万魔殿の情報局が通る!   作:はっひっふっへっほ~()

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風邪ひいたり受験で遅れましたァァァァァ!!!!
さーせん


アビドス

「…一体如何したのかね。君たち?」

 

作戦指揮室で放心しきっている1年生を見つけて、タツコは困惑しきっていた。

いつもなら報連相を確り怠らない熱心な後輩たちがこれほど呆けているのが不思議でならないから。

 

「せ、先輩…小鳥遊ホシノの強さを、見誤っていました」

 

後輩たちは、今まさに知った彼女とアビドスの危険度合いを考えて、怯えていた。

仲間が一人行方不明になった恐怖、それを彼女たちは手に触れる事が出来るほど濃密な恐怖心として、知った。

 

「…すまんな、私の責任だ。

君たちに無理を強いた、考慮すべきことを考慮していなかった」

 

局長のみ唯一座る事を許されている席に着席し、タツコは問う。

その表情は、僅かに微笑を浮かべていた、懺悔するような笑みを。

 

「…お、落ち着て下さい局長!わ、私たちが悪かったんです」

 

この案件を任されていた後輩は、冷静さを失わずに答えた。

その答えを聞いてタツコは寂しげに、より一層笑みを浮かべる。

 

「……そう、か。そうか、そうか。優しいな君たちは」

 

──時に君たち、局長はそう言ってから、後輩達に問う。

 

──これで君たちまた一つ学んだ、自分たちが安全圏からの攻撃者では無い事を。容易に引き摺り出されることを知った。教本では無く経験として悟った。これからは戦争だ、全身全霊を賭けた闘争だ。負ければすべて失う、その覚悟をせよ。

 

捲し立てる様にでもなく、ただ淡々と、事実を、経験から得た戒めを後輩たちに語り掛ける。

細めた眼の先には苦々しい敗北と才能への羨望の色が散らばっていた。

自分が中学校の頃、謀をして戦ったが、何もかも失ったことを思い出し、苦々しさが視界を、声色を蚕食しながらも、彼女の笑みは揺らぐ事は無かった。同じ目には合わせまいという意思の下に、彼女の笑みは剥がれ落ちなかった。

 

「──そして、最後に…この案件は君たちに任せ続けよう」

 

「はっ、はい!」

 

その返事を聞いて、局長は満足げに後を立ち去った。

──責任は私にある、責任は取らねばならない物だ。だからこそ何かあれば呼びなさい、例え最前線でも。

そう告げて

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

──アビドス廃校対策委員会の戦力は僅か五名である。

そしてその5名を侮り、軽視して、後輩をヘルメット団に送り込んだのは──

 

「──そうだ、この私だ」

 

顎先から水が滴って、洗面台を叩く。

鏡には、ただ此方を憎むべき敵かの様に睨み付ける自分が居る。

 

──上司として、先輩として、やってはいけない指揮をした。

後悔や罪悪感などに入り浸っている暇などは無い、後輩に迷惑をかけた、可能性を無きモノと扱ってしまった。

 

──やってしまった。己以上に恐ろしい目に合わせてしまったかもしれない。

そんな思いがぐるぐると思考の渦を巻いている。

 

「畜生…!」

 

気付けば、思い切り腕を振り抜いて、鏡に拳を叩きこんでいた。

神秘をあらん限り送り込んだ腕には、傷は一つとして無く、ただ銀色の砂粒が皮膚に張り付き、指は衝撃で痺れているだけ。

 

「私は指揮官だ。指揮官で、上司で、愛校者なんだ…!」

 

──あの中学で、あのトリニティで、すべて失った教訓を知ってなお疎かにするとは

 

「クソッタレの屑野郎は私ではありませんか…」

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

「ね、ねぇ?どうする?」

 

局長が立ち去った後、1年生たちは不安そうに輪を作って話し合っていた。

小鳥遊ホシノや“先生”の力量を資料で示されたのにもかかわらず、見誤っていて、仲間を危機に晒した。

 

意見は割れていた、局長に助けを仰ぐべきか、否か。

 

「ま、まだ致命的な失態は犯していないよ?」

 

「でも!負傷させちゃったんだよ!?」

 

「う、うぅ…」

 

 

 

ヘルメット団員を守るべく、高濃度の神秘に包まれた散弾を何度も、何度も何度も浴びて。

其れでも同級生は歯をくいしばって耐えていた。

 

『今すぐに隠れて回復して下さい!』

 

“ダメ、そんな事やっちゃったら…此処の人たちみんな負けちゃう”

 

『そんな、ただの潜伏先ではありませんか!何故!?』

 

“利用して利用し尽くして無残に打ち捨てるなんて、出来ない。

彼女たちは信じてくれたの!恩は返さなきゃ…一時の関係でも……”

 

オペレーターを務める局員には理解できなかった。

なぜ、利用しているだけの存在に同情し、共感するのか。

何故、騙して得た信頼などと言う、紙くず同然のモノに応えようとするのか。

 

議論が紛糾している間、その局員はずっとずっと、考えていた。

──何故?何故?何故?何故?何故?何故?

只管考えても尚、理解が出来なかった。

 

「──局長なら?局長なら解へのヒントを与えてくれる?」

幾度も思考は回帰して、ショート寸前だった。

経験不足だったのだろう、彼女はこう提案した

 

 

 

 

「ねぇ。アンタ達、悪いんだけどさ。

……あたし達は、あいつの事を理解しきれているの?

