【本編完結】ガンダム種運命 RTA ザフト軍人チャート 作:Damned
金木犀がいい匂いなので初投稿です。
ロード・ジブリールにとっては、笑い出したい事態であった。否、通信が切れたあと、堪えきれなかった笑いが室内へと響いていた。
自分の政敵の妹であり厄介なパイロットの女が、ご丁寧にもその機体ごと回収されたのだから。
ロゴスの中でも、意見は割れた。『ゆりかご』で調整すれば使えるのではないかという意見と、旧アズラエル派──正確には、ムルタ・アズラエルの妹であるのだが──を生かしておくのは危険だという意見。
若干名の多数をもって、前者が採択された。治療と並行しながら、『ゆりかご』で最低限の調整を施す。肉体は
特定の記憶をすり替え、しっかりと人格を保ちつつもノイズを取り除く。そして忠誠心を植え付け、エクステンデッド化にかかる時間を省きながらも優秀な駒とする。あの世にいるだろう本来の兄は怒り心頭だろう。コーディネイターを忌み嫌うジブリールだが、多少の溜飲は下がる。
なにせ、わざわざ秘書として傍に置く位には溺愛していたのだ。コーディネイターへの劣等感を抱いていたくせに、だ。そもそも、ブルーコスモスである両親がそう産んだのも理解できないが。
アズラエルが前線へと出てからは行方がしれなかった彼女であるが、まさかプラントに逃亡していたとは。
気に入らぬものは、己の邪魔をする者は全て消す。今のジブリールには、それをできるだけの地位と権力がある。
画面の向こうで災厄を振りまくブラック・スワンを、ジブリールは嘲笑した。
快楽洗脳調教された女の子で暴れ倒すRTA、続きます。
前回に続いて乗っているこの
え、洗脳されてザフトと殺し合う羽目になってんのに呑気すぎないかって?
もうあの……勘弁してください……。事態が収拾つかないしネームド殺したくない、殺させないで……。
とりあえず戦闘です。ネームドでなければどれだけ落としても問題ありませんし、経験値のために適当に猿になってもいいです。ウッキー! 今年も申年ィ!!(現実逃避)
周りでデストロイが暴れ散らかしていますが、FFも全部ヒラヒラ回避して、ザフトも寝返ったナチュラルもブチ殺します。宇宙の化け物についた裏切り者なんて死刑だよ! あんまりやってると洗脳が解けた時がヤバそうですが、まぁ大丈夫でしょう。
シンが居ないので、今回の戦闘ではレイとハイネが大暴れ──とまでは行かなくてもデストロイの大半を落としていきます。本来ならばこれをレズちゃんがやってバカデカ経験値を頂くつもりでしたが、こうなってしまったからね、しょうがないね。
ちなみにヘブンズベース攻略戦で三馬鹿の最後、スティング・オークレーが死ぬのですが、まぁここは問題ないでしょう。運命を変えるにはもっと前から動く必要があります。
>──誰だっ。
あ、噂をすればデスティニーです。通信の通りハイネが乗っていますね。もう片方はルナが乗るかミネルバの肥やしになっています。今回は……おや? 出てきましたが通信も飛んできません。ルナだとすればお冠なのでしょうか。ハイネは突っ込んで来ましたが彼女はあっちに行きましたね。
ここで殺す訳には行かないので、ハイネにはサクッと撃墜されて貰います。機体性能はあっちの方が上なので難しいかもしれませんが。
>
うわっちょバレルロールで周囲の敵切り払いながら振りかぶってくるんですけど。やめてよ。こっちがペーネロペーテセウスじゃなかったらそれで死んでますよ。回避は無理そうなので
>返事しろって言ってんだよ!
これ多分シンちゃんがストフリとかインジャ見た時みたいになってますね……ブチ切れているのがテキストだけで伝わってきます。
一旦引いて射撃戦になりましたが特殊移動で回避しましょう。ハイネはシンちゃんよりも格闘寄りの能力なので、可能であればこの距離を維持したいところです。
というか、向こうは殺してもいいのにこっちは殺しちゃ駄目なの不公平過ぎんか? これも全てデュランダルのせいだ……謀ったなシャア!!
