【完結】死にぞこないの猟犬は世界を知る   作:オタリオン

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222:二人で一つ

 迫り来る無数の斬撃――弾く。

 

 奴がアクセスの力で発生させた激しく振動する虹のエネルギーの刃。

 金切り声を上げるようなそれが一瞬で眼前に迫る。

 一つでも機体に受ければ、一瞬で両断されるほどの切れ味。

 その刃の動きを精確に見抜いた上で弾いていく。

 一瞬だ。ほんの一瞬の内に、視界を覆うほどの虹の刃が迫る。

 それらを全てブレードで弾けば、背後から殺気を感じた。

 

 瞬の内に俺は機体をブースト――閃光が走る。

 

 虹の輝きを視界に入れながら、翼を広げて大きく羽ばたく。

 四方八方の空間が歪み、そこから無数の虹の光が放たれる。

 

 加速、加速加速加速加速加速加速――更に加速。

 

 限界まで機体の速度を高めて、全てをギリギリで回避。

 が、少しだけ被弾をすればごっそりとエネルギーが持っていかれる。

 装甲も抉れて火花が散っていた。まだだ。

 その穴をカバーするように白銀を纏わせながら。

 俺はブレードのエネルギー濃度を高める。

 そうして、機体を激しく回転させながらあらゆる角度に向けて斬撃を放つ。

 

 それらは宙を舞い。

 方向を変えて姿を隠す奴の元へ殺到する。

 そこにいる。俺には僅かでも気配が感じられる。

 当たりをつけて刃を飛ばせば、そこに何かがいて斬撃が眩い光を発して四散した。

 甲高い音が響き、空間が歪んで見えた。

 そこにいた奴は大きく移動を開始し、俺が放った刃を振り切ろうとする。

 俺はそんな奴へと高速で近づきながら、ブレードを振って斬り付ける。

 奴の掌が触れて再び激しくエネルギーが散っていた。

 ギリギリと互いに武器を合わせて――弾かれる。

 

「――ッ!」

 

 奴は一瞬にして飛ぶ――遥か先に。

 

 目標を失った刃は奴に追いつく間もなく四散する。

 まるで、奴が消えるように念じたようで――そういう技もあるのか。

 

 念じただけでエネルギーを散らせる。

 いや、精確に言うのであれば視界に収めた状態で。

 機体が静止した状態で対象へと思念を飛ばせばか――だったらッ!!

 

 俺は機体を大きく加速させる。

 奴に迫ろうとすれば、奴も同じように加速した。

 その姿を視界に収めながらジグザグに動く奴を追走。

 機体が激しく揺れながら、奴がノーモーションで放つ弾を避けていく。

 奴はくるりと背面を向き、その掌は俺に向けられていて――横にブースト。

 

 先ほどまでいた空間が一瞬歪んだように見えた。

 恐らくは、ベン・ルイスの重力操作の更に上の力だ。

 アレを喰らえば一瞬で機体を圧縮されてしまう。

 そう悟ったからこそ、常に奴の視線を探り、危機を感じればすぐにその場から飛ぶ。

 何度も何度も奴の力を感知し、空間が歪められる前に飛ぶ。

 そうして、俺は二つのブレードの切っ先を背後に向ける。

 

 アクセスの力の応用。

 練り上げて濃度を高めたエネルギーを放出する際に。

 外部の力によりそれを絞り圧縮する事で使える技。

 

「――ッ!!」

 

 言葉にせず強く念じる。

 そうして、それに合わせるようにエネルギーを一気に放出し――奴の横に出る。

 

 凄まじい加速。

 意識が一瞬消えかけるほどのものだ。

 体に掛かる負荷はアクセスで何とか軽減した。

 が、それでも吐き気を覚えるほどで――俺は機体を回転させる。

 

 奴へと向けてブレードを叩きつけた。

 奴はガードをする間もなく俺の攻撃を受けた。

 ギャリギャリと奴の装甲を刃が抉り、奴は声を出す事も無く――視線を向けて来た。

 

