五月晴れ。風は緩いが、この時期にしては珍しい夏を思わせるようなカンカン照りの日。
「あ゛ー、太陽無くなんねぇかな。」
「いきなり物騒だね、
神山高校の屋上にて絶賛サボタージュ中のおれ、
「何やってんだ暁山。」
「サボり。秋水と一緒。」
「留年するぞ。」
「うわ、自分のこと棚に上げてる。」
お隣しつれーい、と寝転ぶおれの横に、暁山が同じように寝転ぶ。ふわり、といい匂いがした。少しして暁山は、アハハ、あっつーいとか言いながら起き上がる。なんだこいつ可愛いな。…いや、おれは年上がタイプなのだ。同級生の美少女にときめいたりなどしない。
固い決意を胸に暁山の方を眺めていると、こちらに気づいた彼女が、なぁに?と小首をかしげる。なんだこいつ可愛いな(即堕ち二コマ)。
「なんでもねぇよ。」
「あ、さすがに起きた。」
「あぁ、このままじゃ両面焼きのハムエッグだ。」
「それ太陽光で死ぬやつじゃん。なんで日光浴してんの。」
「克服した。」
なにそれ、と笑う暁山。なんだこいつ(以下略)。
「そういえば、今日の数学小テストらしいよ。」
「げ、まじか。あの先生の成績の小テストの割合大きいから行かなきゃなんだよな。」
「ね、大変だ。」
終鈴が鳴る。時間的に四限が終わった頃だろう。
「あ、じゃあボク杏に会いに行くね。」
「おー、てら。」
「秋水はいつから来るの?」
「おれは数学だけだから六限から行くわ。白石にも伝えといてくれ。」
「杏に怒られちゃうよ?」
「賄賂用意しとくか。」
「アハハ、それで許してくれるとも思えないけどね。じゃあまた六限で。」
「あぁ、またな。」
そうして屋上を去っていく暁山。もうそろそろお昼時だろうか。
給水タンクのところにでも避難しようかな。
おれも昼飯でも、と思ったのだが、今日は弁当を作り忘れてきてしまった。仕方がない、音楽でも聴くとしよう。
カバンからイヤホンを取り出し、スマホに繋ぐ。お、ニーゴの新曲出てんじゃん。
『悔やむと書いてミライ』か。今回の曲もメンバー一人一人の良さが出てるいい曲だったな。
うーむ、眠くなってきたな。軽く寝るか。
そのままおれは眠気に身を任せて、微睡みの中に落ちていった。
「寝過ぎた。」
スマホで確認した時刻は16時を少し過ぎたくらい。校庭からは部活動に勤しむ生徒たちの声が聞こえる。暁山と白石からは起きろコールの履歴が何件か。優しいなこいつら。『すまん、寝てた。』で送信と。今度お礼と謝罪の土産でも持っていくとしよう。
…一応職員室にでも行くかと思ったが面倒だ。帰ろう。
家に着いた。家族は海外転勤。日本から離れる気などなかったおれは、このアパートで一人、のびのびと一人暮らしをしている。自由サイコー。
課題と飯、風呂を済ませたら、据え置きパソコンの前に座って準備を開始する。
さて、配信のお時間だ。
『おっすー、お前ら。今日ものんびりと配信やってくぞー。』
:おっすー
:はよ歌みた出せ春野
:ホラゲーしろ春野
昼神秋水。またの名を歌い手系VTuber『春野ミナト』。もう一つのおれというか、そんな感じ。あと資金源。
プロセカ本編では明言されていませんが、この作品では瑞希の性別は一応男として扱います。主人公が美少女って言ってた?気づいてないんでしょ。
次回投稿日は未定です。また会えたらいいな。