【本編完結】ガンダム種運命 RTA ザフト軍人チャート 作:Damned
デスティニーを受領するRTA、はっじまっるよー(テンションダダ下がり)。
前回は、ベルリンでの戦闘でした。当初のチャート通り、シンちゃんごとデストロイを破壊することができましたね。あんな爆発の中で二人とも生きてるわけもないけど、民衆のためだしね、しょうがないね。
さて、レズちゃんはというと、ミネルバに帰ってきてからは終始泣き崩れています。帰ってくる前も大概泣いていましたが、ルナに迎えにこられて本格的に緊張の糸が切れたんでしょう。アスランに支えられながら入った個室で、タオル一枚じゃ終わらない勢いで──というかタオル二枚目を消費して──号泣しています。かわいそうに(すっとぼけ)。
いやーこれデスティニー受領までに精神デバフ治りますかね。自分の手で同期殺したとかメンタル壊れるの当たり前だよなぁ? 走者が意図的に誘発したとはいえ、流石の連合でもやりませんねぇ……酷すぎます……。
暫くはこの画面が続きますので雑談でも。さっき話したシンとステラですが、確定で生きています。理由としては、ステラの方は爆発は即死には繋がらず、どれだけやっても瀕死で終わること。シンの方はコクピットを解放していないことを確認済みだからです。ハッチを開けていたらワンチャン死んでいますが、まぁ主人公補正で大丈夫でしょう。知らんけど。
で、生きていた場合はシンステはキラによって回収され、ネオと仲良く医務室行きと相成ります。ターミナルと繋がっているアークエンジェルは凄いもので、国に加えてその技術でもって全員助かるでしょう。
まぁ、治療が終わったらもれなくシンちゃんとネオがドンパチやるんですけどね。
で、このネオ・ロアノークという男ですが、なんと正体は記憶を失った(消された?)ムウ・ラ・フラガです(デデドン!)。本人の記憶は終盤に戻り、ちょっとだけエモいシーンがあります。あとアカツキ鬼つええ。リーブラ砲L字に曲げようぜ。
こんな話をしていたら、レズちゃんがようやく落ち着きました。目元は真っ赤だしひどい顔ですが、立てるようになったので操作していきましょう。頭部殴打された時くらいぐらぐらしていますが、あっ転んだ。疲れてる状態で一人で歩いちゃいけないってはっきりわかんだね。
レイが慌てて走ってきます。まさか鉢合わせるとは……いやありがたいんですが。
>アンヘラ、無理をするな。
>……すみません。
>謝ることではない。疲れているのだろう。
こうやってフォローしてくれるのはありがたいですね。これで少しでも気が紛れればいいのですが。部屋まで連れて行ってもらいましたが、少しだけ居てくれないかとお願いします。
損傷具合や精神状況を鑑みて、今回はエンジェルダウン作戦がありません。このままジブラルタルに入港し、新機体の受領およびアスラン脱走となります。これにより、大幅な短縮が可能となりますが、注意しておくことがひとつあるのです。
レイとの会話から、デュランダル議長に「こいつやべぇっすよ多分裏切りますよ」と告げ口をしないかを判断します。ここで怪しまれるような事があれば、最悪の場合アスランよろしく抹殺されます。ワンチャンを願って続行はするのですが、ここまで来てリセットになった際は台パンが出、出ますよ……。
流石のワイでも仲間殺したしメンタルにきてるやで。シンちゃん助けられなくてすまんご。ルナマリアは怪我してるし無理させるわけに行かないし、支えてもらったからついでにいて欲しいんや(意訳)。
>分かった。……何か、話していた方がいいか。
>はい。その方が、気が紛れると思いますから……。
これからどうなるんだろうね。もう戦えるの私だけだしメンタルやられてるから無理ぽ。やめたくなりますよ〜パイロット。
>恐らく、このままジブラルタルに行くだろう。フリーダムとアークエンジェルの事もある。
>……そう、ですね。
>暫くはまた、休むことになるだろう。
>……はい。
>俺から少し、聞いてもいいか。
おっ、レイちゃんから質問とは珍しいですねぇ〜。えっこの前独房で話したことについて? なんのこったよ(すっとぼけ)。
確かにあの時(そんな)話をしたことがありましたが、今はとても後悔しています。当時は手早く説得する必要がありました。たった一度の過ちであり、二度と同じ間違いはしません。走者はタイム以外興味ありません。これだけははっきりと真実を伝えたかった。(TDN並感)。
>……ごめんなさい。今は、話したくないのです。
>分かった。こちらこそ、疲れている時にすまない。
ここからは気にする必要のない話なので決定ボタンの連打で。ジブラルタルに着くまでは、ひたすらシミュレーターに閉じこもるとなります。外出は自由ですし、メンタルがやられているので大抵の事は見逃してくれます。
それではキンクリ──と言いたいところですが、アスランと遭遇しましたね。翌日に会うとかお前レズちゃん好きすぎだろ。シンちゃん殺しましたし(大嘘)お咎めですかぁ?
