万魔殿の情報局が通る!   作:はっひっふっへっほ~()

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此処から先は先生がやってくる時空です
だがプレナパテスかもしれないし、本編先生かもしれない()

風紀委員会側の視点に切り替わった際、第2話冒頭の会話がまるまる差し込まれていたことを連絡して頂き、有難う御座います。
修正と加筆を済ませました(2月18日午前2時24分)


本編世界
超人、消える


「連邦生徒会長をここ最近見ないィ?

そんな馬鹿な話があるとは思いたくないんですがねぇ…

あぁそうそう、喉が渇いたのでほうじ茶辺りをお願いします」

 

タツコは、そう疑問を投げかける素振りをしながら、後輩にそう指示を出す。

後輩がお茶を持ってくるときに、彼女は何気ない雰囲気を纏いながらハンドサインで、会議終了後、十分経ってから防音室に来るようにと簡潔に伝える。

 

「それで?風紀委員会としては一体何をパンデモニウム・ソサエティーに求めるのです?

連邦生徒会長が失踪したのが確定とされれば、これから大きく盤面が変わる筈だ。

ヴァルキューレ、SRTと言った治安維持組織は大幅に弱体化し、連邦生徒会は我々ゲヘナの様な学校を基盤とする人員によって運営されている。

我々が次の覇権を握る事だって出来る、今まで以上に公然と武力を振るえる…」

 

なのに、なんで貴女達は連邦生徒会を助けようと?

あの抜け目のない超人の事だから、きっと替えを用意しているだろう。

でもそれでも、それでも連邦生徒会は滅茶苦茶になる、従来のシステムは大きく動揺し、荒廃する。

 

何故其れを不満そうに考える?

 

「局長、貴女や万魔殿の野望に私は付き従いたくないだけ。

ただでさえ、違法流通している兵器が依然と比べ2000%も跳ね上がっているの、これ以上、余計な事をしないで」

 

「風紀委員長、我々はゲヘナだ。

連邦生徒会ではない、だから我々の利益を優先する義務がある。連邦生徒会長あっての組織だからこそ頭を垂れていただけでしょう」

 

そもそも、風紀委員会は私と同じ様に万魔殿の下部組織である筈だ、その為に、君たちは多くの装備と人員が最優先で補充されている筈だ。

 

「キキキッ、よく言った!赤宮、その通りだ。

万魔殿はそうあるべきだ、そうすべきだ」

 

「貴方達は余計な事はしないで。私たちで如何にかするから」

 

「風紀委員長、貴方の言動は些か理解しかねますな。…あちっ!」

 

「…どういうこと?」

 

はんひゅんへふよ(単純ですよ)。……利益と主張をぶつけ合う勢力に何故慈善行為を?」

嗚呼、嗚呼イブキ。可哀想な目で見ないでくれ。

 

「大丈夫?タツコ先輩、舌を噛んでいたけど…?」

 

──ええ、心配せずとも私は大丈夫ですよ。

「思いやりを持てるイブキは可愛いですね」

 

──………ふむ、何故か風紀委員会全員が心なしか距離を取って…ますね。引かれるような事言ったかね?

イブキがどれ程可愛いかについて、即興で1000文字諳んじる事が出来ないのは失格では?

 

「……本音と建前が逆転してるけど、良いの?」

 

「しれっと距離を離しながら聞かないで貰えますかね?幾ら私とて悲しいですよ、委員長。

………まぁ良いとして。

取り敢えず予測される影響について、万魔殿と風紀委員会の相互で情報を出し合う事にしましょうか、如何ですかな?」

 

結局この会議では、何ら収穫も無く、相も変わらず真偽の程は不明と言った事しか分らなかった。

 

 

 

「──キキキッ、万魔殿と風紀委員会が公的に台頭な会議を開くのは前例が乏しい、それは貴様も理解していたはずだ。勿論議事録は焼却しておくし、証拠その他の類は一切残さないが、貴様らしくない。

理由を教えて貰おうか?」

 

理由、理由ですか。

明言出来る様な理由も無く、改めて思い返すと極めて無謀な行為をした。

 