いいえ、きっとできてなんていないわ。だからあいつを止めれなかった」

 

一泊何したのかね。君たち?」

 

作戦指揮室で放心しきっている1年生を見つけて、タツコは困惑しきっていた。

いつもなら報連相を確り怠らない熱心な後輩たちがこれほど呆けているのが不思議でならないから。

 

「せ、先輩…小鳥遊ホシノの強さを、見誤っていました」

 

後輩たちは、今まさに知った彼女とアビドスの危険度合いを考えて、怯えていた。

仲間が一人行方不明になった恐怖、それを彼女たちは手に触れる事が出来るほど濃密な恐怖心として、知った。

 

「…すまんな、私の責任だ。

君たちに無理を強いた、考慮すべきことを考慮していなかった」

 

局長のみ唯一座る事を許されている席に着席し、タツコは問う。

その表情は、僅かに微笑を浮かべていた、懺悔するような笑みを。

 

「…お、落ち着て下さい局長!わ、私たちが悪かったんです」

 

この案件を任されていた後輩は、冷静さを失わずに答えた。

その答えを聞いてタツコは寂しげに、より一層笑みを浮かべる。

 

「……そう、か。そうか、そうか。優しいな君たちは」

 

──時に君たち、局長はそう言ってから、後輩達に問う。

 

──これで君たちまた一つ学んだ、自分たちが安全圏からの攻撃者では無い事を。容易に引き摺り出されることを知った。教本では無く経験として悟った。これからは戦争だ、全身全霊を賭けた闘争だ。負ければすべて失う、その覚悟をせよ。

 

捲し立てる様にでもなく、ただ淡々と、事実を、経験から得た戒めを後輩たちに語り掛ける。

細めた眼の先には苦々しい敗北と才能への羨望の色が散らばっていた。

自分が中学校の頃、謀をして戦ったが、何もかも失ったことを思い出し、苦々しさが視界を、声色を蚕食しながらも、彼女の笑みは揺らぐ事は無かった。同じ目には合わせまいという意思の下に、彼女の笑みは剥がれ落ちなかった。

 

「──そして、最後に…この案件は君たちに任せ続けよう」

 

「はっ、はい!」

 

その返事を聞いて、局長は満足げに後を立ち去った。

──責任は私にある、責任は取らねばならない物だ。だからこそ何かあれば呼びなさい、例え最前線でも。

そう告げて

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

──アビドス廃校対策委員会の戦力は僅か五名である。

そしてその5名を侮り、軽視して、後輩をヘルメット団に送り込んだのは──

 

「──そうだ、この私だ」

 

顎先から水が滴って、洗面台を叩く。

鏡には、ただ此方を憎むべき敵かの様に睨み付ける自分が居る。

 

──上司として、先輩として、やってはいけない指揮をした。

後悔や罪悪感などに入り浸っている暇などは無い、後輩に迷惑をかけた、可能性を無きモノと扱ってしまった。

 

──やってしまった。己以上に恐ろしい目に合わせてしまったかもしれない。

そんな思いがぐるぐると思考の渦を巻いている。

 

「畜生…!」

 

気付けば、思い切り腕を振り抜いて、鏡に拳を叩きこんでいた。

神秘をあらん限り送り込んだ腕には、傷は一つとして無く、ただ銀色の砂粒が皮膚に張り付き、指は衝撃で痺れているだけ。

 

「私は指揮官だ。指揮官で、上司で、愛校者なんだ…!」

 

──あの中学で、あのトリニティで、すべて失った教訓を知ってなお疎かにするとは

 

「クソッタレの屑野郎は私ではありませんか…」

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

 

 

「ね、ねぇ?どうする?」

 

局長が立ち去った後、1年生たちは不安そうに輪を作って話し合っていた。

小鳥遊ホシノや“先生”の力量を資料で示されたのにもかかわらず、見誤っていて、仲間を危機に晒した。

 

意見は割れていた、局長に助けを仰ぐべきか、否か。

 

「ま、まだ致命的な失態は犯していないよ?」

 

「でも!負傷させちゃったんだよ!?」

 

「う、うぅ…」

 

 

 

ヘルメット団員を守るべく、高濃度の神秘に包まれた散弾を何度も、何度も何度も浴びて。

其れでも同級生は歯をくいしばって耐えていた。

 

『今すぐに隠れて回復して下さい!』

 

“ダメ、そんな事やっちゃったら…此処の人たちみんな負けちゃう”

 

『そんな、ただの潜伏先ではありませんか!何故!?』

 

“利用して利用し尽くして無残に打ち捨てるなんて、出来ない。

彼女たちは信じてくれたの!恩は返さなきゃ…一時の関係でも……”

 

オペレーターを務める局員には理解できなかった。

なぜ、利用しているだけの存在に同情し、共感するのか。

何故、騙して得た信頼などと言う、紙くず同然のモノに応えようとするのか。

 

議論が紛糾している間、その局員はずっとずっと、考えていた。

──何故?何故?何故?何故?何故?何故?

只管考えても尚、理解が出来なかった。

 

「──局長なら?局長なら解へのヒントを与えてくれる?」

幾度も思考は回帰して、ショート寸前だった。

経験不足だったのだろう、彼女はこう提案した

 

 

 

 

「ねぇ。アンタ達、悪いんだけどさ。

……あたし達は、あいつの事を理解しきれているの?

いいえ、きっとできてなんていないわ。だからあいつを止めれなかった」

 

一拍置いて、オペレーターは続けてこう言った。

 

「局長に、来てもらいましょう」

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