悪の女幹部にあこがれて   作:MIA

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復☆活……といわけじゃなくて、
ずっとやりたかったIFENDを書き終えたので、とりあえず投稿してみる感じです。

後日談を書こうかな、と思っていたけど、異動したら、リアルの仕事が忙しすぎて(というか、上司がアレ過ぎて)、まとまった執筆時間は取れません!

以降、更新するとしても、本当の本当に気まぐれ更新になります。

まぁ、本話はこれで完結ですがね。

38からBADEND方向に流れたこうなる、というね。


IF
38B 野望の成就


 ふぅ、と耳に息を吹きかけられた。

 

(……な……んで?)

 

 レオパルトが答えを探すよりも早く、マジアアトラの手がレオパルトの体に伸びる。

 

 ……むにゅう。

 

「なっ!?」

「あ、すごい、おっきぃ♡」

 

 むにゅむにゅ、と背後からレオパルトの身長に比して大きい胸を揉みしだかれる。

 アトラがその指を動かす度にレオパルトの柔らかい胸はその指を包み込むように形を変える。

 

「こ、このっ!? ……んぁん……っ♡」

 

 レオパルトはアトラを引き剥がそうと抵抗するが、遠慮なく胸を揉んでくるアトラの指から、魔力を吸い上げられるとともに、じわじわとこみ上げてくる快感に力が抜けていく。

 

「……レオちゃんから……離れなさい、この変態!?」

 

 マジアベーゼが怒りで顔を歪ませ、『メナスヴァルナー』を放つが、次の瞬間にはアトラの姿はそこにはない。

 

「……嫉妬かな、ベーゼ様? だいじょーぶ、だいじょーぶ♡ 私はベーゼ様一筋だよ? ちょっと遊んじゃうかもだけど♡」

 

 くふふ、という笑いとともにベーゼの背後に現れたアトラが、今度はベーゼの胸を揉む。

 

「なっ!? このっ!?」

 

 ベーゼが体を捻って鞭を振るおうとすると、やはり、その姿はすでにそこにはなく、いつの間にかネロアリスの側に現れて、彼女の体を蔦で縛り上げると、ぐりぐり、とその頭を撫でている。

 

 アリスは不服そうにアトラを睨む。

 

「やだなぁ、ネロアリス。そんなに睨まないでよ? ちゃんとあなたにもしてあげるから♡」

「……っ!」

 

 アトラはアリスの胸に正面から優しく触れる。

 

 むにむに、と軽くアリスの胸を揉んだ後、自分の胸を、ぺたぺた、と触って、ずぅぅん……と一人落ち込んだ。

 

「………………………………同い年くらいなのにぃ!?」

 

(……あ、実は気にしてたんだな、つぼみ……)

 

 アトラの正体を知るレオパルトは、その様子に苦笑するが、ベーゼは怒りにその身を震わせた。

 

「…………………………ふざけているのですか、マジアアトラ……?」

 

 ぴり、と空気が張り詰める。俯いたベーゼの表情はレオパルトからは見えないが、怒りのあまり表情が無くなっているであろうことが想像できた。

 

「やだなぁ、ベーゼ様♡ いつもあなたがやっていることじゃないですかぁ♡」

 

 ……まぁ、実際、普段、ベーゼが魔法少女にやっていることと大差はない。むしろ優しいくらいである。

 

 あえて、それを指摘しながら、アトラは煽るように、にたぁ、と笑う。

 

「……それなのに私はダメだって? 私だって楽しく遊びたいんだよ? あなたみたいに……あなたたち()♡」

 

 言いながら、アトラがアリスの服を引き裂いた。

 アリスの白い素肌と幼い胸が露わになる。

 

「……っ!?」

「……そう言えば、ネロアリスだけ、あまりこういう目には遭ってないね?」

 

 くす、と笑ったアトラは、アリスの桜色のぽっちを、くり、と指で弾く。

 

「!?!?」

 

 その行動にアリスが目を白黒させていると、アトラはより楽しそうに笑う。

 

「……ふぅぅん? あんまりこういう経験ないみたいだね♡ いいよ、私が教えてあげる♡ ……あーむ♡ ……ちゅっ、ちゅ……ぇろ♡」

 

 アトラはアリスの桜色のぽっちを吸い、そして舐め上げる。

 

「っ!? ……ぁっ……♡」

 

 か細くアリスが声を上げた瞬間、ベーゼの魔力が弾けた。

 

「……アリスちゃんに何してくれちゃってるんですかっ……!?」

 

 一瞬で間合いを詰めたベーゼが、鞭を振るって、アトラがいた場所を薙いだ。

 

「……ナ・ニ、してんのよ?」

 

 全く別の場所に現れたアトラが、ベーゼに向けて中指を立てた。

 

 ……ぷち、と何かがキレる音がした。

 

「……マジアアトラぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 ベーゼが叫び、アトラに向けて吶喊する。

 