>どうか、されましたか?
>……いや。かなり辛そうだったから、と思って。
>そうですね。心までPS装甲でできている訳ではありませんから。
>どうか、無理は……、
>そんな事より、アスランさん。少し、教えて頂いてもよろしいですか?
>な、何の。
>フリーダムについて。貴方の行動を見ている限り、パイロットについても熟知しているようでしたから。
>待ってくれ。キラは──
「敵では無い、と?」
一切のゆらぎを感じさせぬ声で、アンヘラは被せた。
「なぜです? ダーダネルスではミネルバを撃ち、少なくはない被害を出した。ハイネも
昨日、引きずるようにして降ろされたアンヘラとは人が変わったようだった。否、そうとしか思えなかった。喋れない程に泣き崩れ、支えられながら部屋へと向かった彼女は今、その精神性の欠片も見せずに問うてくる。
彼女の言葉は正しい。アスランは先日の会話でアークエンジェルの行動について知っていて、その行為が悪意によるものではないと理解している。しかし、彼らの行いが正しい事でもない、と。
だからこそ、アスランは決めあぐねているのだ。正しくはないが間違ってもいない。どう説得したものかと。
「貴方の親しい方であることは承知しています。その上で、また彼らと交戦することもありましょう。私がフリーダムとやり合っていたのを存じ上げないので?」
「それは見ていた。それでも、」
「あれを殺せる人間が居なければ、今度はこちらが蹂躙されないとは言えません。ザフトと連合、双方から撃たれて何ともない連中なんて、消えてもらった方が後のためですよ」
口を噤むアスランに、相変わらず平坦な声音で締めた。
「そうですか。それでは」
踵を返し、部屋のある方向へと向かう。制止の声を上げたアスランだが、黙殺されたのに思わず腕を掴んだ。
「待ってくれアンヘラ、俺は」
しかし、返ってきたのは。
「所詮、貴方もザラの息子ですね。そうやって正義を振りかざした結果がシン・アスカのMIAですか」
自分を名前で縛らなかった彼女からは、考えられないものだった。
「親が親なら子も子、大切な人のために他人に犠牲を強いる。あの世で喜んでいらっしゃいますよ」
緩く握られていた腕を振りほどいて、アンヘラは改めて部屋へと歩いていく。
アスランはそれをただ、見ていることしか出来なかった。
黒い霧の向こうで、彼女が微笑んでいた。透き通るような儚さと幼さで、あの時と同じょうに、踊っていた。
苦しむでも恐れるでもなく、ただ、暖かな雰囲気でもって、そこに居る。戦争とも死とも遠い世界に存在していたのを、シン・アスカは見ていた。
彼女は約束通り戦争から離れることが出来たのだ、幸せに暮らすことが出来たのだ。なんの根拠もなしに、そう思えた。
美しい歌声が鼓膜を揺らす。伸びやかで、無限の星空にも似た滑らかなものだった。
ただ、その中で自分が触れることは出来ない。ランニングマシンの上で走っているように、どれだけ足を動かそうとも彼女の元にはたどり着くことはなかった。
とうに理解していた。
彼女がその幸せには程遠いと。
全ての理不尽に向かって叫んでいた。もう彼女の声が聞こえることもない。
凄まじい衝撃が身体を襲い、曇天が見えた。激痛と共に、立ちくらみのように視界が暗くなっていくなかで、巨大な影が覆いかぶさってくる。
ここで、死ぬのだろうか。
もう、何も分からない。認識できない。
それでもその時、シンに分かっていたのは──自分に彼女は救えなかったという、それだけだった。
全身が鈍く痛む。水に浮かんでいるような意識の中で、誰かの会話が聞こえていた。
「──か、三人も増えるなんて──ぞ」
「でも、見捨てら──なくて。あの──にしておく──」