 

「――ガァァッ!!!」

 

 

 奴の顔に広がる宇宙のような何か。

 それを見た瞬間――凄まじい力が機体に加わる。

 

 

 今まで受けた事がないほどの衝撃だ。

 体中から骨の折れるような音が響いて血を吐き出す。

 ヘルメットが砕けて、それでも流せなかった衝撃で頭が強くシートに打ち付けた。

 血が頭から噴き出して、視界が真っ赤に染まる――――…………

 

 

 

 …………――――ッ!

 

 反射的にその場から飛びのく。

 すると、ほんの僅かな差でその空間に向かって上空から極大のエネルギーが降り注いだ。

 

 機体はまだ動ける。

 白銀の防御によって大破は免れた。

 白銀を使っての応急処置も意識を失う直前にしたのが幸いした。

 だが、今のほんの僅かな間に意識を失っていた。

 

 もしも、少しでも戻るのが遅れていれば確実に死んでいた。

 いや、そもそもあの攻撃は予測がつかなかった。

 恐らく、アレも奴のアクセスの力の一つだろうが……まだやれるのか。

 

 先ほどの攻撃を喰らった奴は、高速で白い空間を飛びながら。

 真っすぐに俺を見ていた。

 先ほどの攻撃にはそれなりにエネルギーを込めていた。

 その一撃でも大してダメージを与えられていないのか。

 

 ……だが、確実にダメージを与えて奴は消耗もしている。

 

 その証拠に斬りつけられた胴体には傷跡が残っていた。

 回復するでもなく放置していて……いける。

 

 傷を回復するまでに力を回せないんだ。

 攻撃に全てを回さなければ、俺に上回れると理解しているからだ。

 奴であろうとも同じアクセスを使う敵に油断なんて出来る筈が無い。

 ましてや、無尽蔵に沸くエネルギー源を大きく減らされたから。

 奴は余裕そうに見えても内心では焦っている。

 だからこそ、その殺気が――強さを増しているんだ。

 

 俺は更にエネルギーを練り上げる。

 先ほどの奇策はもう奴には通じないだろう。

 アクセスの力のオリジナルは奴であるが。

 奴でも知らない使い方をすれば、奴でも対処が間に合わない。

 だったら、もっと自由にもっと大胆にこの力を使えばいい。

 

「――オオオオォォォッ!!!」

 

 声を張り上げる。

 そうして、俺は手にしたブレードを大きく振るう。

 神へと向かう大きな二つの半月状の剣波。

 それが奴へと迫る直前で爆ぜるように広がった。

 その瞬間に、今までの攻撃でも味わった事の無い光が周囲に広がった。

 白い世界がより色味を増したかのようになり、奴と俺の姿が消えた。

 

 俺はそんな奴の背後に回ろうとブレードの噴射によるブーストをした。

 一気に噴き出せば、再び瞬で奴の背後に回る。

 俺はそんな奴の背中を見ながら――更に加速。

 

《――!!》

 

 アレは奴ではない。

 奴が生み出した虚像――実体の無い影だ。

 

 それを見抜き、本体が潜んでいる上空へ飛ぶ。

 奴はそんな俺へと掌を向けて――更に加速。

 

《――何?》

「――ぐぅぅッ!!!」

 

 歯を食いしばってもだらだらと血が流れる。

 何本も骨が折れていた。

 神との戦いで傷を完全に治す事は出来ない。

 痛みを和らげて、無理矢理に体が動けるように血管を繋いだ。

 常に体は痛みを発していて、ぴんと張った意識の糸は今にも切れそうだった。

 連続しての加速で離れ、再び奴の死角から間合いに入る。

 

 耐える。必死に抗い――限界を超えて舞う。

 

 奴は俺の動きにそれでも合わせて来た。

 奴の体が不自然な動きで前後が入れ替わり――加速ッ!!!