 アトラは心底楽しそうに……嬉しそうに、ソレを受け止めた。

 

「あっははははは! やっと本気になってくれたね、ベーゼ様! そうこなくっちゃ! さぁ、私と遊ぼう!? 私と楽しいことしよう!? 私と気持ちいいことしよう!? そしてそしてそして、一緒に殺し愛ましょう!?」

 

 激情に駆られたベーゼの魔力と哄笑を上げるアトラの魔力がどす黒く吹き上がる。

 

 莫大な魔力を発現させるマジアベーゼ。

 それを喰らい、自らも魔力を練り上げていくマジアアトラ。

 

 この状態。この状況に至っては、二人以外の誰もそこに加わることは不可能だ。

 

(………………やられた)

 

 その光景を見て、独り、レオパルトは歯噛みした。

 

(……つぼみの計算通りだってことか!!)

 

 レオパルトとベーゼに悪戯を仕掛け。

 アリスを嬲り。

 更にはベーゼを煽るような言動。

 

 それらはベーゼを怒らせる布石だった。

 

(……あの蔦……ルベルの影の魔法……)

 

 アトラの現在の植物系魔物のような姿が彼女の想像の範囲内だったとは思えないが、しかし、彼女はその特性を十分に活かしていた。

 

 更にはルベルブルーメの影の魔法。

 接触した影の中を移動することも可能なその魔法は、細かい蔦を伸ばした今のアトラからすれば、自分の手の届く限り、何処にでも移動可能な単距離転移魔法に近い。

 

 レオパルトが知る限り、アトラは直接的にルベルブルーメの魔法を吸収してはいない。

 

 だが、『マジアアトラは吸収した魔法を解析して再構築する』というその条件は自分たちの想定の話に過ぎない。

 

 ……アトラのことだ。自分の能力の真髄を隠していたとしても何の不思議もない。

 

 だから、彼女が、この場にある者のどの魔法を使ってきたとしてもおかしなことではないのだ。

 

 ……いや、おそらくは。それらの魔法を使うこと。それすらも……。

 

(……丁度いいから使ったってだけ)

 

 あるなら便利だから利用するが、無くても別に支障がない。

 

 ……柊つぼみならそうする。……できる。できてしまう。

 

 伊達に生まれてからずっと、ウソをつき、役割を演じて、普通の振りをして、世間を欺き続けてきてはいない。

 

 特に今の彼女は全開だ。自重という言葉を無くした彼女は、おそろしくヤバい。

 

(どうする!? 今のベーゼちゃんならアトラを殺せてしまう! アイツ、どこまで気づいて……!?)

 

「……よくもアリスちゃんにぃぃぃぃ!!!!」

「あっはははははは!! 自分ができないからって嫉妬しないでよ、ベーゼ様!! 本当はしたいんでしょう!? 幼い魔法少女がいたなら、ひん剥いて、叩いて、甚振って、嬲って! ぐっちゃぐちゃに汚れて、泣いて、喚いてる姿を見たいんでしょう!? うっふふふふ! いいよ!? 私が受け止めてあげるよ!? ベーゼ様の欲望! 全部、全部ぜぇぇぇんぶ!! どんな痛いことも、醜いことも、いやらしいことも私なら受け止められる!! 全部ぶつけて!? 曝け出して!? そうして、私を殺してみなよ!?」

 

 ベーゼの怒号に対するアトラの言葉でレオパルトは悟る。

 

(……全部……気づいている!?)

 

 愕然として、アトラの姿を見上げると、にたぁ、とレオパルトの方を見てアトラが笑った。

 

 ……はっ、と気づく。

 

 これがアトラの……つぼみの計算通りなのだとしたら、その結末は既に彼女には見えているということ。

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「メナスロンド!!」

 

 ベーゼが鞭を振るう。その衝撃波が魔力で増幅されて刃となる。幾重にも放たれた刃は、しかし、アトラには、届かない……()()()()()

 

「ベーゼちゃんっ!!!! ダメぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 ベーゼが鞭を振るう刹那。彼女の影が、ずる、と伸びて、鞭の軌道をずらし、その腕の振りを()()した。

 

 ベーゼ本人にさえ違和感を抱かせないそんな悪戯は、アトラが何をしようとしているのか気づいていたレオパルトだけに見えた。

 

「…………くふっ♡」

 

 ……上手くいった、とばかりに、にやぁ、と笑みを浮かべたアトラは……。

 

 

 

 ……ベーゼの刃に自ら身をさらし。

 

 袈裟懸けに。両足に。腹に。顔に。

 

 血の華を咲かせた。

 

 ぶしゅぅぅ、と噴き出た血が、ベーゼの体を汚していく。

 

「……ぁ……何…を……!?」

 

 ……ベーゼは困惑する。

 遊びで戦っていたのではない。相手を傷つける覚悟を持って戦っていた。

 ……そのつもりだった。

 