「なぁ、今の──、分かってるか? 確かにそうだが、急病人が一人と軽傷二人。物資はともかく、返還も出来ないんだ。トラブルを起こされる可能性だってあるだろう」
「わかってるよ。それでも、見捨てられない。先送りにして後悔するのも、目の前の命が消えるのも嫌だったんだ」
「……でも、私だってそうした。だからもう言わない、キラ」
馴染みのない男女の声がする。いや、女性の方はどこかで聞いたことがあるような気がした。
「待って。起きたみたいだ」
僅かに開いた瞼から、こちらを覗き込んだのが見える。アメジストのような紫の、優しげな瞳と視線が絡んだ。自分と同じか、それより年下に見える顔貌。
「良かった。目が覚めて」
穏やかな声で、僅かに笑む。困ったようにも見えるその表情に当惑しながらも、シンは現状把握に努めた。
柔らかな綿の感触がする。周囲はカーテンで仕切られていて、僅かに消毒液の匂いがするのだから、ここはおそらく病院のベッドの上。否、病院ではなく艦の中だ。不規則かつ僅かに揺れる感覚を、シンは知っている。だが、ミネルバの医務室はこのような外見をしていないはずだ。
──見知らぬ人間に、見知らぬ光景。いまだ回らぬ思考でも、それが恐ろしいということは理解出来た。
「自分の名前と、所属。分かるかな」
「ミネルバ隊所属のシン・アスカ、……です」
頭でも打ったのだろうか。前後の記憶が欠落していて、なぜここに居るのかさえ心当たりがない。
「シンくん、だね」
「ここはどこ……ですか」
どうにも居心地が悪いまま、シンは尋ねた。
「アークエンジェルだ」
聞き覚えのある、と評した女性の声が答える。アークエンジェル──アークエンジェル? フリーダムと共にいる、あの?
しかし、眼前の彼は戦争とは程遠い雰囲気を纏っていた。自分やレイたちとは違うただの少年のようで、オーブの軍服は浮いてさえ見え──そうだ。彼とは初対面ではない。オーブに寄港した際、慰霊碑で顔を合わせた彼だ。
「あの巨大なモビルスーツの爆発に巻き込まれたんだ。生きてる上に機体が残ってるなんて驚いたけどな」
ほっとしたようにため息をついたのに、視界の端から金髪がちらついた。そちらに視線を動かすと共に、何故聞き覚えがあったのかを理解する。
カガリ・ユラ・アスハ。先日拉致されたとするオーブの代表だ。そしてデストロイの撃墜。両方の動揺が合わさって、全身が硬直し喉が詰まる。
怒りに視界が暗くなるのを感じた。バネのように起き上がり、掴みかかろうとするシンにキラが声をかけた。。
「あのモビルスーツのパイロットは生きている。でも……」
まだ怪我が、酷いんだ。
伏せた視線に立ち上がった。逆流する血液に立ち眩みがして頭が締め付けられて──そこで漸く、自分が負傷していることに気付く。
体勢を崩し、ベッドのスプリングに揺られながら、シンは虚空を仰いだ。
「ステラが、生きてる……」
彼女が生きている。その事実だけで、シンは僅かでも希望を持てた。そして冷静になったことにより、カガリへと問いかけることができた。
「何をやってるんですか、アンタは」
「何をって、」
「戦場に出て、停戦を呼びかけて、混乱させるだけさせて! 一体なんの目的があるっていうんです! アスランは敵じゃないって言ってましたけど、今のアンタ達はテロリストと変わんないだろ!」
テロリストと変わらない。
シンの言葉に、カガリの表情が苦虫を噛み潰したように歪む。
「……やめてやれ、小僧」
そして、新しく声がまた一つ。こちらはすぐに分かった。ネオ──ステラを戦争からは遠い場所に連れていくと約束し、そしてデストロイに搭乗させたあの男だ。何故ここに、と疑問を持つより先に、引きちぎるような勢いでカーテンを引く。
「アンタは……!!」
