【本編完結】ガンダム種運命 RTA ザフト軍人チャート   作:Damned

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エイプリルフール・クライシスなので投稿します。


映画編
#26 派遣されるレズ


 

 

 

 ロゴスとブルーコスモスの壊滅、ギルバート・デュランダルの死、それに伴うデスティニープランの実質的な凍結。それらが齎したものは、平和と言うにはほど遠いものだった。むしろ、秩序という箱から飛び出した世界は、混乱という名の自由が渦巻いている。

 

 それに乗じた、アンヘラ・レズルタートの連邦への帰還及びアズラエル財団の理事就任。

 かつて理事と盟主を務めていたムルタ・アズラエルの妹であり、対外的にはコロニー『コペルニクス』に籍を置いていた彼女。戦後の混乱を利用してのそれに加え、今更現れたことによる疑念と敵意を向けられていたが、最終的には変革の象徴として転じていくことになる。

 

 旧体制の財団に潜んでいた穏健派、かつてエクステンデッドとして『製造』され、治療により真っ当に生きられるようになった人々が彼女を支持した結果だ。

 そして、ロゴスが消えたことにより生まれた経済の隙間に、平和利用の技術研究組織として入ることに成功する。

 アズラエル財団は、いまやブルーコスモスの支援団体ではなく、医療や環境の技術を行う場所へと変革していった。

 

 

 

 重い空気が執務室を支配していた。冷静な協議を装いながらも、互いの手の内を探るような言葉の応酬が続いている。

 オーブ、大西洋連邦、ユーラシア連邦、プラント。

 それぞれの代表が集うなかで、唯一『組織』の代表として、アンヘラ=M・レズルタートは存在していた。

 彼女は財団といういち集団に所属しながらも、世界平和監視機構『コンパス』のスポンサーの一人として、この場所に立っている。

 

 プラント国防委員長のハリ・ジャガンナートが、批難を隠さぬ声色で断じた。

「何度も申し上げておりますが、プラントは今のコンパスに関与するのに反対しております。その正当性が見当たらぬ上、アズラエル財団とはブルーコスモスと密接な結び付きがありました。疑いを持たれるのは当然のことでありましょう」

「何度も申し上げている通り、我々財団は過去の研究記録および資金の用途等のデータを提出しております。また、旧ブルーコスモスの幹部および財団の過激派三十七名を拘束。うち十二名は現在、大西洋連邦にて審議されております」

 

 かつて戦争を望んだロゴス、そしてブルーコスモス。その出資者たるアズラエル財団が本来の『蒼き清浄なる世界』を目指し、浄化されつつあるという現状。当然であるが、容易に信じられるものではない。信じさせるには、あまりに信用を損なっている。

 コンパスが第二のブルーコスモスになるのではないか。そんな危惧もされているのだろう。平和のためなら手段を選ばず、民間人をも犠牲にする歪な組織に育つ、ということを。

 

「しかし、過去に製造した大量殺戮兵器がいまだ、ミケールらブルーコスモスの残党に使用されているという事実もある。かつてベルリンを焼いたデストロイは、どう説明するおつもりか」

「軍人であったという以上、率いた軍や兵器を持ち出されてはこちらにはどうしようもありません。確かにそのパイロット、兵器、両方の製造に携わっておりました。

 しかし今、我々の制御から離れている以上、どう制御しろと仰るのです? 逆に、プラントより製造されたモビルスーツが強奪され、悪用された場合はプラントが責任を取る、と。そう仰っているのであれば構いませんが。

 また、こちらで救出のできたエクステンデッドはその肉体を治療し、兵器に関しては正規軍の使う所としております」

 

 彼女の言う『モビルスーツ』とは、過去、コロニー『アーモリー・ワン』にて起きた地球連合での事案を指しているのだろう。それを出されては、セカンドステージの開発に賛成していたジャガンナートも口を噤むしかない。

「過去の財団やブルーコスモスを見て、『死の商人』と後ろ指を指されるのは覚悟の上です。しかし、我々の報告書や監査をいただいた上でそのような理解となると、こちらには何も返すことが出来ないのです。

 このような議論の場で、粛清され居なくなった者たちの罪を持ち出されるのは有益とは思えません」

 

 アンヘラの言葉は正論であるが、同時に『お前が言えることでは無い』と言われても仕方の無いこと。何十年にも渡って戦争に加担した組織。それが一掃されたとて、生まれ変わったというには短すぎる時間が過ぎているのだ。

 張り詰めた空気の中で、コンパス総裁たるラクス・クラインが口を開く。

 