 しかし、それは、本当に殺そうというものではなくて……。

 致命傷にはならない程度に加減をして、死ぬようなことがない位置に調整したハズだった。

 

 だが、ベーゼの攻撃を受けたアトラは明らかに致命傷。

 

 この噴き出した血の熱さからそれを察する。

 

 寸前まで追撃を、と考えていたベーゼはあまりの事態に硬直してしまった。

 

 そんなベーゼにアトラは切り裂かれた体のまま、飛翔し、ふわりとベーゼを抱きしめる。

 

 ぬる、とした血の感触。アトラが血塗れの手で、ベーゼの頬を撫でて、笑うと、血で汚れた唇でベーゼの頬にキスをした。

 

 ……冷たい感触。

 

 それは彼女が死に向かっているということをベーゼにまざまざとわからせる。

 

「……おねえちゃん、ありがとう……バイバイ」

 

 そう彼女は言い残して、少しずつ、少しずつ、黒く光る塵へと変わり、空へと昇り、溶けていく……。

 

 ……ジジッ、と世界にノイズが走った。

 

 ベーゼはどこかぼーっとした様子で消えていく黒い光を眺めて見送ると、ふわり、と地上へ着地した。。

 

(……アイツ……アイツめ!? やりやがったな!?)

 

 ズキ、とレオパルトのこめかみが痛む。一瞬、『アイツ』が誰かわからなくなる。だが、レオパルトは首を振ると、マジアアトラ=つぼみであると再確認した。

 

 ……しかし、どうやらそれはレオパルトだけだったようだ。

 

 ふぅぅ、と息をついたベーゼは何事もなかったように、レオパルトの方へ駆け寄ってくる。

 

「……レオちゃんは無事ですか?」

「い、いや、そりゃあ、無事だけど?」

「……よかったぁ♡ レオちゃんがケガでもしていたらどうしようって思って」

 

 明らかに普段通り過ぎるベーゼにレオパルトは疑問に思う。

 仮にベーゼがアトラに強い憎しみを持っていたとしても、ベーゼがその相手を殺してしまったならば、もう少し、落ち込むなり、罪悪感のあるような態度をするだろう。

 

 しかし、今のベーゼは厄介な魔物でも倒した、とでも言わんばかりであり、不自然が過ぎた。

 

「あの()()……アトラでしたか? ()()()()()でしたね」

 

 ベーゼの言葉にレオパルトは、がん、と頭を殴られたような気さえした。

 

(……どういうことだ!? ベーゼちゃんが、マジアアトラを、アトラという魔物として認識している!?)

 

 さぁーっ、と血の気が引いていくような感じがした。

 

(……いや、まだ……まだだ!? ベーゼちゃんだけかもしれない、他の皆は!?)

 

「……何や? もう終いかいな? 張り合いのないやっちゃ……」

「まぁまぁ……あんまり大ごとにならなくて良かったじゃない」

「そうだね。大変な相手だったけど、皆無事で良かったよ!」

「……やることやったし、さっさと帰るの☆」

「……う、うん、シオちゃん♡」

「はぁぁぁ♡ 魔法少女が勢ぞろい♡ 何て尊い光景なんでしょう♡」

「はぁぁぁ……つっかれたわねぇ……」

「……だな」

「……」

 

(…………そんな……)

 

 ……誰もアトラのことを気にした様子がない。

 

 この場にいる誰もが、レオパルトを除いて、アトラを倒すべき魔物としてしか認識していなかった。

 

 そんな状況に、ずきり、と胸が痛んだ。

 

「……レオちゃん? やっぱり、どこかケガでも……?」

「だ、だいじょ~ぶだよ、ベーゼちゃん! ……本当に何でも、ないから……」

 

 あはは、と笑みを浮かべて誤魔化す。ベーゼは、そうですか、と怪訝そうな顔をしたものの、レオパルトにすぐに背を向けた。

 

 ……だから、きっと、気づかれない。

 

 零れそうな涙を我慢していること。笑顔が引きつっていること。唇が震えていること。

 

 ……怒りが、憎しみが、瞳に浮かんでいることにも。

 

◇◆◇

 

 エノルミータの面々は、一旦、ナハトベースに帰還すると、まるで何事もなかったのように、それぞれが学校に向かおうとしていた。

 

 真珠とネモは、近すぎず、しかし、遠すぎずの距離を保ったまま、仲良さそうに先にナハトベースを後にした……まぁ、この後、いちゃいちゃしながら一日過ごすのだろう。

 

「……キ、キウィちゃん、こりすちゃん。私たちもそろそろ行こうか……?」

 

 変身前のうてなは未だに気が弱い。そんな風に、恐々と伺わなくても、一緒に、行こう、くらいで良さそうなものなのだが。

 

 こりすは、こく、と頷いて、既にうてなの手を取っている。

 

 ……普段のキウィであれば、一も二もなくうてなの腕に抱き着いているところなのだが。

 

 ……今の彼女には、そんな気持ちの余裕はない。

 

