夢を諦め切れないで大人にもなれない俺は一体何者なんだ?
また聞こえた。発破をかけるような耳障りの良くない言葉が、身体に纏い付いて恐怖に占拠されていた脳を支配した。
思考がクリアにさせられた。恐怖が消えたワケではない。その証拠に身体の震えは止まっていない。呼吸も荒いままだ。しかし何故だか頭の中は良くも悪くも真っ白になってすごく冷静でいられている。
それを自覚した瞬間、俺は身体を震わせながらクローゼットから外に出て扉の前まで接近した。
────俺が嫌いだった子供を穢す存在はさっき死んだが、そいつは確かに死の直前までは魔剣士で、父親だった。
壁に耳を当てて外に誰かいるかを確認し、床にも耳を当てて足音を聞き取ると家の中を漁る盗賊の場所と人数を把握する。今この扉の向こうにいるのは一人だ。それ以外の場所に何人いるかは分からない。音の反響から距離を測り、次の行動に移る前に深呼吸をした。
────夢は夢のまま終わればそれは呪いになり、所有者は呪いより価値のない人擬きに成り下がる。
恐怖は消えない。震えは止まらない。呼吸は未だ荒い。
だがそれがどうした?
夢を叶えるための努力は行った。必要な道具は自力で揃えた。標的はすぐ側にいる。なら、後は叶えるだけだ。
────失敗したら間違いなく殺されるぞ?
当然だろ。撃っていいのは撃たれる覚悟がある奴だけだ。
────人を殺めるのに罪の意識はないのか?
知るかよ。俺はまだ生きているのに、古い世界の秩序なんて必要無い。
────何者にもなれてないのに何様のつもりだ?
愚問だな。無知蒙昧。知らないワケが無いだろう。
銃を両手でしっかりと握る。トリガーに指をかける。呼吸を止める。
────無論知っている。その上で問う。お前は何者か。
扉を蹴り開け、盗賊のすぐ側まで駆け寄る。突然背後で足音がしたからか、部屋を漁って金目のモノを探っていた手を止めて盗賊はこちらへ振り返る。が、遅い。盗賊が接近した俺を認識するより早く、近くに置いていた剣に手を伸ばす動作に移るよりも先に、俺は引き金を引いた。
撃鉄が撃ち鳴らされる。銃の中に込められた薬莢の雷管をハンマーが叩いて、部屋の中だけでなく屋敷全体、外にも聞こえるであろう轟音と共に銃口から閃光が走るのと同時に無数の小さな鉛が発射され、すぐ近くにあった盗賊の頭部を抉りとりながら捥いだ。
盗賊の首は身体から離れ肉塊となり、正気の状態だったら目も当てられないだろう。割れた頭蓋骨の隙間から脳が零れて鮮血と一緒に部屋の中を汚した。
部屋にいた盗賊は死んだ。俺が殺した。しかし不思議と罪を感じない。銃の反動で右腕が少し痺れて呼吸は苦しいままだが、頭の中にあった何かが弾け飛んだような感触だけが脳を覆っている。
そしてそこでようやく、自分の中にあったパズルの欠けていたピースがハマったような気がした。
かつて憧れた画面の向こう側にいた存在は、銃を使い人を撃つ。だがそれはただ殺すためだけじゃない。みんなそれぞれ異なる正義があり、引き金を引いた先には何時だって明確な悪が、この世の不条理や理不尽がいた。
幼い自分がなりたいと思った存在は何時だって眼前の悪を撃つ
そして自分は何者か?
遺体以外何者も存在しない室内で、先程まで頭の中で反響していたノイズ、己の声の問いに返答を確信を持って改めて己に返した。
「俺は────ガンスリンガーだ」
覚悟は決まった。おかげで夢を叶えられそうだ。
先程の発砲音を聞いたのか他の部屋にいた盗賊の足音が大勢響く。それを耳にした俺は呼吸を整えることもしないで移動する。向こうがどうかは知らないが、俺は戦闘経験など皆無であるため一挙一動が命取りになるだろう。けど自分に有利な点が二つ、魔力を込めて頭部に当たれば一撃必殺の銃を所持していることと、今宵の戦場は正確な構造を自分だけが把握している我が家だということだ。
敵が何人かは分からない。最悪弾が尽きるのが先かもしれない。だがどこに武器になるモノがあるから把握しているし、立たれると困る場所も理解している。経験の少なさは、遅咲きである故に染み付いた手順で補う。
今まで培ってきたモノ全てが、夢の残骸などではないことを今から証明してやる。
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こうして俺はこの日を境にガンスリンガーとなった。この後のことなんて何も考えていないし宛もない。叶った先の未来について想像を巡らせるだなんて贅沢をすることになるなんて、思ってなかった。だから、この先の指標が何も無い。
屋敷に押し入っていた強盗を全員銃や弓、ナイフで全員返り討ちにしたあと村民の無事を確認しに外に出たが、漏れなく村の人も全員殺されていた。この際いっそ誰もいなくなった民家を改造して堂々と工房でも作ってやろうかとも思う。前世から鍛え上げた引くほど器用な手があったから銃を作ることも弾を作ることもできたが、量産するとなるといい加減こそこそと作業をしてられなくなる。ある意味丁度いいのかもしれないな。
………とりあえず、寝よう。そんで目が覚めたら墓を掘ろう。それが終わったらシャワーを浴びる。当面の予定表はこれだけでいい。正直、終わったあとに考え直すと失ったモノはかなり大きい。けどひとまず一眠りしたい。目が覚めたら予定を来なそう。その後のことはきっと、起きたあとの俺がどうにかしてくれる。
手に持っていた銃とナイフを適当な場所に放り投げ、返り血や埃で汚れた服を脱ぐこともしないでその場に座り込むと疲労からか自然と睡魔が襲ってくる。
(変な夢抱いちまったせいか、前世もそうだったがどうもロクな人生を送らせては貰えないらしい。この先俺は、どうなっちまうんだろうな…)
意識が遠のいて行く感覚に任せて瞼を閉じると、ゆっくりと、まるで絶命するかのようにして俺は眠りに落ちた。
───だからこの時は思いもしなかった。夢の続きを紡ぐための『陰』に出会い、俺の人生が大きく左右されることを。
『陰』との出会い、そして
初めましての人は初めまして。久しぶりの人はお久しぶりです。
ひょんなことから二次創作の意欲が再熱し、何年ぶりかのハーメルンでの投稿になります。過去作は全部消してしまったので初投稿ですかね。
Web版とアニメ版とwikiのみのニワカなのでツッコミどころは満載だと思います。更には使う武器が武器なので指摘したくなる部分は多く出るかとは思います。しかし当作品はあくまでコメディ要素強めの二次創作ですので、娯楽映画を見るような感覚での閲覧をおすすめ致します。
自分の癖のせいで無駄に壮大なプロローグにはなりましたが、本編に入ると減速すると思います。ですので今後紡がれる物語もコーラ片手に時間のある時にでも見てください。ポップコーンは別売りです。