「双方のお気持ちは理解できます。ですが、我々がここに集ったのは、互いの罪を突きつけ合うことではなく、平和への道筋を探すためのはず」

「過去のしがらみに縛られていては、前に進むことなどできない。我々は、これからの世界をどうしていくか……それを考えなければならないんだ」

 

 カガリ・ユラ・アスハも、彼女に賛同する。

 過去の罪は重いもの。しかし、咎めるための行いがなされ、組織それ自身も変わりゆくというのであれば──それを批判し、行動を妨げるのは逆効果である。

 そもそもの行いとして過去、ザフト設立の経緯まで出されてはジャガンナートの方が敗北するのだから。いくらパトリック・ザラやシーゲル・クラインが亡くなっているとしても。

 

 ──財団が再編されたところで、野蛮なナチュラルが作った組織には変わりない。所詮貴様らも『穏健派』を装ったナチュラル至上主義だ。

 この会議より過去、ジャガンナートに罵られたのを思い出す。彼も戦争で家族を失った者なのだろう。あの憎しみの光を、アンヘラは知っている。

 

「コンパスとしては、現状のアズラエル財団は準加盟に足る条件を満たしております。勿論、名を連ねるにはさらなる監査が必要になりますが、技術支援および人的派遣に問題はない、と判断しております」

「私も賛成です」

 大西洋連邦大統領・フォスターが賛同を示した。

「我々がなすべきは感情的な行いではなく、平和への道を探ることです。戦争を支えた者が、戦争を否定する者に賛同し未来を切り拓くというのなら……それこそが、真の変化となりましょう」

 

 最終的に、アズラエル財団は『技術支援・および人員の派遣』のみという形での継続を許可された。

 そしてその『人員』であり『人質』として──アンヘラ・レズルタートは、アスカ隊に所属することとなる。

 

 ナチュラルとコーディネイター。現体制と旧体制。両極に位置するそれらが、新たに創造されるべき秩序を妨げていた。

 それでも、歩みを止める気などない。彼女の、そして彼女が出資しているコンパスの理念は正義などという薄っぺらいものではない。

 未来に、再び戦火が訪れぬよう。

 

 

 

 

《こちらブルーコスモス財団より派遣されました『アンヘラ・レズルタート』特尉。ミレニアム、着艦の許可を願います》 

 白をメインカラーに、紫陽花の紫を差し色にしたモビルスーツ。なだらかなフォルムのそれは、従来のものよりも十メートル近く大きく、怪鳥のようでもある。

 

《『ミレニアム』より、着艦を許可します》

 

 滑らかな動作でもって着艦し、開いたコクピットよりワイヤーを掴んで降りる。格納庫の床に足をつけた彼女に声がかかる。

「……お前だったのか、アンヘラ」

 ──あなたと私は同じです。

 

 以前、胸を突き刺す言葉を残すだけ残して、消えていった彼女。戦後はテレビの向こうでしか見ることが出来なかったその顔に、レイ・ザ・バレルは僅かに微笑んだ。

「人員が増えるとは聞いていたが、まさかお前とはな」

「……ええ。人質としても最適でしょう?」

「嫌な言い方をするな。心強い、と思っている」

「そう言っていただければ嬉しいですが……なぜここまで来てくださったのです?」

「あの機体。テセウスの系譜だと感じたからな」

 それで誰が乗っているのか気になった、というわけか。見取り図はもらっているものの、初めて乗ったスーパーミネルバ級強襲揚陸艦『ミレニアム』。体感とテキストでは違うものである。レイの案内に沿って艦長室へと入室したアンヘラは、アレクセイ・コノエ大佐へと現状などの報告を済ませる。

 資料を確認し終えたあと、コノエが尋ねた。

 

「……特尉より申し出たそうですが、本当にアスカ隊への所属でよろしいのですかな?」

「ええ。私としては、そちらが正しいかと。連合からの推薦ではなく、『アズラエル財団による視察』でもあります。それから、アスカ大尉やバレル大尉とは過去に連携経験もあり、即応性を見込めることでしょう」

「なるほど、筋は通っています。しかし現状、特尉は財団の理事。また、コンパスの主だった出資者の一人でありますでしょう」

「政治的には極めて重要であり面倒でしょうね。関係の浅い方であれば扱いづらい『動く標的(マト)』であり、しかし関係の深い者を部下にし戦場に出ることがあれば、それこそ問題となります」

「違いない。部隊の長という立場に立てば、たとえ貴官が平和を望んでいるとしても、それが『戦うための方便』として受け取られるでしょうな。特にジャガンナート国防委員長などは──いや、これは余計な話です。オフレコでお願いしても?」