 

「――アアアァァァァッ!!!!」

 

 血反吐を吐く。

 全身の穴という穴から血が噴き出していた。

 強烈な痛み。息が苦しい――まだだッ!!

 

 奴は最早、俺を完全に捉えられていない。

 連続して加速を繰り返す。

 何度も何度も何度も何度もだ。

 ぼたぼたと血が流れていきながら、痛みの感覚すらも薄れていく中で。

 俺は奴だけを視界に収めながら宙を激しく舞う。

 

 俺はそんな奴の背後で停止する。

 見えている。そのがら空きの背中は目の前だ。

 俺は此方に反応できていない奴に向かって全力で斬撃を――放つ。

 

《――ッ!!》

 

 全力での白銀の一太刀。

 それが大きく奴の背中の装甲を抉り取る。

 甲高い音が響き渡り、ガリガリと奴を削っていく。

 俺はそれを見つめながら、強く叫んだ。

 

 

 これで終わらせる。

 これで決める。

 

 

 今まで消えていった仲間たち。

 そして、この世界で必死に生きている人たち。

 

 

 その想いを俺が力に変えて、白銀の輝きを増していった。

 強力な一撃により、神が初めて苦しむような声を上げる。

 その装甲からぱきりと音がして罅が入った。

 

 

 いける。完全に決まった。このまま押し切って――――

 

 

 

 全身が震えた。得体の知れない何かを本能が感じて――神が、”笑う”。

 

 

 

 

《本当に――愚かですね》

「――ッ!!」

 

 

 

 

 奴から何かが放たれた。

 それが機体を一気に抜けていく。

 俺の体すらもすり抜けた目に見えない何か。

 俺は思わず視線を背後に向けようとして――――…………

 

 

 

 …………――――え?

 

 此処は何処だ――――俺は何を――――ッ――――意識が急速に覚醒していく。

 

 

「――ッ!!」

 

 

 瞬時に機体を動かそうとした……が、動かない。

 

 

 いや、違う。

 コックピッドの光が完全に消えていた。

 何も見えない暗闇の中で、俺は必死にロイドに声を掛けた。

 何度も何度も彼の名を呼んで――コックピッドの光が戻る。

 

 しかし、光は少し弱弱しい赤だ。

 これは機体のシステムが不調を来した時の非常灯だ。

 俺は何が起きたのかとロイドに尋ねる。

 彼はすぐに答えようとしたが、その声はノイズだらけだった。

 

《分か――せん――戦闘システム――強制シャット――復旧――不可――申し訳――せん――……》

「ロイドッ! ロイドッ!!」

 

 ロイドの声が消えた……いや、死んではいない。

 

 戦闘システムが強制的にシャットダウンされたと言っていた。

 それはつまり、機体を再び動かす事は不可能だと言う事だ。

 理由は神の謎の攻撃だ。

 あれを受けて機体のシステムが壊されて、俺も意識を失った。

 

「……っ! 奴は!」

 

 奴の反応を探る――前!

 

 モニターを起動させる。

 戦闘システム以外でも使われていたからこそそれだけは生きていた。

 うつ伏せで倒れた状態で、頭部は前を向いていた。

 センサーを動かして宙から地面に降りて来た奴を見た。

 

 奴の機体にあった傷は――完全に消えていた。

 

「……そんな!」

《馬鹿な、ですか……いいえ、真実ですよ》

 

 奴は両手を広げれば、勢いよく羽が展開された。

 その機体内からはまだまだ余力が感じられる。

 今まで全力で戦っていたと思っていたのに、奴はまだ力を温存していたのか……っ。

 

 まずい。今すぐに機体を動かさなければ。

 このまま倒れたままでいれば、確実に奴の攻撃で死ぬ。

 そうなれば、表の世界にて戦っている仲間たちの努力も全て無駄になる。

 

 必死にガントレッドを動かす。

 が、機体は一向に反応しない。

 俺は小さくアンブルフの名を呟きながら、動いてくれと願った。

 