いまだ抵抗するロゴスを支持者たち。圧倒的な数の暴力に加えて、五機の巨大モビルスーツが侵攻を阻んでいた。
デストロイ──複数の都市を焼いたそれが、五機だ。いくらザフトの技術が高く、またパイロットの能力が上だと言っても、強化された人間と圧倒的な火力の前には、抵抗力が少しばかりあるだけに過ぎない。
「なんでアンヘラは、こんな奴らに……!」
改めて考えても、理解ができなかった。
コーディネイターを悪とし、戦争を求め、己の利益のために犠牲をいとわないロゴス。それに、彼女が協力していたのだと。
「ハイネ・ヴェステンフルス」
「フェイスならば、その責務を果たしなさい」
そういったアンヘラの声には、覚悟があった。機密を漏らすくらいなら死ぬ、というものではない。もっと壮大な、深い感情を持った、覚悟が。
それがいまだ、ハイネの胸中にはある。
──ふと、黒い影が視界をよぎったような気がした。デストロイの飛行しているビーム砲ではない、もっと深く彩度の低い漆黒が。
鳥にも似た流線型のシルエットはガイアよりは明るく。しかし差し色は青みのある紫陽花の紫。その機体を、ハイネは知っている。
なぜ、テセウスが。
──自分が殺した女の機体が。
《誰だっ》
無意識に通信を飛ばしていた。届くわけがないだろう、と冷静な自分が囁いていた。
フラッシュエッジは同系統の武器たる
《ルナマリア、少し任せる》
すぐに了承の返事が返ってくる。ハイネと同色の装甲ではなく、本来シン・アスカが使用する予定であったトリコロールの配色がなされたデスティニーは、他に乗れるものがいないこともあり、ルナマリア・ホークに任ぜられることとなった。
舞い散るクロムオレンジの羽さえ置き去りにし、アロンダイトでの突撃。
《それに乗ってるのは誰だって聞いてんだよ、返事しろ!》
しかし、返答はない。振りかぶられた
《返事しろって──》
テセウスがひらりと舞って、かすっただけのビームは空中へと拡散していく。他の方向から放たれたビームもすべて躱しながら、デスティニーへは近寄られまいと的確に射撃を差し込んでくる。
《言ってんだよ!》
以前見たのと変わらぬ機敏さで回避してくるのに、ビーム砲では到底捉えられない。ビームライフルでの中距離戦に移行したが、射撃はあちらに分があるようだ。援護射撃があるはずのこちらと対等に撃ち合ってくるあたり、下手なコーディネイターよりはるかに実力が高い。
《──ァな、た》
鋭く息が漏れた。聞き覚えのある声に、操縦桿を握る手が震える。その声は、彼女のものだった。
間違いなく、アンヘラのものだった。
すでに自身の耳に刻まれた、彼女の声。
──信じられない。
──信じたくない。
動きが止まった一瞬で、弾幕をすり抜けたテセウスが対艦刀でディンを貫いた。その残骸を踏み台にしてもう一機。
《アン……ヘラ……》
《……れ、ゎ、し……の》
呆然とした声に、聞き取れないものが続いた。自身に向けられた言葉は、すべてが機械のように無機質だった。すっかり怖気づいたのか、デスティニー以外のモビルスーツは近づくこともなく射撃に徹している。
本物だ。彼女の嫌疑を考えれば、それが正しい。何の矛盾もない。ならば、この胸騒ぎは何だ? ハイネは現状を受け入れられずに、攻撃をできずに、浅く息を吐き続ける。
テセウスは平然と周囲のモビルスーツを全滅させると、ふわりと移動して再び、こちらへと銃を向ける。
《なんで、だよ……》
真っ直ぐに放たれたビームは、的確にコクピットを狙っていた。彼女はもう自分の知るアンヘラ・レズルタートではないのだと理解して、怒りとともに吐き気を覚える。
届きはしないのだろう。彼女の耳には。
周囲の機体が破壊され、自身とぶつかり合い、それが数度繰り返される。こんな所で足止めを食らっている場合ではない、と分かってはいるのだ。
デスティニーを紹介された時のことを思い出す。彼女は剥かれた桃のような頬を赤く染めて、危うさを覚えるほどの微笑みで見上げていた 。それなのに。
ならば。
《今度こそ》
自分が、止めなければならない。
《お前を救ってみせる。アンヘラ》
ふ、と彼女が笑ったのを聞いた。諦めたような声音だった。
《救ってみせる? 誰を……どこから?》
続く会話の中で、テセウスとデスティニーは激しく切り結ぶ。双方が握った対艦刀は、その刀身を溶断することもできず幾度とぶつかり合う。
《無理ですよ、今更。言って分かればこの世に争いなんてなくなります。分からないから敵になるんでしょう? 貴方も、ザフトも》
《それはお前が……》
戦争を起こす側に加担しているからだ。
後半は、声にならなかった。ハイネはまだ、彼女がザフトの軍人で、ロゴスやブルーコスモスに賛同するような人間ではない、という認識を崩せずにいた。割り切れ、とアスランに言ったのを、自分が出来ずにいた。
《貴方という存在が、いいえ、フェイスという称号さえも、
──アスラン? 彼は同じように脱走し、レイに撃墜されたのではなかったのか? いやそもそも、タイミングを合わせた騒動ではないのか?
彼は、ロゴスのスパイではないのか……?
しかし、その疑問も、アンヘラが続けた言葉の前には吹き飛んでしまう。
《何をどうしようが今更。終末への
互いに共有し合う罪が。
契約が。
合言葉が。
──今、発されている。