「ふふ、そこまで無粋なことはしませんよ。──ともかく、こちらとしては『火消しの風』であり火を拡散する者であってはならない」

 

 うら若い女性とは思えぬ、平和を願い、大規模な改革を行った女傑の風格であった。

 

「間違いありませんな。それでは、貴官はこれより、正式にアスカ隊へ所属するものとなります。アスカ隊及びヤマト隊との顔合わせもある。よろしいですかな」

「ええ」

「こちらから招集はかけてある。ブリーフィングルームに十五分後、向かうように。場所は分かりますか」

 問題ない、と頷き、敬礼を交わす。丁寧な所作で退室して言った彼女の背中を、扉が閉まってしばらくも眺めていた。

 ──あれが、アズラエル財団の女理事。

 願いというには強迫観念に近く、強迫観念というには希望を抱いているように見えたその姿に、僅かに惹かれるものがあった。

 それが、政治家特有のものだとしても。

 

 

 

 十分後。コノエが指定していた時間通り、ヤマト隊とアスカ隊の面々は入室していた。

 ヤマト隊より、キラ・ヤマト、ルナマリア・ホーク、アグネス・ギーベンラート。

 アスカ隊より、シン・アスカ、レイ・ザ・バレル、それに加えてアンヘラ・レズルタート。

 残るのはアンヘラだけ、という状態で、ドアがスライドした。

 

「失礼します」

 相変わらず慇懃な態度で、彼女は一礼する。アカデミー時代のまとめていた髪は肩まで切りそろえられ、黒い制服の深さをより際立たせていた。

 ややあって、この中で最も階級が高いキラ・ヤマトが口火を切る。

「お久しぶりです、レズルタート理事。こうしてお会いできたことに感謝します」

「ええ。よろしくお願いいたします、ヤマト准将」

 キラを含め、この部屋に集った面々は彼女と顔見知りである。挨拶もそこそこに、再開の喜びを分かち合う彼らだが、一人だけ、明確に空気の違うものがあった。

 ──アグネス・ギーベンラート。シンやレイと同様、アカデミーでは同期、また赤服の一人たる少女だ。深みのある赤い髪を左右でまとめ化粧を施した彼女は、値踏みするように頭からつま先まで眺め、煽るような言葉を放った。

 

「アカデミーの時も随分優等生だったけど。随分出世したみたいね、アンヘラ」

「はぁ!?」

 アンヘラより先に、シンが声を上げた。

「前の大戦なんて、連合に寝返った挙句議長を殺したって専らの噂よ。おまけに今は()()アズラエル財団の理事。そんなに『平和の為の天使様』になりたい訳?」

「やめなよアグネス。そんな軽々しい気持ちで来るわけないでしょ。じゃなくても、同期に向ける言葉じゃないと思うんだけど」

 

 窘めたルナマリアだが、アグネスはあくまで『自分の方が能力は上』という態度を崩さずに続ける。

 その目の奥にあるのはアンヘラへの恐れ──あるいは、劣等感と言ったところだ。アカデミーの成績はレイ・ザ・バレルらに続く第四位。射撃に関してはその中でも抜きん出て優れ、常に年上特有の余裕を漂わせていた。

 そんなアンヘラが怖いから、自分の立場が無くなるから、威嚇をする。そして怯んだのを見て心を安定させる。異名を持ち、周囲から持て囃されても彼女への劣等感が消えないから、そうするのだ。

 

 その証拠に、浅い呼吸と唾を飲む様が伝わってくる。瞳はこちらを見ているものの、警戒している動物のそれだ。

 アンヘラはニヒルな笑みを浮かべながら一歩踏み出した。舞台に立った演者のようなそれに対し、動揺を隠せぬ顔で退いたアグネス。数度それが繰り返されて、アグネスはとうとう壁に背をつけてしまった。

「アグネス」

 持ち上げられた手に、ぶたれるとでも思ったのだろうか。肩を強ばらせた彼女に優しく微笑んで、滑らかな曲線を描く顔のラインに手を伸ばした。優しい力加減──つまむ、くらいの──で、アグネスの顎が持ち上げられ、互いの吐息さえ感じられる距離でアンヘラはささやく。

 

「パフォーマンスにしか見えないから、ですか? いけませんよ、それは。財団の者もみな、平和の為に頑張っているというのに……」

 彼女の声は、子供をあやすように穏やかなものだ。しかしそれが恐ろしかった。冬の湖の冷たさを感じさせるのに、凍った空気は更に温度を低くしていく。

 アンヘラの放つ圧力に、アグネスだけではなく、この場の誰もが声を上げることさえできなかった。張り詰めた空気の中で、加速度的に呼吸の頻度を上げつつあるアグネスは、その白い肌に冷や汗を照明の下できらめかせる。