「……ゴメン、うてなちゃん。アタシ、今日はちょっとサボるわ。疲れちった~」

「……えぇ? 大丈夫? やっぱり、どこかケガでも……」

「いや、ケガはないけど、魔力の使い過ぎかな~……体がだるくてさ。少しここで休んでくから……」

「……そう? ……何かあったら、すぐ教えてね……?」

「うん、ありがと~」

 

 ひらひら、と手を振って、キウィはうてなたちを見送った。

 

 ……仲間たちの様子は普段と変わらない。

 

 去り際のトレスマジアもシオちゃんズも、常の彼女たちと同じだった。

 

 ……こんな気持ちを抱いているのはキウィただ一人。

 

 ぎりっ、と歯を噛みしめると、キウィは思いっきり、テーブルに拳を叩きつけた。

 

 いつも会議のときに使っているテーブルが、その衝撃でひびが入った。

 

 ぴちゃ、とキウィの拳から赤い雫が滴り落ちる。

 

「……ヴェナ、……ヴェナリータ!! いるんだろぉ!?」

 

 誰もいない暗い空間にキウィの泣き叫ぶような声が響いた。

 

「……おやおや。随分、荒れているね、キウィ。一体、どうしたって言うんだい?」

 

 ふよふよ、と飛びながら現れたヴェナリータを見るや、キウィはそれを掴んで自分に引き寄せた。

 

「……一体、どういうことだ、ヴェナ!? どうして……どうして、誰もアトラのことを何も気にしない!?」

「……アトラ? 今日、戦った魔物ことだろう? すまなかったね、アレは僕の管轄ではなくて、完全に予想外だったよ」

「そうじゃないっ! そうじゃないんだっ!? アトラは……マジアアトラは魔物なんかじゃないっ!!」

 

 キウィの慟哭にも等しい嘆きを孕んだ声に、ヴェナリータは、ふむ、と首を傾げた。

 

「……マジアアトラ? ふむ……もしや、仲間だったのかい? それとも魔法少女だったのかな? ……それはそれは……ご愁傷様だったね」

「……心当たりがあるんだろ、こうなった理由に!」

「……頭のいい君のことだ。大体のことはわかっているんじゃないかい?」

「……うるさいっ……」

「ボクにそれを聞くのは、君が、君自身が自分を納得させる、ただ、それだけのためだろう? あまり意味のあることとは思えないけどね」

「うるさい! うるさい!! うるさい!!! いいから、答えろ、ヴェナリータ!!!!」

 

 ぎろ、とキウィが憎悪すら籠った瞳でヴェナリータを睨んだ。

 

「……いいよ。君が聞きたいなら答えてあげるよ」

 

 ぬいぐるみのような姿をしたヴェナリータの表情は、あまりわからない。だが、今、それは、大きく口を三日月に開いて笑っているように見えた。

 

「『認識阻害』。これは、君たちを守るためのものでもあるけれど、どうしようもない程の呪いだ。魔法少女業界も昨今の情報社会の煽りを受けていてね? 今撮影した映像が、地球の裏側で瞬時に共有できる時代だ。これを個人が特定できないようにする、なんてのは単純な魔法を使う以上の奇跡に等しい。……わかるだろう、キウィ?」

「……あぁ……地味過ぎて気にも留めなかったけどな。だけど、この地球……いや、あるいは、それ以上の世界を()()()()()。そんな大魔法がノーリスクで使えるわけがねー」

「そのとおりさ。だから、魔法少女たちは、契約と同時、この魔法の加護に守られ、そして縛られる。……この魔法の対価は、君たちの命。もっと言うなら、存在そのものだ」

 

 単純なその人の質量。これまで生きてきた軌跡、自分の記憶や他者に刻まれた記憶。魔力や精神エネルギー、生命力。

 

 ……普通に発動できる規模の魔法ではないために、これらを代償……あるいは前借りすることで、この奇跡に等しい魔法を発動させる。

 

「……無論、存在そのものの消失。この影響は言葉以上に大きい。だから、この魔法は、少しだけ制限を緩めて、その代償を少しだけ緩やかにしているんだ」

「……正体を看破すれば、『認識阻害』は影響しない」

「そう。これは、リスクであると同時、一種の救済策でもある。『認識阻害』を発動したまま、死んだ者はその存在を魔法の対価として捧げることになる。だが、影響しなくなった者たちは、存在を対価に捧げた後も、その記憶を失わない。他の誰もが、その存在を忘れたとしてもね。……だから、魔法少女は一人では戦わないのさ」

 

 マジアアトラが柊つぼみであると看破したのは、キウィの知る限り、自分一人だけ。故に、誰しもが、アトラの存在を覚えていない。

 

 いや、戦っていた相手だから、それを無かったことにはできない。マジアアトラの存在を、魔物のアトラと上書きされて、記憶の整合を取られた。

 

 ……キウィ以外は。

 