「マコト議長、強いて言うなら、勘って奴ですなァ。

情報局が、ゲヘナが、トリニティと抗争を続けてきた時から培われ、受け継がれた勘と言うモノでありましょう。

きっと連邦生徒会に問題が起きて、その収集の為の何かが在る。そして、その時、数多の火種がキヴォトス中で舞い上がるであろうとの勘です、自由と混沌が、ゲヘナの校則がキヴォトスに溢れ返ると」

 

理由は無い、漠然とした予感だ、だけど充分だ。

トリニティと我らの激しい構想の時代から歴史を持つこの情報局の勘がそう告げるのだ、それで充分で、それが答えだ。楽しい事がやってくる、とても楽しい未来が待っている。

 

きっと私は笑みを浮かべているだろう、悪意を体現したような笑みを。

だってほら、眼前のマコト議長がそうなのだから。

 

「キシシシッ、情報局が、お前がそう言うなら信じよう。私はイブキにプリンを買ってくるから、報告とかがあれば後にしてくれ」

 

「委細承知。追加予算を申請すると思うので、よろしくお願いしますねェ」

 

 

 

 

 

10分後──

 

「26秒遅刻しました、申し訳ありません。赤宮先輩」

 

──いやね、うん。真面目なのは良い事なのよ、真面目なのは。

ほらさ、そこはさ、ちょっとさ、ちょーっとさ、ね?愛嬌出して貰ってかまわんのだぞ?

休憩時間の時のゆるゆる差を出しなよォ?

 

「真面目なのは良い事なんですがねぇ?何もそこまで徹底せずとも…

では君に依頼を一つ。連邦生徒会に居る、ゲヘナ出身者と接触して下さい。

あの防衛室長とは手を組んで居ることを御存じでしょう。

が、面倒な事この上ない女なので関わらない様に」

 

その防音室は、歴史を感じる調度品によってストレスを与えないようなデザインで、職務上ストレスを与えにくい雰囲気を作り上げている。

其処で会話をする二人の乙女は、万魔殿幹部に支給される軍服のような服を着ていた。

 

「あと遅刻に関しては時間は5分前行動をするか、遅れる場合はしっかり事前に報告するように、キヴォトス外でも同じですからねぇ」

 

「はぁーい」

「本当に反省してますかねェ?

…はぁ、まぁ良いです。あとは、そうですね。

過去3年分の各校の在籍者のデータを掻き集めて欲しいですなァ。

風紀委員会や我々情報局の情報を全て精査し、結果を資料としてまとめ、万魔殿に提出せねばなるまいのでね」

 

“彼女”は先程まで湛えていた笑みを沈め、己に降りかかるであろう激務に眉を顰めていた。

後輩はそれを見て、少し可笑しそうに笑うと、与えられた任務に赴くべく、席を外す。

 

「承知しました。では資料を集め次第、出発します」

 

「宜しい、くれぐれも怪我はしないように。…お菓子は300円迄ですからねェ」

 

 

 

 

 

──────────

 

若干小ネタ(?)

第1話「先生の居ない世界」は先生が居ないなりに悪足搔きし続けた“彼女”こと赤宮タツコ、空崎ヒナや桐藤ナギサと言った、多くの両校の主要人物の犠牲を代償に、ゲヘナ・トリニティ連合軍は勝利を飾った世界。

ただし「色彩」の到来は必ず発生するためキヴォトス滅亡は避け難い模様。

 

──────────

 

 

 

 

 

「委員長。情報局の局長と名乗っていた方について、私は存じ上げないのですが、その…」

 

──常に万魔殿の直属として、トリニティとの攻防戦を繰り広げた歴史を持つ情報局の長

──それにゲヘナ最強と謳われる風紀委員長に対して一歩も引かずに立ち回る姿勢

という強烈な記憶が火宮チナツにとって、情報局への興味関心をもたらした。

 

「タツコ局長のこと?

