はじめに
映画ではタイ・ファイターとよく呼ばれる、所謂噛ませ犬的な戦闘機。実はかなり奥が深く、そして極めて合理的に設計された超軽量戦闘機であった。
発展性は非常に高く、映画でも数多くの派生型が登場したが、映画以外の作品でも数えきれない程の派生型が登場していた。中には紅茶をキメた奴が作ったやつとかも…詳しい派生型については別項目を参照…
概要
開発
時はクローン大戦が終結し、銀河帝国が成立して間もない頃。それまで銀河共和国軍が運用していたスターファイターは、1機種で制宙、防空、爆撃、偵察までこなせるマルチロール戦闘機、スナブ・ファイターが主であった。
後に同盟軍やレジスタンスの主力戦闘機として活躍するYウィング多任務戦闘機、三人乗りの超重戦闘機ARC-170などなど。銀河共和国が配備していた戦闘機は非常に高性能であったものの、何も非常に高価格で重量もあり、徴兵制や志願制によって集まってきた大量のパイロットに従来機では補いきれなかった。
しかも、銀河帝国軍の戦闘機の運用は、今までのハイパードライブなどを駆使し、マルチロール機の高い性能で戦闘機単独でも行える任務は行わず、圧倒的な物量に物を言わせて無理矢理敵を壊滅させることを主目的にしていた。つまり、相当の頭数が必要なので、効果価格な従来機では任務にあたることができなかった。
あくまでも、銀河帝国軍の宇宙戦力の主力は、スターデストロイヤーであり、戦闘機はあくまでも艦船の補助である、という思想があったので、戦闘機単体の高い能力は重要視されなかった。この思想は、現実世界にも言えて、世界大戦初期の巨艦巨砲主義と似通ったものがある。
この戦闘機の要求、そこには従来機に標準装備されていたハイパードライブ、生命維持装置つまり与圧装置、射出座席、偏向シールドさえも求められず、究極の軽量さと簡素さを求められた。
この要求に応え、後世の傑作機を生み出したのが、サイナー・フリート・システムズ社。正確な価格は不明であるも、従来機より遥かに安価な価格であったため、銀河内戦終結まで第一線の戦闘機であった。
機体
こうして世に送り出されたTIEファイターであったが、TIEとはツイン・イオン・エンジンの略称であり、このイオンエンジンは機体規模の対して非常に強力であった。TIEファイターの軽量な機体に搭載されたエンジンは期待通りの働きをし、高い機動性と速力を実現した。
直感的な操縦が可能で、近距離戦闘では最強と行っても過言ではなく、運用思想は現実世界のMiG-15やMiG-21と似ている。
武装は至って平凡であり、L-s1レーザー砲というレーザー砲を2門、映画では描写が無いが、プロトン魚雷の発射管が装備されている。ここでいうプロトン魚雷とは、陽子によって青い輝きを放つ実体弾の1種であり、同体積の火薬の数倍の威力を持っていた。作中で登場する爆弾や魚雷などの弾頭は、殆どがプロトンの弾頭を搭載している。
レーザー砲は、コックピット下腹部に搭載されているジェネレーターからエネルギーが供給されており、バッテリーなどから電力を供給されて動作していた。大容量であるため、一回の戦闘では規模の割に継戦能力は高いと思われる。
又、本機の特徴的な構造である二枚のパネルは、太陽光などで発電は行えるソーラーパネルとイオン化装置になっている。収集されたエネルギーはI-a2bソーラー・イオン化反応炉に供給され、高圧放射性ガスからの放射物が燃焼された後P-s4ツイン・イオン・エンジンに動力が供給された。このエンジンは、作中でも分かるように、普通のエンジンとは思えないほど、金切り声のような不気味な音をあげているため、同盟軍などにとっては恐怖の対象となった。
ここまで聞けば、最初期のミグ戦闘機の様な超強力な軽量級戦闘機にも感じられるが、簡素さを求めたあまり機体の構造は貧弱になってしまった。
機体の大部分はチタニウム合金で作られており、偏向シールドを装備していなかったため防御力は非常に低かった。機体は大きくなく被弾するリスクは小さかったが、横方向からでは大きなソーラーパネルのせいで見つかり易く、横方向からの被弾が撃墜の大きな原因となり易い。何故なら、ソーラーパネルを攻撃され大きく損傷するとバランスを崩す他、視界も劣悪なために反撃にも不都合であった。ただ、これがパイロットの生存性を高めることもあった。ソーラーパネルが即席の装甲板となり、パイロットの搭乗するコックピットポッドを守るからだ。
そして、このパネルは着艦着陸する際に降着装置としても機能した。
又、本機はハイパー・ドライブ装置を搭載しておらず、搭載量も小さいので航続距離が非常に短く母艦が視界に映る範囲でしか行動することができなかった。多少の被弾を受ける対地艦攻撃には不向きであり、専ら制空戦闘や防空を行っていた。生命維持装置ですら搭載されておらず、作中でも搭乗したがパイロットは宇宙服と同じ構造を持った専用のスーツを着込んで操縦していた。個人的には結構かっこいい。
実戦
少数精鋭に重きを置き、スナブ・ファイターで戦闘を行う反乱軍に対して、帝国軍は圧倒的多数のTIEファイターで対抗した。
数的優位さを持っていた帝国軍の戦術は、少数の敵戦闘機に対して中隊規模の部隊で一撃離脱を仕掛け、相手が全滅するまでぶつけるというもの。損耗率は高かったが、それでも全ての兵器を消耗品として扱う帝国軍の戦術と、機体価格と構造を考慮すると、極めて合理的であった。
本機を乗機とするパイロットにとって、エースパイロットは尊敬の的であった。パイロットは防御力が皆無で生存性が低く、前方の視界しか確保されていない本機の欠点を嘲笑気味に自慢しており、本機をうまく扱うことが真の能力だと考えており、パイロットの操縦技術に完全に依存していた。言い換えれば、搭乗員がエースであればあるほど、強力な戦闘機へと変化するのである。
先述でも述べたが、本機は航続距離は非常に短く、連続で最長2日間の任務にしか当たることができない。搭載量は最大で65kgであり、完全なる短距離戦闘機となっている。
艦隊の主力戦闘機として活躍する他、後方では海賊や密輸業者の取り締まりや攻撃などにも用いられ、任務中にさまざまな発展性を見出され、帝国ではTIEボマーやTIEインターセプターなどなど、反乱軍に鹵獲されたTIEファイターは、R2-D2などの機体のメンテナンスや飛行中のパイロット補助を行うアストロメク・ドロイドの搭載を可能にしたタイプも存在した。
その他、制空だけでなく哨戒任務や短距離偵察も行い、終戦まで帝国軍の主力戦闘機として活躍し、TIEインターセプターとの併用が続けられた。
一部の珍兵器として、Xウィングの可変翼を結合したタイプやTIEのソーラーパネルとXウィングの胴体を接合したタイプ(後者は明らかにバランスが悪そう)が誕生した。