「……大事な子だったようだね」

「……そうだよっ! アイツは……っ!?」

 

『うてなちゃんの妹だ』、その言葉が口にできない。

 

「……残念だけど、キウィ。その子のことは、君は口にできないよ。代償で失った存在は、世界によって否定される。他に知る者がいなければ、君はその子のことを話すことはできないんだ。その想いも、記憶も。君一人で抱えなければならない」

 

 ……残酷な言葉だ。

 

 キウィはただ一人で抱えなければならない。

 

 うてなの妹、柊つぼみ。

 自分の妹分。

 頭が良く、何をやらせても卒なくこなす。

 でも、度を過ぎたシスコンで、性的な意味で姉であるうてなを愛していた。

 彼女の精神性はいわゆる普通とは異なり、姉以外は心底どうでもいいと考えていた。加えて言えば、彼女は世界の醜さこそを愛しており、自らもその汚濁の中で穢れたいという破滅願望があった。

 ……そして、それは、姉であるうてな(マジアベーゼ)の手にかかって殺される、という手段で成就した。

 

 決して成就させてはならなかった結末。うてなの手を汚させる前に、彼女の望みを潰えさせるとしたら自分の役目。そう決意したハズなのに!

 

「……くそっ……くそっ! くそぉぉぉぉぉっ!!」

 

 涙が溢れ、いつの間にか、キウィは床に尻もちをついていた。

 

 ……ひんやりとした床の冷たさが、まるで世界の冷たさのように感じた。

 

◇◆◇

 

「……んっ……♡ キウィちゃん……っ♡」

「……うてなちゃん♡ ……あむっ……ちゅっ……♡」

 

 学校の階段下。

 あまり人の目につかないその場所で、うてなとキウィは互いの唇を合わせ、舌を絡めあっていた。

 

 ちゅ、じゅる、ぢゅっ、とかすかに、だが、確かにいやらしく水音が響く。

 

 ……放課後、帰り道に着くまでのわずかな時間。

 

 そんな時間すらもったいないと思うほどに互いを求めている。

 

 ……あの日からずっと。

 

「……もう、時間だね、うてなちゃん……♡」

「……そ、そうだね、キウィちゃん♡ ……ん♡」

 

 キウィの言葉に名残惜しそうにしながら、うてなが最後に唇を重ねて、一歩離れた。

 ぽっ、と赤く染まった頬と、我慢するように、もじもじ、と太ももを擦り合わせるような仕草。

 

 ……たまらなく愛しい。

 

 ……そして、それと同時、ずきり、と胸が痛んだ。

 

 ……つぼみが消えたあの日。放課後を待って、キウィはうてなの家に押し掛けた。

 いつもと変わらないうてなの様子を見ながら、悲しく思い、そして、つぼみの部屋であったハズのうてなの隣の部屋が伽藍洞になっていることに絶望した。

 

 ……世界には、すでにつぼみの存在はなかったことになっている。

 

 彼女の部屋がそうであるように、彼女の制服も、靴も、使っていた食器も、歯ブラシも……彼女が大事に使っていた包丁などの調理器具も消え失せていた。

 

 はら、と涙が零れ、キウィはうてなの部屋で泣いた。

 飲み物を取りに行っていたうてなはそんなキウィの様子を見て、慌てたように声を掛け、キウィが泣くばかりで言葉にならないそんな状態に、意を決したように唇を重ねた。

 

 ……うてなも泣いていた。

 

 その涙の意味も分からないまま、二人はそのまま、肌を重ねて……。

 

 ……キウィの胸には、大きな棘が刺さった。

 

 おそらく、それは罪悪感だろう。

 

 本当は、もっと正々堂々と奪って、そして、祝福をもらうハズだった。

 しかし、奪う相手も、祝福してくれるハズだった者がいない空しい勝利。

 

 ……それでも、うてなを想う気持ちは本物だ。

 だと言うのに、心の中がもやもやしたままだ。

 

(……どうしたらいいんだろうな……?)

 

 どうもしようがないのはわかっている。その相手は、キウィの記憶の中にしか存在しない。

 

 答えの出ない自問を繰り返し、それでも日々は過ぎていく。

 

「……行こう、うてなちゃん」

「……うん」

 

 二人で指を絡めて手を繋ぐ。

 

 答えが出なくても、キウィがやるべきことは変わらない。

 

 今、この手にある温もりを、これからも離さずに、ずっと守っていく。

 

 ……つぼみの代わりに。

 

◇◆◇

 

 放課後にナハトベースに寄るのは、エノルミータに所属する皆のルーティーンだ。特に何の用事もなければ、全員がナハトベースに顔を出す。

 会議室やホテルに限らず、福利厚生のためか、結構色んな設備が整えられつつある。

 ……ちなみに、最近では、カラオケルームが増設された。

 専ら使うのは、真珠とネモであるわけだが……たまに嬌声が響いてくるのはご愛敬といったところか。使い方はお察しである。

 学生にとって見れば、お金がかからずに遊べる場所というのは貴重だ。

 ナハトベースが溜まり場になるのは、自然の流れとも言える。

 

 ちょっと薄暗いのが難点だが、それでも、そこは十分に憩いの場と言えたのだ。

 

 ……だが、今日はそんな憩いの場とは言えない雰囲気だった。

 

 ずがぁん、どがぁん!