……うーん、私もあんまり分からないの。公私の切り替えが激しい事程度しか」

 

帰ってきた返答は、意外な答えだった。

 

「では、アコちゃんも…?」

 

「残念ながら、私も知りません。

戦闘能力もさっぱり、といった感じですよ」

 

「アコちゃんでも分からないって……一体どういう事でしょうか?」

参加していた他の風紀委員たちの間でも、困惑や動揺が俄かに広まっていく中、チナツはヒナに聞いた。

 

「彼女たちはずっとそうなの。ずっと昔から秘密主義で、隠蔽体質なの」

 

──そう、ずっとずっと昔から、ユスティナ聖徒会が存在した頃からのしきたり。

風紀委員会が軍事組織として機能し、トリニティとの激しい構想を繰り広げていた頃から、ゲヘナは情報戦で非常に劣勢であった。

その理由が、ただの派閥連合でしかない筈のトリニティを守護する、ユスティナ聖徒会が秘密警察のような組織として機能していたから。

構成人員、戦力、コネクションに資金力、目的も何もかもが謎に包まれていた情報組織として、情報局の意義は求められていた時代が長らく続き、それは伝統として今なお根を張り続けている──

 

「私としては、せっかく捕縛したテロリストや規則違反者を何らかの取引後に開放するのが気に入らないですけどね!」

思い出したくもない、と言わんばかりに行政官が声を上げる。

 

此処ゲヘナの秩序が一向に安定化しない理由の一端でもある“情報局の強制介入による開放”。アコやヒナにとって、何とか捕縛した生徒に反省を促す間もなく、解放されてしまう時が極々稀とはいえ何度かあり、非常に苦々しい記憶として残っている。

 

「まぁあの狸達の事です、深くは考えませんけど…」

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

10分後──

 

「26秒遅刻しました、申し訳ありません。赤宮先輩」

 

──いやね、うん。真面目なのは良い事なのよ、真面目なのは。

ほらさ、そこはさ、ちょっとさ、ちょーっとさ、ね?愛嬌出して貰ってかまわんのだぞ?

休憩時間の時のゆるゆる差を出しなよォ?

 

「真面目なのは良い事なんですがねぇ?何もそこまで徹底せずとも…

では君に依頼を一つ。連邦生徒会に居る、ゲヘナ出身者と接触して下さい。

あの防衛室長とは手を組んで居ることを御存じでしょう。

が、面倒な事この上ない女なので関わらない様に」

 

その防音室は、歴史を感じる調度品によってストレスを与えないようなデザインで、職務上ストレスを与えにくい雰囲気を作り上げている。

其処で会話をする二人の乙女は、万魔殿幹部に支給される軍服のような服を着ていた。

 

「あと遅刻に関しては時間は5分前行動をするか、遅れる場合はしっかり事前に報告するように、キヴォトス外でも同じですからねぇ」

 

「はぁーい」

「本当に反省してますかねェ?

…はぁ、まぁ良いです。あとは、そうですね。

過去3年分の各校の在籍者のデータを掻き集めて欲しいですなァ。

風紀委員会や我々情報局の情報を全て精査し、結果を資料としてまとめ、万魔殿に提出せねばなるまいのでね」

 

“彼女”は先程まで湛えていた笑みを沈め、己に降りかかるであろう激務に眉を顰めていた。

後輩はそれを見て、少し可笑しそうに笑うと、与えられた任務に赴くべく、席を外す。

 

「承知しました。では資料を集め次第、出発します」

 

「宜しい、くれぐれも怪我はしないように。…お菓子は300円迄ですからねェ」

 

 

 

 

 

──────────

 

若干小ネタ(?)

第1話「先生の居ない世界」は先生が居ないなりに悪足搔きし続けた“彼女”こと赤宮タツコ、空崎ヒナや桐藤ナギサと言った、多くの両校の主要人物の犠牲を代償に、ゲヘナ・トリニティ連合軍は勝利を飾った世界。

ただし「色彩」の到来は必ず発生するためキヴォトス滅亡は避け難い模様。

 

──────────

 

 

 

 

 

「──さて、っと。各地の部員からの情報や風紀委員会情報部から拝借した資料も併せて今後の事は考えないといけませんからな。まずは我らが仇敵トリニティとアリウスを」

 

──アリウスはいわばミニ・トリニティだ。

分不相応な野心や時流の読み違い、不運に恵まれたなど、実に多種多様の理由によってトリニティの政争に敗れ、迫害され、行き着いた者の集まり。

そんな彼女らは、古くからの伝統を受け継ぎ、ゲヘナやトリニティへの憎悪に凝り固まった多数派のアリウス分派と、比較的最新の情報や伝統を持っている、いわば穏健派のその他雑多な諸分派連合に二分されていた筈。

彼女らの内戦が約十年前、正確には2年戦争と呼称された筈の戦争は多大な難民と産業の後退を代償に、アリウス派の勝利となった、と避難民たちの証言には記されている。

 