 神はそんな俺から視線を逸らし虚空を見つめる。

 

《……あぁ、なるほど……”己の体の一部”を渡していたのですか……思い切りましたね。これは私でも予想していませんでした》

「――っ! そうか。アレを使ってくれたか……それなのに、俺は……っ」

 

 仲間たちに渡したアレが発動した。

 つまり、表での戦いは最終局面に入ったのだろう。

 どれ程の仲間が生き残っているのかは分からない。

 だが、俺が信じた仲間たちなら絶対に負けない……それなのに、俺は……。

 

「動け、動け……動いてくれッ!! 頼むから俺と一緒に戦ってくれッ!!」

 

 ガチャガチャと動かしながら叫ぶ。

 しかし、アンブルフは俺の呼びかけに答えてはくれない。

 それでも尚、俺はアンブルフの名を呼び続けた。

 

 神へと焦っているように見せかけながら。

 俺は奴にばれないようにアクセスの力を――

 

《無駄ですよ。それはアクセスの介入すらも遮断します。私であろうとも、容易には外せません》

「……ッ! そんなの……クソッ!!」

 

 アクセスの力を使う。

 しかし、何かがそれを掻き消していく。

 機体のシステムの修復が出来ない。

 一切のアクセスにより権利行使が不可能になっていた。

 

《さぁどうしますか? 機体のシステムの修復は出来ませんが。頑張れば英霊を呼び出す事は出来るでしょう……やりたければやればいい。最期まで無駄な努力をしろ。そうして、己の無力さを呪い――無に帰せ》

「……あぁ……ぁぁ……まだ、まだだ……まだなんだ……こんな、ところで……ッ!!」

 

 奴からの無慈悲な言葉。

 それを受けて戦意が消えそうになっていた。

 システムの修復が出来ないのであれば、奴と真面に戦う事は出来ない。

 どんなに強い英霊を出そうとしても、俺の浅い知識では完璧に呼び出すことは不可能だ。

 

 

 英霊を呼び出しても、少し死ぬ時間が伸びるだけ。

 システムを修復しようとしても意味は無い。

 

 

 

 考えて、考えて、考えて考えて考えて考えて考えて――――奴が静かに言葉を贈る。

 

 

 

《無意味だ……寿命を削り、仲間の道を作ったとしても……ノイマンがお前を救ったことも、お前がこれまでに少ない人生で歩んだ記憶も、挫折も苦労も後悔も、立ち上がり決意し前を見て進んだことも……お前の生には意味も価値も無い。どれだけ強大な力を持とうとも、どれだけ高潔な人間になろうとも……お前はただの異分子、人間のなれそこないだ》

「…………っ」

 

 

 

 奴がゆっくりと掌を向ける。

 その中では膨大なエネルギーが膨れ圧縮を繰り返していた。

 

 

 

《お前には惨たらしい死しかない。お前は今日死ぬ為に生きて来ただけだ……あぁ哀れだな。本当に哀れで……退屈な人生だ》

「……違う……俺は……俺は……っ」

 

 

 奴のエネルギーが更に高まる。

 明らかに此方を仕留める以上の質量だ。

 過剰なまでのエネルギーであり、奴の怒りと殺意が込められていた。

 俺はそれを視界に入れながらアクセスの力を使おうとする。

 

 だが、何をする――英霊を呼んでも意味は無い。

 

 誰を呼ぶ、何を出す。

 どうすれば助かる、どうすれば戦える。

 何を、何を、何を、誰を、誰を誰を誰を何を誰を何を誰を誰を何を誰を何誰何誰誰誰誰誰――――

 

 

 

《永遠にさようなら――もう二度と生まれるな》

「――ッ!!」

 

 

 

 スローモーションに感じる世界で。

 

 奴の掌から虹色の輝きを放つエネルギー弾が放たれた。

 

