少女たちの笑顔のための未来   作:蒼野春

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今回のイベスト良かったですね!
青く澄んでたぜ…!


長距離走は慣れたら簡単

「おーい、あなた顔色悪いけど大丈夫?」

 

「…」

 

「あれ、これ無視されてる?」

 

「…」

 

おぉっと、視線すら向けてくれないぜ

 

しかし放っておくわけにもいかない。顔が青くなっちゃってるからな

 

「あなた、このまま走ってると倒れちゃうよ?」

 

「…大人たちが休ませてくれるわけないでしょ」

 

お、反応してくれた

 

「それに関しては大丈夫。私に考えがあるからね!」

 

「何それ…」

 

「だからほら!肩貸してあげるから一緒に行こ!」

 

~~~

 

「ということで、この子を休ませてあげてください!」

 

「ちょっ、何言ってんの!?」

 

コイツ、頭おかしいの…!?

 

そんな馬鹿正直に言っても認めてもらえるわけ――

 

「またお前か…

いつも通り、コイツがやる分の残りはお前が代わりにするならいいぞ」

 

「はぁ!?」

 

「さっすが、分かっていらっしゃる」

 

「無駄口を叩くな。ったく、とりあえずお前は日陰で休んでいろ」

 

「ちょっと待ってください、いいんですか?」

 

「まぁこれが初めてじゃないしな」

 

「えぇ…?」

 

「とりあえずあなたは休めるところに行っててね!」

 

 

「…お前は何をやってるんだ?」

 

「あ、サオリ!私の代わりにこの子の体調見てて!」

 

「は?お前また――」

 

「じゃあ2回目行ってくるねー!」

 

「おい、ちょっとまて!」

 

「…行っちゃったけど」

 

「はぁ…

とりあえず向こうの日陰にでも行くか。

お前も聞きたいことがあるんじゃないか?」

 

「…分かった」

 

~~~

 

「体調の方は大丈夫か?」

 

「…あなたにそれ、教えたっけ」

 

「アイツがこういう事するのは初めてじゃないからな」

 

「へぇ…」

 

「…」

 

「…」

 

「ねぇ、アイツは何が目的なの?」

 

「どういう事だ?」

 

「私を助けたのはなんでってこと」

 

「あぁ、そういう事か。

…多分聞いても意味わからないぞ」

 

「…どういう事?」

 

「『徳を貯めるといざって時に役に立つからね!』だそうだ」

 

「…なにそれ」

 

「いいことをすると、いつか自分のもとに帰ってくるって言ってたな」

 

「…別に、助けてくれなんて言ってないんだけど」

 

「アイツにそういう事を言っても無駄だぞ。

『エゴとか偽善とか、いちいちそういう事考えてたら面倒でしょ?

私がやりたいと思ったことは法律に触れない範囲でやり切るって決めてるからね!』とか言ってたからな」

 

「意味わかんない…」

 

「あぁ、私もそう思う。

…まぁ、一つ言えるのは、アイツはそんな悪いやつじゃないぞ」

 

「…」

 

「そういえばまだ自己紹介してなかったな。

私の名前は錠前サオリ、向こうでなぜか顔色一つ変えずに走ってる化け物が最上ライだ」

 

「え?

…ほんとだ。ペースも全く落ちてない」

 

「私も同じメニューをこなしてるはずなのに、いつまでたってもアイツに追いつける気がしないな…」

 

「…?」

 

「あ、あとあの辺りで何かブツブツ言いながら走ってるのが槌永ヒヨリだ」

 

「…その子のこと紹介する必要ある?」

 

「確かに…?」

 

~~~

 

「ふ~、走った走った。」

 

なんとか時間内に間に合ったな。

 

流石に80週目くらいからは足が痛かったぜ…

 

「ミライさん…お疲れ様ですぅ…」

 

「お、ヒヨリもお疲れ様!」

 

「ミライさん、また2回目走ってましたよね…

流石といいますか、もはや別次元といいますか…」

 

「日ごろの訓練の賜物ってことだね!

なんだかんだ言ってヒヨリもしっかり走ってたじゃん!」

 

「人間、追い込まれると意外となんでも出来るんですね…」

 

おっと、悟り開いちゃってるよ

大丈夫か?

 

なんて会話をしながら、私たちはサオリとミサキのもとへ向かった

 

~~~

 

「君、体調の方は大丈夫?」

 

「…うん、もう大丈夫だから、残りの訓練は自分で――」

 

うーん、これはダウト

 

「はーい、ちょっとおでこ失礼するねー」

 

「んなっ!?」

 

思った通り、というか顔に出てる通りだ。

 

熱も引いてないし、まだ結構辛いだろう。

 

「うーむ、まだちょっと体温高いかな。

大丈夫、無理する必要はないからね!」

 

「別に、このくらい大丈夫だから…!」

 

む、中々強情だな…

 

「そっか、じゃあこうしよう。

私、今日はいつもの2倍訓練したい気分だから、代わりにやらせてくれない?」

 

「どうして…

あなたがそこまでする理由はないでしょ…?」

 

「理由かぁ…しいて言えば、お姉ちゃんって呼ばれたいから、とか?」

 

「は…?」

 

「おっと、今のはナシで」

 

危ない危ない、第一印象がマイナスになってしまうところだった

 

「お前…」

 

そして安定と信頼のサオリの冷たい目線である。

 

もう慣れたもんだぜ

 

「ミライさん…

私もお姉ちゃんって呼んだ方がいいですか?」

 

「ホント!?お願いしてもいい!?

っと、とりあえず、私に任せてよ。

子供は他の人を頼るのが仕事みたいなものなんだから」

 

「あなたも子供なんじゃないの…?」

 

「私はいいの、頼られるの好きだし」

 

というか中身は大人だし

 

「何それ…馬鹿みたい」フッ

 

 

 

そういったミサキは、少しだけ笑っているような気がした。

 

まぁ、ギリギリ気のせいだって言われても否定できないラインだけど…




ミサキに限らず、アリウスの子はもうすっごい甘やかしてあげたい。
ひたすらにこの世の幸せな部分だけを享受して生きてほしい。
さて、この物語では一体何話後に描けるかな…?


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