 

「な、なに!?」

 

 轟音、爆発。

 ゲートを潜った直後に響いたその音に、うてなが、びくっ、と体を震わせた。

 

 ……ただ事ではない。

 

「うてなちゃん! 変身!」

「う、うん!」

 

「「変身(トランスマジア)!!」」

 

 二人はその姿をマジアベーゼとレオパルトに変じて、音の発生源へ向けて急行する。

 

 ……場所は……会議室。

 

 大きな扉はひしゃげて穴が空いていた。

 

「……ったく、なんだってぇのよぉ!!」

「っつー……いや、助かったぜ、アリス」

「……!」

 

 レオパルトたちが到着したとき、ロコムジカはルベルブルーメとネロアリスを守るように二人を背にして立っていた。

 ルベルブルーメは頭から血を流しており、傍らにはネロアリスと彼女の猫のようなぬいぐるみが控えている。

 

 ……何者かと交戦状態。

 それはすぐに理解できたが、ここに襲撃を仕掛けてくるものなど、すぐに頭には浮かんでこない。

 シオちゃんズとは緩やかな共犯関係とも言うべきで、襲撃を受ける謂われはないし、トレスマジアでは、ナハトベースの存在を認知していない。

 他にいるとすれば、この場所を知っていて、かつ、行方の知らなかったシスタギガントか、あるいは、ヴェナリータが何者かを引き込んだ可能性……。

 

「……おやおやぁ? 情けないですねぇ? 悪の組織、エノルミータがこの体たらくとは。……ねぇ、シスタ?」

「悲しいですぅ」

 

 聞き覚えのある()()()()に、レオパルトは、背筋が凍ったような気がした。

 

 間延びした声はシスタギガントのもの。

 

 ……そして、もう一つの幼い声は……!

 

 レオパルトが声を上げようとしたとき、ぞわ、と黒く昏く悍ましい魔力がその場にいる全員を撫でた。

 

「あぁ、あぁ!! 素晴らしいですぅ! 圧倒的ですぅ!!」

 

 涙を流し、感極まったようなシスタの声は、まるで崇める神を賛辞しているようですらあった。

 

「私の女王! 黒き女王! 全てを真黒に染める神! 黒の女王(Schwarze Königin)!!」

「……シスタ、その名前、長過ぎ」

「えぇ……? それじゃあ、なんとお呼びすればいいんですかぁ?」

 

 困ったようにシスタが、涙を流しながら首を捻る。

 

 レオパルトは改めて、幼い声の主を見る。

 

  クセのないストレートの長い髪。

 胸はぺったんこなクセに、何故か妖艶にすら見えるその幼い体。

 垂れ目がちな目。少しだけ口元から覗く八重歯。

 ぴょこん、と跳ねたアホ毛。

 ……見覚えのないのは、羊を思わせる巻角とその背に生えたコウモリを思わせる黒い翼くらいか。

 

「……マジアアトラァァァァァ!!」

 

 レオパルトはその名を叫んだ。

 

 にやぁ、とその少女は笑みを浮かべた。

 

「……良い名です。ありがとう、レオパルト♡」

 

 くふっ、と少女、改め、()()()()()()は微笑んだ。

 

「……さて、マジアベーゼ。あなたはエノルミータ総帥として、尽力してくれていたと思いたいのですがね? さすがにこの様子では、とてもとても及第点はあげられませんね?」

 

 ふわ、とアトラが宙を舞うと、会議室内の総帥用椅子の後ろ辺りに着地する。

 

 ずずっ、と床面が大きく動き始めると、それは徐々に遠大な玉座を象った。

 アトラはそれに、ぴょん、と跳ねるように座ると、足を組んで、尊大に踏ん反り返った。

 

(……似合い過ぎて何も言えねぇ……)

 

 彼女があこがれていたのは、悪の組織の女幹部。

 

 それは、彼女の性格、性質にもものすごくマッチしている。

 ……少なくとも、正義の魔法少女をやるよりははるかに!

 

 にたぁ、と笑みを浮かべ、レオパルトたちよりも少し高い位置から、わずかに顎を上げ、見下ろす……強いて言うなら、絶対強者のみに許される下目遣い。

 

 ……魔王然としたマジアアトラはとっても悪そうだ!