 それが一気に膨れ上がり、機体を覆い隠す以上の大きさになっていく。

 

 巨大な熱と光を放つそれが地面を削って迫り来る。

 

 俺はそれを見つめながら英霊を――――

 

 

 

 

 『お前をずっと見て来たからだ! お前は何時だって不可能を可能にしてきた! 世界で一番強くて格好良くて頼りになる俺の相棒が――出来ない事なんて無い!』

「――!」

 

 

 

 

 相棒の声が心に響く。

 その声が心に広がって――虹の光が散っていった。

 

 

 凄まじいエネルギーの流れが二つに分かれていく。

 轟々と音を立てながらそれが真っ二つに割かれて。

 パラパラと粒子が舞い、目の前には銀色の輝きを放つ光の塊がいた。

 それは形を成していき、メリウスとなっていった。

 

 

 その機体には”見覚えがある”。

 その温かな視線には”懐かしさを感じた”。

 知っている。俺はこれを、こいつを――”この男を知っていた”。

 

 

 

 

 振り返ったアイツは静かに声を発した。

 

 

 

 

《よぉ相棒……助けに来たぜ》

「……ヴァン」

 

 

 

 

 懐かしい男の声。

 死んだはずの男が今、目の前に立っていた。

 あり得ない。そんな筈はない。

 彼は確かに俺の目の前で命を落とした。

 分かっている。理解しているのに――涙が溢れる。

 

 

 アイツは笑う。変わらない無邪気な視線を俺に向けながら――勇気が湧き出す。

 

 

《馬鹿、泣いている場合じゃねえだろ……さぁ立て。立って一緒に――あの大馬鹿野郎をぶん殴ろうぜ》

「……でも、俺の機体は」

《――信じろ。お前の愛機を。アンブルフは何時だってお前の機体に応えて来た》

「……!」

 

 

 俺は静かに頷く。

 そうして、静かに目を閉じてからアンブルフに呼び掛ける。

 感じる。彼はまだ死んでいない。

 鼓動の音が小さく聞こえていた。

 俺はそんな彼の鼓動を強くさせる為に思念を飛ばす。

 

 

 強く、強く、強く――鼓動が大きく鳴る。

 

 

 何度も何度も強く鼓動し。

 それが機体全体に熱を伝えていく。

 俺はカッと目を見開いて機体を動かす。

 すると、システムが復元し、ゆっくりと機体が立ち上がった。

 

 ヴァンは笑う。

 俺は彼に笑みを向けながら、その横に並び立つ。

 神は静かに俺たちを見つめていた。

 邪魔をする事も攻撃する事も無く――静かに怒りの感情を高めていた。

 

 

《……ふざけている……バカげている……それは何だ……お前たちは何だ……認めない。お前たちの存在など、決して……終わらせる。この世界に生まれて来た致命的なバグは、私自らの手で――消去してやる》

 

 

 神の機体から膨大なエネルギーが溢れ出す。

 身が凍りそうなほどのそれを受けながらも。

 俺は一切恐怖を感じていなかった。

 今なら何も怖くない。

 今俺の隣にはアイツがいる。

 世界で一番信頼出来て、世界で一番頼りになる――たった一人の”相棒”が。

 

 

 

《さぁ行こうぜ――この戦いを終わらせて、本物の世界を見にッ!!》

「あぁ行こう――俺たちなら出来るッ!!」

 

 

 

 互いの心が一つになる。

 そうして、俺たちは機体全体から熱く輝く白銀のエネルギーを噴き出した。

 温かい。そして力強い。

 今ならいける。

 出来なかったことも、不可能だと思ったことも――ヴァンと一緒ならッ!!

 

 俺たちは一気に空高く羽ばたく。

 奴はそんな俺たちへと狙いを定める。

 無数の虹の光が一瞬で迫り、俺たちは互いに回転しながらそれを避ける。

 

 何処までも羽ばたけ、何処までも自由に――俺たちは二人で一つだッ!!

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