 ──その瞳に宿っているものは、もはや恐怖ですらなかった。

 

 威嚇という名の鎧はすべて剥ぎ取られ、後に残るのは絶対にかなわないという虚無感だけ。

 言い訳の余地さえない、完全な敗北であった。

 

 顎を優しく撫でて離れていくのが合図であったかのように、アグネスが床へとへたり込むのをルナマリアが支えた。若干の呆れも含まれた彼女の視線を受け流して、真剣な表情で口を開く。

「どう思ってくださっても構いませんよ、私は。さっさと撃って、さっさと終わらせるだけですから。あんな残党はね」

 

 アカデミーに在籍していた頃は、このように冷たい語調で発言することなどなかった。何がアンヘラを変えたのか。知らないのは、ルナマリアとアグネスだけ。

 こっち(・・・)が本性なのである。アークエンジェルの人間と、メサイアの中にいた人間はそう理解している。丁寧な口調の裏に潜む冷酷さと独善性。それでいて皮肉めいた発言は、正しいことの方が多いのだから手が付けられない。

 

 ルナマリアの腕の中で震えるアグネスを見遣って、キラが口を開いた。

「……理事」

「承知しております、准将。大変失礼いたしました」

 先ほどまでの冷たい雰囲気から一変、彼女は皮肉ではなく心からの謝罪でもって締めた。

 

「僕にはあなたのやり方が正しいかはわかりません。ですが、今ここに来てくださっているのは、少なくとも現在の目的が同じだからでしょう?」

「ええ」

「なら、少なくとも僕は貴方を歓迎します。こちらこそ、部下が失礼しました」

 

 それからは、今後の作戦行動における配置や機体についてのすり合わせといったものが続いた。円滑に進んだそれの中で、先程の行動が効いているのか、アグネスは押し黙ったであった。

 

 

 

 

 アコードたちを滅殺! する実況、はっじまっるよー!

 前回までと部隊加入までのダイジェストからのスタートとなり、大変失礼しました。動画のインパクト優先でつい(人間のクズ)。

 レズちゃん怖いですねぇ……壁ドンからの顎クイであそこまで萎縮させる人間初めて見ました。ほんとにレズなんじゃね?(疑惑の判定)あとあずにゃん節も効いていました。本性現したね。

 というわけで、前述した通りアコードたちをいかに滅殺するかを考える動画──と言いたいところですが、これからは楽しそうな方の行動で選ぶという人生弄びムーブをかましていきます。まぁ地獄ができるかもしれないけどしょうがないね。

 

 基本的に流れは大きく変わることはないですが、事前に準備しておけば全く違うルートを歩むことも可能です。

 このゲームのエクストラモードを解禁、かつDLCがあるとやりやすいです。理由としては、DLCで【機動戦士ガンダムSEED】本編より以前、黄道同盟の五年程前からプレイ出来るからですね。機会があれば、こちらもやってみたいと考えています。

 一応、SEED本編からでも出来なくはないですが……割と苦しいです。デスティニープランが世に出る前に消さなければならないので……。真面目にやるなら周到な準備と手順を強く推奨いたします。

 さて、世間話もそこそこに、今回の目標を決めていきましょう。

 

・ラクスには全力で政治家やってもらう。

・劇場版でキラくんがかわいそうだったからできるだけサポートしてそれを緩和する。

・アコードは生かしてぜ~んぶ吐かせる。生きてても地獄見せれば勝ち(やさしい世界)

・同じ穴の狢になったプラントには過激派を粛清してもらう。

 

 この三本で行きたいと思います。個人的な話ですが、ラクスのモラハラやアスランの修正で、キラくんは前向きになったのではなく、諦めたんじゃないかと思っています。弱音を吐いてもラクスの話にすり変わるし、シンちゃん以外誰も話聞いてないし……。

 そういえば作画エグかったですね。モビルスーツはグリグリ動くし、修正版も出してくれましたし。オマケに劇場版公開から時間を開けずに自由のDLCも来ました。なおDLCは解禁済み。おい正義(ガンダム)持ってこい、ノワールで無双したいんだよこっちは!

 我々は二十年待ったのだからね、ありがたいね。

 

 というわけで、長くなる前にキリよくいきたいと思います。

 次回は本格的に活動開始です。

 ご覧いただき、ありがとうございました。

 

 

 

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