 

「……あなたは、一体……」

 

 ぶわ、と汗が吹き出し、頬を雫が滴る状態で、ベーゼはアトラは睨む。

 

 ……それが精一杯。それ以上は、指先すら動かすことすら憚られた。

 

「そうだねぇ……? あなたが総帥だと言うなら、私はその上。差し詰め、総統(フューラー)とでも言ったところかしら? ……それで構わないのでしょう、ヴェナリータ?」

 

 くふ、と面白そうにしながら、アトラが背後に控えていたヴェナリータに声を掛けた。

 

「……君の好きにしたらいいさ、マジアアトラ」

 

 ヴェナリータの表情はわからない。

 笑っているようにも見えるが、諦めたようにも見える。

 

 だが、この二人、おそらくは今は腹の探り合いの段階でしかない。圧倒的魔力という名の暴力でアトラが強気に交渉している、といったところだろうか。

 

「……そういうことらしいよ? マジアベーゼ総帥殿?」

 

 くすくす、とバカにしたようにアトラが笑う。

 実質上の責任者であるヴェナリータに、アトラの方が上、と追認された形であり、ベーゼからすれば、はしごを外されたようなものだ。

 

 ……しかし、ヴェナリータが信用できないのは、ベーゼにもわかっていたこと。何かあれば陥れられる可能性があることは常に頭の片隅にあった。

 

 だから、正直、ヴェナリータの言葉なんてどうでもいい。

 

 ……ベーゼの感情に波を立たせるとしたら、もっと別のことである。

 

「……そうですか。仮にあなたが私たちの上司になったとしましょう。ですが、それで仲間を、部下を傷つけていいハズがありません!!」

 

 アトラの魔力に気圧されながらも、ベーゼの魔力が膨らんでいく。

 

 ……同等、とは言わないまでも、仲間たちをアトラの魔力から守る程度には、ベーゼの魔力が場に展開される。

 

「……傷付ける? いやだなぁ、少し、撫でただけだよ? ……あぁ、でもごめんね? 私が撫でたつもりでも、君たちには……」

 

 アトラが、ぱち、と指を鳴らすと、ベーゼたちに向かって、衝撃波が放たれる。

 

「……ちょっと強すぎるかな?」

 

 うふ、と笑ったアトラの姿にベーゼは戦慄した。

 

(……こ……れは……『ヴォワ・フォルテ』……?)

 

 ずき、とベーゼの目の奥で頭痛がしたような気がした。

 

 ……既視感。

 

 他者の魔法を解析、分解、吸収して、再構築する。

 ……そんな誰かと戦っていなかったか?

 

「彼我の戦力差は理解できたかな、マジアベーゼ? わかったと思うけど……私はつおいよ」

 

 その容姿に見合った幼く、舌っ足らずな声。

 その甘く透き通っているハズの声は、べったりと黒く悍ましいものに聞こえた。

 

 がく、とベーゼが膝を折る。

 

「……ぁ……」

 

 ……予想以上の疲労が、ベーゼに立っていることを許さない。

 

(……ただ、目の前にいるだけなのに……!)

 

 アトラの圧倒的魔力の前に、精神的疲労は一瞬で限界を迎えたのだ。

 

 影響がないのは……レオパルトとネロアリスの二人だけだ。

 

「……こちらにいらっしゃい、ネロアリス。一緒に遊びに行きましょう?」

 

 すっ、とアトラがアリスを誘うように、手を差し出す。

 それを見たアリスは……。

 

 ……ベーゼたちに、すまなそうな視線を送ってから、しかし、少しだけ楽し気にアトラのもとへ、ぽてぽて、と歩いて行って、その手を取った。

 

「……ア、アリスちゃん……!?」

 

 ベーゼが愕然とした表情をするが、レオパルトは笑った。

 

(……アリスはそうか……気づいたのか)

 

 そう直観する。

 

 もしかしたら、看破すらしていないまま、かつての親友の存在を認識した。

『認識阻害』による、存在の抹消すら乗り越えて。彼女は自分の親友を正しく捉えた。

 だからこそ、今、一人にしてはならない、とそう考えたのだろう。

 

(……とりあえず、今はアトラはお前に任せるぞ、アリス!)

 

 レオパルトの視線に、アリスは、くす、と笑うとサムズアップして見せた。

 

「……それじゃあ、シスタ、アリス。ちょっとご挨拶に行きましょう?」

「承知しましたぁ」

「……!」

「……マジアベーゼ。あなたは私の戦いをよく見ることです。悪は常に強くあらねばならない。超えるべき壁として存在しなければならない。そして、悪とは……悪いことをするんだよ♡」

 

 姿を消したアトラたちが向かった先……おそらくは、トレスマジアたちとの戦闘になるだろう。

 

 ヴェナリータが気を遣ったつもりか、映像を映し出した。

 

『な、なにこれぇぇぇぇ!?』

『あら? お好きなのでしょう、なめたけ』

『なめたけはこんな使い方するもんじゃないよぉぉぉ!? あっ、ダメぇぇぇ、そこに入っちゃ、いや、いやぁぁぁぁ!?』

『こ、これは……何という新感覚!! 全身が、ぎゅっ、と絞られているみたいでっ!?』

『……気持ち悪いですぅ』

『……!』

『まま~……ウチ、タコはいやや~……きしょくわるいぃ~』

 