──トリニティはただ陰湿で、いつも通りの政争続き。

ただ、各分派にヒナ委員長相当の戦力が多すぎる、現状は変化無しとは言え依然として不穏。

エデン条約編前までに何らかの協力実績が欲しい処。

…改めて思うけどアホほど強い人多いのが、羨ましい処ですなァ。

 

「アリウスの難民は我が情報局に所属してる人達が結構多いが、あまり巻き込みたくは無いしなァ。

あとさっきの会議、もうちょっと風紀委員会から信用でも稼ぐべきでしたかな。

えーっと次々」

 

──レッドウィンターは、工務部が面倒そうだけど事務局はなんとでもできそうですな。

227号の温泉、あそこは中々素晴らしいと聞き及んでいるので是非いつか。

彼の地はキヴォトス北部の辺境と言っても良い地域でもある為、何時か関わりに行かねばならない気配が…!

 

──ミレニアムは…そうだ、ミレニアムのC&Cの戦力のデータが足りない!

というかミレニアムのデータだけ不足し過ぎでは………?任期期間中に現地調査を。

 

──百鬼夜行は、百花繚乱部と言った存在を注視しておくべきですかな。

関係はレッドウィンター同様友好な事もありますし、現状不安なのは陰陽部の政治力と百花繚乱部なる存在か。

 

──連邦生徒会は~…事前情報の時点でカヤ防衛室長派が不穏過ぎますな。

彼女を見越しに連邦生徒会の権威失墜の工作は中々有用性がありそうですが、長期的なパートナーは難しいか。

ヴァルキューレの矯正局からの脱獄の手引き、SRT解体派への資金融資も実行しましょうか。

 

──カイザーは…トリニティより面倒臭いので監視継続。あまり自治区内に彼らの影響力を伸ばす真似はしたくありませんな。アビドスの様になってしまう。

アビドス……?周辺のヘルメット団にスパイでも送り込んでみますかねぇ。場合によっては直接出向くとしましょう。

 

──山海経も中々後ろ暗い話がありますからな。変革を重んじる玄武商会側に支援する方向性が宜しいか。

 

「しかし、あれですな。

連邦生徒会長が失踪したのが確実だとして、後釜が誰だか全く判らないのが困るものです」

 

木造の落ち着いたデザインの机に詰みあがったファイルと紙束の山を呆然と見上げいていると、見計らった様に黒電話が鳴り響く。

 

「はい、此方、ゲヘナ=イーツでありまァす。ご注文の品は何でしょうかねェ」

 

「大丈夫かお前…」

 

「あ、マコト議長。要注意団体、並びに人物、そしてそれら諸勢力の方針になりえそうな情報を資料として準備しました。ぜひ確認を」

 

「………働き過ぎじゃないか?」

 

「いえ、こういう事を考え、対策するというのは充分に楽しめるので御安心を。

それと昨年から議長が用意する様にと仰っていた『キヴォトスにおける現行秩序への非常時におけるゲヘナの地位向上に必須とされる行動』に則って、矯正局から囚人を脱獄させること、ヴァルキューレや連邦生徒会への介入、SRT解体工作などの一連の工作を開始しました」

 

「キッキッキッ、流石だ。流石は情報局、と言ったところだな」

 

「議長の指示のもとに策定された、カイザーやアリウスとの接触が記載されていませんが。宜しいので?」

 

──連邦生徒会長の失踪が前提として動くとして、まず間違いなく邪魔になる連邦生徒会やヴァルキューレの信頼失墜工作は欠かせないし、マコト議長はエデン条約に対しても好ましい態度をしていなかったと認識している。

だからこそ、アリウス分校とカイザーコーポレーションは何時か手を組まねばならない筈だ。

 

「ふむ、良い事を言ってくれた。カイザーに関してはまた別の企業を頼る可能性もあるが、接触の用意はしてくれ。ヴァルキューレと防衛室、カイザーの同盟は速い内に打倒するに限る。

アリウスは…キキキ、この案件は私が直々に行おう、手伝ってくれ」

 

「ええ、わかりました。

情報局は持ち得る人員と物資、処理能力の全てを上げてゲヘナの行く先の露払いをしましょう。万魔殿に誘って頂けた恩は必ず返しますよ」

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