カーテンの先には、波打つ金髪と青い瞳の男が座っていた。仮面こそ無いが、やはりそうだ。
彼の言いたいことを理解したのだろう、しかしネオはただ肩を竦めるだけだ。
「そう言われても、俺だって軍人だ。上層部の命令には従わなきゃならん。小僧との約束だって守れるとは思ってなかったし、その罰は甘んじて受けるさ」
「ふざけんな!」
「待ってっ」
漸く慣れてきた身体の重さにも構わず、シンは立ち上がった。制止するキラの手を振り切って、感情のままに振るわれる拳をネオは揺るぎもせず食らった。
「ムウさんも、煽るような言い方をしないでください」
──ムウ? 妙なニックネームを付けられているものだ。苗字のもじりだろうか。いやしかし。再度冷静になる状況を見せられたシンは、それを尋ねるよりも先に
「ミネルバは」
「ん?」
「……ミネルバは、どうなったんですか」
インパルスとテセウスしか動かせない状況で、援護射撃と敵の火線が飛び交う中で。鋭い言葉を掛けながらも、自分を気遣ってくれたアンヘラを覚えている。
──シンくん。貴方はそこで待っていてください。
──何もしなくていいですから。ただ、死なずにそこにいてくれればいいですから。
──私のことは、恨んでください。
何かを背負った者の声だった。自分のやった事の責任を取るようにも感じられる、アンヘラの声。
そして、必死の説得がステラを止めたと思った瞬間、放たれたビーム。
シンの記憶は、そこで途切れていた。
「どこに行ったかは分からない。だが、テセウスは無事だし、収容されてミネルバは離脱した」
「そうか……で、ありますか」
「お前、どこまで覚えてる? 戦闘のこと」
「ステラが……あの機体が止まって、その後また動き出した所まで、であります」
あまり畏まるな、自分のやりやすいように喋って欲しい、とカガリは言った。たしかにまどろっこしい上、皮肉にも聞こえる。彼女の言葉に従う方が双方の為だろう。
「あのあと、彼女の機体は刺されたんだ。さっき言ったが、お前ごとな。幸いにも、二人揃って爆発で吹っ飛んだお陰で打撲と骨折で済んでいるし、シン、お前のインパルスは回収してある」
「……インパルスも?」
「あぁ。一応、機密が詰まって──」
はっとした。機密──秘密──そうだ。パイロットスーツに挟み込んでいたものを思い出す。白い封筒に入れられたメモリースティックだ。部屋のパソコンで開くのは躊躇われ、かと言って放置するのもまずいと思っていた彼は、それを自身のパイロットスーツの内側へ隠していた。
馬鹿正直に服の表面をぺたぺたと探ったところに、探していた封筒が差し出される。
「……大事なもの、だよね」
再び困ったような微笑みを浮かべた彼に、「はい」と答えて受け取る。なんとも言えない表情でのそれに、カガリが怪訝そうに眉を顰める。
「アンヘラに渡されたんだ。『何か行動を起こすつもりなら、その時は私も手伝う』って」
「アンヘラが?」
「だから、中身も知らない。なにか行動を起こすってのも曖昧だし、今更何かの役に立つとは思えないけど……」
「見てみるか?」
「……はい?」
「その中身。彼女が渡したんなら、ウイルスの類じゃないだろうし、もしミネルバで開いていたら大惨事だ。変なものじゃないと思うぞ」
アンヘラの手が借りられる状況でもなく、脱出は不可能。動けるモビルスーツもない。もしかしたら、ザフトの漏らしてはいけない情報かもしれないのだ。なにせ、あのレイにも秘密のことらしいのである。
ややあって、シンは頷いた。差し出されたスティックを受け取り、端末へと差し込む。圧縮されたフォルダから現れたのは複数の文書と画像で、読み込みの遅さからかなりの大きさのものだと推測できる。
彼女から貰ったデータ。その、中身は──