「……OH……」

 

 思わずそう言ってしまうほど、トレスマジアは一瞬で弄ばれていた。

 

 マジアマゼンタはアトラが魔物化させたのであろうなめたけのスライムに襲われていて、全身ねちょねちょのぐっちょぐちょ。溶解効果があるのか、ドレスが溶け始めているし、スライムが非常に嫌らしく蠢いている。

 

 マジアアズールは巨大化したシスタの手に捕らわれて、両手で絞められているに、何故か顔を蕩かせている。逆にシスタが涙目である。

 

 マジアサルファはアリスの術中に落ち、幼児退行させられ、アリスをママと呼びながら、デカ目のタコ(ぬいぐるみ)で遊ばれている。色々際どいところを責めているが、アリスにはあまりそんな知識はなさそうだが、アトラ辺りから余計なことを吹き込まれてでもいるのだろう。

 

「……あ、いや、でも、これは……」

 

 ベーゼが少し考えるようにしながら、うへへ、と笑みを浮かべた。

 

「な、何? 急にどうしたの、ベーゼちゃん!?」

「……いえ、何故マジアアトラが現れたのかを考えていたんですが、彼女の言葉、行動! これは、巨悪登場ということでしょう!? 魔法少女たちは私こそが諸悪の根源と思い戦っていてこの間はちょっと共闘していい感じになったところに今度は私たちを上回る巨悪の登場! 毛ほども芽生えてはいませんが傍目には友情が芽生えた正義と悪のヒロインたちを再び分断する力の象徴! この先トレスマジアたちはわたしたちを倒す葛藤と戦いながらも巨悪であるマジアアトラを倒す方法を考え始めるんです! いいですねぇ、いいですねぇ、燃える展開ですよ、コレ!」

 

 ベーゼはキラキラつやつやしていた。

 

(……あっはは……元のベーゼちゃんだ!!)

 

 レオパルトは涙を流しながら、ベーゼを抱きしめる。

 

 あの日以降、いつも通りの、しかし、どこか違って見えたベーゼがいつもの調子を取り戻した。

 

 ……レオパルトの守りたい世界がまた始まるのだ、とそう予感した。

 

◇◆◇

 

「……ただいまぁ」

 

 玄関を開けて、うてなは家に入る。

 色々あって、体がすぐにでも栄養補給を求めている。

 

 ()()()()()()、今から夕ご飯の材料を買いに、というところだが、今日くらいは、コンビニでもいいか、と誘惑に負けそうになっていたところ、鼻腔が香しい匂いを捉えた。

 

(……あ……れ……?)

 

 またも、既視感。

 うてなも料理はするが、それはお手伝いレベルで、簡単なものを作るくらいの腕しかないのに。

 匂いだけで、晩御飯の予想も、作り方も、分量も頭の中に思い浮かんでくる。自分が作っているのではなく、誰かと作っている光景。

 

 あるはずの無い記憶に、しかし、懐かしさを感じながら、うてなはダイニングのドアを開ける。

 

「……おかえり、おねぇ♡」

 

 黒い髪が、ふわとなびく。

 彼女のお気に入りのピンクのエプロンが、くる、とスカートのように揺らめく。

 自分より、低い身長の彼女が、上目遣いをしながら、微笑んでいる。

 

「……おかえり、つぼみ……つぼみぃぃぃ!」

「わ、何々、おねぇ、どうしたの!?」

 

 いつもの日常のハズだが。

 ぽっかりと抜け落ちていた何かが今埋まった。

 

 涙が止まらない。

 何てことのない日常、ずっと続いていたいつも通りの日々。

 

 それがどうにも愛しくて。

 腕の中にいる妹を二度と忘れるもんか、と強く、強く抱きしめる。

 

「……おかえり、つぼみ」

 

 涙で目を腫らすうてなを見ながら、つぼみはとびっきりの笑顔で答える。

 

「ただいま、おねぇちゃん♡」

 




Q つぼみちゃん、何で生きてんの?
A いえ、死にました。
Q 死んだのに、何で復活してんの?
A 逆に聞くけど、死んだとしてふつーに死ぬようなことですかねー?
  『魔力』があれば、何でもできる。
  あの閉鎖空間には、つぼみちゃんの魔力が一杯ありましたよね?
Q じゃあ、死ぬ必要なかったんじゃ?
A つぼみちゃんはベーゼちゃんに殺されたがっていたから、一回は殺されてみたかったんだよ?
Q 復活したのは百歩譲ろう……何で復活遅くなったん?
A さすがのつぼみちゃんも『認識阻害』の代償を解析、吸収、再構築するのに時間がかかったからです。

まあ、すぐに出てきそうな疑問はこんな感じかな?
ご都合主義だから、あんまり気にしちゃダメよ?
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